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2005年2月14日

 本日渋谷にて、キャロルの初恋、スパイバウンド、新宿に回って吉野屋で牛とじを食い、やーーっとカンフーハッスルを見た。
 今朝は寝坊してしまい、モーニングの『もしあなたなら』から4本の予定が、間に合わず諦め、3本にした。池袋でもうちょっとやってるはずだったのに終わってしまってた『TAXY NY』と共に、見逃しになった(『ぴあ』には、ちゃんと正しい情報を載せて下さいね……)。香川の『フリック』も見に行きたかったんだけど、今週は見に行けないな……。

 キャロル、スペイン内戦という戦争を背景とした、小さな恋のお話で、まずまずの1本でした。一番印象に残ったのは、お母さんが亡くなったのを聞いたお父さんが、厳しい情勢の中、果敢にも飛行機でやってきて、誕生日プレゼントを空から落とす、その箱をつかんだキャロルが、中から模型飛行機を取り出すところ。お父さんの心中が伝わってきて、ジーンと来てしまいました。お父さんがアメリカ人で、義勇軍に参戦しているというのが、そもそも面白い設定ですが、最近忘れられているアメリカ的優しさを、思い出させてくれましたね。
 しかし、それより何よりキャロルが可愛い! 自然の姿にウットリする、都会っ子という設定も含め、大人になりかけという年頃の女の子特有の、初々しい魅力が満開でした。「ダディ!」と叫ぶところなどは、まだまだ子供の姿でしたが(^ ^) ブラピを子供にしたような男の子も良かったな、アドバイスに従って素直にキャロルを褒めたりするところなど特に(^ ^) おじいさんの戦争地図は、背景を分かりやすくする一工夫。
 しかし「ドライブ」は衝撃的でしたね、内戦の、しかも疎開先だというのに……。

 スパイバウンド、寡黙なスパイや殺し屋を描いたサスペンスは、ドロンの昔から続く、フランス映画の良き伝統。若き日のランプリングが出ていた映画とか、少し前は『ディーバ』や、『レオン』などもそうかな、その系統の映画ですね。偽造パスポート、カーチェイス、CIA、麻薬、スカイダイビング、そんな小道具が入れ替り立ち代わり現れるスパイ映画を、雰囲気に浸って楽しみました。
 でも、主演はイタリアの女優さんなんですね。綺麗な人ですが、『マレーナ』の印象が強いからか、本作の役柄なども、ちょっとマゾイスティックなイメージがあるでしょうか? は虫類顔(失礼)の主演男優は、『クレムゾンリバー』や『リードマイリップス』などで時々見る顔で、個性的な俳優さん。この二人、御夫婦だそうですね。
 先日の日記で余り見ないフランスの俳優さんを見たいと書いたら、すぐ見れました、嬉しかったです(^ ^)

 カンフーハッスル、最初は主人公が下らないチンピラで、「あれ、こんなのでいいの?」と思っていたら、他の達人たちは言わば前振りだった訳ですね? しかし琴弾きの殺し屋や、鉄の輪がリストバンドになる達人などなど、色々と考えて下さいましたこと(^ ^) 弟分が投げるナイフにやられちゃったり、おばさんがバタバタと早送りで走っていったり、空を飛んでいったりする描写など、前作以上に、お子様向けに分かりやすく作ってあった印象です。
 CGなどは、コロンビアがしっかりサポートして、お金を掛けて作っているのでしょうね、大スターやイケメン俳優を使わずに、しかしテレビCMを随分打っていたようだけど、本作は恐らくちゃんと集金出来たのでしょう。おばさんが息を吸い込んで、タバコがズズズッと灰ばかりになって行く様子は面白かった、漢方成分入りのタバコなのかしら……(^ ^) 信号機も面白かったですね、あちらでは、本当にあんな風に、中に住めるようになっているのかな(^ ^)
 ただ、比較すると私は少林サッカーの方が良かったなあ、各キャラクターの作り込み方やヒロインの描き方、そしてハッピーエンド、という辺りが……。本作では、ドンドン死んで、入れ替っていきましたからね、『死亡遊技』や『少林寺』などの伝統を汲む、カンフー映画のストーリーの進め方なのでしょうが……。