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2005年4月18日

 神保町で母のいる場所、新宿に戻ってローレライ、本日はラーメンをかき込んで、オオカミの誘惑。

 母のいる場所、老人ホームのお話を、真面目に正面から、しかしユーモアを交えて描いた、岩波らしい上品な映画で、まずまずでした。
 平日なのに大入り満員で、一番前の席しか空いていませんでした、しかしその前に椅子が並べられたくらいの盛況で、ビックリしました。後ろのおばさん達が、「今日は空いていると思ったのに……」とお話になってましたね。回りを見渡しても私辺りが一番若い感じでした、一緒に見ている皆さん、ユーモラスな場面で積極的に笑っていましいたけど、皆さんでそういう思いを共有するのでしょうね、何だか館内は一体感がありました。
 優しい感じの紺野美紗子、シングルマザーで、しかし実績のあるフリーライターという役柄にピッタリでした。自分の誕生日にケーキを買ってやってくる、こちらも優しそうな息子さんも良かったですね。同じようなシチュエーションで携帯のCMをやっている小林圭樹は、ハマリ過ぎと言える程ピッタリだったし、米倉さんは久し振りかな、自信をなくしたエロ親父、良かったですね。元気な野川由美子と息子の専務、社長のやり取りとか、老人バンドもコミカルで面白かったです。
 同じような老人モノで、最近見たのは『死に花』でしたか、あちらはクドカンの影響があったのか、ハチャメチャな老人映画でしたけど、本作は正攻法で、真面目に作ってありました。しかし、40歳を過ぎて孫と同じ歳で、喜ばれるとは……。60何歳の人が介護疲れで参ってしまって、その子供に負担がかかるとか、これからの日本を考えてしまいましたね……。

 ローレライ、微かに期待していたんですが、今ひとつでしたね……。冒頭近くの潜水艦が進んでいくCGが今イチで、それからずっと、首を傾げながら見てしまいました。
 途中で腕が抜けなくなった彼を見殺しにしたり、ギバちゃんが死にに行ったりするのは、日本にはまだこんなホンを書くホンヤがいるのか、と思う程のまずい展開でした。また、原爆投下のB29の出撃を阻止するという形で、時間を切っているのもちょっと……、何かあれば、時間にならなくても米側は出発してしまえば良い訳ですから。それに、東京に原爆を落とすと言う前提自体にも無理があるようで……。米側に寝返る人達の描写に、リアルな存在感がないのも気になりました。しかし二次大戦の話とは思わなかった、全体的に当時の雰囲気が出ていなかったと思います。ローレライシステムの3Dも、当時あんなシステムが出来る訳がないと思うので、どうにも入り込めませんでしたね。
 まあ潜水艦の中のセットは良かったですね、これは今迄優秀な先達がいますから、どうしても良くなるのでしょう。それから、対潜水艦用のバッと広がる機雷なども面白かったですね。
 新宿の東亜興行チェーンでは、誕生月が1000円になるサービスがあったのでした、私は今月なのですが、すっかり忘れていました。今月中に、せいぜい利用しないと……。

 オオカミの誘惑、韓国版「ハイティーンブギ」(チト古い?)でしたね(^ ^) まあ元気のいい女の子とイケメン男優が出てくれればそれで満足、映画の出来云々は余り気にせず、楽しむだけ楽しもうと思って見てました。しかし、監督も役者も、日本とは技倆が全く違うので、そこそこ見応えのある作品になっていた印象ですね、中々でした。
 とくかく三人の主役が、元気があって真直ぐで……、その内の二人が、私には藤田朋子と氷川きよしに見えてしまって、それだけで可笑しくって(^ ^) 特に「デビュー」を果たした女の子は、美人という訳ではないけれど、映画の内容にもマッチして、可愛らしくて良かったですね。しかし、制服を着た高校生だと思うけど、いいバイクや高級車に乗っていたり、二日酔いになったりして、ちょっとやり過ぎと違うかな? 韓国映画らしく血縁関連ネタが重要なファクターになっていて、ちょっと気になりましたが、まあ良いでしょう。途中からどんな感じで終わるのだろうと思っていたけど、こうなりましたか……、お約束の展開ではありますが、でも最後、貰った目で見たいというのは良かったですね。オープニングのああいう文字の使い方も、楽しくなってしまいます。
 こういう映画を見ると、ハングルってつくづく可愛い言語だと思ってしまいます、どこかユーモラスですよね。特に女の子の台詞は良かった、『猟奇的』なんかもそうでしたが……。