愛とキボーの軌跡


・実験マシン
NEC PC-9821Xa16/R12
CPU:Pentium 166MHz
Memory:96MB
HDD:内蔵E-IDE 1.2GB
GA:内蔵グラフィックアクセラレータ 2MB
OS:MS-Windows95J ServicePack1
Software:Gundam Virtual Modeler ver.1.0 and ver.2.1'

・テスト条件
ソフト:Gundam Virtual Modeler ver.1.0 and ver.2.1'
レンダリングモデル:ソフト収録の「ガンダム.SHD」

メモリ:搭載メモリ96Mの状態でラムディスクを確保することで、擬似的に搭載メモリ量が少ない状態を再現しました。 48M搭載のときの記録と、疑似48M状態の記録を比較してもレンダリング速度の差は1割以下程度でした。 GVMのレンダリング時間は、同じ条件で再計測しても1割近くの誤差が出るので、目安としては十分だと思います。

・お決まり文句
このベンチマークテストは、ボクが個人の趣味の範囲で実施したものなので、正確性は保証しません。(スクリーンセーバもOFFにしてなかったし…)
この結果の速度が出ることの保証でもありませんし、もちろんGVM開発元との関係もありません。
あくまでも、あくまでも、目安としてご覧ください。


ベンチマークの結果

・簡易レンダリングの速度

ResultGraph  ver.2.1以降ではOpenGLによるプレビューもできるようですが、基本的にプレビューはワイヤーフレームなので、 作業中にイメージを把握するために簡易レンダリングは欠かせないと思います。
 そこでまずは、「スキャンライン、粗い、スムースシェーディング、320*240」の条件でのレンダリング速度です。

 見て分かるとおり、メモリ量による差は皆無です。この程度のデータ量ならスワップがおこらないからでしょう。

結論:
「この辺はまだ平和」



・出力クオリティでの速度

ResultGraph  ボクも含めて素人は、最終的な完成品をレンダリングするときは盲目的に「レイトレ、細かい」でレンダリングしようとします、よね、普通。
 そーゆー横着者に捧げるのがこのテスト。

 結果はご覧のとおり、「80M以上積めば物量勝ち」です。
 アルゴリズムが改善されているためか、「十分な」メモリがあればver.2.1'のほうが速くレンダリングできますが、その「十分な」の最低ラインが上にずれているようです。 だから「とにかくメモリを積みまくるべし!!」………………ホントにそれしかないの?

 いやいや、こーゆー安直な姿勢は良くありませんね。 本来、絵の出来に関わる部分だけをパーツブラウザで「曲面分割を細かく」するように設定するべきですよね。 どうせ平板にしか見えないようなパーツまで細かい「曲面」分割なんかしても、メモリを喰うばかりでロクなことないですわよ。ええ。

ver.2.1'&640*480で、メモリ疑似48M以下のデータがないのは、ものすごく遅くなるのが分かっているので実験していないだけです。 以前ほぼ同じくらいのデータでやったとき、48Mで24時間以上かかった記憶があります。

結論:
「細かさへのこだわりはそこそこに。どォせ最後はJPGなんだし。」



・仮想メモリにあふれると?

ResultGraph  最後は、オンメモリに入りきらずに仮想メモリに手を出したらどんなにレンダリング速度に影響するか、その恐ろしさを検証してみたいと思います。  レンダリング条件は完成品を想定したものとし、レンダリングするデータの量を変化させてみましょう。ご覧ください。(この辺、ワイドショーのリポータ風に読むこと)

 搭載メモリとソフトのバージョンを変えてみたところ、「48Mでver.2.1'」だけがデータの増加によって加速的に遅く(なんじゃそりゃ)なっています。 これがいわゆる「仮想メモリにあふれた」ときの現象です。実メモリ量やソフトのバージョン以上に強く影響しているのが怖いところです。

 ここで重要なのは、「仮想メモリを使っている」ことと「HDDからアクセス音がする」ことは直接には無関係だということです。 このテストをやるまで自分でも誤解していたのですが、「HDDにガリガリとアクセスしていないからちゃんとオンメモリだろう」というのは甘い考えのようです。 現にこのテストでも、4通りの条件の間でHDDのアクセス音にほとんど差はありませんでした。
 見えないところで一線を超えて若者の心を蝕む、この恐るべき事態を我々は真剣に見つめていかなくてはならないのです。(この辺もワイドショーのリポータ風に)

結論:
「計算時間は、終わってみなきゃ分からない」




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Last update at 1997/09/19