珍盤クラシックCDの部屋 ライブラリー
(更新:1997.10.5-1)


No.1

   

DDD-黄河(YELLOW RIVER)-82013

 「葦華第」と書いて、これはヴィヴァルディのことらしい。そう、珍盤クラシックCDの部屋の記念すべき第一弾は、日本で「クラシック」とくればこれ!、ヴィヴァルディの『四季』をおいて他にはない。これを何とここでは「高胡」と「二胡」という中国弦楽器でやってのけているのだ。そして中国の本格的なオーケストラ。(「春」の1st.だけ、などというケチなことではない! 『四季』の全曲である。)(楽器については、筆者はどういう楽器なのか詳しくは知らない。どなたかよくご存じの方がいらしたらどうぞ教えていただきたい。) また、初めにおことわりしておきたいが、これに際物などという先入観を持たれた方がいらしたら、まずその考えを修正していただきたい。これは名演である。(当然のことであるが、「珍盤」は「駄盤」を意味するものではない。むしろ、当「珍盤クラシックCDの部屋」では、今後も珍盤ではあっても名演であることを紹介するCDの条件のひとつにしていくつもりである。) 恐らく通常のヴァイオリン以上に楽器としては不自由な楽器であろうと想像するが、ここに聴く彼らの演奏は、いい意味での名人芸と言うにふさわしいものである。それは単に「中国楽器でもできました。」という次元を遥かに超えており、それがそれとして新たなひとつの別の世界を形成し主張している。特に、「春」の2nd.などに代表される短調緩徐楽章の荒涼とした調べは、それが「高胡」や「二胡」で奏でられるとき、その素朴な響が自然天候の厳しい情景と共に心に沁み入る。これは豊満なモダン・ヴァイオリンの響に馴らされてきた耳にはひとつの大きな驚きであった。そして、このCDにはさらにもう一曲、『A小調小提琴協奏曲』が収められている。作曲者は「巴赫」!(さて、これは誰だかおわかり? 正解はJ.S.バッハ)。 もちろん名演!(1997.10.5)


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