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アヤシゲ翻訳 テレビシリーズ1 エピソード5 / Jungle ジャングル


 オープニング・トーク

(赤いカーテンの前に、ハワードとヴィンス登場。)

ハワード:ハイ、番組へようこそ。私はハワード・ムーン。こちらはヴィンス・ノワー。
ヴィンス:オーラーイ。
ハワード:今回の主題はヒーローです。ヒーローとは何か?ヒーローとは誰か?私はヒーローか?
ヴィンス:まさか。
ハワード:今回の番組では、この問題に取り組みます。この現代社会では、誰がヒーローになれるというのでしょう?
ヴィンス:ミック・ジャガー!ミックなら…
ハワード:俺は本物のヒーローの事を言ってるの。
ヴィンス:本物のヒーローだぜ。サルの超人だ。
ハワード:俺はリヴィングストンみたいな人の話をしているんだ。
ヴィンス:誰?
ハワード・知らないのか。探険家だ。人間の心の暗部へと突き進んでいく人々だよ。恐ろしい混沌へ直面する勇気ある男。
      ミック・ジャガーは混沌に直面したらどうするんだよ?
ヴィンス:多分、こうだね。
(ヴィンス、ミック・ジャガーのモノマネをする。)
ハワード:番組をお楽しみ下さい。
(ハワードとヴィンス、退場。カーテンが開いてオープニング・タイトル、スタート)


 ズーニヴァース ガラス展示室内

(ハワードがガラスにスプレーを吹き付け、ヴィンスがガラスを布で拭いている)
ヴィンス:ちょっとは俺にもスプレーさせてよ。
ハワード:だめ。お前が拭く。俺がスプレー。俺の方がここではキャリアが長いからな。言うこと聞け。
ヴィンス:低調だな。どうかしたのか?
ハワード:この動物園はすっかり駄目になっちまった。昔はこんなんじゃなかった。トミーが活躍していた頃はな。
(歌い出す)
     ♪トミー! きみはいずこへ?トミー、いずこへ行ったのだ、トミー?今、どこに居るのだトミー?♪
ヴィンス:死んだの。
ハワード:死んでない。
ヴィンス:死んだってば。ヤマネコの罠に落ちたなんて、みんな知ってる
ハワード:でも、死体は見つかっていない。
ヴィンス:死体が見つからないのは、古くなったトゥィックス(チョコバー)みたいに、バリバリ食われちゃったからだよ。
ハワード:到底信じられないな。トミーは最強の飼育員の一人だったんだぞ。ヤマネコなんて、トミーにはかなわない。
     トミーこそ、偉大で、パワフルで、ハンサムで…
ヴィンス:ハンサム?!
ハワード:そう!
ヴィンス:俺、写真を見たことあるけど、やたら頭がでかかったぞ。
ハワード:そうだよ。
ヴィンス:足なんて短くてずんぐり。
ハワード:50年代後半はそういうのが流行りだったんだ。
ヴィンス:樽アタマが?
ハワード:そう。大流行だった。トミーが部屋にヨチヨチ入ってくると、女たちはみんな卒倒したもんだ。美的価値観の違いだよ。
     トミーの時代は、お前みたいなユニセックス的なファッションなんて有り得なかった。彼は男の中の男。
     そう…お前、自分の姿を見てみろよ。鳥みたいな頭に、ちまちました顔のつくり!
     お前が50年代に戻ったら、魔女として牢獄入りだな。箱に詰めて鍵かけられるぞ。
ヴィンス:これはモッズ・スタイルなの!
ハワード:モッズじゃないだろう?
ヴィンス:モッズだよ。おれは、キング・オブ・モッズだぜ。
(「月刊モッズ」をを取り出す)モッズ界にドップリ浸かってんだ。
     こいつを見ろよ。
(雑誌の表紙になっている男性を見せる)
ハワード:なんだ、そのバカ男。
ヴィンス:ユーバー・モッド!この髪型見ろよ!1メートルはあるぞ。
ハワード:それが良いわけ?
ヴィンス:そう!俺ならこいつ並みにイケるね。安い付け毛と強力ドライヤーがあれば、これくらいは軽く超えるさ。
     ヨーロッパに乗り込んで、話題騒然!世界級!すっげ〜!!そりゃもう巨大なもんだから、太陽さえ隠れちゃう。
     お前は日陰にでも入ってな。
ハワード:おまえ、病気じゃねえの?トミーはモッズが嫌いだった。
ヴィンス:だろうね。
ハワード:トミーはモッズのやつらを見ただけで激怒してた。
ヴィンス:だろうね。
ハワード:トミーは何せロッカーだったからな。週末になるといつもブライトンに出かけていた。
     モッズの奴らを見つけると、突進していって頭突きを食らわせ、スクーターから引き摺り下ろした。
     「ロカビリー・サイ」って俺たちはトミーのことを呼んでいた。
ヴィンス:聞いた限りじゃ、凶暴な小人だな。
ハワード:たしかに、トミーには物騒なエピソードが多かった。たしかにな。
     でも、そういうエピソードの陰には、トミーの優しい一面もあったんだ。
ヴィンス:裏返し?
ハワード:そう。トミーは夢見る人だった。俺たちはみんな、夢を見ている…でも本当に夢を見ているのか?
ヴィンス:うん。そうだろう。
ハワード:うん。でも…「本当に」夢なのか?
ヴィンス:そうだよ。何が言いたいんだ?
ハワード:トミーは夢見る人だった。沢山の夢があった。この動物園に関する夢だよ、ヴィンス。
     鍵が一個で済むぐらい小さな動物園を夢見ていた。…それが一番の夢って訳じゃないけど。
     他にも沢山の夢があった。トミーの持つ、一種の才能だった。トミーは夢から夢へと飛び移り…まるで夢の八艘飛び。
ヴィンス:で、やたらとチーズを食ってた。
ハワード:ああ。たしかに食いすぎだった。まぁ、成長過程でカルシウム不足だったし。
ヴィンス:だからアタマが…
ハワード:まぁな。
ヴィンス:ま、どっちにしても。トミーは死んだんだ。だから…
ハワード:死んでないってば。
ヴィンス:はぁ?
ハワード:トミーは生きてる。
ヴィンス:死んだの!
ハワード:彼は生きていて、俺を導いてくれているんだ。俺には分かる。
ヴィンス:導くってどこへ?
ハワード:俺の仕事を導いてくれてるのさ、有難いことに。
ヴィンス:仕事を導く?
ハワード:そう!
ヴィンス:バカだなぁ。ドツボにはまるぞ。
ハワード:どういう風に?
ヴィンス:トミーの死を受け入れろよ、ハワード。人間はみんな死ぬんだぞ。
ハワード:人はみな死ぬ?しかし、本当に人はみな死ぬのか?
ヴィンス:何だそりゃ?
ハワード:トミーが俺に教えてくれたことだ。森羅万象への疑問を持ち続けろ。
ヴィンス:常に疑問を持ち続けるのは良いけど、それは本当に疑問なのか…?
ハワード:分かってきたな。
ヴィンス:分かってきた。…でも、俺は本当に分かってきたのか?
ハワード:もういいよ。
ヴィンス:もういい。でも、本当にもういいのか…?
(ハワード、ヴィンスの顔面にスプレーを吹き付ける)


 ズーニヴァースの一角

(動物園の門に「閉鎖」の看板が掛けられ、スピーカーからベインブリッジの声が響く。)
ベインブリッジ:業務連絡。お前らは全員クビだ!荷物をまとめて、出て行け。御機嫌よう!はっは〜!
(ハワードが檻の前でフォッシルに声を掛ける)
ハワード:どうなっているのですか、フォッシルさん。
フォッシル:ベインブリッジが動物を売るつもりなんだよ、ムーン。
ハワード:なんですって?
フォッシル:どこか難しかった?ベインブリッジが動物園を売るの。代わりに、道路が通るんだ。
       私はマイアミに行って、ゴルフをするんだ。
(仕草はアーチェリー)
ハワード:ベインブリッジには、動物園を売却できませんよ。
フォッシル:どうして?
ハワード:教えてあげましょう。トミーが居るからです。
フォッシル:トミーについて何か知っているのか?トミーは死んだんだぞ。
ハワード:でも死体は見つかっていない。
      動物園規定409条C項によれば、法的にはオーナーはトミーであり、勝手に売ることは出来ない。
      
(カメラに向かって)どうも。
フォッシル:ほほう?では、私からも教えてやろう。
(書類を持ち出す)これは契約書だ。
       これによると、トミーが動物園を所有するが、彼が失踪して10年がたった場合、
       その所有権はベインブリッジに返還されるのだ!ムカつく細則なんて、クソ食らえ!残念でした!
ハワード:分かった。
(立ち去る)
フォッシル:
(録音機のスイッチを入れる)防備録。白人は嫌いだ!


 ズーニヴァース 売店前の広場

(売店の看板には、「閉店セールの文字」。その前にナブーが立っている。ヴィンスが、広場の落ち葉を掃き集めている)
ヴィンス:よう、ナブー。元気か?ベインブリッジがここを売るなんて信じらんないな。
ナブー:とんだキンタマ野郎だよ。

ヴィンス:おまえ、どうするの?まぁ、どうにかなるよな。シャーマンだもん。特別な仕事がある。
ナブー:偉大なるタカに変身しようと思う。
ヴィンス:何に?
ナブー:偉大なるタカ!
ヴィンス:わぁお。
ナブー:それか、ディクソンズで働くか。まだ決めてない。
ヴィンス:難しい選択だね。
ナブー:そっちはどうする?
ヴィンス:俺はキング・オブ・モッズだからな。パーカー着て、チューインガムを噛みながらこんな風に歩き回ったりして。
     …本当に残念。俺、ここが好きなのに。寂しくなるよ。
ナブー:そう…ライオンが吠え、風が唸る時…何が起ころうとするのか、誰が知るというのか…
ヴィンス:えっ?
(ナブー、黙ってヴィンスを見やる。)
ヴィンス:ああ。失礼。
(ヴィンス、掃除を再開する。ナブー、懐からエキゾチックなペンダントを取り出し、地面に落とす。そして呪文を唱えると、消えうせる。ヴィンス、手を止めて振り返る。)
ヴィンス:それでさ、ナブー。ナブー?
(ヴィンス、地面のペンダントを拾い上げると、ポケットにしまう。自分の仕草と効果音の関係に気づき、ちょっとしたゲームをして、勝利を収める。)
ヴィンス:
(カメラに向かって)俺に挑戦なんてよしな。俺はキング・オブ・モッズだからな。
(ミック・ジャガー歩きをしながら立ち去る)


 フォッシルのオフィス

(フォッシル、電話をかける)
フォッシル:ディクソン・ベインブリッジにつないで下さい。ダイヤルのしかたを知らないんだもん。…ありがとう。
(ベインブリッジ、どこかの荒野を必死に走り、その背後からサイが全速力で追ってくる。字幕に「サイ保護区」。ベインブリッジ、携帯電話に出る。)
ベイブリッジ:ディクソン・ベインブリッジだ!
フォッシル:ハロー、ベインブリッジ!ボビーボブボブちゃんです!
ベインブリッジ:忙しいのだ、フォッシル。動物園売却に何か問題でも?
フォッシル:いえ、順調ですよ、ダンディ。ただ、ハワードがトミーについて疑問を口にしていましたよ。
ベインブリッジ:いいか、良く聞け。ムーンがジャングル・ルームで何か嗅ぎまわり始めたら、前回と同じようにするんだ。
フォッシル:はぁ、ピック・アップトラックで虫けらをやっつけるんですか?
ベインブリッジ:違う!奴を閉じ込めるんだ!ジャングル・ルームには狼がウヨウヨしている。朝までには奴はくたばるだろう!
フォッシル:あーあ。なるほど。分かりました。
ベインブリッジ:ではな!
フォッシル:パンツはいてます?
ベインブリッジ:ごきげんよう!!
(サイにどつかれる)わぁ、サイー!!


 ハワードとヴィンスの小屋の前

(ハワードとヴィンスがベンチに腰掛けて、人気の無くなった動物園を眺めている)
ハワード:とうとう、こうなっちゃったな…。
ヴィンス:うん…。
ハワード:まったくここじゃ大騒ぎの毎日だったな。
ヴィンス:俺が来た、最初の日のこと覚えてるか?
ハワード:ああ。
ヴィンス:お前が俺を学校から連れ出して、学歴なんて重要じゃないって言った。
     良く覚えているのは、カエルを扱ったこと。イモリと混乱してさ。
(There was a newt involved.)何がなんだか。
     俺は震え上っちゃった。
ハワード:イモリにおびえることなんてない。
ヴィンス:まったくだ。
ハワード:性別を変えただけだよ。
(You chenge its sex.) * 求むお助け!
ヴィンス:あの時は知らなかった。お前が教えてくれたんだ。
ハワード:そうだったな。
ヴィンス:ラマが逃げ出した時のこと、覚えているか?
ハワード:ああ。
ヴィンス:もちろん無断外出。奴は大混乱になって、町の人を蹴り飛ばし出した。覚えてるだろ?
     ラマは出て行くなり、医者を蹴り飛ばし、牧師さんを蹴り飛ばし、しまいにはギフトショップに入った!
     ひげなんてつけつちゃって。女の子が「鉛筆はありますか?」なんて言う。ドカーン!
     ラマが彼女を店から蹴り出しちゃった!あっはっは…!ああ…誰もラマに近づく事さえ出来なかった。
     でも、一人だけ。ハワード、お前だけが取り押さえる事が出来たんだ。
ハワード:まぁな。ラマを取り押さえるには、あまり選択肢がないんだ。
ヴィンス:
(歌い出す)♪ラマを押さえろ〜
ハワード&ヴィンス:
(一緒に歌い出す)
             ♪ラマを押さえろ〜 海の底深くの フジツボみたいに真っ青 
              固い岩場にかじりつく サルみたいに大笑い 
              中国の少年みたいに 必死にひっぱる
              カラウェイ カラウェイ カラウェイ ドカン!
              ボイーン!チカ!マサラ,ボイーン!チカ!マサラ!
              おお〜う!前歯、奥歯、ヒューツ!!♪
(二人で顔を見合わせて笑い出す。)
ハワード:あ〜あ。
(足元から紙袋を取り出す)これ、お前に。ちょっとした贈り物だよ。(ヴィンスに渡す)
ヴィンス:
(受け取りながら)ああ、ありがとう。
ハワード:大した物じゃないけど。記念品。これを見れば、俺を思い出すだろうさ。
(ヴィンスが中身を見ると、ありがた〜いシロモノが出てくる)
ハワード:お前は、俺に何を?
ヴィンス:そうね…。ああ!これをあげるよ。
(ポケットからペンダントを取り出して渡す)
ハワード:これをどこで?
(立ち上がる)
ヴィンス:盗んだんじゃないよ。
(つられて立ち上がる)
ハワード:どこで見つけたんだ?
ヴィンス:閉鎖されてるジャングル・ルームの外さ。
ハワード:ジャングル・ルーム?
ヴィンス:そうだよ。
ハワード:これは、トミーのネックレスだ。
ヴィンス:だから?
ハワード:おまえ、これが何を意味するか分かるか?
ヴィンス:いや。
ハワード:ジャングル・ルームは10年前に閉鎖された。トミーは10年前に失踪した。
      ネックレスが10年前に閉鎖され、ジャングル・ルームは10年前に失踪。トミーは10年前にネックスレスになって…
(ヴィンス、ハワードの頬をひっぱたく。)
ハワード:トミーは今でもジャングル・ルームに居るんだ。
ヴィンス:違うよ!
ハワード:生きているんだよ、探しに行かなきゃ!トミーなら動物園の売却を阻止できる!さぁ行くぞ!

* 求むお助け!:このヴィンスが動物園に来たばかりの時のエピソードがうまくつかめません。
           V :I was on frogs. There was a newt involved. I don't know what's happening. I strarted trembling
           H :Never tremble with a newt.
           V :Exactly.
           H :Chenge its sex.
           V :I didn't know that. You taught me that.
           ヴィンスは何にびびったのでしょう?



 ジャングル・ルーム

(ハワード、仰々しいジャングル探検スタイルで登場。ワイヤーカッターでチェーンを切断し、ジャングル・ルームの奥深くに歩を進める。緊迫感満々でジャングルを探索するハワード。そこへ、お気楽な様子で完璧なモッズ・スタイルのヴィンスが現れる。)
ヴィンス:ヘーイ。どう?
ハワード:何だ、その格好。
ヴィンス:はぁ?
ハワード:そんなカムデンの海賊アトラクションみたいな格好で、ジャングル探検ができるわけないだろう?
ヴィンス:俺はキング・オブ・モッズなの!
ハワード:熱帯雨林だぞ。
ヴィンス:だから?松ぼっくりでも寄付する?
ハワード:森ではファッションは重要視されないんだ。
ヴィンス:マジ?
ハワード:俺を見ろよ。この目的に即した服装。森林カジュアルだ。
ヴィンス:はぁ?
ハワード:葉っぱ紳士向け森林カジュアル。
ヴィンス:なんだ、これ。
ハワード:よせ、おまじないビーズに触るな!
ヴィンス:おまじないビーズ?砂糖菓子じゃねぇの?
ハワード:うるさい。良く見ろってば。
ヴィンス:つまんない格好。
ハワード:ここでサバイバルできるのは誰か、そのうち分かるさ。この軽薄呼び込み野郎。

字幕:7分後

(歩き回った後のハワードは、すでにボロボロ。ヴィンスは相変わらず端然としている。)
ヴィンス:変だよ。俺たち、迷ってねぇか?どうやって動物園に戻るんだよ。
(お菓子を食べ始める)
ハワード:心配するな、オーケー?トミーがジャングルでの進み方を、有効なシステムを俺に叩き込んでくれたからな。
      出発してからずっと、お菓子を置いて、目印にしてある。帰り道はそれをたどれば良いのだから、心配するな。
ヴィンス:それで、どうやってトミーを探すわけ?
ハワード:落ち着け。ちゃんと考えてある。この森と一体化するんだ。野草の一部となり、苔と共に移動する。
      森の言葉を操って会話をすれば…。コ〜デマヘーク…アイィイイ〜…コ〜ミサヘ…
(ハワード、木の枝に殴られる)
ヴィンス:お前が喋るの、どうも森は好きじゃなさそうだな。
ハワード:一本だけだろう?!
(ハワード、別方向からも枝に殴られる。ヴィンスは大笑い。)
ハワード:何か楽しいか?!
(遠くから狼の遠吠えが聞こえる。)
ヴィンス:あれ、何だ?!
ハワード:フクロウ。
ヴィンス:狼のふりなんかするか?
ハワード:モノマネが上手いんだ。
ヴィンス:はぁ?
ハワード:大丈夫だったら。俺は狼の扱いを知っている。狼が近づいてきたら、ただ鼻先をぶん殴ってやれば良いんだ。
ヴィンス:そりゃ、サメだろう?!
ハワード:あらゆる動物に有効だ。トミーが教えてくれた。トミーのあのデカイ頭には知恵が一杯だったからな。
ヴィンス:でかすぎ。
ハワード:俺のヒーローの悪口を言うんじゃない。
ヴィンス:トミー、トミーって、言わずに居られないのか?
ハワード:おまえ、全然わかってないな。俺たちは彼を見つけ出すためにここに居るんだぞ。トミーを救い出し、連れ戻すんだ!
ヴィンス:
(少し笑いながら)おまえ、トミーのこと愛しちゃってるんだろう?
ハワード:
(ニヤニヤしているヴィンスの顔をしばらく見つめてから)トミーの事でまだ何か言うんだったら、もう勝手にしろ。
ヴィンス:
(俯いて笑いをこらえるように、ためてから)キスした?
(ハワード、憮然として立ち去る。ヴィンス、笑って近くの石に座り込むと、「月刊モッズ」のページをめくり始める。また狼の遠吠えが聞こえると、慌てて立ち上がりハワードの後を追う。)
ヴィンス:ハワード?!
(地面に落ちた月刊モッズの紙面を、獣の手がめくる。)
獣の声:ベン・シャーマンか…


 ジャングル・ルームの外側

(フォッシルが扉に鍵をかける。そしてその鍵を食べてしまう。)


 ジャングル・ルーム

(ヴィンスがハワードを探して歩き回っている。)
ヴィンス:ハーワード!ハワード?ハーワード!
(突然、ヴィンスの目の前に壁にはまった三頭身ぐらいのジミ・ヘンドリックスみたいな生き物,ルディが現れる。)
ヴィンス:あんた、誰?
ルディ:
(出っ歯+すきっ歯なので、少々発音に難がある)私は様々にゃ名前で呼ばれてきた。
ヴィンス:たとえば?
ルディ:我が古き良き、ミステリアスにゃ時代をさみゃように生きてきたのだ。
    ある者は私をシャートゥーンと呼ぶ。実りをもたりゃす者の名だ。
    まちゃある者は私をミッキー・ニャインと呼ぶ。夢を編む者の名だ。
    まちゃある者は、私をフォトショップと呼ぶ。まちゃある者は、私をトリニューと呼ぶ。湯沸きゃし器の名だ…
    
(フェイド・アウトして省略。再びフェイド・イン)…まちゃある者は、私をマジョリー・キャークと呼ぶ。
    まちゃある者は私をキャプテン・マス…
(フェイド・アウトして省略。再びフェイド・イン)
    
…まちゃある者は私を、ルルルルル…バディ・プバディと…
ヴィンス:なぁ。俺、暇じゃないんだけど。
ルディ:おい!
ヴィンス:本当の名前を教えてくれない?
ルディ:私の名はルディだ。ルディ・ヴァン・デル・サニエル。ジャズ・フュージョン・ギタリシュトだ。
     お前は何きゃを探しているのではないきゃ?
ヴィンス:そう!どうして知ってるの?
ルディ:私はあらゆることを知っておりゅのだ。
ヴィンス:実は、俺の相棒を探して…
ルディ:言うんじゃにゃい!恐りゃく、お前が探し求める物は、お前の心のにゃかにあるのだりょう。
ヴィンス:いいや。
ルディ:ええい!まぁ、いちゅもの事だ。よし、ここで、ククンドゥのドアの後ろに、何があるのきゃ、見てみようじゃにゃいきゃ。
(ルディの頭部にある小さなドアが開き、手が一本の笛を差し出す。ヴィンスがそれを受け取る。)
ルディ:ああ、聖にゃる笛だ。これこそ、お前ぎゃ探していた物だな?
ヴィンス:これじゃないよ。俺は相棒のハワードを探しているんだ。
ルディ:言うなと言っただりょう?お前にょ友達は死んだ!
ヴィンス:はぁ?
ルディ:オオキャミに食われた。
ヴィンス:もっかい言ってみ?
ルディ:オオキャミ。
(ヴィンス、立ち去ろうとして、足を止める)
ヴィンス:ああ。これはあんたの笛だった。
(ルディに笛を返す)とにかく、ありがとう。(再び立ち去ろうとする)
ルディ:待て。お前は、テストにごうきゃくしたぞ。
ヴィンス:何のテスト?
ルディ:パイプ(笛)テストだ。殆どの人はこの笛を持ちきゃえる。35ユーロはするきゃらな。
    しきゃし、お前は正直者だ。私にこれをきゃえした。よし、お前を助けてやろう。お前の友達は死んではおりゃん。
    生きておる。しきゃし、このジャングル・ルームの中央奥深くへ入り込んでしまった。
ヴィンス:俺をそこに連れて行ってくれる?
ルディ:ひどく遠く、危険な故に、最後まで連れていってやるきょとは出来ん。しかし、途中みゃで連れて行ってやろう。
    来なしゃい。このウッドストック小型セットに乗り込むが良い。
ヴィンス:オーケー。
(ヴィンス、ルディがはまり込んでいるセットの床に腰掛ける。)
ルディ:さぁ、出発!
(セットはガタガタと数メートル横移動しただけで止まってしまう。)
ヴィンス:これだけ?
ルディ:あまり長い距離は移動できにゃい。
ヴィンス:あらま。
ルディ:しかし、恐れるでにゃい、可愛いお嬢しゃん。もし身に危険が迫ったら、この笛を、こう…ピープーポー♪と吹くのだ。
    そうすれば、私が助けにきゃけつける。
ヴィンス:わぁお。ありがとう、ルディ。凄いね。何てお礼を言えば良いのか…
ルディ:何も言わなくていい。ただ、私のタマにキスしてきゅれれば良い。
ヴィンス:しません。
ルディ:お前はテストに合格しちゃぞ。
ヴィンス:何のテスト?
ルディ:タマ・テストだ。多くのものは私のタマにキスしてゆく。それなりの価値が…
ヴィンス:
(立ち去りながら)じゃあねー。
ルディ:あ、え…ぎゃんばれよ〜


 ジャングルの奥深く

(ハワードがただ一人、険しいジャングルの中を突き進んでいく。やがて空間が開け、頭までマントを被った男が、焚き火の傍に座っているのに出会う。)
謎の男:今日は、お客人。旅に疲れたご様子だな。さぁ、お座りなさい。火に当たって体を温めるが良い。
ハワード:ありがとう。
(火のそばに腰掛ける)
謎の男:ジャングルのこんな奥深くに分け入ってくるような人間には、二種類ある。バカか、またはアホだ。
ハワード:ああ。偉大なる男を救い出すために生命と肉体を危険に晒す事がバカだと言うのなら、俺をバカと呼ぶが良いさ。
謎の男:そうかね、バカ。
ハワード:どうも。
謎の男:その人物は非常に重要な男ということだね。
ハワード:彼は大事な人だ。俺の導き手なんだ。そしてヒーローだ。
謎の男:そのヒーローは、お前が思うより近くに居るやも知れぬぞ、ハワード・ムーン。
ハワード:どうして俺の名を?
謎の男:私の声が分かるはずだが?
ハワード:ああ、なんてこと!アラン・ホールズワース!
謎の男:違う、このスットコドッコイ!私だ、トミーだ!
ハワード:トミー!
(謎の男、頭からマントを外す。すると、巨大なチーズと化した頭が出現する。)
ハワード:え、ええー?!えええええ〜?!何だそりゃぁ!?


 ジャングルのどこか

(ヴィンス、まだ彷徨いながらハワードを探している。)
ヴィンス:ハーワード?!
(ヴィンスが切り株に座り込むと、狼の遠吠えが聞こえる。ヴィンス、ルディにもらった笛を三音吹く。すると煙が立ち昇り、マグカップを持った作業員風の男が現れる)
鍵屋:毎度。どうしました?
ヴィンス:ルディは?
鍵屋:アフロ頭の変人?
ヴィンス:そう!
鍵屋:ああ、もう…。いつもこうだ!音を間違えて吹いただろう?あいつは、ピープーポー、俺はピープーパー!
   あいつ、音を変えるべきだな。俺の仕事がなくなっちまう。
ヴィンス:そうなの?あんたは何やってる人?
鍵屋:俺は鍵屋だよ。
ヴィンス:相棒のハワードを見なかったかな?背が高くて、くしゃくしゃ頭で、カニみたいに目の小さい…
鍵屋:デカ頭の奴と、あっちで話してたぜ。
ヴィンス:それだ!やったね。ありがとう、またね!
(立ち去る)
鍵屋:音を間違えて吹くなよ!それで、俺は歩いて帰れってか?…よっしゃ。上等だ!


 ジャングルの奥深く

(ハワードとトミーが火を囲んで話している)
トミー:私はチーズだけを食べて生き延びたのだ。「人は食べたもので出来ている」って言うだろう?
    だから、私自身の体がチーズになってしまったという訳!はっはっは…。
    おかげで顔に脂肪の貯蔵ができてしまった。ラクダのコブみたいに。しかし、お前は辛うじて私だとわかったな。
ハワード:ああ。トミー、あんたを連れ戻しに来たんだ。あんたは、動物園売却を阻止できる、たった一人の人だ。
(ヴィンスが現れる)
ヴィンス:ああ、ハワード!
トミー:わぁ!モッズだ!
(ヴィンスに殴りかかろうとする)
ハワード:待った、待った!
(ハワード、トミーの頭部を押さえて止める。)
ヴィンス:こいつ、何やってんの?
トミー:私はロッカーだぞ!あいつはモッズ!宿敵同士だ!
ハワード:こいつは俺の友達だ。
トミー:ああ、失礼。
(大人しくなる)
ヴィンス:誰?この黄色い小動物。
ハワード:ヴィンス、彼がトミーだ。とうとう見つけたんだ。
ヴィンス:確かお前、トミーはハンサムだって言ったような気が…
ハワード:シーッ!
トミー:良いのだ、ハワード。モッズも良かろう。私も、もう年だ。しかし、お前たちに言っておく事がある。
    美しさは素肌の奥深くからですよ、お客さま。
ハワード:
(ヴィンスに小声で)トミー・マジックってやつだぞ。彼の英知の見せどころだ。
トミー:そう、私の顔ったら、手の施しようもないほど、ボロボロ!
    ところが、私が一度踊れば、輝くばかりの美しさの力がみなぎる!その輝きはこのジャングルを明るく照らすであろう!
   (歌いながら踊り出す)
    ♪チーズはお肉みたいにおいしいぞ!まるで黄色いお肉!
     乳首からはミルクが出るぞ!でもこっちにも分別というものが!
     おおおお〜…チーズ!おおおお〜…チーズ!♪
ヴィンス:
(ハワードに小声で)これがお前のヒーロー?
ハワード:ああ…ちょっといかれたみたい。
ヴィンス:やっぱ、俺はミック・ジャガーにしとくわ。
トミー:♪ボンボボボン!ボボボン、ボン! オゥ!
ハワード:トミー、もういいよ。
トミー:さぁ、ご一緒に!!
ハワード:いや、踊っている場合じゃないんだ。オーケー?これからまた、先が長いんだから。
トミー:馬鹿者め!このジャングルから簡単に脱出する方法など、この私が心得ておるわ!
ハワード:どうやって?
トミー:さあ、こちらへ。教えてやろう。もっと近くへ。
(ハワードとヴィンスがトミーの傍に座ると、焚き火の炎も寄ってくる)
    火!お前じゃない!
(火、退場。)私は毎晩このジャングルから飛び出しているのだ。
ハワード:どうやって?
トミー:夢の中でだ!そう、チーズで!
(チーズを一口食べる)ふぅ〜む…
    フランスではスキーを楽しみ、空飛ぶボートで飛行する事もある。
    アフリカのチャドにもひとっ飛び!おお、チーズ・ドリーム!乳首なんてなんのその!
(ハワードとヴィンス、目配せをしてトミーを抱え上げて、歩き出す。)
ヴィンス;おいで、リンリンちゃん。
トミー:♪チーズはお肉みたいにおいしいぞ!まるで黄色いお肉〜!♪


 ジャングルのどこか

(ハワードとヴィンス、出口を目指してジャングルの中を進む。二人をトミーが追いかける。)
トミー:待て、待ってくれ。私はもはやこれ以上は進めぬ。私は年をとりすぎた…。お前と奥さんは、私を置いて先へ行くのだ。
ハワード:もうすぐだよ、戻って動物園売却を止めなきゃ、トミー。
トミー:私はお前たちの足手まといだ。狼たちも寄ってきている。さぁ、二人で行くのだ!
ヴィンス:ハワード、行こうぜ。
ハワード:トミーを置いては行けないよ。連れて帰らなくちゃ、何の意味も無い。
トミー:ハワード。私に動物園を救う考えがある。
ハワード:どうするんだ?
トミー:まず最初に、お前は私を殺さねばならぬ。
ハワード:そんな事はできない。
ヴィンス:俺、できる!
ハワード:やめろ。俺とヒーローの感動的な場面なんだぞ。
トミー:聞け、ハワード。私がお前に最初に教えたことを覚えているか?
ハワード:イルカは邪悪だ。
トミー:違う!もうひとつの方!
ハワード:人はみな、死ぬ。
トミー:そう、人はみな、死ぬ。しかし、本当に死ぬのか?私が死んだとしても、きっと動物園を救う事が出来るだろう。
    しかし、お前の助けが必要だ、ハワード・ムーン。
ハワード:分かったような気がする。
トミー:お前には分かっている…しかし、本当にお前は理解しているか?
ハワード:ああ。
トミー:さぁ、今こそヒーローになるのだ。そして、その責務を果たすのだ。
(トミーがチーズおろし器を差し出し、ハワードが受け取る。)
ハワード:もっと大きいのはないの?
トミー:ないの。悪いね。
(ハワード、トミーのチーズ頭をバリバリとおろし始める。)
トミー:うわぁあああ〜!ぎゃぁ〜!!うおおぉお〜!いいぞ、あ、も、もっと左、ひぃいい〜!!!
(ヴィンス、気持ち悪くなってその場を離れる)
トミー:あああ〜!ぎゃぁ〜!!気持ち良い!ううーひいーー!!殺されるーー!!ぎゃぁーー!いいぞーー!!


 少し離れた場所

(ヴィンスが待っているところに、ハワードが袋を持って現れる。)
ヴィンス:済んだ?
ハワード:この通り。突っつくな。
ヴィンス:これで一体どうすりゃ良いんだよ?
ハワード:心配するな。俺に考えがある。このおろしチーズの袋さえあれば、動物園を救える。
     今こそ、俺はヒーローになるんだ。
ヴィンス:へぇ。
ハワード:ああ。よし、狼が来る前に戻らなきゃ。行こう。
(狼の声が迫ってくる。ハワードとヴィンスが気付くと、暗闇に狼の群れが迫ってきている。)
ヴィンス:これをどうするか、何か考えは?
ハワード:ええと…鼻をぶん殴るとか…?ああ…だめ。俺、泣くしかない。
     
(ヴィンスの足元に座り込んで泣き出す。)死にたくなーい!何でもあげますからー!
ヴィンス:ハワード?
ハワード:なんだ?
ヴィンス:大丈夫だ、良く見ろよ!
ハワード:モッズ狼だ…
ヴィンス:な?
(モッズスーツに身を包んだ狼たちが現れ、ハモンドオルガンの音がこだまする。)
ヴィンス:なんてったって、俺はキング・オブ・モッズだからな。
(カメラに向かってウィンク)
(ハモンドオルガンが高鳴り、ヴィンスが後光を背にポーズを取ると、狼たちが臣下の礼を取り、音楽に合わせて一同が踊り出す。やがて、モッズ狼の運転するスクーターでハワードとヴィンスはジャングル・ルームの出口に到着する。)

ヴィンス:じゃあな!
(ヴィンスが狼に合図すると、狼も挨拶をする。ハワードが扉を叩くが、開かない。)
ハワード:鍵がかかってる!
ヴィンス:心配すんな。任せとけって。よく聴けよ。
(ルディにもらった笛を三音吹くと、煙が立ち昇って、鍵屋が現れる。)
鍵屋:おいおい、またお前かよ〜。俺は鍵屋だって言ったろう?
ヴィンス:これ、開けてもらえる?
鍵屋:それなら!
(鍵屋が扉を開けると、立ち去ろうとするヴィンスを引き止める。)
鍵屋:おっと。お代は?
ヴィンス:ああ、ええと…。これでどう?35ユーロ以上はするよ。
鍵屋:ああ、じゃぁこれをどうぞ。
(小さな笛を渡す)
ヴィンス:なに?これ。
鍵屋:おつり。
(ハワードとヴィンス、朝になった動物園へ帰還する)


 ズーニヴァースのオフィス

(道路建設交渉人が三人、来ている。ベインブリッジの後ろにフォッシルが控えている)
ベインブリッジ:動物どもは生まれたり死んだりだが、道路は永続的だ。道路舗装と私に乾杯だ!
(ワイングラスを上げる。)
女性交渉人:サインをしていただけますか?
ベインブリッジ:よかろう、よかろう。ペンだ。
フォッシル:はい、ベインブリッジ。ええと、このペンのお尻をポチポチして…こんな風にポチポチ、ポチポチ…
ベインブリッジ:わかっとる。
(ペンをひったくる)
(ハワードとヴィンスが飛び込んでくる。ヴィンス、チーズの乗った皿を持っている)

ハワード:待った!
フォッシル:おまえら、こんなところでイチャついてんのか?
ハワード:ワインにはチーズは欲しいかと思いまして。
フォッシル:チーズ嫌い!
ベインブリッジ:私はチーズに目が無い。
フォッシル:チーズ大好き!
ベインブリッジ:
(ヴィンスが差し出したチーズを食べる)うーん。
ヴィンス:クラッカーはどうですか?
ベインブリッジ:必要ない。肉のような味わいだ。これは何だ?
ハワード:トミーゾーラ。
ベインブリッジ:何?
ヴィンス:トミーゾーラ。ジャングル・チーズの一種です。
ベインブリッジ:いけるな。
男性交渉人:あの、書類にサインしていただけますか?今日は忙しいのですよ。
ベインブリッジ:サインしよう。
女性交渉人:結構です。
ベインブリッジ:しかし、私は本当にサインするのか?
女性交渉人:何ですって?あなたは動物園を売却するのですか、しないのですか?
ベインブリッジ:確かに私は動物園を売却したい。しかし、本当に売却したいのか?
男性交渉人:馬鹿げた事を…
ベインブリッジ:そう…しかし、本当に馬鹿げているのか?
女性交渉人:行きましょう。
ベインブリッジ:行くのか。しかし、本当に行くのか…?
女性交渉人:ええ。
(ハワードとヴィンス、満足そうにカメラにむかって微笑み、ヴィンスがウィンク)
フォッシル:ベインブリッジ、狂ったふりですか?
ベインブリッジ:狂ったふり。しかし、本当に狂ったふりなのか…?
フォッシル:もう番組も終りです。
ベインブリッジ:番組も終わりだ。しかし、本当に…


 エンディング・クレジット

(森の中で踊るハワードとヴィンス。)


(終)
 
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