春の磐越路-2 

シゴナナの魅力とは何だろうか、それは蒸気機関車の魅力そのものと言ったほうが良い。
私にとっては、それはもうたんなる乗り物ではない。そう機械ではないのだ、暖かい血の通った立派な生物として接している。
美女の魅力がその整った姿態、美しい顔立ちにあるように、私はスマートなボイラーと高い煙突、1750ミリの美しい動輪と、それを力いっぱい振り回す鋼鉄のロッド。これを結んで構成するシリンダ回りの複雑な機構のメカニックな美くしさを持つ、均整の整ったシゴナナの容姿に惚れこんでいる。

「ボォッー」ちょっと間を置いて「ボォッー」と発車の汽笛が山間にこだました。
煙突から勢い良く吹き上げる黒煙と、シリンダーから勢いよく吹き出す蒸気に包まれてシゴナナはゆっくりと確実に動き出す。250トンの客車を軽軽しく引き出すシゴナナ。
巨大な動輪を力強く回転させ、徐々に加速されるにしたがって、ドラフト音が軽やかにして山野を疾走するシゴナナ。
ディーゼル機関車や、電気機関車の無表情な走りとは比較にならない、その勇壮にして貴賓な走りが汽車の魅力なのだろう。

磐越西線の沿線では、4月半ばから西から東へ向かい、阿賀野川の流れとは逆に桜前線が移動する。
春の磐越路・花のある風景を紹介します。


「八重桜」 
道の駅の裏には八重桜の並木がある4月下旬が見頃だ、対岸をC57が軽快に走っていった。
咲花-五十島間 8226レ 2003年4月




鹿瀬付近 (400ミリ)
2000年4月



「桜の回廊」 鹿瀬付近 (50ミリ) 8226レ
 2000年4月




 徳沢駅通過 (500ミリ) 8226レ
2001年4月




 徳沢駅 (85ミリ) 8226レ
 2001年4月




「桜の頃」
山都 8233レ 2005年4月




「花桃」
山都付近 8233レ 2003年4月




 喜多方-山都間 (35ミリ) 8233レ
2001年4月



「芝桜」
笈川付近 8226レ 2004年4月



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