春の磐越路-3

鉄道趣味とは
鉄道趣味と一言でいっても人それぞれに色々な楽しみ方があるようです。私のように写真を撮って楽しむ方。列車に乗って楽しむ方。録音して楽しむ方。切符やオレカの収集。鉄道模型を走らせて楽しむ。または機関車の模型を作る方。現在の情報化社会では文献派の方も増えているようです。鉄道ダイヤを調べる作るに始まって、鉄道史、車両の履歴、列車の編成史、鉄道文献の収集。最近ではテレビゲームのトレインシュミレーションゲームが好きという方も、それはそれで立派な鉄道趣味なのだろうと思います。

この写真集を見て下さっている方の多くは、鉄道(蒸気機関車)が好きで自ら写真を撮って楽しんでいる方がほとんどではないかと思います。
そういう私も、この人間が造った機械の中で一番人間臭い機械、まるで生きてるような蒸気機関車(SL)の魅力にとりつかれてしまった1人なのです。

1960年代後半から1976年にかけて、国鉄(現・JRグループ)の動力近代化によりSLの全廃が決まり、消えゆくSLの写真を一枚でも多く残そうと全国的なSLブームという社会現象がありました。
若年ながら私もカメラを首に下げ、SLの写真を撮りまくった時代でもあります。当初の写真はとても恥ずかしくて人にみせられるような作品はあまりありませんが、諸先輩の写真術をまねする事により自分なりの作品を撮れるようになったのが1974年頃でしょうか。その写真集が第一部の「会津のけむり」です。
私の場合はSLブーム後も写真の持つリアリズムに引かれて、現在のようなスポーツカメラマンとして一人前の仕事をしておりますが、根底にあるのは幼き頃夢中でシャッターを押し一喜一憂した懐かしいSLブーム時代があっての事ではないかと思っております。


「川霧」
気温15度C、朝から冷たい雨が降っていた。
霧が川面をはうように広がった頃「ポッー」と汽笛が山間にこだました。
 徳沢付近 8226レ 2004年5月




「新緑の一ノ戸川橋」 
道路から見えるお立ち台から、400ミリで狙った。
山都付近  8226レ
2000年4月




野沢駅の手前、R49の陸橋近くの安座川鉄橋を50ミリで撮影。
野沢付近 8226レ
1999年4月




「山間を抜けて」  
津川-三川間 峠の茶屋のお立ち台から津川方向を600ミリで狙う。
8233レ  1999年4月




「春の阿賀野川」 
峠の茶屋のお立ち台から、600ミリを50ミリに持ち替えて俯瞰する。
津川-三川間  8233レ 1999年4月




「田植えの頃」 
会津盆地は5月の20日前後が田植えの時期だ。
喜多方付近 8233レ 2004年5月




「菜の花」 
200ミリで菜の花をぼかして撮影する。
塩川付近 8233レ 2004年4月




塩川を発車したC57は阿賀川鉄橋を渡り、R121の陸橋をくぐる。右の雪山は飯豊連峰。
及川付近 8226レ 2004年4月




貴婦人にルーズソックスは似合わない?
会津若松駅  1999年4月




「夕暮れ」  
越後平野の田んぼには4月下旬になると水が入る、5月の10日前後が田植えの時期だ。
この日は直前までさざなみ立っていた田んぼだったが、
早出川の築堤にC57がさしかかった頃、風がピタリとやんだ。
五泉付近 8233レ 2004年4月 (オレンジフィルター使用)



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