「素数を求める(2)」(1993/06/09)
昨日アップした素数を求めるプログラム。
いろいろと考えてさらにスピードアップに成功しました。
sosuu()関数を次のものと差し換えればOKです。
ちょっと強引なところもありますが、自然数の性質から導ける理論を使った
純粋にアルゴリズムによる高速化です。
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sosuu()
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int sosuu(int n)
/* nまでの素数を求める */
/* 素数とは1とそれ自身でしか割り切れない数 */
/* 1は素数ではない(定義) */
{
int nn,s,ss;
if (n<=3) { /* 3以下の時はすべて素数 */
for (s=2;s<=n;s++) printf(",%d",s);
return(n-1);
}
/* 4以上の時 */
printf("2,3");
nn=2; /* 個数は2,3の2個からスタート */
/* しかし4は素数でないのでいきなり省く */
for (s=5;s<=n;s++) {
/* 2か3で割り切れる時は素数でない */
if ((s%2)==0 || (s%3)==0) continue;
/* その数が割切れる数はそれ自身以外はそれ自身/2未満である */
/* さらに3で割り切れない時はそれ自身/3未満である */
/* また、4は2で割り切れるからさらにそれ自身/4未満である */
for (ss=5;ss<s/4 && (s%ss)!=0;ss++);
if (ss>=s/4) {
printf(",%d",s);
nn++;
}
} printf("¥n");
return(nn);
}
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説明はプログラム中にコメントで入れてありますから特にしませんが、
要するに絶対に割り切れない数による判定を省いたということです。
これでもまだ甘いと思います・もっと考えればもっと割ってみる数が減るでしょう。
そうすればもっと高速化が可能と思います。
速度の違いは次の如く劇的に変ります。
10000まで1230個の素数を求める
X68000 12MHzの場合
旧型 2:37
新型 0:48
実に3.3倍ものスピードアップがなされています。
そもそもコンピューターにとって剰余演算というものは得意なものではないですから、
できるだけその数を減らしてやれば確実にスピードアップします。
例えば5まで別判定して、ss<s/5にしてやればさらにスピードアップするのは
わかるでしょう。そうなると6も割り切れるからss<s/6迄も行けるようになるので
もっともっとスピードアップするでしょう。そうすればX68000でも
旧型アルゴリズム+386/20MHzの速さ以上にまですることが可能でしょう。
ああ、アルゴリズムって不思議。
・・・2003/04/02修正
1は素数ではないと指摘を受けましたので修正しました。