2011.10.25

    イズミヤで夕食用の巻寿司を買って京都コンサートホールまでバスで出かけた。今日はオーボエ・ジャンクションである。つまりオーボエだけの合奏。京響の高山郁子の先生であるインディアミューレを招待していて、前半は彼の演奏であった。

CPE.バッハのオーボエソナタWq.135は多少退屈であったが、ともあれ模範的な演奏ではあった。ジルヴェストリーニのホラエはインディアミューレのために作曲されたソロの曲で、なかなか面白かった。もっともオーボエソロというのはどうしても音色的に単調にならざるを得ない。ブリテンのテンポラル・ヴァリエーションズというのも何ともユーモアのある曲集である。シューマンの小品集のように個性的な小曲が集まっている。

後半は合奏で、テレマンの協奏曲はまずまず。パウニングという人のオクタンドルという曲はオーボエ8重奏として作曲された曲で、なかなかこれもユーモラスな所もあり、楽しめた。モーツァルトのセレナードK.388はまあ自然な編曲であった。続いて田中文崇の編曲である。ラヴェルのクープランの墓、シューベルトの幻想曲D940(ピアノデュオ用)、ムソルグスキーの展覧会の絵。最初の2つはちょっとオーボエには向かないと思ったが、展覧会の絵はオーケストラより判り易い感じがした。オーボエというのは独特の表現力がある。何というか強かったり優しかったり、細かい表情というよりは線の表現に適していて、展覧会の絵のように場面が劇的に変化する時にインパクトがある。インディアミューレは10日が誕生日だったようで、アンコールは Happy Birthday to You の編曲となった。なかなか面白かった。

オーボエというのは本当にユーモアのある表現に適している。演奏家としてはインディアミューレは勿論であるが、高山郁子さんは相変わらず元気が良くて、同じく京響の土井恵美さんは高音の表現力が冴えていた。オーボエ奏者には女性が多いのだろうか?観客もまたそれらしき女性が多かった。高校生なども多かったのでおそらく出演者の生徒さんであろう。

帰りはまた疏水沿いを歩いて帰った。所要時間30分。バスと変わらない。

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