PC起動タイマー
 自作パソコン用タイマユニットです。
                                   応用例

1. 特徴 
(1) パソコンの電源スイッチと並列に接続した
  リレーを電源出力を確認するまで「ON」にし、
  パソコン(以下PCと表記)を起動します。
  (「ON」時間は最大約3秒。)

(2) 起動時刻は10件まで登録できます。

(3) 設置は拡張スロットに搭載します。
  PCI/ISAコネクタは使いません。

(4) RS232CポートによりPCから
  現在の時刻および、起動時刻の設定をします。
  PC用プログラムは
  Windows98/Me/2000/Xpに対応しています。

   図1. 外観図 部品実装面






   図2. 外観図 ベゼル面

2.取り付け条件
(1)空きスロットが1つ必要です。
   基板の固定に使用します。PCI/ISAバスは使用しません。

(2)ハーフハイトスロットには対応していません。

(3)電源スイッチはモーメンタリスイッチ(押してON、 離してOFFの接点)でなければ使えません。
   通常のATX電源はモーメンタリスイッチ(押してON、 離してOFFの接点)です。
   独自仕様のPCでは使用できません。メーカー製PCの場合予め確認が必要です。

(4)タイマーの誤動作による事故防止のため、「コントロールパネル」の「電源オプション」の
   「詳細設定」の「電源ボタン」で「コンピュータの電源ボタンを押したとき」の動作を
   「入力を求める」「スリープ」「シャットダウン」のいずれかにする事を推奨します。
   「電源ボタン」押下で直ぐに電源が切れてしまうシステムでは、タイマーの誤動作により
   PCが破損することがあります。

(5)タイマーの誤動作によりPCが起動しなかった場合、損害が発生するようなシステムでは使用しないでください。
   いかなる損害も補償いたしかねます。

(6)マザーボードの電源スイッチ接続コネクタ
   形   式 :ピンヘッダ オープンタイプ
   極   数 :2
   ピンのピッチ:2.54mm
   ピンの形状 :0.64mm角、長さ6mm

(7)電源出力(IDE用12V)が出力され始めてから約0.2秒でリレー接点出力は開放されます。
   この間に起動しないPCでは使用できません。

独自仕様のPCでは使用できません。
メーカー製PCの場合、予め確認が必要です。
メーカー製PCでは、電源スイッチ接続コネクタが独自仕様の物が多々あります、よく確認してください。


3.構成部品
(1)PCタイマー基板
   本体+ベゼル
(2)安定化電源ACDCアダプタ
   入力:100−240VAC 50/60Hz 0.12A
   出力:5V 、1A
(3)通信ケーブル
   通信:RSシリアル通信
   コネクタ:Dsub9ピン(PC側メス−タイマー側オス)
   結線:ストレート結線
   長さ:約60cm(2005/04/19 変更)
(4)PC電源モニタケーブル
   タイマー基板(CON3)−IDE・HDD電源コネクタ間
   結線ケーブル   長さ:約30cm
(5)電源信号ケーブル
   タイマー基板(J1)−PCマザーボード電源スイッチ接続ピン間
   結線ケーブル   長さ:約30cm


(6)電源スイッチ延長ケーブル
   タイマー基板(J1)−PC電源スイッチ間 結線ケーブル
   電源スイッチのケーブルが短い場合に使用します。
   長さ:約20cm

 この他に制御プログラムと、それを実行するPCが必要となります。

4.電気仕様
電 源  :+5.0V±5%(安定化されていること。)
時刻誤差:24時間で±5秒以内(20℃〜25℃)
出 力  :接点出力(接点電圧DC24V、接点電流の最大値0.5A)
      出力抑止信号から0.1秒以上出力を維持
      出力抑止信号がない場合、3秒以上出力を維持(この後、警報ブザーを鳴動する)
再起動時間:1分以内(出力抑止の解除時間)
出力抑止 :DC10V〜DC14V 2mA以内
通 信   :RSシリアル通信
ボーレート:9600bps
データ長 :8bit
スタートビット:1bit
ストップビット:1bit
通信制御 :RTS/CTS

5.回路図
(1)基板回路図(改良により変更する場合があります。)
(2)PCタイマ−外部回路 結線図

6.ソフト仕様
 時刻表記 :24時間制 時:分:秒
インターバル:毎日、曜日指定による毎週
設定最小単位:秒
時刻登録数 :10件
通信コード  :ASCIIコード
デリミタコード:0D(h)
月、日の指定はできません。

7.配線手順


( 1)電源スイッチをマザーボードから外します。
( 2)電源スイッチのケーブルが短い場合、 電源スイッチ延長ケーブルで延長します。(極性はありません。)
   1 電源スイッチのケーブルコネクタに電源スイッチ延長ケーブルのピンを差込ます。
   2 電源スイッチのケーブルコネクタと電源スイッチ延長ケーブルを束線バンドで固定します。
( 3) 電源信号ケーブル をマザーボードの電源スイッチを外したピンに接続します。(極性はありません。)
( 4) PC電源モニタケーブル をハードディスク用電源コネクタに接続します。
( 5)電源スイッチの(延長)ケーブルを PCタイマー基板のJ1に接続します。
( 6)電源信号ケーブルを PCタイマー基板のJ3に接続します。
( 7)電源信号ケーブルを PCタイマー基板のCON3に接続します。
シルクが隠れています。J1、J2、J3の隣の白い3ピンコネクタがCON3です。
( 8)PCターマーをスロットにネジ止めします。
( 9)通信ケーブルを PCターマー基板のCOM portに接続します。
(10)通信ケーブルをPCのCOMコネクタに接続します。
(11)安定化電源ACDCアダプタを PCタイマ基板のDC5.0Vinに接続します。

8.取り付け時の注意
(1)基板はベゼルのネジ1本だけでPCに取り付けます。
  コネクタを接続するとき、無理に押し込むと1本のネジに力が集中し、
  ベゼルやPCの金具を破損する恐れがあるので注意してください。

(2)コネクタが上手く接続できない場合は、PCのケースや、他の拡張ボードと干渉していないか確認してください。
  PCの筐体によってはRSコネクタの位置が合わないことがあります。
  この場合はネジを弛めてボードの位置をずらして下さい。

(3)タイマ取り付け後、PCのケースや、他の拡張ボードにぶつかっていない事を確認してから電源を入れてください。

(4)12V電源の容量が不足しているシステムでは動作が不安定になり危険です、使用しないで下さい。

(5)タイマはPCと独立した電源で動作します、PCの電源が入っていてもACアダプタが接続されていなければ
  動作いたしません。

(6)タイマの電源が切れると、登録された時刻はクリアされます。

(7)タイマはATX仕様のマザーボードにのみ対応しています。それ以外(AT等)では破損、出火の可能性もあり、
  使用できません。

9.タイマー制御プログラムのセットアップ
 セットアップは管理者権限で行ってください。
 PCの設定
 (1)タイマーの誤動作による事故防止のため、「コントロールパネル」の「電源オプション」の
    「詳細設定」の「電源ボタン」で
    「コンピュータの電源ボタンを押したとき」を「入力を求める」「スリープ」「シャットダウン」
    のいずれかにしてください。

  A.インストーラ版
 (1)setup.exeを実行してください。
    セットアップ中、下記表示がされた時、は を押してセットアップを継続してください。


  B.手動セットアップ版
 (1)予めVB6のランタイムをセットアップしてください。
    ランタイムパッケージは別途ご用意ください。
 (2)適当なホルダ(PC_Timer等)を作りTimer.exeをコピーしてください。

手動セットアップ版ダウンロード
アンインストール
  インストーラ版
 (1)コントロールパネルの「プログラムの追加と削除」もしくは「アプリケーションの追加と削除」
   を実行してください。
 (2)PC Timerを削除します。

  手動セットアップ版
 (1)Timer.exeを削除してください。ホルダごと削除して問題ありません。


10.プログラムの終了
 (1)メイン画面説明図のEの×をクリックして終了します。

11.基本設定
 COMポート番号、通信異常判定時間、通信再試行回数の設定。
 (1)Timer.exeを実行します。
 (2)メイン画面説明図のFMAINをダブルクリックしてシステム画面に切り替えます。

 (3)COMポート番号: システム画面説明図の@COM PortにCOMポート番号を入力します。
 (4)通信異常判定時間: システム画面説明図のATimeoutに通信異常判定時間を秒単位で入力します。
 (5)通信再試行回数: システム画面説明図のBRetryに通信再試行回数を入力します。
 (6)BackUpFileのCはタイマーに登録した内容をバックアップするファイルをフルパスで指定します。
    無効なファイル名は異常動作の原因となります。
 (7)変更を登録する場合は、Dの決定ボタンを、登録しない場合はEの中止をクリックします。
    画面右上のSystemをダブルクリックしてもEの中止と同じ動作となります。

 (8)FのBack Up 読込ボタンによりバックアップファイルの内容をタイマーに送信します。
    バックアップファイルには予約0から9の登録内容が保存されています。
    バックアップファイルはメイン画面のG設定送信ボタンにより更新されます。
    タイマーの電源再投入等、バックアップファイルによる復元をする場合は、
    設定送信ボタンを押す前にBack Up 読込ボタンにより復元をしてください。



        システム画面説明図




        メイン画面説明図

12.時刻設定
  時刻の設定はメイン画面で行います。
現在時刻の設定
  現在時刻の設定にHのTimer Enableは無関係です。
  PCの時刻が合っている場合。
  (1)タイマー設定一覧のIの位置をクリックすると、
     @に「現在」Aに「今日の曜日」BCDに時刻が表示されます。
  (2)Gの設定送信ボタンを押してタイマーに時刻を送信します。
     Iをクリックした後、Gを押すまでの時間がタイマーの遅れとなります。

 注意
  1  タイマー制御プログラム起動直後はIの欄が空白の場合があります。
   Iをクリックすることで表示されます。

  2  Jの欄が空白の場合、通信異常の可能性があります。
     基本設定によるCOM Port番号に誤りが無いか、
     通信ケーブルが接続されているか、
     タイマーの電源が入っているか、
   以上3点を確認してください。

  手動で設定する場合。
  (1)@の▼を押して「現在」を選びます。
  (2)Aの▼を押して「Gを押す曜日」を選びます。
  (3)Bの▼を押して「Gを押す時」を選びます。
  (4)Cの▼を押して「Gを押す分」を選びます。
  (5)Dの▼を押して「Gを押す秒」を選びます。
  (6)Gの設定送信ボタンを押してタイマーに時刻を送信します。

 現在時刻の表示は自動更新しません。タイマー設定一覧のIをクリックすると、
 タイマー設定一覧のIにタイマーの時刻、AからDにPCの時刻が表示されます。

予約時刻の設定
  (1)タイマー設定一覧のJから予約番号をクリックします。
     @の▼を押して「予約番号」を選んでも同じです。
  (2)Aの▼を押して「曜日」もしくは「毎日」を選びます。
  (3)Bの▼を押して「時」を選びます。
  (4)Cの▼を押して「分」を選びます。
  (5)Dの▼を押して「秒」を選びます。
  (6)HのTimer Enableにチェックマークを入れて予約を有効にします。
  (7)Gの設定送信ボタンを押してタイマーに時刻を送信します。

予約時刻の解除
  (1)タイマー設定一覧のJから予約番号をクリックします。
     @の▼を押して「予約番号」を選んでも同じです。
  (2)HのTimer Enableのチェックマークを外し、予約を無効にします。
  (3)Gの設定送信ボタンを押してタイマーに時刻を送信します。

  注意:タイマー制御プログラムによりPCの現在時刻を頻繁に参照するとPCの時計がずれる
     機種があるようです。


13.動作確認
 (1)ACアダプタを接続したとき、タイマーのLEDが1個点灯していることを確認します。
     LEDが点灯しない場合、ACアダプタがコンセントに刺さっていることを確認します。

 (2)PCの電源スイッチでPCが起動することを確認します。

 (3)PCが起動しているとき、タイマーのLEDが2個点灯していることを確認します。
     LEDが点灯しない場合:電源モニタケーブルの、ピンがしっかり刺さっていることを確認してください。

 (4)適当な起動時刻を設定し、PCをシャットダウンします。

 (5)起動時刻にPCが起動することを確認します。

 (6)PC起動時にブザーが鳴動しないことを確認します。

 (7)タイマーの時刻を合わせ、24時間程度置いてから時刻を確認しする。
       誤差が±5秒以内ならば正常
   注意:タイマー制御プログラムによりPCの現在時刻を頻繁に参照するとPCの時計がずれる
      機種があるようです。PCの時刻を合わせてから確認してください。



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