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本日、銀座にて僕はラジオ、愛の落日、新宿に回ってピカソ展幻のジャクリーヌコレクション。

僕はラジオ、しかしこれ実話なんだね。シャンテシネらしい、いい映画でした。エドハリスは最近いい役をやる、この映画では内容や筋運びは分かり切っていると言って良いと思うが、その中で唯一の謎は、何故彼がラジオを執拗と思われる程かばうのかというところ。娘にその理由を告白するところが、実に彼にハマッてました。でもコーチを辞めちゃうのは凄い決断と思う。床屋で報告会をやるところが象徴的だが、独特の団結力のある地域社会という良くあるアメリカの田舎町の中で、確固とした自分の地位がある、家族を放っておく程それを愛していたのに、思いきって捨てちゃう訳だから。

愛の落日、マイケルケインが老いて本領発揮の1本でしたな。熱気、阿片等、けだるさにつつまれたベトナムの雰囲気が出ていて、それがまず良い。これは勿論作り物ではある、ベトナム側から描くとコウノトリの歌や季節の中でになる訳だから、でも作り物でも良いのだ。ハムナプトラの彼は、悪いことしましょなどを見て演技力のかけらもないなあなどとバカにしていたのだが、本作はハマッいて良かったですね。女性の方は、少し子供っぽ過ぎないかなあ、もう少しアジアらしい、少女らしいエロティシズムが欲しかったと思う。お姉さんの方は良かったけれども。この妨害がなければあの戦争の泥沼にはまらなかったかも、という最後のオチは、少し作り過ぎの感がある。が、まあ良しとしましょう、結構お腹一杯になる1本でした。

ピカソ展、どちらかと言えば晩年の、大味なピカソばかりで、口を尖らせながら見てしまった。1900年より前の絵があるかと思ったら、素描ばかりなのね、みんな売ったか集められなかったかで、ないのでしょう。でもまあ、そういうコレクションなんだと納得して見てました。そんな中で、奥さんの絵だけは見どころだった、あの3枚だけは他と比べ突出して良かったと思う。髭のある男シリーズなども面白く見ました。