(3)忍辱山〜 滝坂道


「円成寺」の庭園
756年に虚龍和上が開山したと伝えられる
柳生街道第一の名刹。

忍辱山に着いた時刻が丁度16時45分、ここでバスに乗ろうかそれとも進もうかと思案の末、進に決める。多分これから急いでも2時間は掛かるだろうが、日没も7時頃まで延びているので多分大丈夫だろう。
折角今いる「円成寺」の庭園もゆっくり見たいが、取り敢えず触りの部分だけ 見る事にした。

成る程「浄土式と舟遊式」を 兼備した庭園は、小さいながら見ごたえはあるな〜と感心する。ここで写真をパチリ。







峠の茶屋

これよりハイキング道に入り、雑木林や丘陵地帯を過ぎると「峠の茶屋」に出る。
この茶屋には色んな雑誌にも掲載されているのか、観光帰りの一行がここの主の話を聞きながら縁側に腰を掛けながらお茶を飲んでいる。私もしたかった。でも先を急がなくてはならない。くやしい〜!


是より渓谷沿いのコース

いよいよ大詰めの滝坂道だ。その昔、剣豪達が往き来したこの坂は、それ以前に春日山にまつわる信仰の道として存在したらしいが、苔むした石畳が何とも云えず古道と云った雰囲気をかもし出し、渓流沿いのこの道は、紅葉の季節はさぞかし一段と素晴らしいであろう。

ただ時間も夕暮れ時に差し掛かっていたから、写真を撮るには採光不足で、遠くの街道筋までは光が届かず。誠に残念至極!

道々に見られる石仏は、鎌倉時代・室町時代の有名なものばかりで、時間があればゆっくり見たいところ。
朝日観音、夕日観音、四方仏、滝坂地蔵、三体地蔵、仏像岩、寝仏、等など。
首切り地蔵もあったらしいが、先を急ぐので気が付かなかった。

苔生した大木と後ろの休憩所

時計の針は只今18時10分、早くこの場所を通り過ぎないと渓谷の日暮れは早い。しかも今日はランプを持って来なかったので、足元が暗いと実に危険だ。滑る可能性大。
見たさ半分危険半分、足は棒のようになっていたが今は躊躇している暇はない。
まるでゴキブリ?のように走って下る。
我ら囲炉裏の山太さんの専売特許「蝶のように登りゴキブリのように下る」

今度はゆっくりと、紅葉の季節にでも来よう!

道はやがて民家に入り、東海自然歩道は左にそれて白豪寺(びゃくごうじ)に続くが、今日の旅はここで終わり。そのまま破石(わりいし)バス停まで歩く。

ここも古都の雰囲気が随所に残り、丁度春日大社の裏山に位置する閑静な所。
民宿も沢山あり、外国人留学生が観光にきて民宿に泊まる一行と丁度すれ違った。何か一瞬京都と思えた程。

破石バス停で丁度19時ジャスト。そこからバスで奈良まで行き、JRに乗り換え、笠置に置いていた車でR163をひたすら走り、自宅に帰ったという次第。まさに三都(京都、奈良、大阪)物語でした。

長い一日であった。歩いた距離22キロ、6時間30分の歩行時間である。


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