畝,畦,畝幅,条間,株間の意味

畝、畦、畝幅、条間、株間のイラスト

「家庭菜園の本」や「野菜の種袋」に畝、畦、畝幅、条間、株間の用語が出てきます。その意味合いをまとめてみました。

1.畝(うね)とは、

野菜の種をまいたり、野菜の苗を植えたりする時に土を盛って地面より高くします。これを「畝を作る」といいます。
これは、地面より高くすることにより水吐けを良くするためです。
海の波が海岸などに打ち寄せる風景を波がうねっているといいますが、そこから畝とういうようです。

2.畝幅とは、

イラストの①②のどちらかを言います。地方によって異なるようです。 でも、通常では②をいうようです。②は畝の肩幅になります。


畝幅は同じ野菜でも「家庭菜園の本」によって異なります。
例えばジャガイモの畝幅ですが
・「野菜づくり 育て方相談」は畝の間隔は60cmから70cmと記述
・「家庭菜園 ビックリ教室」は畝は100cmと記述されています。
なので、「これでなければならない」というものでないです。野菜が大きくなった時をイメージして決めれば良いと思います。

3.畦(あぜ)とは、

③で畝と畝の間のこといいます。人が通るための通路です。

4.条間とは、

畝に2列の種を蒔いたとします。列と列の幅になります。④です。

5.株間とは、

畝に苗を植えたとします。苗と苗の間隔になります。⑤です。

6.畝、畦、地面の高さ

畝を高くすれば、畦が地面より低くなり、雨が続くと畦が水で一杯の状況になるのを良く見ます。
そうすると、結果として大根、人参などは根が水に浸かったままになり、雨が上がって晴天になると葉が萎れて大根、人参は溶けるようにダメになります。
畦に水がたまったままの状態にならないように工夫する必要があります。できないようであれば、畝を高くしないで地面と同じ高さで野菜栽培をしたほうが良いかもしれません。(2015.09.13追記)

7.畝の方向

畝の方向は通常は太陽に良くあたるように南北に作ります。でも、冬に強い北が吹く、畑に傾斜があってかつ粘土質で水はけが悪いなどの条件を加えて判断します。風を避けるためには風と並行になるように、水はけを良くするために土地の傾斜に並行にするなどです。

8.畝幅、条間、株間の長さ

畝幅、条間、株間は野菜の収穫時期の大きさ、野菜作業をする時の作業空間をイメージして最初は行うと良いと思います。
どれくらい大きくなるかわからない時は野菜の種袋に畝幅、条間、株間に記載があります。記載の幅を守ってというより記載よりちょっと広くすると良いです。風とうしが良くなるので病気などがすくなります。

9.条間と株間の関係

条間と株間は同じ幅で良いように思われがちですが、条間に中央に溝を作って肥料をやることが多いこと、畝が乾燥してカチンコチンになった時の中耕などで通常は条間のほうが株間より広いです。

真っ直ぐできれいな畝を作るポイント

畝を作る段取りは、
①2週間前に石灰(苦土石灰がお勧め)を蒔いて耕します。
②1週間前に堆肥、化成肥料を蒔いて耕します。

石灰は分解するときにアンモニアを出して肥料の主要成分である窒素と反応して窒素成分が少なくなります。なので石灰を蒔いておいて、分解を待ってから堆肥等を土に混ぜて畝を作ります。

真っ直ぐな畝の例

真っ直ぐできれいな畝を作ると自分でも気持ちいいものです。
農園のオーナから聞いたとおりにやったら結構きれいにできたので紹介します。
準備するものは紐だけです。
①畑を耕します。
②畝幅に合わせて紐を2本引きます。
③紐の外側から鍬(くわ)で土を紐の中に寄せていきます。
以上です。
私は紐を結び固定するのにトンネルを押さえるためのネット押さえを4個購入(60円×4個=240円)して紐を固定させるのに使いましたが 木の棒などなんでもOKです。
写真手前の青くて丸いのがネット押さえです。紐は写真でみえませんね。(残念)

畝幅、株間をまもるために便利道具

畝幅、株間をまもるために便利道具

材料は菜園で使う支柱を1本とビニールテープで作ります。

支柱に10cm間隔でビニールテープをまきます。苗の植え付けるところ、種まきの隣に置きます。これで株間は守れます。

右端にペットボトルが逆さになっていますがペットボトルのキャップはほぼ2cmなので種まきの時に使うとインゲンなどの種が大きな種まきに便利です。
底の部分を使えば大根などの種まきで便利です。

畝はいつ作るのが良いか?

畝を作って、直ぐに種蒔きや苗を植え付けるのは厳禁です。どうしてもしなくては ならない時は畝を全体的に押して固めてから行ったほうが良いです。

畝を作った状態(ふかふかの状態)のままでは、雨が降ると崩れたり、雨がやんでから亀裂が入ったりします。 これは、自然の中でよく聞く土砂崩壊や崖崩れなどの縮小版です。
そのために、畝作りは種まき、苗の植え付けの2週間くらい前に行うほうが良いです。できれば、その間に雨が降って 固まるとさらに良いです。