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 2013年 11月 ボブ・ディラン ライブ観戦 & リチャード三世, ロンドン ツアーレポート
 

Part 3 ミュージアムと見学ツアー



 ナショナル・ポートレート・ギャラリー National Portrait Gallery

 歴史好きにはたまらない、肖像画のギャラリー。ナショナル・ギャラリーの裏側にあり、こちらも無料。
 リカーディアン仲間であるATさんと一緒と言うことで、まずは歴代君主の肖像が目的。そしてちょうどボブ・ディランによる人物画の特別展が行われているので、ぜひとも行こうということになった。

 歴代君主の部屋は、いきなりリチャード三世の肖像から始まる。その隣りにヘンリー七世、さらにチューダー王朝の人々と続く。リチャードの肖像は想像しいていたよりもずっと綺麗で繊細だった。
かつては、ジェーン・グレイ(九日女王)とされていた肖像画が、今はキャサリン・パー(ヘンリー八世最後の妃)だと判明したということは、今回初めて知った。
 部屋をどんどん進むと、本で見た肖像が次から次へと登場する。どこかで見た顔だと思ったらヘンデルだったり、サミュエル・ジョンソンとジェイムズ・ボズウェルが並んでいたり。あまりいちいち立ち止まって観賞していては時間がなくなるので、軽く流して、 ― 途中、巨大ポール・マッカートニーなど横目で見ながら、ディランの特別展示に向かう。
 ディランがどこなのか良く分からず、係員に確認してから行ってみると、非常に小さな区画にディランが描いた同じような人の顔がならんでいた。
 売店で、ディラン若かりし頃のポストカードを購入した。

 


 自然史博物館 Natural History Museum

 ホテルに近く、恐竜の骨も見たいので出かけた、自然史博物館。大勢の小学生達があふれかえり、展示の見るのは彼らとの戦いとなった。メインゲートを入ると、いきなり首の長い恐竜の骨格標本。そして立体的に展示された恐竜の化石の数々が並んでいる。
 恐竜以外の動物系の展示の膨大な量で、いちいち見ていたら日本に帰れなくなる。今回は恐竜と鉱物だけに絞り、足早に見学を済ませた。
 売店にはこのミュージアム独特のアイテムがたくさんあって、買い物だけに行くのも良いかも知れない。

 


 ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム Victoria & Albert Museum

 初めての渡英の時から、ずっと行きたいと思いつつ、結局行けずにいたのが、このV&A。このたび、やっと見学する時間が取れた。なんとも膨大な彫刻、美術品、調度品、工芸品の数々。そしてまた膨大な小学生たち。
 さすがに美術史的にはナショナル・ギャラリーには敵わない。インテリアなどに強い興味がある人向きか。ウィリアム・モリスのデザインが満載のモリス・ルームにも行ったが、やや暗くて、食事が美味しく感じられないのではないだろうか。
 意外に面白かったのは、舞台装置、衣装などの展示。シェイクスピアをはじめとする舞台コスチュームにまじって、ロック・スターの衣装も飾ってあった。痩せて格好良かった頃のジミー・ペイジのスーツや、オジー・クラークがデザインしたミック・ジャガーのジャンプスーツなど。
 一方、V&Aも売店が充実しており、買い物が楽しかった。




 ロンドン交通博物館 London Transport Museum

 コヴェント・ガーデンにある、鉄道やバスなどの博物館。いきなり世界の交通網展示で東京の地名が目に入り、写真に撮る。
 ロンドンが近代的な大都市として急成長する19世紀から、公共交通機関がどのように発展してきたのか、古い車両なども交えて展示している。ここでも小学生の大群との戦いとなったが、なんと地元の日本人学校の子供たちだったらしく、思いもよらぬ日本語でびっくりした。

 


 ロイヤル・アルバート・ホール見学ツアー Royal Albert HallTour

 去年のTP&HBの時は、リハーサル前のサウンド・チェックの間も見学されたことに味を占め、今回も見学ツアーに申し込んだ。しかし、ボブ・ディランの意向でサウンド・チェックは非公開とのこと。チェックが始まる前のホール見学となった。

 今回の案内はオーストラリア人の陽気お姉さん。私たちのほかに、ブラジル人母娘がいたので、ゆっくりはっきりとした英語で話してくれて助かった。オーストラリアのお姉さんはが言うには、「日本は食事が美味しくて良い、ここは食事がね…」とのこと。それはそうだろう…
 ホールの歴史や、女王陛下の控え室、ボックス席のシステム、エピソードなどを楽しく解説してくれる。見学したのは11月28日だったが、私も見た前夜のディランのコンサートには、ボディ・ガードに囲まれたジョニー・デップも来ていたことを教えてくれた。
 今回はサウンド・チェックをしていなかったことが幸いして、最上階のギャラリーから、写真を撮らせてもらえた。観客の入る前、ガランとしたホールには、とても雰囲気がある。ディランとそのバンドのためにしつらえられた楽器なども見ることが出来て、2年連続ではあるが、大満足のツアーだった。



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