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 2008年6月 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ ライブ観戦ツアーレポート
 

18th June 2008 :5日目 その1: メトロリタン・ミュージアム 〜 ニュージャージー州 ニューアーク 
 引き続き無駄のない二人組 〜 メトロポリタン・ミュージアム 〜 フェルメール 〜 レンブラント 〜 
 お洒落な昼食 〜 移動大作戦 〜 ニューアーク探検

 7時には早速起床。二人は相変わらず動きに無駄がない。素早く身支度を整えると、Rさんと共に外へ飛び出す。
 まず、昨日とおなじグランド・セントラル駅前で朝食を摂る。昨日はパンケーキだったが、今回はフレンチ・トーストにする。
満足すると、一路メトロポリタン・ミュージアム(MET)へ。

 86thストリート駅から高級住宅街を歩いて、METに到着。横に大きくて全景は写真に収まらない。入場料が20ドル。なかなかお高い。1階ロビーでRさんと別れ、個別に見たいところへ散った。

 私は2階ヨーロッパ絵画を中心に見る。中世からルネッサンス。クラナッハや、フィリッポ・リッピがある。
 そして一番見たかったフェルメール。「水差しを持つ女」「リュートを弾く女」 ― いずれもいかにもフェルメール然としていて大満足。しばらく、この三点の前に座って鑑賞。日本だったら、フェルメール一点で人だかりができるが、こちらの人はエジプトの方が好きらしい。ゆっくり鑑賞し放題。



三点盛り

 すぐに、レンブラントにも行き着く。レンブラントお得意の集団肖像画ではなく、単独のものばかりだが、やはりレンブラントは良い。とくに自画像。ここも、日本では考えられないほど人が居ないので、座り込んでしばし独占鑑賞。



人が居ない。

 このほかにも、ベラスケス,エル・グレコなど。
 19世紀以降の絵画もあるはずだが、そこは飛ばす。
 北翼のバルコニーに出ると、階下の甲冑行列がよく見える。明るいので、写真に最適。



奥のパイプオルガンは、楽器展示の一部。


 さらに、そこから楽器展示室になる。ヨーロッパ以外の楽器は、楽器の構造別になっている。つまり、琴なら琴で各国の琴が集まっているのだ。東アジアの笙の一群が興味深い。ばかでかい東南アジアの笙を見ると、日本の笙は可愛いものだ。
 後半になるとヨーロッパ系の楽器になる。現在使われている楽器への移行の様子がわかる展示。
 しかし、いずれの展示も場所が狭くて余裕が無いのがもったいない。照明も少し暗すぎる。浜松にある楽器博物館に軍配が上がる。

 中央バルコニーには、臨時で中近東美術が並んでいる。本来の部屋が工事中なのだ。さらに、カジュアルなカフェも工事中らしく、このバルコニーを囲むように仮営業していた。

 一階に下りると、ピカソだけを見て、中世美術とヨーロッパ装飾コーナーへ。煙草入れなど、小さな細工が好きなのだ。ギリシャ・ローマの彫刻は部屋の明るさのみ堪能。

 やがてRさんとの待ち合わせ時間になったので、メイン・ロビーで落ち合う。ここで、買い物をし損ねたミュージアム・ショップをチェック。 昼食をどうしようかというところで、多少迷った末に、1階の明るくお洒落なレストランに落ち着く。アメリカとしては異例のお洒落な量と味のサラダとパン,飲み物で程よく満足。Rさんの水のグラスにペットボトルのキャップが入っていたのが摩訶不思議。
 最後に、足を踏み入れていなかったエジプト・コーナーの、デンドゥール神殿だけをチェックする。贅沢な空間の使い方。実際の発掘物の大きさに対し、展示室のこの広さは凄い。天気の良い日だったことも、幸いした。




 途中、ウィルミントンに戻っていた友人Mから携帯電話に連絡が入り、互いの無事を確認する。ウィルミントンが遠い過去に思える。
かくして、METを満喫。また高級住宅街を歩いて駅に戻り、ホテルに帰還した。

 ここから、移動大作戦である。全ての荷物をまとめると、スーツケースを引きずってアフィニア・マンハッタンを後にする。交通の便も、お買い物にも良く、そしてなんと言ってもガーデンの目の前という最高のロケーション。部屋も広く、居心地の良いホテルだった。

 ガーデンの地下、ニューヨーク・ペン・ステーションに向かう。ニュージャージー・トランジット(NJT)で、ニューアーク・ペン・ステーションへ向かうのだ。
 前日に偵察してあるので、切符を買うまでは順調に推移した。しかし、その後どのホームに行けばよいのかで少し迷う。ここもニューアーク・リバティ・インターナショナル・エアポート・ステーション(長い)と同じく、アムトラックとNJTが同じ施設を使っている事に気付くのに時間がかかった。ともあれ、15時48分の電車が丁度きているので、ホームに下りて乗り込む。
 私は初日の経験を生かせなかった。スーツケースを持っているのだから、車両端の椅子を確保したい。だから入線したばかりの電車を待つべきだったのだ。
 しかし戻るのも億劫なので、48分の電車で良い事にして、3人掛けの椅子に二人で体とスーツケースを押し込む。
 やがて、NJTは時間どおりにニューヨーク・ペン・ステーションを出発。さようなら、ニューヨーク。

 しばし地下を走った後、地上に出るとバスから見たのと同じ、湿地帯が現われる。途中駅は飛ばして、次の停車駅がニューアーク・ペン・ステーション。

 ニュージャージー州ニューアーク。ペン・ステーションはペンシルベニア鉄道時代からのもので、ニューヨークのペン・ステーションより雰囲気が良い。ロビーに出てホテルはどこだと地図を見るが、ちょっと見回せば、窓の外すぐに大きなヒルトンの表示が見えた。



バスが邪魔だが、ひっきりなしに来るのだ。

 さっそくチェック・インしようとすると、ひと悶着。フロント担当者に「予約は昨日になってますよ」といわれる。
「え、今日って…18日…だよね…?」
 ずっと気になっていた日付の間違いが頭をよぎる。昨日、ガーデンでTP&HBを見たのに。間違いない。18日だ。ネット予約の確認画面コピーを見せると、納得してもらえたようで、すぐに鍵が出てきた。
 客室に向かおうとエレベーターに乗るが、どうしても5階に止まってくれない。10階に行ったり、6階に止まったり、結局ロビーに戻ったりを繰り返し、やっと分かったのは、ルームキーをエレベーター内部の操作盤に挿入しなければいけない、ということだった。セキュリティのためだろう。
 フロント担当者も確かにそう言っていたのに、聞き流していた。自分の英語力の無さを痛感する。

 さすがにビジネス向きのホテルである。部屋はアフィニアの半分に感じた。それでも、洗面台の異様な高さ以外は十分なもの。窓から外を見ると、ペン・ステーションの立派な姿が見える。出入り口からは、せわしなく人が行き交う姿。反対側の部屋なら、川を隔ててニューヨークが見えるのだろう。
 荷物を置くと、すぐに偵察に出た。翌日の朝食,スターバックス,売店 ― さらに、駅に直接入れる通路。これを通ってもう一度駅に入り、チケット・ブースなどをチェック。
 更に外に出て少し歩いてみると、すぐに今夜の会場プルデンシャル・センターの偉容が目に入った。これなら方向音痴な私でも迷わない。まだライブの観客は来ていないようだった。空模様もすこし怪しくなっていく。
 偵察を終えてホテルに戻ると、売店やスターバックスで買い物をして、部屋で一休みする。Rさんは品揃え豊富な売店でお菓子を買い込み、大満足。このニューアークは当たりのようだ。

 翌日が早いので、荷物の整理を済ませ、しばしの休憩後いよいよ最後のメイン・イベントに挑む。外を見ると、傘をさす姿が。また夕立が来たのだ。会場のクーラーも頭に入れて、少し温かい服装に着替えて、いざ出陣。
 ヒルトンからは、隣のオフィス・ビルと駅にむかって通路があり、雨に濡れずに済む。大きなかばんを持ったビジネスマンたちも、足早に行きかっていた。
 外は雨なので、駅の中で食事を済ますことにする。これは正解だった。駅やホテルのエリアから、プルデンシャル・センターまでは2,3ブロックあるが、飲食店らしき物は見当たらなかったのである。

 駅の中のカフェは、ウェイトレスのお姉さんが一人で駆け回っていた。量の面でも問題のなさそうなBLT ―ベーコン&レタス&トマト・サンドイッチを注文する。ところが、お姉さん曰くトマトが無いのだと言う。
 渡米前にニュースで見たのだが、アメリカでは食中毒騒動で、トマトが手に入りにくい状況だったのだ。ウィルミントンでも、ニューヨークでも実感はしなかったが、ここで思い知ることになる。しかし、テーブルにはケチャップもあるので、問題無し。隣の席の家族連れも、T P&HB前のはらごしらえのようだった。



→ 18th June 2008 :5日目 その2: トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ / プルデンシャル・センター 
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