総括・ワールドカップ

1ヶ月間、日本中が熱狂したワールドカップサッカー。記憶に残ったことや残念だったことなど私的にまとめてみました。

日本代表選手たちについて

開催国は決勝リーグ進出が大前提と言われながら、正直「本当に大丈夫か?」と不安がありました。でも、そのプレッシャーの中彼らはよく決勝リーグ進出を決めたと思います。前回大会は全敗だったし…まぁ、ホームゲームという利点もありましたが2勝1分で1位通過は大きな進歩だと思います。私達も必死に応援しましたしね(ダンナはけっこう覚めていた!?)。
ただ、残念なのは「その先」にまだ進めなかったこと。トルコ戦はやはり選手の心の中に「あの国なら勝てる」といった油断があったと思います。そこを衝かれてゲーム運びでは上を行きながら負けてしまった。いくら展開が良くても点が入らなければサッカーは勝てません。これがドイツ大会に向けての大きな課題だと思いました。決勝リーグ1位通過とはいえ、やはり得点力不足は否めません。
新監督に神様ジーコが就任しました。また新しいニッポンサッカーが始まります。得点力のある攻撃的なチームを期待したいと思います。


素晴らしかったアイルランド

初めはあまり注目すらしていなかったアイルランド。大会前はブラジルやフランス、そして中津江村に遅刻してきたことで大人気となった(笑)カメルーンが注目されていたし、私達もそちらに気をとられていました。ところが、予選リーグ2戦目のアイルランドVSドイツを見たとき!1点ビハインドのままロスタイムに入り、「もうドイツが勝っただろう」と誰もが思った瞬間にFWロビー・キーンが鉄壁の守りを誇るオリバー・カーンから執念で1点をもぎ取り同点としたのです。これには本当にビックリしたし、すごく感動しました!最後まで諦めない、そしてクリーンな試合運び。この一戦で私達はアイルランドチームのファンになりました。
サウジアラビア戦での得点パフォーマンスもすごく可愛かったし、なんといってもサポーターがすごかった!アイリッシュビールであるギネスを飲みながら陽気にフレンドリーに新横浜を歩き回っていた姿がとても印象的でした。この試合、観に行きたかった〜〜(チケットが最後の最後でインターネットが固まって取れなかったんです 涙)!こんな彼らにすっかり魅せられ、日本人もアイルランドを注目し、その気さくな姿勢に惹かれていったんだと思います。決勝リーグ初戦ではアイルランドカフェに出向いてアイルランド人と一緒に応援しました。応援歌や応援音頭などもおかげですっかり覚えてしまった私達(笑) 最後の最後まで一体となってアイルランドを応援したあの夜を忘れることは出来ません。日本戦よりも熱く応援していたかもしれなかったし(笑)。負けてしまったけど、これからもっと応援したいチームだという気持ちを強く持ちました。フェアで気さくで、そして何より最後まで諦めないあのファイティングスピリッツ…こんな素敵なチームが日本に来てくれたことをとても嬉しく思いました。
ユーロ2004でも、次回W杯でも、本当にこれからがんばってほしいチームです。


ゴールキーパーに首っ丈

今大会で私が惚れた選手が一番多かったのがGKでした。GKはグラウンドで唯一手を使ってプレーを出来る選手であり、攻撃にはめったに参加しないので今まではあまり興味がなかったのです。ところが、2002年のW杯ではゴールキーパーが本当に大活躍で・・・見ていてとても感動しました。
一番好きだったのはドイツのオリバー・カーン。応援CD(購入してしまった 笑)も有名になりましたが、その闘志剥き出しのプレーに大変感動いたしました。チームのキャプテンとして皆を鼓舞し続ける姿・身体を張って必死にゴールを守る熱血漢・時折見せた可愛い笑顔…などなど、どれをとっても最高の選手だったと思います。決勝戦でミスを犯したと自分を責め続け試合終了の笛と同時に涙を流しゴールの前で動けなかった彼を見たときは本当に悲しかったです。常に自分に厳しいカーンだからこそ、だったのですが・・・あれをみて「そんなに自分を責めないで」と思ったのは私だけではないはずですよね?今では指の怪我も癒えてブンデスリーガーなどで活躍中のオリバー・カーン。次のワールドカップは自国のドイツ!今度こそ、彼の手に優勝カップを持たせてあげたいと思います。そのためにも、頑張ってほしいです!
カーンと同じくらい感動したキーパーがトルコのルスチュでした。最初はあまり目立たないキーパーだったのですが、試合を重ねていくに連れてどんどんプレーが冴えてきて、最後には「カーンがいなければ最優秀キーパーだった」とまで言わしめた男です。本当にルスチュのキーパーぶりは感動ものでした!ブラジル相手に何度身体を張って止めたことか…。ルスチュがいなければトルコはあの時大差で負けていたはず。3位決定戦の韓国戦では体の故障を訴えながら最後の最後まで戦い抜きトルコに勝利をもたらしました。あの試合は本当に感動的でした〜。ルスチュもまだこれからの選手!次回も頑張ってほしいと思います。
そのほかにも、イングランドのシーマン(最高年齢ながら、的確にゴールセーブする姿に感動)やイタリアのブッフォン(韓国戦でPKを止めた時は本当に感激)、パラグアイのチラベルト(あの攻撃的な姿に惚れ惚れ)、スペインのカシージャス(若々しくてカッコよかった〜彼はスペインの最強チーム・レアルマドリッドでも正ゴールキーパーをしています)…といった素晴らしい選手が続出。そういった意味でも、この大会での主役はGKだったといっても過言ではないかもしれません。サッカーを見る楽しみが増えたようで嬉しいですね。


対韓国戦 マナー違反のサポーター

今大会、最も残念だったのが韓国戦です。始まる前までは同じアジアだし、共同開催国でもあるので応援していました。韓国はW杯としても日本より先輩。今まで何度チャレンジしても一度も勝利を手にすることが出来なかったチームでした。だから、なおさら韓国にも頑張ってほしいと思って応援し続けていくつもりでした。
ところが、ポーランドに勝利してよかったと思っていたその夜、信じられない事実が伝えられました。韓国サポーターがポーランド選手の宿舎の前で夜中まで騒ぎまくっていたというのです。これがポーランドが負けた直接的原因とは思いたくないけど、あまりにも配慮のないサポーター達に私はとても失望しました。その後もポルトガル戦での不可解な審判判定やイタリア戦での明らかにおかしいジャッジ、スペイン戦では誰の目にも明らかな審判のイージーミス…韓国戦ではなぜかこういった疑わしいことが次々に起こりました。裏で何かあるとか、色々と騒がれましたが、スポーツの世界に政治的なことを巻き込まないでほしいものです。韓国はそんな小細工をしなくても十分強いチームだったし、勝ちあがっていくだけの力があったので今回のことはとても残念でした。
韓国を応援したくなくなる理由として、審判疑惑の問題の他にサポーターの極端なマナー違反がありました。イタリア戦の時はイタリアの練習時間に合わせて「1966ふたたび」といった椅子文字を作って刺激したり(1966年、北朝鮮がイタリアに勝利したことを暗示したもの)、試合中も「イタリアの墓場」などといった過激な横断幕を多数掲げていたり・・・あまりにマナー違反が過ぎます。一番びっくりしたのはドイツ戦で「ナチス・ノー」の旗を試合前に掲げたということです。こればかりは撤去したようですが、あまりに行き過ぎです。彼らのこうした非紳士的な行動が韓国を応援しようという気持ちを完全にそいでしまったのも事実です。
自分の国を応援したい気持ちはどこの国も同じですが、韓国にはもっとサポーターとしてのマナーを学んでほしいと心底感じてしまいました。

とにかく、良くも悪くも色々とあったワールドカップ。アジアでの開催はたぶん私達の目の黒いうちはもう行われないでしょう(苦笑)。今回、間近で色々な国の戦いを見れて本当に楽しかったです!2006年ドイツワールドカップも楽しみです♪