本日、ベルヴィルランデブー、Mr.インクレディブル、理由。昨夜から、今週終わる映画を並べて、とっかえひっかえして、今日明日のシフトを色々考えたのだが、上手く行かなかった。本日3本になり、しかも時間の間隔が随分空いてしまい、一寸辛いシフトになってしまった……。
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ベルヴィルランデブー、うーん、物凄い造形力でしたね、思わず唸ってしまいました。トリプレットとその歌がまず良い、ステージから始まって、孫が子供の頃の様子、大人になって自転車の練習をして、無言でマッサージしたり犬が電車に吠えたり食事をしている前で車輪の調整をしたりする、このオープニングで、グンと引き付けられました。お婆さんと孫、怒り肩のボディガードや軟体動物のような支配人(?)など、キャラクターも面白いし、蛙を取って食べる様子や、船、街の描写など、この映画の世界を構築している要素全てが愛おしく、極上のフランスアニメを見せて貰った印象です。会話を極力押さえたのも、主人公達の雰囲気に合って、成功でした。
主題歌を歌いながら出て来ました(^ ^)、よっぽどCDを買おうかと思ったけど、昨今の資金難により断念……。
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インクレディブル、こちらも、目一杯想像力を広げて、ひねりまで利かせて、この世界を作ってありました。私は、丁寧な、また大きなスケールを感じさせる造りという点で、ドリームワークスのアニメと比べ、ディズニー/ピクサーの方に軍配を上げているのだけど、期待に違わぬ出来でした。スーパーヒーローとしての活動を禁止されるところから始まったり、わざと2位になったりするところなどは、大人も楽しめるような工夫で、お子さま向けにはちょっとしたワサビになるのかしら、この辺りもディズニー/ピクサー陣営に特徴的。
ずーっと前に予告編で、お父さんが太ってしまい中々服が着れないというシーンをやっていたけれど、あのシーンは割愛されてましたね――ああいうテストフィルムみたいなのを沢山作って、いいモノはドンドン採用していくのでしょう、冒頭の、一瞬カメラのピントがずれるインタビューのシーンなどもそうなのかな。
ダッシュや、守り系のお姉さん、エドナやフリーズもそうだけど、身体が自由に変化するお母さんのキャラクターが、一番膨らんでいた印象でした。孤島に悪役の博士がいるという、スカイキャプテンやサンダーバードや007などを連想させるような場面設定で、街の中と自然の中を描き分けていました。
力の入ったアニメが2本続けて見れたのは、初めてかしら?
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その後、理由まで1時間半も間が空いてしまった。いつもは蕎麦を手繰ったり牛丼をかっ混んだりするのだけれど、珍しく時間があるのでゆっくり食事をし、紀伊国屋で本を買い込んだりした。前夜のNEWS 23で、歌舞伎町近辺でクリーン作戦を行った結果、人が少なくなったという話があったので、そう言えば勧誘の声を掛けられることも少なくなったかなあ、などと考えながら、私にとっては映画館に行く通り道であるその辺りを、ブラブラ歩きました。
理由、大林の演出は久し振りかな、『名残り雪』以来? 悪く言えばカメラに向かって台詞を棒読みしているような雰囲気だけど、これが実は、優しさを感じさせる大林演出の持ち味なのですね。インタビュー形式だからでしょうか、今回はライトニングにもかなり工夫を凝らしていたようです。それにしても豪華出演陣だったけど、これも大林だからこそかな。
冒頭でWOWOWの名前が出てたり、第○章とか出てきたり、時間が長かったりしたので、見始めた最初の内は、TVドラマを再編集したのかな、と思ったけど、そうではないんですよね? 長時間ですが、差程苦痛を感じずに見ることができました。
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