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 2010年 8月 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ ライブ観戦 & NY ツアーレポート
 
Part 4. Sight Seeing 観光 & NY紀行蛇足


 私は観光らしい観光 ー 自由の女神を見に行くとか、エンパイアー・ステートの展望台に登るとか ー にはあまり興味がない。が、一応それらしいこともしなくもない。



 2日目,土曜日、デラウェア州ウィルミントンでは友人の自宅を訪れ、ついでにここが本社の巨大化学メーカーのミュージアムを見学した。私はこの会社と少なからず関係がある。
 この化学メーカーは、18世紀にフランスから移民した一家が起こしたもので、最初は火薬製造で大成功した。南北戦争ではこの火薬が大いに火を噴いたであろう。創業一家からは、海軍の要人も出ている。
 ミュージアムは、緑豊かで広大な敷地内全体で構成されている。川が流れており、それを動力として利用していたのだ。さらに、火薬という危険物を扱っていたので、事故に備えて広い敷地を必要としたのである。



 このメーカーの最初のオフィスや、創業者一族の邸宅、その庭園などを見学。天気も良く、気持ちの良い散策となった、
 しかし、広大な敷地を甘く見ていた。私がマンハッタンへ戻るバスの出発時間が迫ってしまい、かなり冷や冷やした。
 友人の夫が車をぶっ飛ばして私をバス発着場までつれていってくれた。

 3日目,日曜日は、まずメトロポリタン・ミュージアム。見るものが決まっていたので、短い滞在になった。これに関しては「音楽的見聞録」で改めてレポートする。

 メトロポリタンを2時間足らずで辞すると、歩いてセントラル・パークを西へ横断。この日の朝から雨模様で、公園横断はやや危ぶまれたのだが、雨足が弱まって助かった。無事に公園を横断。車道沿いに歩いたせいか、別に強い印象は受けなかった。広い芝生や池の方に行けば、違ったかも知れない。ただ、木々の向こうに高層ビルが出ている光景は、ニューヨークだな、という感じがした。

 午後はブロードウェイへ。夜のタイムズ・スクエアの写真など、普通に取りつつも、雨の強さがネックだった。



 4日目,月曜日は朝からほぼ豪雨状態。天気予報でも「季節はずれのストームで、内陸では洪水被害発生」と報じていた。ニューヨークは東京などに比べて、地下街,地下道というものがあまりない。本当に豪雨だったのは短期間だったが、さすがに少し困った。

 様子を見ているうちに雨足が弱まったので、5,6番街見物に出かける。もっとも、主な目的はショッピングなのだが。6番街からカーネギーホール付近に出て、セントラル・パークまで進む。東進して、グランド・アーミー・プラザ(5th ave. / 59th st.)へ。ここがセントラル・パーク南東の端に当たる。

 グランド・アーミー・プラザに行きたがる日本人女子観光客というのも、私くらいだろうか。ここにはウィリアム・テクムセ・シャーマンの銅像・・・というより、金ピカの像がある。
 シャーマンは南北戦争における北軍将軍の一人で、ユリシーズ・グラント(事実上の北軍総指令官,後の大統領)の優秀かつ忠実な部下だった。
 戦争末期においては、北部連邦の方針として南部を「徹底的に叩く」作戦を確実に実行した。「風とともに去りぬ」などにも登場するが、北軍がジョージア州を蹂躙して進軍し、南部の生活基盤を破壊したことは、南部の人々の心に深く印象づけられた。シャーマンはその破壊行為の代表者として位置づけられ、南部の一部の人々からは憎悪を買っている。
 世界大戦時、南部出身のアメリカ兵が、「シャーマン型戦車」に搭乗するのを拒否したという伝説まである。



 シャーマンが金ピカの像になって、仰々しく居られるのも、ここがニューヨークだからだろう。この像、シャーマンを英雄的に表現したのは良いが(何せ勝利の女神に先導されている!)、彼の人となりは全く伝わってこなかった。

 グランド・アーミー・プラザからマディソン街へ行き、また南下し、5番街、6番街を経由して、ホテルにいったん帰還。雨の中のニューヨークらしい風景は満喫できた。
 午後はグリニッジ・ビレッジ巡りで、これは「音楽的見聞録」に譲る。


 
ニューヨーク紀行蛇足

気候
 ニューヨークに到着した8月20日は、普通の夏らしい気候だった。翌日も天気が良く、暑くなった。
 ところが三日目から天気が悪くなり始める。まず小雨が降り始め、午後にはかなり強い雨になった。
 さらに四日目には朝から豪雨。ニュースを見ると、内陸では洪水も起きていた。風も強く、ウェザー・リポートの表現では、「季節はずれのストーム」とのこと。どんどん気温が下がる。
 五日目は雨足こそ弱まったが、気温がどんどん下がり、夜には摂氏20度を着るような寒さに。防寒具を買い足さずにはライブに出かけることができなかった。

方向音痴
 前回の遠征でも同じ事を思ったのだが、私はニューヨークにくると完全に方向感覚を失う(東京近郊で暮らしている間、この症状は出ない)。
 今回、この症状対策として、700円でコンパス(方位磁石)を購入し、携帯した。
 その効果はあったのかと言えば、確かにあった。たぶん。だいぶ迷子の危機を回避されたと思われる。
 しかし、それでも私の方向音痴はすさまじく。何度も方向を失った。しかも自信をもって間違えている。ちょと方向がずれているどころか、90度、もしくは180度間違える。どうやら地図上で自分がどちらを向いているのかを全く把握できないらしい。その上でコンパスを見て確信をもって歩き始めるので、たちがわるい。
 この旅行中、何度も何度も同行のKさんにこの方向違いを指摘され、修正されどおしだった。彼女が居なかったら、日本に帰れなかったかもしれない。


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