紐育日記
6月上旬
6月10日(火)
☆朝
- 朝は豆腐と油揚げの味噌汁と肉まん。通勤のバスのスピードがなんだか遅い。そのうち、「5番街まで行けないので曲がる」という車内放送が入った。よく考えれば南に曲がるのでそのままのってればよかったのだが、動転していたので、バスを降りて歩く。この時点でバスはすっかり諦めていたのだが、南東へ進みながら5番街まで来たところで、(他の車は走っていなかったが)南へ行くバスはまだ動いているようだった。そこでバスに乗り込むと、いくらも行かないうちに、警察が道を封鎖していて、5番街を迂回することに。車内放送も、「〜stから〜stまで迂回します。交通封鎖の理由はわかりません」と言うし。交通事情に明るければ、諦めて歩いたり、地下鉄を使ったりできたのだが、そのまま乗って行くのとどっちが早いか判断できなかったため、結局バスに乗って行った。結局遅刻してしまった。休みの日にお祭などで交通規制する事はよくあることだけれど、今回のような平日に突然というのは珍しいらしく、会社で日本人駐在者の方に聞いても、こんな事は初めてだとおっしゃってました。
☆夜
- 結局この日は23:00過ぎまで会社にいた。せっかくなので(?)きれいな電飾を見ながら、トランプタワーの付近まで夜の散歩としゃれこむ。途中23:00ごろまで開いている本屋を見つける。今度こようっと。そこからバスに乗って帰る。もやしをたくさん入れたラーメンを食べて寝る。
6月9日(月)
☆朝
- 朝は豆腐と油揚げの味噌汁と肉まん。
☆夜
- どさんこに連れて行って頂く。アイスバドを飲む。そういえば日本ではこれ見かけないなぁ。
6月8日(日)
☆朝〜午後
- 今日は野球を見に行くことにする。朝食後アパートを出て地下鉄の駅に向かう。なんだか86stが封鎖されている。後で聞いたらプエルトリコのお祭りだったらしい。この時は気にしなかったのだが、後でちょっとしたことが...。さて、地下鉄に初めて乗ってみたのですが、全然怖くない。家族連れや女の子なんかも乗ってるんだもん。ヤンキースタジアムまで来て正面入り口まで来たところで、ダフ屋から法外な値段でチケットを買う。良い席だったしまあいいか。ホットドッグとコーラを買って席へ。球場の観客はもうほとんどヤンキースファン。球場の電光掲示板も音楽もヤンキースにあからさまに肩入れしてるし。でも、試合が淡々と進むところ以外は、なんか日本の野球とそんなに違わないや。観客は日本にもいそうな野球おやじや野球少年。強いて言えば家族連れの割合が日本より多いくらいの違いしかないし。いろんな売り子も客席に来る。でも商品が入った箱は紐など無くて手で持ってるので重そう。さて、試合は3−1でヤンキースの勝利。最後の打者から2ストライクを取ると、観客総立ち。ここで期待にこたえてピッチャーが最後の打者を三振に取って、観客盛り上がる盛り上がる。やっぱり地元のチームが勝った時に見に行けてよかった。でも、野球見物の目的だったセブンイニングストレッチは拍子抜けだった。音楽が流れてみんな立ち上がるのだが、特に決まった振り付けがあるわけじゃなくて思い思いに体を動かすだけだし、歌詞が電光掲示板に出るわけではないから、歌詞を憶えていかないと歌えない。しまった。疎外感を味わってしまった。次に大リーグを見に行く時には歌詞を憶えてから行こうっと。
☆夕方〜夜
- 野球が終わった後、地下鉄で中華街まで出る。なんて速いんだ、地下鉄!あっという間についてしまった。バスなら何時間もかかるだろうに。食材を買い込む。1週間後にホテルに移るので、一週間分を計算して買う。ま、朝は肉まんだな。早起き出来なくなってるし。そうそう、もやしの中華街での相場はだいたい2ポンド(約900g?)1ドルのようだ。もやしも買う。他に豆腐やら油揚げやらチャーハンの素やらを買う。帰りはブロードウェイを歩いて、途中本屋(「FORBIDDEN PLANET」)に寄ってエルリック・サーガを買い込む。1巻だけが無い。しくしく...。その後バスに乗る。しかし、どうせ横に行くバスに乗り換えるんなら何に乗っても同じだって考えて、セントラルパークの西に出るバスにのったのが大失敗。乗り換えようとして東に向かうバスを待っても待っても来ない。あきらめてタクシーを捕まえたのだが、セントラルパークまで来たところで、運転手さんがなんかを言い出した。見るとセントラルパークに車が入っていけないようだ。言っている事が良く分からないので迂回して行ってくれ、と言うが、まだ運転手さんは何か言っている。よくよく聞いて、言っている事を理解しようとすると、どうやら、迂回するとミニマムでも1時間かかる、ここで降りて公園を歩いて渡って向こうで車を捕まえろ、それとも本当にこのまま乗って行くのか?と言っているようだ。あわてて、すいません、ここで降りて歩きます、と言って止めてもらう。もともと今日はもう歩く元気がないからタクシー捕まえたのにぃ、しくしく。しょうがないから歩いて帰る。通行止めの原因は、朝出会ったお祭りだったのだ。さて、今日は夕食は外食するつもりだったのだが、もう外食する元気がなかったので家で夕食を作って食べる。豆腐と油揚げとジャガイモの味噌汁にスパゲティー。
6月7日(土)
☆朝
- 残った中華まん(肉まん、あんまん)を電子レンジで暖めて食べる。今日も出勤。せいぜい1〜2時間しか出るつもりがなかったのに、予定が狂った。行ってみるとオフコンのセーブ結果にエラーが出てるし、アパートに机の鍵を忘れて来てしまったぁ。しょうがないのでまずは机の中身無しで出来ることをやって、昼にいったんアパートに戻る。
☆昼
- 戻ったついでに食事を作って食べたり、コインランドリーで洗濯をする。食事はインスタント味噌汁とスパゲッティー。そうそう、帰宅には珍しくM79のバスを使ったのだが、午後また会社に向かうバスも同じ運転手さんだった。アパートにいた時間は約1時間。1回の運行の後それくらいの休憩時間があるのか、はたまたもう一回行って帰ってきたのかな?ともあれ、この路線でこの後もこの運転手さんを何度か見かけたので、運転手さんの受け持ちの路線はある程度決まってるのかもしれないです。ちなみに普段はバスの運転手さんが誰かなんて気にもしてなかったのだけれど、この運転手さん、爪を派手な色に塗ってたんで気になって憶えていたのだ。
☆午後、ミュージカル観劇「オペラ座の怪人」
- 会社に戻って、2時までに仕事を終わらせるべくひいひい言いながらがんばる。なぜなら、2時からのミュージカルの券を買ってあったから(「オペラ座の怪人」だ)。何とか仕事にけりをつけたのが2時10分前。劇場まで走る。2時にはぜんぜん間に合わなかったのだが、開演は2時30分近くだったので、間に合った。舞台に向かって右の方のけっこう前の席だ。いい席だけど、舞台全体を見渡すにはある程度後ろ、2階席の前の方あたりがベストなのかも。さて、劇。なんといっても大道具というか、舞台装置がすごい。場面の切り替え毎にその場所が即時に出来上がってくる。それに、同じ幕の間でも、たとえばオペラ座の地下に降りて行くシーンなど、大掛かりな道具で移動する様が表現されていてすごい。それから、オペラ座が舞台だけあって劇中劇がぽんぽん出てくる。全体として...うん、よかった。最後に出演者が舞台に出てくるのだけれど、その一番最後に、「怪人」役の人が出てくると、場内総立ちで拍手。よかった。
☆夕方
- 文房具屋で小包用の段ボール箱を買う。その後中華街に買い出しに行こうとしたのだが、いくらまってもM103のバスが来ない。今日もどこかで何かをやっててコースが変わってるのか?同じバス停にいた、やっぱり中華街に行くと言う日本人の方(外資系の建設業の会社に勤めていて、本社に数ヶ月来ているそうだ)と待っていたのだが、私は途中であきらめてアパートに帰った。後から考えるとM6のバスとかを教えてあげればよかった。しまった。
☆夜、ミュージカル観劇「キャッツ」
- 今日はミュージカルのはしご。時間が押してしまったので、アパートからタクシーを使って会社の近くまで行く。普段の通勤は40分かかるのに、10分ちょっとで来ちゃったよ。地下鉄の駅でトークンを買った後、劇場へ。席は1Fの後ろの方。けっこう小ぢんまりした感じの劇場で、もうすっかりキャッツ用に劇場全体を変えちゃった感じ。ところで、客席が、そんなに勾配がない。それに、役者が舞台に簡単に出られるように、舞台が低い。つまり一般的な日本人にとっては、前の人(や前の前の人)が邪魔になって舞台を見るのが大変。もしキャッツを見に行くのであれば、祈ろう。前の席が東洋人や女性などで背が低いことを。さて、劇。「オペラ座の怪人」が大掛かりな舞台装置や、独唱を魅せていたとすると、「キャッツ」は、合唱と踊りだ、と思った。舞台装置の動きは「オペラ座の怪人」と比べると少ない。なにしろ舞台は基本的に「ごみ捨て場の空き地」から動かないのだから。うん、こちらもよかった。しかし、座って見てるだけなのになんかすごく疲れたよ。
6月6日(金)
☆朝
- 朝起きられなかったので、肉まんを電子レンジで暖めて食べる。
☆夜
- 今日は深残するのはやめて、適当な時間に帰る。そうそう、今日から出張先ではカジュアルデイが始まったのだ。6〜9月の毎金曜日はカジュアルデイ。ノーネクタイ、スニーカー履きで働けるのは楽で良いね。そんな格好だったので、帰りに寄り道して行くことにする。まずブロードウェイをぶらぶらして、その後中央郵便局まで歩く。郵便局で、「蒸熱狂騒曲」まとめ送りの郵便を出す。午後8時前後だったのに郵便局はすごく混んでいてとても待たされた。結局エアメールって封筒の大きさは関係なく重量のみで料金が決まるらしい。その後中華街に食料の買い出しに行ったけれど、目標としていた9時前にはたどり着けず、スーパーは閉まってしまっていた。すごすご帰る。そうそう、帰りのバスから見えるエンパイアステートビルの電飾、どうもペンキを塗ったみたいな色で趣がない。日本人には受け入れがたい色だった(原色の赤と青)。後で聞いた話だと、日によって電飾の色は違うらしいが、私はニューヨークにいる間結局この色しか見なかった。帰って食事して寝る。何を食べたかは忘れた。
6月5日(木)
☆朝
- 朝起きられなかったので、肉まんを電子レンジで暖めて食べる。
☆夜
- チャーハンに挑戦。思った通りだ。チャーハンにすれば、茹でた米を使ってもうまい。「サクセスライス」という商品名は伊達じゃないね。それにこの穴あきビニール袋をとっておけば、以前買った箱入りの米にも使えるじゃないか。うふふ。
6月4日(水)
☆朝
- 朝起きられなかったので、肉まんを電子レンジで暖めて食べる。
☆夜
- 会社を出る時に、同じアパートにいる方といっしょになった。あれ、明日日本に帰る方の送別会じゃなかったんですかと聞くと、いかなかったとの答え。食事をいっしょにして行くことになって、この方に連れられて75st.ヨークアベニューのしゃぶ辰という店へ。実はどうやらここが送別会会場だったらしい。呼ばれてない私まで行っては申し訳ないのでは?と聞くと、2時間以上たってるからまだいる確立は10%以下だよと言うのでそのままついていく。と、なんと、送別会はまだ終わっていなかったのでした。でももう次に行くところでした。主役の人は翌日帰国するのに2次回まで行くとはすごい人だ。で、焼き肉を食べて、帰る。
6月3日(火)
☆朝
- 今日もスパゲティー。まだ飽きていない。大丈夫。
☆夜
- 買ってきた穴あきビニール入りの米を試してみることにする。おっ意外と出来上がりの硬さはよいぞ。冷凍カレーをレンジで暖めてかけて食べる。結果は失敗。いくら水を切ったからといってもご飯が水っぽすぎてだめなのだ。でもこれをチャーハンにしたり、煮込んで雑炊にしたらきっといけるぞ!
6月2日(月)
☆朝
- やっぱりスパゲティー。あと味噌汁。味噌汁は素味噌汁(つまり具なしだぁ)。
☆夜
- スパゲティーにはやっぱりタバスコ!ってことで、タバスコを買う。他の唐辛子系ソースと比べて格段にタバスコは値段が高い。でもまぁいいや。他に、サクセス・ライスという商品名の米(どうやら穴のあいたビニールに入った米を10分間煮て水を切るという調理法をするらしい)と、パンツ(3枚7ドルちょい)などを買う。スパゲティーソースも2瓶買う。で、夕食はスパゲティーとジャガイモの味噌汁。スパゲティーには卵を絡めてみる。なかなかいけるが、後片付けのフライパンを洗うのが大変だったので二度とやらないことにする。
6月1日(日)
☆朝〜昼
- 朝食は冷凍水餃子を深ざらに入れてレンジで茹でて食べる。美味しいが、からしが欲しいところだ。その後、結局「クローディァの秘密」は読み終わらなかったけれど、メトロポリタン美術館に行く。行く途中、なんか79st.に大量の警官が出ている。何かあるのかな。さて美術館、根性で一通り回りましたよ。10時頃入って2時頃まで。2Fから回ってこちらはじっくり見ましたが、疲れちゃって結局1Fはざっと流すだけで1時間もかけませんでした。感想。その1。部屋や建物をそのまま美術館の中に再現してしまうダイナミックなところがすごい。シリアのイスラムの部屋や、アメリカの豪邸の部屋や、ヨーロッパの部屋や中国の部屋と庭園、エジプトの寺院をそのまま美術館の中に再構築するなんて発想がすごい。その2。展示品はみんな美術品としてとらえられているんだと感じた。うまく言えないけれど、どの地域のどの時代のものだろうと考古学とか歴史の資料ではなく、美術品として扱われていると感じたんです。ここは博物館じゃなくって美術館なんだって感じました。まあ、私が説明の英語が読めないからかもしれないですけれど。その3。日本のコーナーが分不相応に感じるほど多いぞ。2Fアジアのコーナーの奥の方にゆったりとしたスペースを貰ってるし、1Fの冑や武器のコーナーにも結構な数の鎧かぶとや刀剣類が飾られてたし。その4。写真撮影がOK!ってのがすごい。後述の近代美術館もそうだが、一部を除いて、撮影可なのだ。ストロボ禁止は多いが、名画や名品をバックに写真を撮れちゃうなんてすごい。日本の美術館、博物館じゃ考えられないよね。私は、自分のカメラのストロボの止めかたがわからなかったので(なさけない...)写真はとらなかったけれど。その5。古いものから新しいものまで何でもありってところがすごい。ポップアートまで展示しているのだから。そんなわけで、美術の事はわからないけど、見てて、いいなぁという物も多く、よかったです。好きな人なら確かに時間がいくらあっても足りないでしょうが、感じとしては、上野の国立博物館を一通り回るよりは回るのは楽な気がしました。いつのまにか入場券のバッチをなくしてしまった。記念にしようと思ったのに。さて、美術館を出ると、5番街から79st.は、パレードをやっているようではないですか。何かの記念日なのだろうか、イスラエルの国旗(だと思う)を持ったいろいろなグループがやってくる。しかし、これでマンハッタンの東側は交通が遮断されてるぞ。バスが使えないので歩いて次の目的地、近代博物館へ向かう。ずーっとセントラルパークを歩いて行き、セントラルパークを出た後、マクドナルドを見つけ、昼食にする。
☆夕方
- 3時過ぎにMoMAこと近代美術館に入る。ここはこじんまりした美術館です。会社から遠くないし、見るのに2時間もかけなかったし、これだったら夜遅くまでやってる曜日に会社を早めに出て見に来た方がよかったかな。その分他の所に行けばよかった。あ、内容はすごくよかったんですよ。ピカソやなんかの巨匠の名画からポップアートまで。フェラーリのレーシングカーやヘリコプター、マッキントッシュやIBMシンクパットなんてものまで工業デザインってことで飾ってあるし。私なんか、「あっムンクだ、ムンクが3点もある」なんてミーハーにも心の中でよろこんじゃったし。近代美術館を出たあと、8番街でバスに乗り77st.まで戻り、あとは東に向かってコピー屋さんを探しながら歩く。しまった、どこも閉まってる。深夜早朝や休日はコピーが取れないのか!「蒸熱狂騒曲」のまとめ送り用のコピーどうしようかな。コピーってビジネスの需要が主みたいだしなぁ。日本みたいにコンビニが無いし。
☆夜
- 今日も結局歩きっぱなしで疲れたので、外食にしようと思ったのだが、行こうと思った店が記憶違いで見つからなかったり、電池を買おうと入った86st.1番街の24時間営業のスーパー(ほとんどのスーパーがフィルムと電池の棚に鍵をかけているのに対し、ここは店員が見えるレジの所に置いていてあるとはいえ客が手に取れるようになっているのだ)で、スパゲティーソースと書かれた缶詰や瓶詰めを見つけたので(缶は開けた後保存に困るので瓶を買った)、家で夕食を作ることにする。買ったスパゲティーソースは、具入りでした。やっぱりどこも同じ、レトルト食品が見当たらなくても、ちゃんとインスタントは探せばあるもんだなぁ。と言うわけでスパゲティーを茹でる。このソース、生でかけていいものかどうかわからなかったので、とりあえずスパゲティーに混ぜてフライパンで焼く。美味い。やっぱり代用品のカレーやなんかじゃなくてちゃんとしたスパゲティー用のソースと具は美味い。ちょっとトマトの酸味が強いけど、今はそれもあまり気にならない。しかし、だんだん自炊のアイテムが充実してくるなぁ。
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