2006.11.23

       朝6時32分の紀州路快速で和歌山を出発。天王寺から御堂筋線で新大阪。8時16分ののぞみ114号に十分間に合った。東京着が10時53分。京成上野で11時20分発のエアポートライナーで成田へ。着いたのが12時21分。バスがよく判らなかったのでタクシーで成田国際文化会館まで行った。成田は道が細くてくねくねしていて、昔のままという感じである。随分不便なところ。田口育子さんの出演する Tutty というグループの演奏会があったのである。

      最初前座みたいなのがあって、田口ちゃんの演奏。ビゼーの間奏曲、荒城の月ファンタジー、ジュナンの幻想曲。最後のが良かった。特にトリプルタンギングがとても美しかった。音も以前よりは響く感じである。やや固くなっていたのか自由な表情が不足していたように思う。山下宏樹さんのテノールもなかなか良かった。こんな風に声楽をまともに聴いたことはなかったので、なるほどやはり人の声は最高の楽器なんだと感心した。(高音を誤魔化していたようであるが。)苅屋麻里さんのピアノはそれなりのものであったが、やはりピアノというのはなかなか難しい。うまいというだけでは難しい曲をやっても音が重なってうるさくなるだけで、音楽にならないものである。ホールの所為もあるかもしれない。かえって最初の曲の「愛の挨拶」くらいが良いように思った。最後のゲスト出演はエレクトーンの神田将とアルトサックスの波多江史朗であった。二人とも知らなかったが、なかなか良かった。最初にTakeFiveをやって、ジャズにしてはアドリブがないなあと思っていると、本来クラシックの人ということである。ドビュッシーの「サキソフォンとオーケストラの為のラプソディー」は始めて聴く曲で面白かったし、アンコールでの「魔笛」の中の「夜の女王のアリア」も味が出ていた。サキソフォンの裏声というのも始めて聴いた。

      帰りは遅くなった。会館の人に聞いて近くのJUSCOまで行ってバスで京成成田まで戻った。渋滞で満員のバスの中でアルバイト暮らしの女の子の会話が聞こえてきた。成田市の人はあまり外に遊びに行かなくてJUSCO近辺で休日を過ごすとか。時給600円とか700円とか、休みが取れないとか、、初めての街を旅行すると良い頭の体操になる。
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