2004.09.24

      NHKの地球の歴史:おそらく隕石が原因で地球環境の大異変が起き、恐竜時代が終わったあと、哺乳類はまだ隠れて生きていた。アメリカ大陸とアジアとヨーロッパは分かれていた。アメリカ大陸とヨーロッパを支配していたのは巨大鳥であった。アジア大陸はその頃哺乳類の中から狼のような種が生まれて生態系の頂点に居た。

しかしマグマの湧きあがりがアイスランドとヨーロッパを分けて、海溝からのマグマによりメタンハイドレートが大爆発を起こし、メタンガスで地球が急速に温暖化する。5500億年前のことである。そうすると北極部分の氷が融けて陸続きとなり、巨大鳥は狼に滅ぼされてしまう。一方当時はまだ疎らであった広葉樹が生育をしてジャングルを作り、その樹冠の中に哺乳類の天国が出来る。地上に降りる必要が無くなる事で、さまざまな身体的適応が起きるが、その中でも重要なものは眼であった。眼は側面から前面に並ぶようになって立体視の精度が上がる。これは枝から枝へ飛び移るためである。更に網膜の中に中心部が出来て視細胞が集まる。眼球は骨で囲まれて固定化される。この二つの変化により視野の中央部の解像度が飛躍的に向上し小さな果実も見つけられるようになる。この進化はもう一つの進化を齎した。つまり表情である。視野の解像度が高くなると表情によって個体同士がコミュニケーションを取れるようになる。社会的行動と共同作業を精密化することによって、ついに猿たちは地上においても生活していけるだけの準備が出来たのである。

3300億年前には大陸移動によって南極が孤立化し、地球が再び冷え始め、ジャングルは草原に変わっていく。このような環境の変化に適応することが出来たということである。最後に眼に関してもう一つ面白いことがある。白眼があるのは人類の特徴なのである。眼はその動物の意図を反映するから眼の動きを見られることは闘争には不利である。したがって白眼になったということは闘争よりもコミュニケーションが重要になっているということの現れである。

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