2014年 9月 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ・ライブ ニューヨーク ツアーレポート
 

Part 4 ニューヨーク街歩き


ブルックリン

 ニューヨーク4回目にしては、はじめてブルックリンへ行った。目的は、ブルックリン橋を渡ること。ブルックリンからマンハッタンへ渡るのがお勧めとのことだったので、まず朝一番に地下鉄でブルックリンのHigh St. 駅へ。
 ダンボと呼ばれるこの地域は、ブルックリン橋のたもと。ニューヨークにくるたびに毎回購入するチョコレート,ジャック・トーレスの本店がある。
 チョコレートを購入したら、イーストリバー沿いの公園ブルックリン・ブリッジ・パークへ。マンハッタンとの間を行き来する水上バス乗り場にもなっている。視界の開けたイーストリバーの向こうに、橋とともにマンハッタンのビルがずらりと見える。遠くには自由の女神も。
 そしてブルックリン橋のたもとが高架橋になっているところから階段で上ると、橋の歩道に出られる。ここからマンハッタンへ向かってスタート。

 

 風もそれほどきつくないし、お天気も良し、爽やかな空気で気持ち良い。たくさんの観光客や、自転車、ランナーなどが行き交っている。川とマンハッタンの景色を楽しみながら橋を渡ると、あっという間にマンハッタンへと到着。
 ブルックリン橋の徒歩渡りは、お天気が良く、時間に余裕があれば、ニューヨークに来たら是非お勧め。

 

 ロウア−・マンハッタン

 ロウアー・マンハッタンも、今までに来たことがなかった。ブルックリン橋を渡った後、続いてこの地域を歩いて観光。
 まず世界の経済を左右する連邦準備銀行。思ったよりも素っ気ないビル。チェイス・マンハッタン広場のイサム・ノグチの水上庭園を見物しつつ、有名なウォール街へ。
 ロンドンのシティに比べると観光客の数が多い。ニュース映像でよく見るニューヨーク証券取引所は、広告が大きく掲げられていて、想像したような星条旗ではなかった。
 近くのトリニティ教会は1697年創建のこの地域としては古い教会。町の喧噪が、すうっと静かになる堂内。思ったよりは小さい。コンサートがあるので木曜日に行きたかったのだが、今回は木曜日が9月11日にあたったので避けた。しかし実際の9月11日は思ったほど厳しい警備でもなかったので、木曜日に行けば良かったと少し後悔している。

 

 トリニティ教会から北上し、ワールド・トレード・センターへ。
 2001年9月11日から13年。あの事件の面影はない。ここは再開発の工事現場そのものだ。ツイン・タワーの跡地にはノース・プールと、サウス・プールがあり、それを取り巻く石碑には犠牲者の名前が刻まれている。
 人口滝の音が響く中に立っても、ここがあの事件の現場だったということが想像しにくい。しかし、ここで多くの命が失われたことには間違いない。

 

 ここでの悲劇は過去の物。しかし、悲劇そのものはあの日の前から、そしてあの日以降も続いている。この場所だけではない、世界中のあらゆる場所で、あらゆる考え、あらゆる人種、あらゆる場所の人々に、似たような悲劇が襲いかかっている。
 悲劇を思うたびに疑問がわいてくる。人間の叡智というものは、こんなものなのだろうか。人間が持つ叡智は、こんな悲劇のために備わっているのだろうか。こんなことを止めるために、似たような悲劇を起こさないためにこの叡智を駆使することに、限界があるのだろうか。
 きっとそうではない、人間の叡智の可能性を信じたい、私はそう思うのだ。

 グラマシーからグリニッジ・ヴィレッジへ

 ホテルのあるミッドタウンから歩いてチェルシーへ。そしてグラマシーへ着くと、ニューヨーク4回目にして、初めてフラットアイアン・ビルを見た。話には聞いていたが、実際に見ると確かに凄い建物だ。

 

 辺りのお店をのぞきながら5番街を南下し、グリニッジ・ヴィレッジへ。
 今回は、映画などでもお馴染みのワシントン・スクェア・パークへ。平日なのだが、もの凄い人が集まっている。周囲の大学の学生や、観光客などだ。
 色々なパフォーマンスを披露している人がいるが、中にはグランド・ピアノを弾いている人も居る。もちろん屋外。あのピアノ、一体どこから持ってきたのだろうか。
 緑の公園に住み着いているリスは人に慣れており、怖がらずにアレコレと食べ物にありついている。
 映画で見るワシントン・スクェア・パークはガランとしていて、なんとなく寂しい印象だったが、明るく賑やかでまったく違う姿だった。

 

 ボブ・ディランが若かりし頃住んでおり、当時のモダン・フォーク・シーンの中心だったグリニッジ・ヴィレッジはニューヨークに行くたびに訪れている。
 以前にくらべて、どこかゴミゴミしたような印象がする。前回まではもっと長閑な雰囲気だったような気がするのだが。いつものようにブルー・ノートや、カフェ・ホワ?を見る。そして今回はガスライト・カフェがあった場所も写真を撮っておいた。カフェそのものはとっくの昔になくなっている。

 

 タイムズ・スクエア&5番街界隈(トップ・オブ・ザ・ロック)

 ミュージカルを見に行ったため、夜のタイムズ・スクェアと、翌日お買い物散策で昼のタイムズ・スクエア。交差点の真ん中に写真スポットにちょうど良い階段がしつらえられており、観光客がたくさん居る。
 5番街界隈はこれまでと変わらない雰囲気だが、驚いたのは一瞬「セント・パトリックがない?!」と思わされたこと。ビルの間に突然登場するセント・パトリック大聖堂が見えなかったのだ。修復中ということで足場が組まれ、カバーが聖堂を被っている。
 聖堂そのものは開いているので、足を休めるために椅子を借りたりした。

 

 初めてニューヨークに来た2002年以来、高い所には行っていなかった。今回、時間があったので高いところに行ってみることにした。
 2002年はエンパイア・ステート・ビルだったので、今回はトップ・オブ・ザ・ロック。ロックフェラー・センターの屋上展望台である。昼前に足を運んだのだが、特に込んでいる様子もない。すぐにチケットを購入し、エレベーターで展望台へ。
 思ったほど寒くもなく、気持ちよく眺めを楽しんだ。こちらからはエンパイア・ステート・ビルがよく見える。ああ、ニューヨークに居るのだと実感する。
 もっとも、27ドルという 入場料の高さには閉口した。しかも4ドルもするパンフレットも買ってしまった。無料だと思って「欲しい」と言ったのが悪かった…

 

 リンカーン・センター

 ニューヨーク4回目にして初めてのリンカーン・センター。
 有名なジュリアード音楽院は夏休みでひっそりとしている。
 これまた有名な大噴水に感激。噴水越しに見るメトロポリタン・オペラ・ハウス。もっとも、ファッション・ウィークのはしりのイベントが行われており、関連のスクリーンや投影用タワーなどがじゃましている。

 

 赤絨毯のオペラ・ハウスの大階段。いつかはここでオペラを見たい。
 そしてバレエが終わったあとは、夜景でオペラ・ハウス。印象的なクラシカル・アートの殿堂。 

 


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