3.プラリア  パート

「思い出」

  空戦騎獣に乗り、桜崎市の発電システムに向かい
ながら、未佳はぼ〜っと考え事をしていた。桜崎市
が今存在するここ*フィア=メルト*は、明らかに
異世界。異世界と言えば...。

「中学生の頃は、よく波津野市に行ったっけ。」
波津野には明神大学に通う従姉妹が住んでいて、お
姉ちゃんに勉強教わりに行ってくる、と言えば、厳
しい親も外出を許してくれたから。でも、その外出
の半分は実は遊びに行ってたんだ。
「今日は、遊園地に行くんだけど、来る?」
「行く行く。」
お姉ちゃんにはいろんな所に連れてってもらったな
ぁ。冬は人工スキー場でスキー、夏は海で海水浴や
ジェットスキーやビーチバレー、タッチフットボー
ルなんかもやったっけ。
  そこここで見かける角の生えたふあふあな猫、し
っぽをはやしたり、尖りお耳の女の子、ここでしか
売っていない怪しげなジュース、そして、ときおり
襲われる、どこかに連れて行かれそうな、身体がふ
わっと浮き上がるような不思議な感覚・・・。そん
な不思議な体験の記憶とともに波津野には楽しい思
い出がいっぱい...。

  フィア=メルトにいる今の未佳の目に写るのは、
ゴブリン、オーガ、その他魔物達。
「心が荒むと、見える物も変わってくるのかなぁ。」

  いよいよ目的地が見えてきた。
「ほら、降りるよ。」
未佳は軽く頭をふって気分を切り替えた。

                                    (おしまい)

み:と、いうわけで、未佳は、過去参加したゲーム
    のキャラの関係者という設定です。これぐらい
    しか未佳には楽しい思い出ってないし。この話
    に出てくる「お姉ちゃん」とは、私が「那由他
    の果てに」(←いまだに私のワープロはこれを一
    発で変換してくれる)でやっていた若月 美加と
    いうキャラクターです。「那由他の果てに」は、
    私が初めて参加したネットゲームで、若月 美加
    は、ゲームの途中で登録した2キャラ目で、尚
    北マスター担当の「市議会議員足立さくら後援
    会(SAKURAくらぶ)」で足立さくらの押し
    かけ秘書をやっていました。なぜ途中でキャラ
    を追加したかと言うと、1キャラ目の方がいた
    川鍋マスターのリアの遅刻が激しかったからで
    す。これじゃ交流が出来ないよぅ、ってことで
    (何故かその当時の私には、同じリアの人と交流
    や情報交換をするという考えがなかったのです)
    もう1キャラちゃんと期限通りにリアが来る所
    に入れることにしたのです。私が今も同じゲー
    ムに2キャラ登録することが多いのは、実はこ
    の時のことの名残だったりします。
や:俺の話は?
み:お、山本か。いや、書こうと思ったんだけど、
    初回はまだ他のキャラとのからみもないからね。
    この話みたいな回想やらなんやらの自分のキャ
    ラしか出てこないものしか作れないし。そうい
    うのはつまんないからね。だから今回は、なし!
や:ひどいぜ!どうしてこの俺の活躍を書いてくれ
    ないんだよ!困るなあ!
み:ええい、そんな事言うなら、今後おまえなんぞ
    スペースがあって、書くネタがあっても書いて
    やらん!
わ:ど〜でもいいけど、解説の方が長いのは情けな
    いんじゃないかい?

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