NORWAY |
オルカを求める航海(1997年11月訪問)
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本稿は、OSS機関誌NICOLA 1998年春号のために執筆したものを加筆修正したものです。
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ツアー情報は氏が主催するSphereのWebサイトで見ることが出来ます。なお、ニシンの群がフィヨルド外に集結する傾向が高くなったため、1999年以降現在までノルウェーでの取材活動は行われていません。 |
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オルカを探す日々が始まった。一日のほとんどが闇に閉ざされてしまう北欧の冬で、フィヨルドの中でオルカを観察できるのはかろうじて日中というものがある10月末から11月初旬のわずか数週間だけだ。水口氏が取材のためにチャーターしている船は、太陽が出ている限りオルカを求めてフィヨルド内外を航行し、日が暮れると点在する港町に投錨する。ただし、私達乗客は船で寝泊まりし、食事も自炊である。一般向けのオルカウォッチングクルーズもあり、その気になればドライスーツを着てオルカと泳ぐというツアーさえあるのだが、時期が短い上、真冬の北極圏の海になど出て行くのはよほどの物好きだけだろう。カナダのようにオルカ観光が、彼らの生活を脅かすほどになるとはとても思えない。 |