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2005年2月21日

 本日、渋谷にてDV、新宿に回って北の零年、着信あり2、火火。本日も、飯抜きでした……。
 2本目の北の零年を見た後で気付きましたが、図らずも日本映画4本という一日になってしまいました、何だか英語が恋しい……。

 DV、東中野で『インマイスキン』という自分の皮を剥ぐ奇行に取り付かれた人の映画を見た時にも同じように思ったのだけれど、こういう、異常な側の方にいってしまった人達の映画を見るのは、ある種、毒をもらって、免疫を作るような作用があるものです。人間ですから、やっぱり気持ちが揺れ動くことはありますが、スレスレの瀬戸際まで行く前に、あ、これはちょっとおかしいぞと判断し、踏み止まったり、引き戻したり出来る、その原動力になるのですね。
 ストーカーなども同じだと思うけど、若い時には特に、好きな人が離れて行くのは不安に思うもので、それが強まると、暴力に頼るしかなくなる程の恐怖になるのでしょう。しかし、暴力を振るうということ自体、まあ言葉の暴力もそうですが、他の人に負担を掛けることになる、それが分からない人がいるのは残念なことです。対象となる人ばかりでなく、周りの全ての人に……。
 でも、私だったら、アルバムを捨てられたところでおかしいなと思い、トコトン話し合い、もし本作の流れのように、続けてお金を制限されたとしたら、そこで絶対に出て行きますね。この主人公の場合、ご実家があるんだから、出て行きやすかったとも思うのですが……。何だか、早く出て行きなさいよ、と思いながら見てました。

 北の零年、吉永さんの映画は個人的には久し振りですが、相変わらず素敵な方ですね! 筑紫さんとのインタビューなど見ましたが、背筋をピンと伸ばし、ハキハキと受け答えをしていました、いつもグウタラしている私など恥ずかしくなってしまいます……。土にまみれたり乗馬をしたりという、この方の元気なお姿を見るだけで、ファンの方は安心し、満足するのでしょう。
 映画としては、冒頭の昼寝のシーンから、最後の、みんなで耕し出すところまで、非常にゆっくりとしたペースで進んで行き、私などには少し冗長かと思うようなところもあったけれど、落ち着いた、真面目な、優しい映画だと思います。例えば髷を切るシーン、あれは本当に切っているのではなくて、切ってあったのを、わざと首を振ってバサリとさせていると思うのだけれど、そういう演出の映画だと思って見てましたね。5年後、みんなで新政府の役員になっていたり、最後に袴姿で助太刀したりするのも、ともすれば御愛嬌とも取れる作りですが、これも本作らしくて良いのでしょう。北の集落の様子は、少なくとも『ラストサムライ』よりは本物っぽかった(^ ^)
 渡辺も豊川も、真面目な演技で吉永さんをサポートしていました、この二人、結構和服姿が似合いますよね? 私は最近香川に注目しているのですが、今回は割と単純な役で、ちょっと物足りなかったかな、でもギバちゃんなどが余り目立たなかったのに比べると、個性を発揮していたと思います。
 文化シネマだったんですが良く入ってました、ご高齢な方ばかりではなく、若い人も多かったのが嬉しかったですね。

 着信あり2、携帯とか噂とか、若い人向けに興味を引きそうな内容を並べて、リング以降の、柳の下の4、5匹目のドジョウを狙ったような企画、ですか(^ ^) 国内の映画は勿論、韓国など外国の恐怖映画も色々取り込んで、継ぎはぎしている感じがしましたね。暗い廃屋のような場所をウロウロする場面など、もっと演出に新しい工夫が欲しいなあ。しかし、今回は台湾まで行きましたか……、最近の若い人の間では、台湾旅行など流行っているのかしら? ところで、私はこの事件には絶対に巻き込まれませんね、私のPHSは、PIAFSという規格が出来た頃に出た物凄い旧式で、当然あんな着信音は無理ですから(^ ^)

 火火、今日イチでした。まずは田中裕子が良かった、最初の内は関西圏の逞しいおばさんを良く演じ、後半は強い母を、厳しく演じていました。弟子の作品を無表情でグニュリと潰す様子など面白かった(^ ^) 400万円のノートの話は本当なのかしら、お金への執着は強烈なものですね、貧乏だからこそ、ではありますが……。
 骨髄移植の実際の場面を見れたのは、当然映画ですから作り物ではありますが、初めてなので、興味深かったです。今迄想像していたのとは全然違いました、余り手術という感じ(メスで切るという)ではないのですね。細胞が一緒になるために闘う様子も興味深く見ました。でも1人13,000円で、3000万円分検査しても適合者がいないとは……。骨髄移植を必要としいている人達の実体が、良く分かったと思います。
 オープニングもまずまずで、シッカリ引き付けてくれました、ずっと作中世界に浸って見れました。ケンイチの役者は窪塚の弟さんなんですね、最近の若い役者はどれも同じに見えて区別が付かないのだけれど(^ ^)、彼は本作で覚えたかな。石田のこういう役柄、演技は、単純に楽しめていいですね。岸部は最近良くみるけど、その中では最も良い役柄じゃなかったかしら(^ ^) 池脇は、ジョゼ以降注目しているけれど、あんまり脱ぐ系の役ばかりやるのはイヤだなあ(^ ^)