しげぼうの言いたい放題


・ここまで酷いか野田内閣!(2011年12月12日)

野田内閣、発足後役3か月が過ぎたところだ。 次々と報じられる大臣の問題発言等もさることながら、打ち出そうとしている政策自体も全く国民の求めるものに目が 向いていない酷い政権であることが、わかってきた。

まず酷いのがTPPである。これは、菅内閣のときに急遽話が出たものであるが、東日本大震災の対応を優先するため 議論が先送りとなってしまったものだ。それが野田政権になってから2か月後の先月、突如交渉参加を表明した。 TPPの問題点は、 前に私が話した通りであり多くは語ららないが、とにかく、日本の農業が破壊されるなど国家存亡に関わる 大問題である。 勿論、民主党の2年前の総選挙の公約にもなかったもので、多くの国民が怒るのも当然のことである。

年金問題では、小宮山厚生労働大臣が突如、厚生年金を68歳または70歳に引き上げると言い出した。 今まで国民から集めた年金をグリンピアなど無駄な事業に費やし、また運用に失敗した責任者の追及をすることなく、 世代間格差を助長することをぬけぬけとやろうとする。流石にこれは凍結ということになったが・・・

平岡法務大臣も酷い。今迄の民主党政権では死刑廃止論者ばかりを法務大臣に任命し、死刑執行されないままの確定死刑囚は 120人を超えてしまった。麻原彰晃を筆頭に、いつ執行されてもおかしくない極悪人がいるのに当分はやりそうに ない。

だが、最も失望させられたのは環境問題である。
細野環境大臣がCOP17で、2012年末に期限が切れる京都議定書の延長を反対する立場を改めて表明したことだ。 その理由は、今現在議定書に加盟している国だけで行っても排出ガスの量は世界の4分の1に過ぎない、とのことだ。 アメリカや中国などが参加する新たな枠組みを作るべきだ、というのは最もらしい言い分ではあるが、要するにあいつが やらないなら俺たちもやらないと子供が駄々をこねているようなものである。 まず、自分達はやります、と宣言した上でアメリカや中国などに働きかけるというのが大人としての態度であろう。
3月の東日本大震災で原発事故が起こり、火力発電に依存しなければならなくなったという想定外の事態もあったことは 事実だ。では、原発そのものは今後なくしていくのかと言えば、全くそうではない。 菅内閣のとき、一時は脱原発を目指す方向に向かったが、野田政権では国内の原発の再稼働や、新増設も 一部認めるという。また、ベトナムなど海外への輸出も行うというからあきれる。
原発廃止と温室効果ガスの削減は、敢えて二兎を追っていかなくては、我々の住環境がぶち壊される。 贅沢を慎み節電を心がけるよう国民に呼びかけるようにしなくてはならないのに、国民に反発されるのを恐れているのか、 財界の反発を恐れているのか、やろうとしない。
民主党は、温室効果ガスを2020年に1990年比25%マイナスにする、と2年前に公約した。 だが、細野の態度は露骨に真っ向からそれを否定する態度である。これをペテン師と言わずに何と言うか!!!

TPPも環境問題も経団連など財界の上層部の意向が働いているのであろう。 政権交代後の鳩山、菅両内閣に比べても、いや歴代の自民党政権よりも財界べったりの最悪政権と言えるであろう。 経団連の米倉に頭をなでられ、自民党の谷垣総裁でさえ、同党と政策的にあまりにも似かよっているためどうやって対決 するかに頭を悩ませているという。
だが、国民に既に民主党政権は飽きられており、次の選挙(遅くても再来年)後には自民党政権が復帰の可能性が高い。 いや、それだけなら、まだましだろう。恐らく台風の目となるのが、大阪維新の会の橋下大阪市長を中心にした政党 だ。ひょっとしたら、彼らが政権を握る可能性もある。
橋下は、御承知の通り、大阪都構想で大阪府と大阪市の二重行政をやめさせるなどのビジョンを持っているが、どこまで 出来るか未知数だ。それよりこの男は大阪府知事時代、当初公約になかった教職員の君が代斉唱強制化や一票の格差が大きく なるような府議会選挙の区割を碌な審議もせずゴリ押ししたりするような輩である。 今回も公務員や教職員の査定を厳しくするようだ。特に教員に対しては、絶対評価をつけさせ2回続けて最下位 評価となった教師をクビに出来るように(問題のない教員でも下位に入ったら対象になる評価方法)したり、 君が代斉唱を拒否した教員もクビにするような権限をもつようだ。そんな人物を中心とした大阪維新の会がいずれ、 立ち上がれ日本やバカウヨ都知事などと連携して国民の圧倒的支持を集め巨大勢力となったらどうする。最悪な場合、 自民党でさえ彼らの顔色を伺う用になり翼賛的な極右政権となることもありうる。大阪都構想より、教職員弾圧など 保守反動的な部分だけ突出してしまうこともあろう。
いずれにしても、次の選挙では、民主党は大敗北で分裂、解体の運命にあるだろう。

後は、共産党や社民党の良識ある行動に期待するしかない。
共産党は、前回の選挙では、候補者を絞り民主党政権に是是非非で臨む緩やか路線を推進した。 だが、今回は民主党政権とは全面対決でいくつもりらしい。候補者も全選挙区に立てていく方針である。 そこに期待していくしかない。
少なくとも共産党だけで議会の3分の1を取らないと日本は本当にやばい方向へ進んでしまうのではないか。 共産党は、経団連や保守反動派を叩き潰すために火の玉になって突き進め!!!とにかく戦え!!


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