三菱ふそう エアロエース (M06)

2017年5月15日にAMT(8段機械式変速トランスミッション)を装備したエアロエースが発表された。
東京空港交通・リムジンバスでは早速7月に昭和島・天空橋に各1台(L521,L611)が先行導入され、
他事業所にも貸し出され乗務員習熟が充分に行われた後、昭和島のL521が9月初旬から運行を開始した。
9月からは大栄に補助席なしのL211、箱崎に運賃箱付でL311が導入され、
各事業所1台づつの体制となり、それぞれすぐに泊まりダイヤで運行を開始した。
L611も10月9日前後から遅ればせながら運行を開始した。
L311以外は限定ダイヤで運行されている模様。

MT車が主流のバスの中で、日産・西工のAT車(R2)導入時は比較的すぐに運用入りした事を考えると、
今回のAMT車はかなり念入りな投入となった。
先行投入された4台の車番は奇しくも、以前は日産・富士重工の1M(でこっぱち)が使用していた社番を
引き継ぐ形となった。
運転席や座席は最上級のプレミアムライン並の仕様になっている。


装備は
自動停止・自動発進機能が追加された車間距離保持機能付きオートクルーズ
(東京空港交通の三菱車では初のオートクルーズ)
新型小排気量エンジン
ハイグレード運転席(乗務員席のシートヒーター・シートサスペンション)
顔認識カメラによる運転注意監視
全座席に3点式シートベルト
アイドリングストップ
など安全系の装置を中心に追加された。

量産導入された、L642-は天空橋所属の長距離線にすぐに充当され、早朝に乗務員席シートヒーターが活躍した。




(2TG-MS06GP)

2017年9月初旬から運行を開始したL521。ついにエアロエースもオートマの時代になった。
直前の7月に導入されたガーラL590は行先表示器がカラーLEDで登場したが、残念ながらAMT車は従来通りのアンバー色LEDとなった。


521-70751M06

品川200か3167
ハイアットリージェンシー

AMTのMS06(M06)エアロエースは公式側後方の小型のルーバーが特徴となっている。
FUSOAEROの側面ペットネームプレートや後面シグネチャーライトは残念ながら取り付けられなかった。
後方からみると屋根上のエアコン形状が変わったのがわかる。


521-70751M06
品川200か3167
東京ディズニーランド

バゲージルーム(トランクルーム・荷物室)が手前の1番から3番までサイズが違うのがわかる。
尿素タンクは3リットル容量が増え25リットルになった。容量増が熱対策かわからないがリアタイヤの後方にあった尿素タンクの位置が前方に変わり、その影響でトランクが小さくなった模様。

521-70751M06

品川200か3167
東京ディズニーランド
L521の2017.9の運行開始に合わせるかのように、大栄にL211が補助席なしで成田線に、箱崎にはL311が補助席あり運賃箱付で羽田線に投入された。
L211は調布行に充当。

211-70942M06
成田200か1410
成田空港
2017.9

東京空港交通のAMTエアロエース(MS06)の車内。基本仕様は同じだが2017年度から取り付けられているUSBユニットがエアロエースにも設置された。
また、全座席3点式シートベルトとなった。補助席は後方2列以外に設置されている。
客席のLED照明は中央部が丸みを帯びている。

611-70751M06
品川200か3168

JBUS車両と同じRESONANTのUSB充電ソケットが取り付けられたがエアロエースの窓側席は座面脇でなく、側面(壁面)に取り付けられている。

521-70751M06
品川200か3167
2017年のMS06(M06)エアロエースからはステップが1段高くなったことで、通路と座席間に段差がなくなりフラットとなった。
後方トイレ前の段差もなくなった。
エンジンが小型化され軽量になったためか定員が1名増え、トイレ付補助席付車両で51名座席となった。

L611
MS06(M06)エアロエースは乗降ステップが1段増えた。
ステップには白色LEDが設置され、夜でもかなり明るくなっており、足元も安心。段差があることをわかりやすくしている。
バリアフリー対応でオレンジ色の手すりをリムジンバスでも採用しているが、MS06(M06)エアロエースから新たに運転席の側壁にもオレンジ色の手すりが設置されるようになった。

高速・観光バスではオレンジの手すりやステップライトの採用が少ない中、リムジンバスはバリアフリー対応にも積極的に取り組んでいる。

L611
AMTエアロエースのコクピット。
国産のバスでは、長年ステアリングコラムの側面左側レバーで操作していたハザードが乗用車同様、赤△ボタンになった。(ハンドル左側)
前照灯はドイツ車のようなダイヤル式(ハンドル右側)となり、双方ともグローバルスタンダードな装備となった。
ハンドルに装備されているステアリングスイッチもバスでは新鮮。
上部で紫色に光っているのがドライバーモニターカメラの赤外線装置で顔認識カメラを装備している。

L611 メトロファミリーパーク
東京空港交通リムジンバスのMS06(M06)エアロエースの荷物室。
左側の通称1番トランクが極端に小さいのがよくわかる。
左側の1番をメイン(主要バス停)で使う羽田線運用では取扱いが大変そう。
客室内へのステップが1段増えたことで、荷物室の高さは高くなった。(特に1番)
ラゲッジキャリア+荷崩れ防止ネットの作りは従来通り。

L611 サザンタワー
2010年車を最後にトランクの専用鍵が廃止されていたが、2017年度車より荷物室に電磁ロック装置がついた。
エンジンルームにも同様のロックがついていた。
(上側の装置)
双方エンジンと連動をしている。

L611 メトロファミリーパーク
M06エアロエースの車体下部は、すっきりとしたつくりになった。
エンジンルームも下からは見ることができなくなった。

L611 メトロファミリーパーク
2018.1.27よりM06(MS06)エアロエースの量産車(量産型MS06)が登場。
2017.10から順次、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレートに変更をしているが、L642は2017.10以降初の新車ということで、東京空港交通では初の希望ナンバーとなった。9501→空交1だろうか。他事業所ではどうなるかが楽しみである。

642-80151M06
品川230あ9501
2018年3月にはSuper Cabin仕様の車両も導入。
側面固定窓に加え、後方には青色のシグネチャーライトも装備された。

詳細はこちら

933-80338M06
品川230あ9518