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イタリア アルベロベッロ(3)三角屋根

 

 このトゥルッリをまた良く見てみるとてっぺんに何やらあるのが分かります。あちこちのトゥルッリの先っぽを眺めてみると色んな形があることが分かります。この写真のものは先に円盤状のものが水平につけられています。最初は煙突の先のようにも思っていたのですがそうではないようです。話によるとこの部分はその家を象徴する家紋とも言えるものだそうで、丸やら三角やら三日月のような形やら色んな種類があるのです。次の写真でもよく観察するとお分かりになるかと思います。石を綺麗に積み上げたああとに防水のためでしょうか漆喰のようなものを固めて尖らせた上にちょこんと乗せられています。黒っぽい石の色と先端部分の白っぽい部分の色、そしてその先の造形と見事なデザインになっていると言えます。さらに次の写真を盛るとその円錐状の三角屋根の上のほうに何やら奇妙なものが描かれているのもお分かりになるかと思います。住んでいる人の好みで描かれているようですが、中には十字架を描く人もいれば、数字を描く人、十字架とそのほかの記号を組み合わせたもの、ともかくこちらも種類がたくさんあります。小高いところから眺めるとその面白さ奇妙さが良く分かります。

 こんな三角屋根の家に囲まれた中を歩いていると奇妙な感覚になってくるのが分かります。おとぎの国のようなこの可愛らしい建物。でも中では普通の生活が営まれています。普通の人々が寝て起きて、御飯を食べて、テレビを見てと言うわけです。写真のように入り口に洗濯物の靴下が干されていました。この世界遺産の町でも生活があるのです。ついそんなことを忘れてしまいそうですが、家の中から椅子を持って出てきたおばちゃんの姿を見ると現実に引き戻されてしまいます。
 

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