「DVD紹介2002」
(2002/04/01号)
{DVD紹介}

        「シックス・デイ」(デラックス版)
        
        本編123分
        パイオニアLDC
        ¥3800(税抜き;但し借りたので買ってない)

シュワちゃん主演のアクション映画である。
ついこの間(3/1)にTV放映されていたので見た人も多いのでは。

設定は近未来。
(映像的背景は、未来の道具が出てくるけど、ちょっと現代っぽくて
かけ離れた未来でないことを見事に演出している。)
人間のクローンは作ってはいけないと言う「6DAY法」が施行された世。

ある日家に帰ってみたらそこにはすでに自分がいて
家族と楽しんでいる。これは一体どういうことなのか。
そこから始まる敵との応酬。

敵はやっつけてもやっつけても復活する。
(いわゆる攻撃の効かない不死身の敵とはちょっと意味が違う。)
そう、クローンを作っている奴らがいるのだ。

2人のシュワちゃんの協力、
やがてクローンを作っている場所での決戦。
最後に(「大」と言うわけではないが)ドンデン返し。
詳しくは書かないが、誰がクローンで誰が本物か。

この映画はアクションであるが、人間のクローンが可能になった時、
人の生死は誰が、どうして決めるのか、と言う命題もはらんでいる。
クローンそのものの是非については問うてないようだけど。

良く言えばシュワちゃんアクションだけに派手で飽きさせるところはないが、
悪く言えばちょっとマンネリかも知れない。
まあ中だるみ無く、なかなかに見応えの有る作品であったが。

        お勧め度        85%

「6DAY」という題名の意味は、キリスト教信者でないと
解らないかも知れない。
天地創造で「神は6日目に人間を作った」ということらしいけど。

そういえばこの映画のある一場面で思い出したこと。
アメリカの映画って、無意味に喫煙の画面があったりする。
物語を語る上で全く意味がないかもしくは無い方が良いのにである。

シュワちゃんの映画はたいてい葉巻をくわえている場面があるし、
MATRIXでは予言者が、インディペンデンス・デイでは科学者が。
他の映画でも非常に多い。
(STARWARSにはないが。)
悪役ならまだしも正義役でもそうなのだから、困りものだ。

多分そういう会社からのスポンサー料が大量に入っているので
あえてそういう場面が作られているのだと思うが、
はっきり行って不快この上ない。
大人向け映画だけでなく子供も見る映画も多いだけに、
影響を考えるなら、このような画面はなくすべきだ。

アメリカ映画の多くは興業的成功=いくら儲けたかだけを追求し、
「誰が出ているか」「刺激的か」等が重要で
物語性などが重視されないから、仕方無いのかも知れないが。
(本数は多いけど、物語性を追求する映画の比率が一番低いのがアメリカ映画
だと思うのは間違いか?)
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(2002/06/03号)
{DVD紹介}

        「FINAL FANTASY」

        東芝デジタルフロンティア(株)
        定価 ¥3800(税別)
        買価 5%引き
        106分

珍しく(?)最新作の紹介。
(日本での劇場公開は2001/9/15)。

「FINAL FANTASY」の名前は、ゲームをやらない人でも
一度位は聞いたことがあるだろうと思われる。ファミコン時代から有る、
スクエア社の超有名ゲームである。
最新作「FINAL FANTASY XI」も近々PlayStation2で
発売になるだろう。
因みに私は一度もやったことはない(やれる機種を持ったことがないというのが
正解か?)。

もはやゲームではなく映画だとという位力の入ったムービーが有名だが
(逆に言うと、肝心のゲームの方は?という人もいる)、
この映画は名前こそ同じであるが、ゲームとは全く関係ない物語である。
(もっとも、ゲームの方も毎回全く話が違うようだが。)

この映画は、全編がCG(コンピューターグラフィックス)で作られている。
これに近い映画はディズニーのダイナソーなど幾つか有るが、
この映画で特筆すべきは、人間も背景も含め完全にCGのみであり
(ダイナソーは一部実写)、さらに描画の細かさがだてではないのである。
顔の細部の作り、服の動き、背景いずれを取ってもすごいと言う他ない。
でも一目で実写でないと言うのは解るのは、まだ人の動きにぎこちなさがあるためか。

まあ、そう言った技術面はさておき、話の内容である。
「2065年、隕石と共に飛来した『ファントム』によって地球は滅亡の
危機にあった。」というお題目で、ここからスピリットというもので
これを何とかしようという科学者達と武力で何とかしようとする者達の
成り行き・・・という感じだが、詳しくは省略。

結果から言えば、この映画はヒットしなかった。
これを作成したスクエアでは特別損失を計上し、今後(少なくともしばらくは)
映画を作らないと決めたのであった。

この映画はいわゆる勧善懲悪ものではない。派手なドンパチがあるわけでもない。
冒険ものでもない。ちょっと恋愛的ではあるが、
ハッピーエンドのなのかどうかも解らない。
見終わった後に爽快感はない。

「ファントム」とは実は何なのか、それをどうすれば良いのかという下りは
かなり精神論的部分が有って、個人的には面白いと思うのだが、
この映画を名前の通り「FINAL FANTASY」というゲーム
の流れの話だと思ったり、派手なアクションものだと思うとその期待は裏切られる。

さらに。
この映画、最初アメリカで公開されその後日本に入ってきた。
そのために台詞は全部英語なのだが、アメリカ人にはこのような精神映画は
受け入れられず、日本人には日本語でないが故に敬遠されるということが
あったのではなかろうか。
(DVDでは日本語吹き替えが出来る。違和感は全くないので
日本なら是で聞いた方が良いであろう。)

一番近いと思ったのは実は「もののけ姫」なのだが、
あちらは途中で笑うというかなごむ場面も有ったがこちらにはない。
全体が暗く、息抜きがない。
そういう部分が失敗の理由ではなかろうか。

スクエアはCGでは長けているが、物語の構成、特に映画という意味においては
やはりまだまだであったということか。
悪く言えば、CG技術者の自己満足に終わってしまったという感じである。
(おまけ画像のCG説明を聞いてもそんな気がする。)

それをいきなりお金の非常にかかる全CGで2時間近くもやってしまったのだから、
採算が取れなくなるのも仕方あるまい。
もっと解りやすい話の小さな作品から勝負すれば良かったのに。

        お勧め度        70%

まあなんにしても、このDVDは安いので一度見ておいても損はないと思う。

私がこれを買ったもう1つの理由は、
dtsというサラウンド形式でも音声が記録されている、という点である。

最近は「ホームシアター」「5.1CH」「サラウンド」という言葉も
よく聞くようになってきた。これらに付いては、また別の機会に書く
(もう既に書いてある)が、そのサラウンドの形式の代表的な形式に
ドルビーデジタルというのとdtsというのがある。
サラウンドとは、簡単に書けば音の発生形式である。

多くのDVDはドルビーデジタルのみであるが、このFINAL FANTASY
ではそれに加えdtsも記録されている。1枚のディスクで両方記録されていうものは
滅多にない(と思う)。
音質的にはdts>ドルビーデジタルである。
その音質の違いを知りたかった、というのも今回これを購入した理由なのである。
(ただし、dtsなのは英語のみ。日本語吹き替えはドルビーデジタルのみなのが
残念。)
まだドルビーデジタルでしか聞いていないので比較評価はまた後日。

それはともかく、この映画では音声的作りもかなり凝っているのが解る。
うちの(似非)ホームシアターでもはじめて音声的動きをはっきり感じた。
CG映画だから現場での音録りはなく全てアフレコだから音場作りも
簡単と言うことか(細かい音と言うのはほとんど入ってないようだったけど)。

おまけ映像としてこの映画でのCGの作り方の説明がある。
非常に凝った作りであるということが解るが、
CGを仕事にもしくは志している人には良い勉強になるのではなかろうか。
まあこれは本編全体に言えることだが。

そうそう、このDVDでメニュー画面に行こうとするととある映像が
映されるのだが、これがまた長ったらしくなかなかメニュー画面へ行かない。
はっきり言って不快。こういうところ1つ取ってみても「見せる映像」としての
考慮が足りない。精進が必要である・・・って、もう作らないのか。
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(2002/06/10号)
{DVD紹介}

        「トゥームレイダー」(初回限定版)

        パイオニアLDC(株)
        定価 3980円(税別)
        買値 3580円(税別)
        101分
        2枚組(本編は1枚)

2001年10月日本公開のかなり新しい作品であるにもかかわらず
早くもDVDで登場。先に紹介のファイナルファンタジーやAIでは
公開からすぐにDVD化されたものはヒットしなかったものが多いと書いたが、
果たしてこれはどうか。
この映画、原作はゲームらしい。そういう意味でもファイナルファンタジーとの
比較はせねばなるまい。

物語は結構簡単で、主人公がある秘密結社の野望を打ち砕くと言うだけの冒険もの。
話が単純だと言うことは決して悪い意味で言っているのではない。
全体の大筋が簡単にわかるだけにはまりやすく、後は自然アクションなどに注目
できるのだ。この映画でのアクションはなかなかなものだ。

ファイナルファンタジーがわかりにくい、しかもすっきりしない話であったの
比べるとその差ははっきりする。
話の感じからすると、そう、インディージョーンズシリーズに似ているかも。
スケールというか話の奥深さやどんでん返しの質ではずいぶんと安直だけど
ひどい、ということではない。
エンディングがちょっと素っ気ないけど、全体としては正直おもしろかった。
この映画がヒットしたかどうかは定かではないが、少なくとも全くおもしろく
なかったから早々にDVD化された、ということではないようだ。
そういう意味ではAIより買う価値はある。

この映画での1つの特徴は、音の作りがすごいことがある。
初めて5.1CHサラウンドの実力を思い知った映画だといえる。
そりゃもう、リアのスピーカーからも盛大に音が出てますから。
そういえば、この映画もファイナルファンタジー同様DTSでの
音声も記録されている。こちらもDTSは英語だけだが、
ドルビーデジタルとどれだけ違うのか比較できる。
多少音がクリアになったような感じだろうか。同時に聞き比べしてないので
はっきりはわからないが。

        おすすめ度      80%

たまにはなんにも考えずにアクションを見てすっきりしたい人向け。

そうそう、おまけの2枚目のディスクもそこそこ楽しめる。
1回は見ても損はない。
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(2002/06/24号)
{DVD紹介}

        「AI 特別版」

        (株)ワーナー・ホーム・ビデオ
        定価 ¥2980(税別)
        買価 ¥2680(税別)
        143分

ちょっと前にスティーブン・スピルバーグ監督作品として
鳴り物入で封切られた映画。
早くもDVDで登場。

今までの経験から言って、封切りから時間が余り経っていないのに
DVD化される映画はたいていヒットしていない。
要するに早く(ほぼ)全上映が終了したと言うこと。
「千と千尋の神隠し」が今だ上映されていることを考えると良く解る。

この映画も、前評判はすごかったわりにヒットしたと言う話を聞かない。
なぜか。その謎を解くべく、DVD発売当日に買って見た。

        ・・・

「地球温暖化で地上の多くが海に沈んでしまった時代、先進国は出産制限に依って
かろうじて繁栄を保っていた。そのような時代において、人で不足は
ロボットで補われていた。」
だいたいこういう前置きで始まる。
この時代には子供を持てない家族の方が多いので子供ロボットへの需要が
考えられると言うことで、とある会社がそれを開発した。
しかも、人間の子供とは違い、いつまでも子供で永遠に親を愛し続けてくれる。
従来とは全く違う「愛を持った」子供型ロボットが開発され、ある家族へ入った。

この映画は、この子供型ロボット「DAVID」(デイビッド)の姿を追った
物語である。さらに言えば、現代風「逆」ピノキオの物語とも言える。

AIとは誰かさんのイニシャルではなく、Artificialed
 Intelegence(綴りはいい加減)=人工知能の略である。

        ・・・

この映画にはいくつかの話の区切りがあり、その都度に違う感想を持つことになった。

最初はデイビッドが家族となるまでの話。
もしくは家族と過ごしている間の話。
(母)親を愛することやその行動においてひたすら純粋なデイビッドと、
ロボットであるが故の周りからの偏見というか好奇心の目、やがて離別。
余りにかわいそうで涙してしまう。

その後人間になろうとして旅に出る話。
ここではお供になるとあるロボットとのやりとりが良いが、
やはりロボットへの偏見が描かれていて(監督の、ではなくて
この話の中での人間のロボットに対する、と言う意味)、暗い。

最後は何と2000年後の話。
ここでは一応ハッピーエンド的にはなるが、切ない。

        ・・・

で、結局のところこの映画がはやらなかった理由であるが、
私が思うに3点、
        やたら暗い
        登場(人)物の描き方が浅い
        意外と言うか、余りに「何」な終わり方
に集約される。

まず「暗い」であるが、まあそういう話なのだから仕方ないが、
ちょっと可愛そうすぎる。かわいそう映画(アニメ)の代表作としては
フランダースの犬があるが、それに比べてもずっと。
フランダースの犬にはパトラッシュや友達がいたのにこちらにはいない。
旅の連れがいたとしても友達ではない。

この時代の人間のロボットに対する偏見を示すシーンはあるが、逆はない。
デイビットの作り主にしても、デイビットを本当の人間の子供としては
扱わない。単なる新しい「売れる」ロボットとしての見方だ。
偏見シーンと売り物シーンを考えれば、ここでは人間の自己中心的さが
見える。作っておきながら一方で恐れるという。
この映画では人間側からの視点は常にこの方向なのだが、
それがちょっと心に痛い。

「登場人物の描き方が浅い」は、デイビット以外の
登場時間が非常に短いと言うのがある。1人だけ比較的長く一緒に行動する
ロボット(ジゴロ)がいるが、彼にしても十分描かれているとは思えない。
一緒の目的を持って行動していると言うわけではなく、
単に一緒にいる、という感じだからだ。
しかも、唐突に別れる。そこも―寸「何」である。
(もう1匹最後まで一緒に旅するペットロボットがいるが、
これとていっしょにいるだけで、特に描写が深くされているわけではない。)

ただ1つだけ印象に残ったのは、彼が言う
「人間はロボットを恐れている。人間が滅んだ後も生き残るのは
我々だから、偏見を持つのだ。」と言う言葉。
実際話がそうなっていくのは、先の偏見シーンの裏返しか。
そう考えると、決して場面場面のつながりが浅いわけではないのだが。

「『何』な終わり方」というのは、これを書いてしまうと
ネタばれになりすぎるので書き辛いのだが、
話が一気に2000年も飛んでしまうのである。
そこで、とある「もの」の力を借りて夢がかなうわけなのだが、
「そんな終わり方をしなければならないのか?」という気がしてならない。

先に「逆」ピノキオと書いたが、この意味は、
ピノキオではピノキオ自身が人間になったが、この映画では
その逆と言う意味である。ゼベットおじいさん相当の人が人形
と言うか「ロボット」になる・・・わけじゃないが、
まあ似たもんである(たぶん見たらこの言い回しが理解できると思うんだけど)。

        ・・・

この映画を見てどう思うか。結局はそれが重要だが、
残念ながら、私にはこの映画から訴え的なものを何も捕らえることが出来なかった。

ロボットを題材にした映画では先に紹介した「アンドリューNDR・・・」
があり、あれも最後には200年経ったが、あちらでは
人間とロボットの区別とは何か、と言う命題があった。
だから感動した。

でも「AI」にはそのようなものがない。
作者がロボットをどう描きたかったのか、はたまたロボットを通じて
人間を描きたかったのか、偏見というか余りに自己中心的な人間の末路を訴えたかったのか、
それともSFを描きたかったのか、
さっぱり解らない。

原作は映画「2001年宇宙の旅」などを監督した「スタンリー・キューブック」。
彼の監督作品はとかく難解らしいので、この映画もそういう感じになるのは
仕方ないのかも知れないが、実際の監督はあのスピルバーグなのにこれでは、
もはや仕方ないのかも知れない。

        お勧め度        50%

見る価値がないとは言わないが、是非見るべきだとも言えない。
FINAL FANTASYのように技術的に見るべきところもない。
残念。
まあ安いので買っても良いかなと思うくらいか。
同じロボット物なら、アンドリューNDR114の方がずっと良作。

        ・・・2003/03/25追記・・・

音質・画質評価のために久々に見たがこれらに関しては、今一どころか今3くらいの
感じ。特に映像ではちらちらノイズが多すぎる。DLP方式のプロジェクターでは
これが色ずれを引き起こして見にくい。

内容に関しては、これをデービッドの物語としてではなく、
人類のあり方への警鐘ととらえれば評価が上がる。
そこに訴え的な物を感じることが出来た。

気象異変による破滅もそうだが、機械とは何か人間とは何か、
どの定義の1つとしてみれば、この作品は意義が出てくる。
先の紹介でも書いたが、それ以外でも特にジゴロのせりふが意味深である。

まあ、そうであったとしてもNDR114の方がずっと上だとは思うが。
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(2002/07/10号)
{DVD紹介}

        「魔女の宅急便」
        定価    ¥4700
        買値    ¥4230
        2枚組(本編は1枚)
        102分
        スタジオジブリ

今更説明するまでもない、宮崎映画の1本。
LDでは持ってなかったので初購入。

内容に付いてはもはや有名すぎるので改めて書かないが、
やはりいい作品だ。
「これを見たら元気になる」と言う人もいるが良く解る。

そういえば、この映画が出た時に「他人の作品をやるようになったらだめだ」
等と言ってた奴らがいるが、そういうことを言う奴らは「他人の解釈による表現」を
認められない(いわゆる原作至上主義)の悪性マニアだ。

他人の作品を解釈し、表現することは非常に難しい。
それは映画だけでなくアニメもそうだし、音楽だってそうだ。
クラシックでは、同じ原作でも指揮者によって大きく編曲が変わる。
だから「誰誰指揮の何と言う曲」と言われるし、
その指揮者の作品として認められるのだ。

スタジオジブリの、同じように原作を大きく発展させた作品としては
「耳をすませば」があるが、こちらも大変良い作品であった。

こういうことを見事に成し遂げているのだから、この映画で逆に宮崎監督の
すごさを再認識したくらいだ。

        お勧め度        90%

おまけは本映像と絵コンテのつながりを見せたもの。
まあ、一度は見てもいいかも、と言う程度。
ただ、これも普通通りにも見られるので、いわゆるバックアップとして
使う手もあろう。実際、出張時にこれを持って出かけたこともある。
<戻る>
(2002/07/29号)
{DVD紹介}

        「ダイナソー(DINOSAUR)」
        
        ディズニー
        ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
        82分

ディズニーの作った、CGを全面的に使った映画。
CGを使った映画何ぞ(全編CGだけとしても)今時珍しくないが、
この映画では一見CGらしくないが、それでいてほぼ全てが
CGと言う点が目新しい。

「恐竜が生きている時代、突如として天空から降った隕石によって
地球の大部分の環境が悪化した。
そうした中、恐竜達は楽園をめざして旅立った。」
簡単に書けばそういう筋。

隕石に依って地球環境が激変し恐竜が滅びた、と言うのは
現在もっとも有力な説ではあるが、この映画自体は
それをシミュレーションをしているわけではない。
また、環境問題を題材にしているとかということもなく、
単に恐竜(と猿)を主人公にしただけの冒険物。

映像は綺麗。まるで実写の様(背景には実写部分もあるようだけど)。
でも物語的には、特に見るべきものはない。
良くも悪くも子供向け。
何かどっかのアニメで見たような筋だなあ、と思うはず。

どうもディズニーって、絵的にはともかく、物語のオリジナル性ではだめだめ。
ほとんどは(歴史上の人物など)良く知られた話だし、
ライオンキングはジャングル大帝レオのパクリだし、
アトランティスも原作がある。
もはや名前だけ?と思うのは間違いであろうか。
見るに耐えないほど悪くはないのだが。

        お勧め度        60%

こういう映画は日本語吹き替えで見るのが一番。
画面的にはワイド画面(16:9)だけでなく4:3もあり。
このあたりはさすがCG映画(変換もコンピューターで一発なのだ)。

ゲームもあるけどまったくの付けたし。
まったくの不要(やってたらストレス溜まる)。
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(2002/08/19号)
{DVD紹介}

        「STARWARS EPSODE I」
        
        定価    ¥3800
        買値    1割引
        
        2枚組(本編は1枚)
        20世紀FOX

以前にLDでも購入したが、DVDには映像特定がたくさんあるということなので
再購入。日本語で聞きたかったというのもある。

映像的にはLDでも差ほど遜色無いと思う。
逆に言うと、LDの画質がかなり良かったと言うこと。

内容に付いては再評価しない。
まあ、EPSODE 1〜3全部見てから評価した方が良いのであろう。
(もうすぐ劇場用EPSODE2〜クローン戦争が公開。)

おまけの映像であるが、全部で6時間分もあると言うことだが、
それは全てを細かく見たらであって、主要な部分だけでいえば
そんなにない。まあ、肝心なのは時間じゃなく内容なのだが、
それははたしてどうか。

カットされた場面についてはやはりカットされておいて良かったという感じか。
その内容よりも、そういう画面をどの様にして作るのかという
説明の方が興味深かった。
本当に、コンピューター様々なのですな。

一番おもしろかったのは制作過程全体を映した映像。
こういう裏映像を見ると興醒めする人もいるだろうが、
私にとっては、「なるほど、あそこの場面はそういう風にして作ったのか」
というのが解っておもしろかった。
かなり苦労して作られたのを知ると、見方も変わる。

(以下音に関して2003/01/10修正)
音的にもかなり凝っている。結構音が動く。
後半にあるライトサーベルでの戦闘シーンでは盛大に音が回っている。
ポッドレースの部分もすごいらしいが、まだ聞いていない。

        お勧め度        79%

LDを持っているから低めにしたが、持ってない人には
もっと高めにしても良い。
STARWARSシリーズはとても完成度が高いので、
全体的にお勧めである。

ジョージ・ルーカス監督はハリウッドでは爪弾きにされているようだが
(だからアカデミー賞をあまりもらっていない)、
実力はすばらしい。どこの世界でも、真に出来るが媚びるのが嫌いな人は
出来ない・媚びられるのが大好きな人間によって蔑まれてしまうのがいけない。
せめて解る人達が支えなければ(人気がその証だろうけど)。

そうそう、このDVDにはいろいろな隠しコマンドがあるようである。
知りたい人はここを参照のこと。
        http://www5.airnet.ne.jp/kaz/BOOK/dvdegg.html
<戻る>
(2002/09/16号)
{DVD紹介}

        「ハリー・ポッターと賢者の石」
        
        定価    ¥2980(税別)
        買値    一割引(税別)
        
        2枚組(本編は1枚)
        152分
        ワーナーブラザーズ(正確にはAOL TIME WANER?)

去年封切られて、一応大ヒットしたらしい魔法使い物映画である。
・・・って、もっと良い言い方ないんかい(^_^;)
映画は見てないけど、評判が良いし安いので買ってみた。

物語のあらすじを書くと、「とある事情で孤児となり親戚に育てられていた
主人公ハリー・ポッターが11歳になったとき、魔法学校からの入学許可証が来て、
いろいろあったが入学出来、そこで起こった最初のエピソード」
となるか。

まず最初にはっきり言ってしまおう。
「かなりSTAR WARS入ってます」。

物語にしても、「悪魔法使いとの戦いで両親が殺され、引き取られて安全のため
遠くで育てられた子供」という点は似ているし、その敵は「魔法の暗黒面に落ちた」
とか言ってるのはSTARWARSのフォースの暗黒面という逸話と同じ。
フォースは使える人が限られていたのに対し、魔法はかなり多くの人が学び、
使えるという設定は違うか。でも不思議な力の象徴には違いない。
途中で出てくる球技の場面はSTARWARS EPISODE1の
ポッドレースを彷彿とさせる。
音楽もSTARWARS帝国の逆襲(2作目)に似ている。

ということで、見ている最中にもなんか似ているなぁ、という感じを受けていた。
しかし、だからといってぱくりかと言えばそうではないし、
STARTWARSの世界を魔法の世界にして子供にもわかりやすくしたと言えば、
それはそれで良いとは思う。

映画としてはおもしろくないことはないが、ことこの第1作目に関して言えば、
序章的意味合いが強いのでいまいちな気もせんではない。

主人公の生い立ち・魔法の世界・仲間や登場人物、敵の紹介に時間が割かれており、
後半から開始される「賢者の石」のエピソードについては
かなり簡単な話しすぎて拍子抜けであった。
特に最後の(今回の)敵との戦いの部分があまりに強引かつ急でわかりにくいというか
おもしろくない。
(なぜ主人公が敵に勝てたのかがわからない。)

まとめれば、舞台紹介はおもしろかったけど、話はいまいちだったと言えるか。

このハリー・ポッターシリーズは全部で7話あるようなので、
今後も映画化されるであろう(今年中に第2作が公開される)。
その物語の真価の評価については次回作以降にお預けである。

        おすすめ度      70%

次回作以降に期待して、見たらいいのでは。
安いから買うのも気楽であろうし。

音声は5.1CHサラウンド。
でもそんなに動くことはない。

そうそう、DVDは2枚組だけど、2枚目はWindowsマシンで
DVD−ROMが付いている機械でないとあまりおもしろくないのかな?
うちのPCはDVD−ROM付いてないので内容は見てない。
一応DVD−Video機でも見えるようだけど。
<戻る>
(2002/09/23号)
{DVD紹介}

        「ほしのこえ」
        
        定価・買値      ¥5800(税別、送料込み)
        
        1枚
        25分(本編)
        (株)コスミック・ウェーブ

新海誠さんという人が作った、いわゆる自主作成アニメのDVD。
発売前から噂は聞いていたが、発売後しばらく経ってから
インターネットで調べてみると、やたら評判が良いので購入してみた。
(個人作成のDVDなのに1万本売れたのだそうだ。)

物語は、宇宙と地球、時間的・空間的に遠く離れた男女の間での感情の変化を
描いたもの、といえるだろうか。
「感情の変化」と言うより「強い思いの貫き」だろうか。
それを、メイルのやりとりという題材を使って描いている。

このメイルのやりとりには携帯電話(風端末?)が使われているのだが、
実のところを言うと、私がこの作品に対してまず引っかかる部分がこれ。
嫌いだからねぇ、携帯電話。
まあ、この際そういうことは脇に置いておいて本題を見よう。

火星で異星人の遺跡が発掘されたが、謎の異星人の襲撃で調査隊が全滅。
そこからその異星人との戦いが始まった。
その戦いに(なぜか)中学生の女の子が選ばれたことから話は始まる。
その彼氏との間のやりとりがメイルで行われるのだが、
最初は1時間程度で届いていたものが、数時間になり、1年になり、
最後には8年もかかるようになる。

要するに電波すら8年かかる8光年も先の宇宙まで行くということ。
(携帯電話の電波がそんな先までなぜ届く?と言うつっこみはとりあえず却下。)
さらに、8光年先へは異星人の残した技術で一気に行けるが、帰りにそれは使えず
亜光速航法しかないので、地球にいる人間と宇宙で旅する人間の間に時間的差が生じる。
このとき、地球では8年経っているが、宇宙では1年も経っていない。
これはアインシュタインの特殊相対性理論で導かれる
亜光速移動における時間の延長によるものであるが、
その時間差の間で2人にどのような思いの違いが現れるか、
そこからどう行動していくか、がこの話の主題である。
8年はかなり長い時間だが、この間に思いがどう変わるか。
片や1年も経っていないから当然思いは強い。
さらに男女における思いの違いもうまく表現されていると思う。

画像だけから見ると、ある意味はっきりしない結末なのであるが、
見るに耐えないことはないし、設定集を読めば時代背景的結論はわかるので、
(ある程度)作者の意図は伝わってくる。
この話を理解するには、ある程度の曖昧な話に対する理解力が必要とされよう。
(例のGRANDIA2の評価をどうするかによってわかるかも。)

結局25分、個人作成としては良くできている。
ただ、もう少しすっきりさせて欲しかったような気はする。

それはさておいて、設定にはかなり「トップをねらえ」という
OVA(オリジナルビデオアニメ)が入っている。
地球と宇宙で時間がずれることを主題とするというのは同じ発想だし、
地球艦隊の構造やワープの仕方、ミサイルなどの軌跡なんてそっくり。
それに少しエヴァンゲリオンもあるか。
ということは、ありがちな話に似ていると言えるが、
かえってそれがこの短い話を理解する上で、知っている話から
背景を理解しやすいという好結果となっている。
押さえるべき部分だけオリジナルであれば、こういう「背景パクリ」的な
やり方は良いと思う。

この作品は、前編がコンピューターグラフィックス(CG)で作られている。
2D部分は手書きで、3D部分は3D描画ソフトで作られたそうだ。
個人的な趣味で言えば、2D部分の絵は萌える絵ではない(ちょっとデッサンが
狂っているように思う部分もある)が、それはまあ問題ではない。
アニメとは書いたが、2D画像では動きはそれほどない。
使い回しをしたり、遠近処理を使った見た目の変化でうまくごまかしている。
3D部分では動きは多いが。

私自身は別にどういう形態で絵が作られているかなんて気にしないが、
この手のことをする人にとってはいい手本になろう。
ある意味、同じCG映画でも金と人と時間を思いっきりかけた
ファイナルファンタジーやダイナソーよりこっちの方がよほど
良い勉強材料になると思う。

後少々細かい話。
本編は25分であるが、同じ映像を異なる音声2種類、
違う声あてで2種類の計4回記録されている。
音声はただのPCM 2CHとDOLBY DIGITALの2種類。
DOLBY DIGITALでも音声的動きはほとんどない上に、
音が極端に小さくなるので、PCM 2CHの方が良さそうである。

声は、声優さんが当てているのと新海誠さん自身ともう1人が当てている物がある。
やはり声優版の方がうまいとは思うが、まあ自身版も悪くはない。

この本編に加え、同作者の過去の作品も1編記録されている。
「彼女と彼女の猫」という作、モノクロ5分の短編品。
あえて内容は省略するが、これもなかなか良かった。
こちらの方がより抽象的内容だけど。

        おすすめ度      78%

25分で5800円なので安くはないが、まあ、機会があれば見ると良いだろう。
非常に細かい設定が書かれた冊子も入っているので、損はないと言える。
個人作成物なのでそれほど手に入りやすくもなく、希少価値という意味合いでも
まあ妥当な値段か。

時々小さな映画館で上映されたり、テレビ放送されているようなので、
そういう機会を利用するのも良かろう。

購入できるのはインターネットサイトの「MZ 通販倶楽部」
        https://ec.mangazoo.com/ec/
や、ソフマップでも扱いがあるようである(しかも¥5220。しまった!)。
ソフマップではサントラCDも売っていた(¥1200)。
ソフマップもなかなかやるな。

・・・2003/04/30追記・・・
なんとこれ、最近はDVD付き本として書店でも発売された。
製作についての話が本になっているようだった(読んでない)。
音声は自身声版だけのようだったが、入手しやすくなったということだから、
気になる人は見ると良いだろう。
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(2002/10/07号)
{DVD紹介}

        「となりのトトロ」
        
        定価    ¥4700
        買値    ¥4230
        2枚組(本編は1枚)
        86分
        スタジオジブリ

以前にLDでも購入した(というかもらった)が、
LD版の映像が余りにひどかったので再購入。

内容に付いては再評価しないがやはり良い。

DVD版では映像面で文句を付けることはない。
特に暗い場面において、LDでは潰れて見えなかった場面がはっきり見えるので
見違える。
映像がきれいになった分不満なく話に入り込めるのがよい。

音的には特に書くべき点はなし。

        お勧め度        90%

おまけの1枚は絵コンテと実映像の結び付きを見せた物。
これを見ると、非常に細かく絵コンテが描かれていること、
またほとんどその通りに作られていることが解る。
本の一部に絵コンテとの違いがあるが、そういうところを
さがすのもおもしろいかも。
なかなかおもしろいおまけである。

・・・2003/04/30追記・・・
音は2CHであるが、結構細かい音が入っている。
鳥や虫の声から空間の雰囲気まである。
その音全てが聞こえるようなら、持っているホームシアター装置はかなり良い設定が
なされていると思って良い。
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(2002/10/07号)
{DVD紹介}

        「もののけ姫」
        
        定価    ¥4700
        買値    1割引
        
        3枚組(本編は1枚)
        133分
        スタジオジブリ

以前にLDでも購入したが、やっぱりDVDの方が映像が綺麗かな?
と思ったので再購入。
映像は、LDでも差ほど遜色無いと思う。
「トトロ」での差は歴然だったが、この頃のLDは
マスタリングが飛躍的に良くなったと言うことか。
(同時期発売のLDは皆映像が綺麗。)

(以下音に関して2003/01/10修正)
音声的には5.1CHサラウンドであるが、それほど移動感はない
・・・と思ったら、デフォルトが2CHサラウンドになっているので変更必要。
5.1CHにすると音ががらっと変わる。
すごいのは、木霊の音。アシタカがけが人を担いで山の中を歩くところと
シシ神がアシタカを救う直前の場面がそうであるが、
360度木霊に囲まれている音がする。
このほか、全編に渡って細かい音が入っているのがわかる。
絶対に5.1CHで聞くべきソフトである。

内容に付いては再評価しないが、再考はしておく。
もののけ姫のテーマには「白黒つけられないもの」というのがある。
サンは人間でもなく山犬でもない存在、モロの声を当てている美輪明弘は
男でも女でもない存在(主題歌の米良さんもそういう位置づけであろう)、
アシタカは生きているのでも死んでいるのでもない存在、
シシ神は生と死を両方持つ存在、そして全体としては、
善悪をつけられない話である。

人として生きると言うことは、それがすべて白黒つけられるのではなく、
その両方を受け入れなければならないことも多くある。
それを表したのがこの作品であろうと思う。

そういう意味では、少しではあるが以前に紹介したDC用ゲーム
「グランディア2」にも似ている。あれでは人の心は清廉潔白だけでなく、
闇の部分も持ち合わせており、それも含めて自分だと認識するエレナの姿も
1つの主題であったから。

何度見ても、やはりいろいろと考えさせられる映画である。
そんな、深く悩むようなもんじゃないけどね。

        お勧め度        90%

3枚の内2枚はおまけで、特に1枚は海外音声版だが、
まだ見ていない(見る必要も感じない)。
まあ、おまけなしでも十分価値はあるが。

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(2002/10/07号)
{DVD紹介}

        「紅の豚」
        
        定価    ¥4700(税別)
        買値    ¥4230(税別)
        
        2枚組(本編は1枚)
        93分
        スタジオジブリ

今更言うまでもないが、宮崎駿の映画。
劇場公開は「魔女の宅急便」の次だったか。

この映画についてはLDでは持っていなかったので初めての購入。
内容については、今更なので省略。
まあ、1つの生き様なんだろうけどね。

でも、この映画で一番気になるのは、主人公の喫煙シーンが多すぎること。
この映画は子供向けではないと思うけど、それにしてもね。
「かっこういいとはこういうことさ」など言う副題(?)があるようだけど、
そんなこと、かっこよくないぞ、などと思ってしまう。
物語としては良いだけに、非常に残念。

        お勧め度        85%
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(本誌未公開新ネタ)
{DVD紹介}

        「耳をすませば」
        
        定価    ¥4700(税別)
        買値    ¥4230(税別)
        
        2枚組(本編は1枚)
        111分
        スタジオジブリ

1995年公開の、スタジオジブリ、近藤喜文監督作品。

この映画は劇場にも見に行ったので良く覚えているが(本誌で紹介済み)、
非常に良い映画であった。
ということでDVDも購入。

中学3年生の主人公(女の子)が、同じ3年生でありながら自分の
夢を持って行動していく男の子と出会って、ただ生きてきた来た自分から、
自分の可能性を見つめ、目標を持って進んでいこうとするようになる過程、
まさに青春の1頁を絵に描いたような物語。

主人公の書いている物語の中の話を映像化した部分を除き、
すべてが日常的な話の中で展開されるので
非常にわかりやすく物語へ入れるだろう。
だからこそ、より感動するのかもしれない。

1つのテーマはこの主人公の成長だと思うが、
もう1つのテーマとして、家族のあり方もあるような気が少しした。
会話がないようで大切なところでつながっている家族。
うるさくは言わないけど、ちゃんと子供のことを見ている親。
現代の親としてはこの程度(といっては失礼だろうが)でも
いいのではなかろうか。

        おすすめ度      90%

良い映画は何度見ても良い。個人的には魔女の宅急便より好き。

実は原作の漫画は人気がなくて4回で打ちきりになったらしい。
と言うことは、当然映画の話はほとんどがオリジナルと言うことになる。
短かった原作を見事に料理して1つの作品としてここまでまとめ上げた
宮崎駿と近藤監督はさすがである。これが最初で最後の監督作品に
なってしまったことが実に惜しい。

そういえば、これと同じ作者、柊あおいさんの本を原作にした「猫の恩返し」が
この夏公開される。一応原作は読んだが、はっきり言っていまいちであった。
「耳をすませば」とはうってかわって、訴えるものがない。
しかし、「耳をすませば」をこれだけ見事な話にできたのだから、
監督は違えど同じジブリだから、何とかしてくれるだろう。
とりあえず、すぐに映画を見に行くことはないと思うけど。

・・・2003/08/27追記
↓こんなサイトを発見。
http://www.sion.ais.ne.jp/~sugioka/mimi/index.html
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(本誌未公開新ネタ)
{DVD紹介}

        「ルパン3世 カリオストロの城」
        
        定価    ¥4700(税別)
        買値    ¥4230(税別)
        
        2枚組(本編は1枚)
        100分
        スタジオジブリ

宮崎駿の劇場用映画初監督作品。
でもって、おそらくは数ある劇場用ルパン3世映画の中でも一番の傑作。
原作者のモンキーパンチさんには悪いけど、やはり宮崎駿が噛むと
ひと味違ってくる。

実は今まで買っていなかったのだが、夏のボーナスも出たことなので
とりあえず買ってみた。いや、あまりにテレビでよく見ているので
ちょっと買う気が薄かったのだ。

内容はあまりにも有名なので今更紹介しないが、
やはり良い物は良い。

しかし、一部の画面で乱れがある。画面が揺れるのだ。
特に最後の祭壇での画面がひどい。
TV放送でもそういうことはなかったので、DVDだけの問題だと思うが、
何とかならなかったのだろうか。

この映画で一番気になるのは、主人公の喫煙シーンが多いこと。
紅の豚でも書いたが、こちらの方が遙かに多い。
この映画は子供向けだと思うので、ちょっとね。
そんなもん何もかっこよくないよ。かっこよさを言うなら、
石川五右衛門のようなクールさでいかなくちゃ。

全く余談であるが、東京は千代田区でいわゆる公衆の面前での喫煙が
禁止される条例が出来た(10/1から施行された)が、非常に画期的ですばらしい。
是非とも日本全体の「法律」にしていただきたい。
しかももっと罰則を強化して。罰金だけなんていけない。
罰金は最高10万円ほどまで上げ、豚箱行きも付けなくては。
ついでに、JRの禁煙車両もどっと増やしてほしいところ。
この面では最近のJR九州の喫煙車両1両化、しかもその1両の中に自由席と
指定席をもうけて編成の一番端に置いて隔離したのは実にあっぱれですばらしい。
(喫煙車両と禁煙車両が交互にあるのは効果半減だから。境目の車両では
臭い空気が漂ってきて実に不快。)
JR九州の英断に心から敬意を表したい。

それはそうと、、昔のアニメおたくの描く女の子の絵と言えば、
この作品に出てくる「クラリス」が一番多かったのではなかろうか。
古典的アニメアイドルですかな。ちょっと思い出してしまった。
いえいえ、私は描いてませんぜ、画才がなかったから。
CGは持ってたけど。

        おすすめ度      75%

オリジナルの音声は実はモノラルであったらしい。
それを、このDVDではステレオにしたバージョンも記録されている。
個人的にはステレオ版の方がすき。
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(本誌未公開新ネタ)
{DVD紹介}

        「天空の城ラピュタ」
        
        定価    ¥4700(税別)
        買値    ¥4230(税別)
        
        2枚組(本編は1枚)
        124分
        スタジオジブリ

たしか1986年公開の、スタジオジブリ、宮崎駿監督作品。

内容については今更紹介するまでもないので省略。

このDVDでは若干映像が白飛び(白い部分がきつすぎる)気がするが、
全体的にはきれいになっていると思う。
音声的には、今まで聞こえなかった細かい音が聞こえるのでうれしい。
気を付けて聞けばおもしろい。

        お勧め度        80%

DVD同梱のチラシによると、来年にはとうとう「海がきこえる」と
「風の谷のナウシカ」も発売されるらしい。
両作品ともデフォルトで購入決定なので、今から発売時期が発表
されるのを楽しみに待つとしよう。

それはそうと、千と千尋の神隠しのDVDと「耳をすませば」もしくは
このDVDを買うと抽選で商品が当たるキャンペーンがあったのだけど、
これがまた食わせ物で、毎週先着1000名と言いながら、開始は土曜日
からだけど、ほとんどその最初だけで全部決まってしまうようで、
日曜日にかけたらもうだめ(で土曜日はつながらない)とか、
天空の城のDVDが出た後は1週しかない=発売日の翌日の土曜日しかなかった
ので、後から気が付いてもだめだったとかで、ほんまに無駄というか
いい加減なキャンペーンであった。せめてもう少し期間を伸ばすとか、
当選者が散らばるように1日何人までとか制限するとかしろよ。
労力の無駄しちまったぜい。
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(本誌未公開新ネタ)
{DVD紹介}

        「Cats&Dogs」(特別編)
        
        定価    ¥1500(税別)

        1枚
        87分
        ワーナー・ホーム・ビデオ

その名の通り、猫と犬の戦いを描いた娯楽映画。
猫が悪役で、人間を支配しての世界制覇をたくらみ、犬が人間と共存し
世界を守るという設定。
スパイ大作戦(Mission Imposible)とか
MIB(Men In Black)の設定も少し入っているかな。
まあ、スパイ物と言うことである。

こういう映画は、理屈抜きに楽しめばよい。
短い映画なのでテンポはよい。
そこら辺にちりばめられたギャグも良い。

本物の動物も出てるんだろうけど、多くはCGを使っていると思われる。
特に猫はほとんどCGじゃなかろうか。
本物らしくない。ネズミもそう。
後、メカもたくさん出てくるけど、それらは全部CGか。
なんでそんなメカもっとんねん、とかつっこみ入れたくなるほど
メカが出るが、こういう羽目茶系の設定はバランスが悪いと
どうしようもないが、この映画ではうまくいっている。

スパイ物と言いながらギャグ的部分もあるので、
やっぱり日本語吹き替えで聞くのが一番。
日本語吹き替えでは劇場版と「いっこく堂版」がある。
プロの声優さんが声を吹き替えている物と、いっこく堂という腹話術師が
吹き替えた物があるのだ。

プロの方はもちろん良いが、いっこく堂版もそんなに悪くないのではと思う。
全部は見てないけど。でも、ひどい言い方をすれば、あえて彼に吹き替えさせた意味は
わからない。劇場吹き替え版だけで良いじゃん。

        お勧め度        83%

子供向きかというとそうでもない。
残酷なシーンなどもないし、短いから良いのだが、
結構激しい戦闘シーンなどあって、子供はいやがっていた。

このDVD、1500円と安いが、スーパー・ハリウッド・プライスと称して
期間限定で売られている(今回が第3弾らしい)。
実は同時にもう2枚買ったのだが、それについてはまた後日。

要らないおまけDVDを省いてこれくらいの値段に押さえるというのは
良いことだ。他の作品でも、是非やって欲しい。
<戻る>
(2002/12/30号)
{DVD紹介}

        「それいけ!アンパンマン ゆうれい船をやっつけろ!!」
        
        定価    ¥2800(税別)
        買値    ¥2520(税別)
        
        1枚
        56分
        (株)バップ

いうまでもなくあの「アンパンマン」の1995年劇場用作品のDVDである。
今まで子供用のDVDは持ってなかったので買ってみた。
(今まで子供に見せるときは「カードキャプターさくら」とか
「マサルさん」などを見せていた。前者はともかく後者を見せるのは
ちょっと教育上良くないかもしれない。^_^;)

詳しい、物語はあえて書かないが、
話はいつもの通りアンパンマン一家(?)とばいきんまんの戦いではある。
ここに善悪両方の心を持つロールパンナちゃんの話があったりして
なかなか引き込ませるものがある。
単純そうで以外に奥深い。

アンパンマンやドラえもんは、子供向け映画といえども決して作りは
ちゃちではなく、絵が子供向けなのと、話は簡単ではあるが
しっかりしているから大人が見ても十分楽しめる。
(キャラクターはある意味おおざっぱだが、動きは細かい。)
それはやはり原作者が実力があり物語を重視する人だからだと思う。
パンフレットの中でやなせたかしさんが「大人がおもしろがる内容でなければ
子供もおもしろくない」と書いていますが、まさにしかり。

そういう面ではいわゆる東映映画祭りの作品が子供だましでだめだめなのとは
一線を隔す。
(なにせ、元がジャンプやマガジンの漫画がほとんどだからね。
内容を求める方が無理があるってもんだが。)
特にアンパンマンには仏教の精神がかいま見られるので、子供の
情操教育にもよろしい。

そういえば、今回初めてアンパンマンの声優さんの名前を見たが、
結構実力派がそろっているので驚いた。
歴史のあるアニメはこういう点でいい人がそろっていて、
そういう意味でも聞くにも堪えるのがよい。

アンパンマンはテレビシリーズのDVDも出ているはずだが、
さすがにそれを揃えるのは大変なので、せめて映画は集めてみようかな。

        おすすめ度      80%

そうそう、音声はモノラルなので、ちょっとちゃちに聞こえるがそれは
仕方ないところ。メイキングなどのおまけも全くない。
まあ、その分安いから良いけどね。

http://www.vap.co.jp/anpan/dvd.html#yurei
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