銀座にて、世界で一番パパが好き、微笑みに出会う街角、フェーンチャン/ぼくの恋人、新宿に戻ってロングエンゲージメント。昼頃まで少し雨がパラついた花冷えの中、4本見てきました。
本日は時間の空きが全くなく、ソフィアローレンの後タバコが1本吸えたくらいで、その他は全部移動時間に費やされてしまい、メモも中々取れませんでした……。勿論飯抜きで、トトゥちゃんを見終わった後で気付いたのですが、最後迄一度もトイレにも行かない一日でした(^ ^) しかし、中々幸せな一日でございました。
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世界で一番パパが好き!、シングルファーザーと一人娘の交流、生活奮闘ぶりを、ユーモアを交えて描いた小品で、中々でございました。最近のハリウッド映画は、大作よりもこういう小品の方が、後に残る作品が多いですね。
ベンアフレックは中々でした、『デアデビル』なんかより、こういう作品に出た方がいい味を出すんじゃないかしら? いつまでもインディーズ精神を忘れないでいて欲しいものです。リブタイラーは久し振りでしたね、最近CMでも見かけますが、ちょっと太ったかしら? マットデイモンが出てくるのはお約束だけど、ウィルスミスも美味しい役で出てましたね。彼は、私はID4で急に出てきたんだと思ったけれど、やっぱり前の活動があったんですね、それが筋の中に上手く取り入れられていました。ジェニファーロペスやパイファッカー(失礼)の彼もイメージピッタリで良かった、よく出演してくれました。女の子は、目がクリッとしている笑顔の可愛い子でしたが、子供のモデルのようで、ちょっと子供子供し過ぎてた印象かな……。
ビデオ屋でのやり取りや、立場変わって娘に説教される二人、コミカルでした。自分が仕切った道路封鎖のせいで走る羽目になったり、みんなキャッツを歌うのにちょっとマイナーなミュージカルをやったり、などのクスグリも良かったですね。
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微笑みに出逢う街角、ソフィアローレンの100本目の映画とのことで、シャンテシネに良く入ってましたね、ギリギリで入ったらほぼ満員で、一番前の席になってしまいました。椅子の背もたれに頭を乗せて、枕になっていたので、ちょっと眠気が来たのが残念でした……。
三人の女性の話が同時並行的に描かれていて、こういう描き方はイギリス映画に多いのだけれど、本作はカナダとイタリアの合作で、監督はソフィアローレンの息子さんだそうですね。まずは寡黙なソフィアローレン、役柄にピッタリで、秀逸でした。旦那さんに嫌みを言われながらも、絵という自分の生き甲斐を密かに楽しんでいる。娘と分かった人気画家に、着飾って会いに行き、最後にフィレンツェに旅立つ決心をする、強く生きる女性を好演していました。カードを隠してトランプに勝ったりする、しかし最後には溜めたお金を去る女房に渡すという、少し性格の曲った車椅子の旦那さんも好演でした。
他の2つのお話も、家族や自分の幸せをテーマにしており、それぞれが自立して空港で出逢い、笑顔を交わすラスト、良かったですね。
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フェーンチャン/ぼくの恋人、先日『ビューティフルデイズ』を見たばかりですが、こちらはもそっと低年齢層向けにした恋のお話。タイだそうですが、私や、もう少し年輩の方には懐かしい内容が溢れていて、いや、いい映画でした!
ドラエモン、ゴム飛び、サッカー、紙の着せ換え人形、雑貨屋、自転車、アイスや氷、などなど……。ただしお断りしておきますが、私の世代では、あんな虱取りはありませんでした(^ ^) 口でプッとやって輪ゴムを取る遊びは面白かったけど、日本ではこの遊びは流行ってないんじゃないかしら。いつもは飲まないのにと言っていた豆乳は、コーヒー牛乳みたいなものかな? それから、色付きの水を袋に入れて、自転車にぶら下げてたのは何かしら、飲み物かしら? 輪ゴムを沢山取ってゴム跳びの紐を作ったり、バイクで追い付く等のクスグリ、国を挙げての子供の日の様子、大人の和解の様子なども面白かった。歌も良かったですね。
大人びた振りをする子供達一人ひとりのキャラも面白かった、ドラエモンの新しいのを読ませろという台詞がありましたが、もうホントにドラエモンの世界。特にジャイアン君はそのものでしたね(^ ^) マスコット格のボーイ君も可愛らしかった。でも、今の若い方の中には、この映画の子供みたいな人も、結構まだいますよね……。ジャイアン君、子供の癖にバイクに乗っていたけど、あちらでは結構そういう制限は緩やかなのでしょうね。
雑貨屋を挟んだ三軒長屋みたいな家の様子も良かった、でも現在ではセブンイレブンになっていましたね。大人になったジアップ、まあ今風のハンサム君にしてくれましたこと。最後は振り返ると子供のままで、いいラストでした。どうでもいいですが、現在のタイには、携帯はあるんですね。
床屋の様子は、日本の田舎の床屋と余り変わりませんね、今でもあのままの雰囲気の床屋がありそうですね。それから、冒頭の音もそうでしたが、何かと思ったら、トイレの水を自分で汲んで流しているのですね、こんな風習(?)があるとは知りませんでした……。
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ロングエンゲージメント、戦場で行方不明になった彼を、色々な手掛かりを辿りながら、様々な人々を巡りながら、探していくという物語。どんなドラマか想像していなかったのですが、ミステリーやサスペンスの味付けを加えて展開し、見る者を引っ張っていく作りで、長時間の大作を、飽きずに見れた作品でした。小さいピカデリー4だったのですが、最終日で案の定立ち見でした、長かったので疲れましたね。
認識票やドイツ兵の靴云々の件りは、「多分入れ替えて偽装してるぞ」と勘ぐりながら見ていましたが、やっぱりその通りになりましたね。花占いのように「こうだったら彼は生きている」というのは、『アメリ』を思い出すような印象的なクスグリでした。それにしてもこれは一次大戦なのですね、セピア色に統一した色合い、ハンドルを回す電話などの描写も含め、当時の雰囲気を再現するためにCGが使われていましたが、これも正しいCGの使い方と思います。飛行船が爆発したりする描写は、お金をかけて作ってある証拠ですが、私はあまり余計なことをしなくても良いと思いますが……。アホウドリや、MMMや、灯台の様子などが小道具として使われており、効果的でした。脚を悪くして一生懸命歩いていく姿も後に残りました。
しかし最後は、幸せな微笑みで終わりましたけど、手放しで喜べない終わり方ではありました、ここから『かくも長き不在』が始まるようで……。
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