西島三重子物語その8
その後の「西島三重子物語」1
 レコード会社はワーナーパイオニアからテイチクに移籍し、新しい局面を迎えるが、さらに
その後には時代の波にもまれ浮き沈みの激しい展開に……。

 テイチクへ移ってからの西島三重子は、イメージチェンジを計るがごとく以前からやってみ
たかったポップスに挑戦した。lp「lost hour」あたりからである。ここでは誰の耳にもわ
かるアップテンポ調が目立つようになる。そして、以後のlp「image」、「soft-i」へと続く
のだが……。
 しかし、全部の曲が変化したわけではなく、それまでの西島三重子らしい曲調が見られる
作品もあった。ただ、「image」はやや不評だったようだ。何でもありのジャンルが混ざり合っ
ていて、まとまりに欠ける印象を与え、昔からのファンも戸惑いを隠せなかったようだ。
 話は飛ぶが、ジャズの帝王として名高いマイルス・ディビスがある時、突如すべての楽器
を電気楽器にして、なんとトランペットまでも電気に、また今までのモード奏法をロック調に変
えてしまい、小生はがっかりしたことがあった。当時の批評にも酷評が多数占めた。しかし、
本質は変わってないことを後でわかるようになるのだが……。
 このことは当時の西島三重子にも当てはまると言えないだろうか(比較するのは無理があ
る?)。今までの西島三重子についてきたファンが離れ、新しい面を受け止める新しいファン
が増えた、と。
 そんなわけで、三重子はテイチク時代、今までの殻を破って変身したのである。
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