カプリ島はまさにリゾート気分一杯の島だ。目にしみるような海の青さは一層その思いを強くさせ
ます。最も景色の良いといわれる広場から目の前に広がる海を眺めると南ヨーロッパのリゾート地に着たんだなという実感がわいてきます。ああ、こんなところがすぐ近くにあったならどんなにか素敵だろう。そんなことをふと考えてしまう。
写真に収められなかったのが残念だったが、この島のタクシーは全てがオープンカー
仕様で、爽やかな風を感じながらタクシーに乗ることができます。贅沢かもしれないですね。それも日本車というのが興味深いです。
カプリ島の中心には繁華な通りがあって、お土産物屋からブランド品を売る店までお決まりのように軒を連ねている。週末だというのにブランドを売るお店が開いているのは観光地だから。
海が望める町並みを眺めながらのんびり歩いてもすぐに通りは終わってしまう。それほどこじんまりしているのです。それでも急傾斜の土地を利用しているので、階段を上がってみるとまた違った雰囲気の町並みが現れる。観光客があまり
足を踏み入れないのだろうか、小道ではのんびりと犬の散歩をする人とすれ違う。通りすがりの店先は飾り気がなかったりするのです。
それでもメインの通りはごった返している
の。ここの道は傾斜地に作られているので、時々道が立体に交差していたり道の下にまた道が通っていたり、そしてそんなところにも店を構えている人がいたりしている。狭いけれど歩いてみると面白いところ
です。
爽やかな風だが、やはり訪れた季節は夏真っ盛り。カプリ島名産のレモンを使った冷たい飲み物はと火照った身体は少し鎮めてくれます。
カプリ島には急峻な山があ
ります。岩肌を露出したその崖は我々を驚かせます。海だけでなくこんな景色を持っている
ところも魅力なのかもしれません。その岩肌を覗かせる山のふもとまで家が連なる。淡いパステルカラーの壁の色が灰色の岩と濃い緑と上手くマッチする。買い物は大変じゃないかな。とか、出かけるのも大変そうだ。とか、
車は入れそうもないな。といった事が妙に気にかかるのですが、ここの人はそれなりに住んでいるのでしょう。齷齪しないとか、急がないといった違ったリズムで住んでいるのかも知れませんね。
そんなカプリ島の港は島の中でもうまく作ってあるといえます。なに島全体で平らな広い土地がないので、海沿いも例外ではないのです。それでもナポリやソレントからの定期フェリーがつけられる港を整備してあります。港は他に殆どないのでしょう。港には漁船やらトレジャーボートやらがたくさん繋留されています。こんな青い海と碧い空の中でボートに乗ってのんびりすごしたら、きっと普段の生活に戻れなくなるかもしれません。そんな魔性的な魅力を秘めた島なのです。