製作の特徴 繊維を多量に含む。内外面に貝殻条痕を残す。
器形の特徴 丸底。細身で寸胴。新しい段階には胴部に屈曲をもち口辺が外反するものや、丸みを残した平底が現れる。4単位の波状口縁も少なくない。口唇は外削ぎないし垂直。
装飾・文様 2本組の描線により、口縁と胴部の横線、波頂部からの垂線、方形区画の対角線、さらにその三角を2分する斜線等を描き、地の部分に平行線を満たす。描線には細隆線、太沈線、細沈線が用いられ、先に上げたものほど基幹的な線に用いられる。古い段階は口唇や口縁直下に絡条体圧痕や貝殻腹縁紋を施すものが多く、文様帯が比較的に狭く、充填度が低く、細隆線のみのものが多い。新しい段階では口唇を太沈線で刻むものが主となり、文様帯が広く(体部全体に及ぶものも有る)充填度高く、沈線を多用する。