これは映画のパンフレットに書いた、僕からの映画の推薦文です。
第15回 吉川英治文学賞新人賞 受賞作品
■映画:樹の上の草魚
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推薦文
映画という乾いたフィルターを通じて僕の小説がもうひとつの作品として固定された。ここにある美しくも猥雑な映像は、小説がたどり着けない別の世界でもある。静かな音楽と共に僕はこの映像世界にするすると引きこまれてしまった。男から女ヘ、友情から愛情ヘ、そして少年は青年になり大人になっていく。その変化を僕は見守り、ひとつの物語がおわったあとの余韻に浸っている。
この映画は、恋人たちのための映画である。
薄井ゆうじ
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