タイトル 鬼平犯科帳・狐火
放映年 1989年(第一シリーズ)
放映話数 全26話
中村吉右衛門主演の人気シリーズ。第九シリーズまで制作された
勇五郎役の速水亮は、他にも第五シリーズ「怨恨」の磯部の万吉、第六シリーズ「五月闇」の強矢の伊佐藏を演じている。言わずとしれた仮面ライダーX

共演:中村吉右衛門、梶芽衣子、江戸屋猫八

渋い大人の魅力の速水亮さん。梶芽衣子さんのおまさと雰囲気もバッチリ

 映画版の「鬼平犯科帳」を観たとき、狐火勇五郎役を世良正則さんが演じていた。原作を読んでイメージを膨らませていた私は、(…ちょっと違う)と思っていた。世良さんでは若すぎる。TVシリーズでは、速水亮さんが演じていたのを知り、彼の方がいいのでは…と思っていた。第一シリーズの<狐火>は、すでに時代劇専門チャンネルでも放映されていて、観る機会になかなか恵まれなかった。DVDがリリースされ、やっと速水亮さん演じる勇五郎を観ることができた
 渋い…声がまたいい。速水さんの方が私の勇五郎のイメージにはぴたりとあった。ちょっとクセがあって、老獪にも見え、でも二枚目で…う〜ん、やはり役者は個性があるほうがいいなあ。西田健さんもそうだが、悪を演じても決まる人が好みである
 そういえば、小学生の頃から好きなハリウッドスターはクリント・イーストウッドだったし、日本の俳優では岸田森、竜崎勝…って渋好みすぎ…アニメでも次元大介、ランバ・ラル(機動戦士ガンダム)、ウルフ(レインボー戦隊ロビン)と渋い脇役ばかり好きになった。好みは一貫しているのである(自分の中では(笑))
 狐火勇五郎もよかったが、「五月闇」の強矢の伊佐藏もまたはまり役。この回は、密偵の伊三次が殺される話しで、昔は盗めの掟を守り抜く盗人だったのが、伊三次と女の一件でもめた後、急ぎ働きの盗人になってしまった…というのが伊佐藏。伊三次に深い恨みを持ち、ついにはその刃で伊佐治を絶命させる…すごく憎らしい役なのだが、伊三次に「あいつには殺されても仕方ない」と言わしめるような、ただの悪人ではない一面を感じさせてくれた(2002.6.29)