百姓日記(家庭菜園記録)



2006年5月中旬、役所から「家庭菜園の空きが出ましたが、どうしますか」という電話があった。補欠の5番で期待は全くしていなかったのだが、先に借りていた方が亡くなり、その後をどうぞ、ということであった。時期的に少し遅いとも思ったが、どうせ初めてのことでもあり、練習がてらということで借りることにした。

その菜園に行ってみると草ぼうぼう、半年余り手入れは一切していないということで、最初の仕事は雑草取り。手で取っていたのでは到底無理なので、スッコプで地面ごと掘り起こし、掘った穴の中に 雑草を次から次へと投げ込んでいったが、いや、雑草というくせものの量の多いことには驚くくらい。これも一つの発見であった。掘った穴は深さ60センチ、直径約50センチ、これを二つ掘って草を詰め込んでもまだ足りないくらい、穴だらけの畑になりそうな気配だったが、何とか整地して畑の準備とした。地面を深く掘り起こすことは「天地返し」ともいい、畑を新しくするのに良いと本に書いてあったので、その通りにしたものの疲れること疲れること、久しぶりの重労働という感じであった。広さは20平米しかないのでこの辛い作業も2時間程度で終了、畝作り・種まきは後日にして初めての農業体験は終了した。







                        


数日後、畝を起こし、トウモロコシ・大根・枝豆の種を各一畝、トマトとキュウリの苗を各一畝、合計五畝の畑を作った。その時の写真の記録はないが、どれも弱々しく、果たして育つのかどうか、はなはだ心許なかったが、土の成長させる力は凄いもので、見る間に大きく育っていった。左の写真はトマト、植えてから一月半か二月のもので、トウモロコシも穂を出し、トマトもいくつか実をつけ色づき始めています。肥料は8・8・8の化成肥料を始めはあげていたのですが、ベテランの方から有機の混合肥料の方がよいと言われ、それを二週間に一回、畝の横に植え込みました。8月中旬にトウモロコシを10房くらい収穫、結構甘くておいしかったです。トマトは二つ位を収穫しただけで、あとはだめでした。今年は雨が多く、日照不足、また何か病気もあったようで、青いままで終わったものが数個ありました。原因は不明です。





大根とキュウリ。キュウリは驚くほど順調で、取れること取れること、次から次へと出来とりきれずに大きくなりすぎて捨てたものも出ました。大根は葉っぱに虫が付き、本職の百姓さんに聞いたらスミチオンがいいとのことで、それを買ってスプレーでかけた後、インターネットで調べたところ、スミチオンはアブラナ科の作物にはかけてはいけないとのこと、仕方なく、全部引き抜いて捨てました。慌てて処置したのが悪いのですが、本職の方も大根が専門ではなく、ネギが本職だったようです。枝豆は芽が出るとすぐに鳥と虫にやられ、三度目に植え直した時はネットで覆い、それが功を奏したようで何とか収穫ができ、第一回目の作物は五分の成績でした。

2006年8月。前のものを収穫し終わって、さて秋野菜の準備です。今度は少し本格的に、ということで、プラスティックケース(下にドリルで穴を開けたもの)に白菜の種を蒔き苗から育てることにしました。種はタキイから取り寄せた松島純二号。8月24日に種をまき、三日ほどで芽を出し、後は大きくなるのを待ち、9月10日に畑に定植。畝の端の一つは育ちが悪く、予備のものと植え替えたのですが、やはり育ちが悪いので9月下旬に除去。



 9月3日、大根(大蔵大根)を直まき。同時にネットを張って虫対策を施す。

 9月17日、生ゴミをEMで堆肥化したもの(生ゴミが少し腐乱しただけで堆肥とは言えませんが)をキャベツ用の畝に埋め込む。深さは30センチ位です。白菜の後、プラケースにキャベツ(富士早生)の種をまき、10月中旬に定植の予定で、それまで一月くらいありますから、かなり分解するのだろうと思っていますが、もしかすると虫たくさんの畝になるかも知れません。

9月17日に種をまいたもの。二十日くらいになるのに、成長が遅い。この日、液肥を差し込みました。

 

 

 





 手前が小松菜。ネットの中は大根です。大根はネットからはみ出ようとするくらいの成長ぶりですが、ネットを開けてみると、






 そのうちの一株にアブラムシがびっしり。その株は息も絶え絶えという感じで萎れていました。大慌てで牛乳を二箱買ってきて、その株を中心に散布、効果があるかどうかはまだ分からない。

 左が件の株です。





  タマネギの種を先週まいたあるところ。まだ目の気配がない。今週も追加で種をまきましたが、時期的に少し遅いようで、うまく苗が出るかどうか、はなはだ心許ない。





キャベツの定植です。種をまいたのは9月18日ですから、かれこれ一月近く、ベランダで育てたことになります。成長が遅いので液肥を挿して、しばらくしてからの定植になります。






   アブラムシにやられた大根です。牛乳をかけましたが、まだだめなようです。だめになった葉っぱを取り去り、ストチュウにEM液を混ぜて撒きました。効果のほどはこれからです。他の部分の大根はまだ何とかなりそう?

  白菜です。あまり虫食いもなく、今のところは順調。寒冷紗を外してこれからは大気にさらします。虫君たちがどれくらい寄ってくるか、見物です。下は我が農園風景です。(2006.10.13)






 10月21日

 アブラムシ襲撃後、二週間経ちました。

 一本は完全にだめで小さなまま引き抜き、他のは回復を待ってそのままにしてあります。これはそのうち一本の写真ですが、息も絶え絶えながら、若芽を出しかけています。この若芽が育てば、この大根は生き延びるかも知れません。下の写真で手前の方がアブラムシにやられたものです。

  



大根にはアブラムシだけでなく、小さな白い虫もついています。名前は不明、ミルクを撒いたために他の虫が寄ってきて卵を産み付けたのかもしれません。ミルクは後始末が悪く、よした方が賢明だったかも。






  

   小松菜。種まきから一月ほどですが、成長はいいですね。ただ、これにもアブラムシがつき、小さな青虫もいるようで虫食いが目立ちます。ストチュウをかけていますが、効果は今一です。アブラムシについてはスプレーでストチュウをかけ、洗い落としていますが、話によると落としてもまたはい上がってくるそうで、今度はママレモンをかけようかと思っています。



ネット越しのキャベツの写真。定植して一週間。周りの白いものは虫ではなく、オルトランです。作物に直截かける農薬でなく、若芽の周りに撒くものだから、あまり作物に害はなかろうということで使っています。下の写真は白菜に入り込んだ蛙君です。虫をたくさん食べてくれればいいのですが。




10月29日

   アブラムシにやられても生き残った大根の株が少しながら若芽をまた出してきています。以前のようなふさふさとした葉っぱにもどるかどうかは分かりませんが、ちょっぴりうれしいですね。

春キャベツの若芽。定植して二週間以上になりますが、まだキャベツらしくないですね。




11月5日

  

アブラムシにやられた大根の株が復活してきました。まだ葉っぱが若く、大根自体の成長はどうなるか分かりませんが、少しほっとしました。他の二株も同様に復帰中です。






 白菜の株を縛った所です。虫が入り込んでいる可能性もありますが、縛らないと葉っぱがどんどん広がって、食べる部分が少なくなると聞いています。結球し始めたと思われる株だけを縛りました。






  

 キャベツの若芽の写真です。左が鶏糞堆肥を撒いた畝に植えたもの。右は予備として畑の隅に植えたものです。成長の度合いがはっきりと違ってきています。栄養の違いによる成長の差ですね。


11月10日

 大根の葉っぱが大分回復してきました。大根自体はまだ細いようです。

下はキャベツと白菜。キャベツは春キャベツで収穫は来年4月、白菜はそろそろ収穫です。中に虫がいそうですが、自家消費ですから問題ないでしょう。




 










2007年4月



    

    キャベツの菜の花です。結局、葉が巻かず、そのまま開花しました。            薹だちというのでしょう。若い葉を少しは食べましたが、大半は折角の            記念に菜の花まで待ってから土に埋めました。









  昨年の10月に種を蒔き、少し育ったところでここに植え替えた  タマネギです。苗の時はひ弱で、周りの苗と比べて心配なほど  でしたが、ここにきて見劣りしないくらいに成長しました。ちょっ    と密ですから、玉がどうなっているかが課題です。







  ジャガイモ(メークィン)の若芽です。植えたのは2月21日  ですから一月以上、45日くらいの状態です。





 



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