縮刷版97年6月下旬号


【6月30日】 たぶん初めて「ヤングマガジン」を買う。ちなみに「ヤングジャンプ」は中学生の時に創刊号を買って家で読んでいたら、連載されていた「花平バズーカ」を見て激怒した親に取りあげられて破り捨てられた忌まわしい記憶がある。取っておけば結構な値段になったものをと残念に思っているのだが、いっしょに「俺の空刑事編」なんかも載っていたよーだから破り捨てられても当然か。ではなくそうそう「ヤングマガジン」を何故買ったかといえばそれは士郎正宗さんの「攻殻機動隊」の連載が始まったからで、折り込みピンナップにまずグラグラと来て、扉絵のたぶん素子なのかな、とにかく胸の大きな女性のイラストにガビーンと来て、本分へと突入してその話のあまりの見え無さにウーンと頭をかかえた。なんだって荒巻素子部長だって? 確かにナイスなバディだけといったいコイツは誰なんだ?

 と思って「攻殻機動隊」お得意の欄外コメントに目を転じると、今は民間企業の考査部長として登場している草薙素子と書いてあったから、きっとこの荒巻素子が草薙素子ってことになるんだろーな。そうこうしているうちに電脳空間から現実世界に干渉しての激しいバトルシーンへと突入、とにかく迫力の戦闘シーンにやっぱり目がクラクラと来たのも束の間、義体を預けるといって抜け出た荒巻素子は別の体へと意識を飛ばすのであった。もういったいどれが本体なのかさっぱり解らない。女性がなんかみんな同じ顔しているし、バストでっかいしパンツもろ見えだし。でも潔くっていーです。

 週刊連載なんで来週もまた読めるのかと思うとホント楽しみだけど、プレイステーション用ソフトのプロモが半分入った連載なのかなーと思うとちょっとばかりゲンナリする。カラー口絵のCGの使い方がリアルな画像とコミカルな画像の奇妙な張り合わせになっていてすっげー違和感。これが「コブラ」だと全編CGになっちゃうから違和感が最後までつきまとうけど、そこは週刊誌連載だけあって途中からモノクロページに入るから、電脳空間の描写にCGから取った背景を使っているのかなと思うくらいで特に違和感はない。しかしどれが本当の素子なんだろー? 融合した人形使いはどーなってるんだろー?

 たぶんはじめて「じゅげむ」を買う。といってもゲーム雑誌なんで今までに1、2誌くらいしか買ったことがないから、どれが一番正しいゲーム誌なのかは知らない。リクルートってだけで「うへー」と思う私はリクルート事件の申し子です、って訳じゃないけれど、でも「ダヴィンチ」のリクルートってのは正直許せんからなー。で「じゅげむ」を買った理由はかの飯野賢治さんが満を持して送り出す「リアルサウンド 風のリグレット」のデモCDが付録で付いていたからで、都合40分にも及ぼうかというCDを付けてしまうなんてリクルートさんなんて大盤振舞なんだろーとちょっとだけ見直す。ちょっとだけだよ。

 で早速聞いた「リアルサウンド」のCDはまさに「音だけアニメ」ならぬ「音だけゲーム」であった。もちろんただのCDだから選択肢もなければ分岐もなく、時折分岐を伺わせるよーなセリフが入ってるだけだけど、これが本番で分岐をたどって進んでいくのを聞いていたら、ほんと「音だけゲーム」ならぬ「インタラクティブ・ラジオドラマ」って印象を受けるだろーね。語りの多いセリフといー、ときどきフッと入る控えめなSEといー、まさに土曜日あたりにNHKのFMでやっているよーな「ラジオドラマ」って感じがした。民放でやってるアニメ声優さんたちのドラマは演技がアニメがかってオーバーだから、「リアルサウンド」で演じられている「インタラクティブ・ラジオドラマ」とは全然雰囲気がちがう。大昔にNHKのFMで放送された新井素子さんの「二分割幽霊綺譚」とか、9時頃からNHKのAMでやっていた「ラジオSFコーナー」が好きだった僕は結構楽しんで聞いていたけれど、アニメ声優の声演に聞き慣れちゃってる人とか、ほとんどラジオなんて聞かない人たちにとって、こーゆー傾向のドラマ、じゃないゲームが受けるんだろーか。ちょっと不安、でも期待いっぱい。わくわくわくわく。

 そうだったのかそんなに儲かっていたのかキノトロープは。文化放送ブレーンが出しているホームページデザイナーやクリエーターのための雑誌「ウェブスタジオ」の特別レポートに見開きでキノトロープが登場。エライ人こと生田昌弘さんが登場して「成功しないホームページを作るつもりはない」と昔代々木上原の駅前にあった小さなビルの狭いフロアで、加藤直之全集が置いてあるなあ、などとよそ見しながら伺ったのと同じセリフをしゃべっていた。社員数はそれほど増えてないみたいだけど、しかし96年の売り上げが2億7000万円で今年は9億円を見込んでいるとか。これってハッキリいってちょっとしたパソコン系のCD−ROM屋さんより儲かってるよ。

 でもって「週刊アスキー」にもキノトロープのウェブプロデューサーの伊藤幸治さんが登場。タバコを手に持ったポーズもなかなかに、なにやら楽しそーなことを始める予定ってことを喋っている。この「週刊アスキー」のホームページもそーだけど、他に日本レコード協会とか伊勢丹とかローバー・ジャパンとか松下電器産業とか、ほかにも山ほどの有名企業・団体のページを手がけているから儲かっていてもちっとも不思議じゃない。こんなことならあの時足下にひざまずいて株を分けて下さいとか、お友達になって下さいとか、雑巾掛けから始めますから下足番として雇って下さいとか言いながら頭を床にすり付けるんだった。今からじゃー遅い、かなあ。


【6月29日】 だからこそこれまで「サクラ大戦」の購入を躊躇(ちゅうちょ)して来たのだが、買ってしまった以上はプレイするのが筋と決断、深夜にペリペリとビニールのパッケージをはがして、1カ月ほど電源が落としたままとなっていた「セガ・サターン」にディスク1を突っ込めば、本で埋もれたワンルームに鳴り響くは「撃!帝国華撃団」、サクラに嫌われすみれは溺れ、それでも救わん我が帝都、黒之巣会との激しいバトルにいつしか台風も過ぎ去って、気が付けば東の空から白々と夜が明けて来るのであった。むにゃむにゃ。

 夜が明けてすかさず攻略本を買いに行く。ほとんどバカである。いろいろ出ているよーだったが、とりあえず装丁がカッコ良くて中身的にも多分安心なアスペクトの「サクラ大戦公式ガイド」を「恋愛編」「戦闘編」ともに購入する。廣瀬さん買いましたからね、って誰だそれは。ほかにも設定資料集とかアニメ部分をまとめたフィルムブックとかが並んでいたけれど、それまで買うと大バカになってしまうのでぐっとこらえる。こらえながらも電撃文庫の「サクラ大戦前夜」(510円)を買ってしまうあたり、やっぱり度しがたバカ野郎であるのだが。

 しかしたまに本屋のゲームのコーナーをのぞくと、ホント山ほどのゲームの攻略本が出ていて、もうほとんどコミックと並んで書店の棚の1ジャンルを形成してるって印象を受ける。5月だったか、ソニーのとてもえらい人が「プレイステーションが出来たおかげで出版業界は攻略本って新しい市場を手にいれることが出来ただろう」と日本の出版界の重鎮たちを前に大威張りして、その半ば感謝を要求するよーな口振りにエラく憤慨した記憶があるが、実際にゲームを始めると、収録された多彩な情報のすべてを知りたいという欲求が、ゲームのネタが割れるのやイヤだ純粋な気持ちで接したいなどという気持ちを差し置いてむくむくと膨らんで来て、攻略本に手を伸ばさせる。書店に1ジャンルを形成させるだけの需要を作ったって意味で、出版社にとっても書店にとってもゲームってのはやっぱ足を向けて寝られない存在なのかもしれない。でもその先がソニーとは限らないけどね、少なくとも僕ん家の場合はさ。

 宮崎邦次さんが死んでしんまった。第一勧業銀行(DKB)の元頭取でこないだまで相談役をしていた人。僕が金融業界を担当していたころは頭取から会長にあがったばかりで、記者会見とか記者懇談会とかでちょっとだけ話をしたことがあったけど、それはもう映画が大好きで大好きでヒマさえあれば秘書の目をかすめて映画を見に行っていたという噂というか逸話のある人だった。ギラギラとした金融業界にあって、もともとお公家さん的な雰囲気のあるDKBを象徴するよーな、文人気質の経営者だったが、それだけにかくのごとしの恥辱には耐えられなかったのだろうか。それとも本当に悪いことをしていて自責の念に耐えられなかったのだろうか。いずれいしてもおよそ悪辣さとは縁遠かった人を死に追いやった今回の事件の当事者たちは、一生かかっても償いきれるものではない重荷を背負った。

 DKBのしたことそれ自体はいささかも容認されるべきことではない。責任をとって職を辞すのは当たりまえで、預金者に損をかけた分はそれこそ私財を投げうってでも補填するのがサラリーマンではない「銀行家」としての責任の取り方であろう。厳しいようだが自殺はどうみても逃げでしかない。だがしかし、本来自由競争であるべき金融市場を規制によってがんじがらめにして、1から10まで、それこそ箸の上げ下ろしまで指導していた大蔵省が、配下の銀行がしでかした不祥事を発見できなかった責任をとって反省したとか処分をしたとかいう話はついぞ聞かない。気が付かなかったというなら、そのことを持って糾弾されるべきであろう。しかし怖いから誰も責めない。ああ人民は紙よりも弱く、官吏は鋼よりも強し。行政と結託して利権を貪り版図を広げようとしている某成り上がり業界の経営者諸君よ、大銀行のトップすらも憤死に追い込まれるこの病んだニッポンの階層社会に、それでも加わりたいかい? 加わって勲章の1つでももらいたいかい?

 「首ちょんぱ事件」の犯人逮捕を記念する訳ではないが、本屋で高橋玄さんとゆー映像作家の人が書いた「麻子先生の首」(古川書房、1300円)とゆー本を買う。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」で旋風を巻き起こした映画をノベライズしたものとの触れ込みだが、ビデオ化もされているというその「霊界学校 麻子先生の首」は、帯にあるように本当にレンタルされているのだろーか。時期が時期だけに某エコエコみたくオクラに入れられちゃてるかもしれない。本の方も帯の裏表紙側の惹句が「薬品棚の後ろに倒れていたように見えた麻子の顔、正確には首の下には連なるべき彼女の体が失われていた。床には麻子の生首だけが転がっていたのである」だもんね。はやばやと書店の店頭から撤去される可能性がなきにしもあらずなので、見かけた人はレジの人から受ける好奇と猜疑の眼差しを覚悟の上で、即座に購入した方がいーよ。中身は読んでないから未保証だけど。


【6月28日】 運の総量には限度があるのだとしたら、おそらくその大半を今週中に使いきってしまったかもしれない。というのも先週からイトーヨーカ堂に置いてあるガシャポンで「エヴァ」の色付フィギュアをプレイし始めたところ、最初の日に「パン喰い綾波」と「ゼルエル」、週央 の2回で「のとぱそマヤちゃん」と「サキエル」をゲットでき、4プレイで4種類を重複もえずにゲットするという、実になんとも珍しい幸運に巡り会っていたのだった。

 そして今日、3度目のトライを行って、最初の200円で「腕むけ初号機」、次の200円で「腰に手カヲル」をゲット。つまり1度の重複もなく6種類のフィギュアをすべてゲットし終えたという、これはもう奇跡に近い現象を自らの手で成し遂げることができたのだった。ああ。ちなみに1月程前から挑戦し続けている5インチフィギュアの方は未だにアスカをゲットできず、シンジとミサトが2つづつ、スカートを履いた綾波はなんと4体も転がっていて、扱いに苦慮している。

 とりあえず1つはまっとうに組み立て、もう1つはスカートを履かせずにお腹の穴にバリを詰めて削ってならして飾っているとは周知の事実。残る2つをどんなポーズにするのかお下劣な妄念が頭をよぎるが、そんなことより色付フィギュアで今世紀中に自分に与えられた幸運をほとんど使いきってしまったと思える以上、おそらく僕が5インチフィギュアでアスカをゲットすることは永遠になく、ただスカート綾波とか手こすりシンジとかが溜まっていくに違いないと今日確信した。おお。こうなればシンジと綾波の怪しいジオラマでも作るか、それとも綾波とミサトさんとをからめるかとさらなる妄念が頭を渦巻くが、しかし土曜日の昼間から30男が100円玉握りしめてガシャガシャポンポンしてる姿の方が、よほど醜悪なホラーだと言われてしまうので、ガシャポンネタはこのへんでいったん締める。やっぱ長崎屋の方が出やすいかなあ。

 ジャスパー・ジョーンズを東京都現代美術館まで見に行く。星条旗の絵で有名な人ね。その有名な星条旗の絵は確かにあったけど、描いていたのは最初のほんの一時期で、後になるにつれてもっともっと具象的なモチーフが画面にたくさん出てくるよーになって、抱いていたイメージがちょっと変わった。自分の影のようなものが描かれている春夏秋冬の1枚づつの絵がちょっと良かったけど、後になるにつれてちょっとやっぱりイメージが違いすぎてのめり込めなかった。アンディ・ウォーホルはキャンベル缶からマリリンとかマイケルとかまでずっとウォーホルだったからなあ。リキテンスタインっは今何描いているんだ。

 地下でやってた写真の展覧会「時間/視線/記憶 90年代美術にみる写真表現」の方がむしろグッと来た、冒頭の杉本博司さんの劇場スクリーンを撮ったシリーズのなんと静寂感に満ちた清々しさよ。石内都さんの老人の体の細部をクローズアップで撮ったシリーズのなんと枯淡のエネルギーに溢れていることよ。そして畠山直哉さん。「ライムワークス」で木村伊兵衛賞を受賞したいまもっとも注目されている写真家さんだけど、この展覧会ではビルの谷間にある水路に足をおろして両脇に立ち並ぶビルを見上げた夜の写真と、どこか高い所からビル群が立ち並ぶ都会を見おろして写したシリーズが出ていて、そのモティーフ選びのうまさにまずは感心、そして映し出されている水路やビル、そして都市の見せる豊かな表情にぐぐぐぐぐっと引き込まれてしばし足を止めさせられた。

 水路の脇に立ち並ぶビルは、いってしまえば人から普段見られない部分を写真に撮られてしまった訳で、水路にお尻を向けて並んでいるような雰囲気もあって、どこか恥ずかしげな表情をしている。高層ビルから見おろした都会は、細かいビルの1つ1つに生活があって仕事があって、人生があって恋愛があって、そんな種々雑多な事情をかかえた人たちがぎっしりとつまっているにも関わらず、コンクリートとアスファルトとガラスと鉄骨に覆われてとしてそこに存在している。霞にけぶり夕日に照らされネオンが輝く都市の移り変わる表情にしばし見入れば、蠢動する人々の熱気が、コンクリートやガラスを通して伝わってくるかもしれない。どちらもシリーズで見てみたい作品。写真集出ないかな。

 ふくしま政美さんの「聖マッスル」が太田出版の「QJマンガ選書」から再刊。3000円は高いが値段に負けない分厚さと度迫力に、しばし呆然の約2時間を過ごす。原稿からではなく単行本と雑誌からおこしたためか時にかすれた印象を受けるが、昔に比べて発達した印刷技術のおかげなのか、ほとんど違和感なく読み通すことができた。とはいえやっぱり相当にエグい。そしてクドい。クドいばかりの筋肉の洪水に脳味噌までもが筋肉と化してしまったのか、おもむろに腕立て伏せを始めてそれから腹筋を30回、Tシャツを脱ぎ捨てジーンズを下ろして素っ裸になって鏡の前に立って、ポーズをとりながらつぶやくのであった。「うつくしい・・・・」


【6月27日】 そういう訳で「サクラ大戦」を応援することに決定したので、さっそく秋葉原に寄って「サクラ大戦」を探すと、おおこれは最初に発売されたマウスパッドとシャトルマウス付属セットの限定復刻版ではないか、20日に発売された時にはまだ「サクラ大戦」を応援することを決めていなかった僕は、もっと別のよりオタク濃度の高いアニメのLDとかに眼を奪われていたので、1週間も経った今ではもう手に入れることは無理だとあきらめていたのだが、流石は世界のアキハバラ、探せばショップの奥底に山と積まれて仕方がないけれど定価で売られているのであった。

 したがって「サクラ大戦」を応援するために「復刻版」をデフォルトで購入した僕は、きっと週末は「サクラ大戦」にかかりっきりになるから、おそらく買ったばかりの竹本健治さんの「闇に用いる力学[赤気篇]」(光文社、2100円)は、途中まで読んでまるでハードボイルドでホラーでSFで、面白い面白いと思い始めたところでストップするだろーし、ラリー・ニーヴンとジェリー・パーネルとマイクル・フリンの3人がSFファンを主人公に書いたやっぱり面白さ満点の「天使墜落」(東京創元社)も、上巻100ページ当たりで棚上げになるだろーし、1週間ほど積み上げたままになっている野尻抱介さんの「クレギオン」シリーズも、その上にさらに本が積み上がって、そんな山ほどの本に囲まれた部屋で、1人コントロールパッドを握りしめながら「ていこーくかげきだんー」と口ずさむことになるだろーね。確立98%。

 ルポライターの芝口育子さんがスタジオジブリの仕上監督として宮崎アニメ、高畑アニメにはなくてはならない保田道世さんに取材した「アニメーションの色職人」(1600円)を買って読む。まだ「サクラ大戦」を始める前だったから読み通せたね。アニメーションとゆーと、宮崎さんにしても高畑さんにしても押井さんにしても庵野さんにしても、やっぱり監督が前面に出て作品のすべてに権限と責任を追っているよーに見られがちだけど、ことジブリの作品に関しては、まず目に入る画面の色彩設計を保田道世さんが一手に引き受けて差配していて、その能力たるや宮崎さんも高畑さんも1目どころか5目も10目も置くほどだとゆー。

 なにせ最新作の「もののけ姫」では使った色が546色。その色をすべて選び出して何色をどこに塗るのかを指定して、検査して、社内でできない分は社外に回して、叱咤激励して期限までに仕上げさせてって、もうそれはすさまじい仕事ぶりを発揮して、この夏の公開に間に合わせたっていうのだから驚きだ。ちょっとお金があるからって、あるいは儲かりそうだからってアニメを作ろうなんて考えている企業があったとしても、肝心のアニメを作る人たちが確保できなければ何にもならない。おまけにそうした人たちは、保田さんを含めて決して大勢はいないから、やっぱり無理ってことになる。仮にこれから日本がコンテンツ産業の花形としてアニメを育てていこうとしても、最初に人の問題でつまづくことは確実だから、余裕のある企業はそうですね、いきなり作品づくりからかかるよりも、豊富な資力でもって人を育てるところから始めて頂きたい。30年たったらあなたたちの天下だ。

 読売夕刊の辺見庸さんへのインタビューに心を突かれる。もともとが共同通信外信部で数々のスクープをものにしてきた辺見さんだけど、そんな彼ですら「興味のある話をひとしきり聞き、『はい、さよなら』という取材に罪悪感があった」という。記者は情報を媒介する役割は果たしても、その物事に決して主体者として関ることはあまりない。話を聞きながら、自分のことのように喜んだフリをしても、いつかは立ち去らねばならないその仕事のあり方には、どこか一抹の寂しさを感じる。媒介としての自分の能力を自慢できれば勤まる仕事かもしれないが、辺見さんと同様にそんな仕事のあり方に1度疑問をもってしまうと、そこからなかなか抜け出せない。抜け出せないといいつつ、また別の新しい情報に接する面白さも一方にあって、またずるずるとのめり込み、挙げ句に別れの寂しさを味わうという、性懲りもない悪循環を続けている。

 悪循環を切り捨てた辺見さんは、とりあえず作家・ジャーナリストとしてより深く現象にコミットする道を選んだが、そういった華々しい転身が不可能な身では、なかなか悪循環を断つことができない。「メディアというフィルターから見た抗菌性のビニール幕に覆われたような人工的な空調の世界を破り、たとえ生臭く、時に悪臭にみちたものであっても、もっとまっとうな風を身体に浴びたい」と辺見さん。まさに同感。しかし浴びるまっとうな風が、三日三番徹夜でゲームにのめりこんだ挙げ句に身体から放たれる生臭さであったり、新宿の三越新館そばにある「まんがの森」で夏場に嗅ぐようなちょっと小太りの男たちのすえた汗の悪臭であったりする、まっとうなオタクお世界に果たして飛び込むべきなのだろうか。まさに旬な臭いを楽しめる季節だけに、ちょっとばかり逡巡している。「サクラ大戦」やりながら考えよー。

 バンダイビジュアルの社長に「オネアミスの翼」とか「攻殻機動隊」の製作でアニメファンにはお馴染みの渡辺繁さんが就任。齢40にして大ビデオ会社の社長に就任するなんて、さすがは日本のアニメ業界に名を轟かせている渡辺さんだと感心する。まあ正直なところバンダイが例の騒動で山科社長の退任となって、代わりにバンダイビジュアルの茂木隆社長がバンダイの社長にならなくちゃいけなくなって、すでにナンバー2として5月に専務に昇格したばかりの渡辺さんが、旧慮社長の椅子に座ることになったみたい。系列のビーム・エンタテインメントも仕切っていた川島常務がやっぱり茂木隆社長のバンダイ社長就任を受けて社長に昇格した模様。まさにオタク王国に相応しい諸侯たちの配置に、破談となってもこれでなかなかオタクにとっては楽しい時代が来るんじゃないかと、少しばかり喜んでいる。破談されたセガも、「サクラ大戦2」でオタク王国の盟主の座をその手に得ようとこれから頑張るみたいなので、年末から来年にかけてはオタクな人には楽しい季節となりそうだ。って自分にとって楽しい季節ってことだよな。


【6月26日】 「HAUNTEDじゃんくしょん」の最終回と「MAZE★爆熱時空」を朝から見る。濃い目覚め。先週からの続きだった「HAUNTED」はメロメロなシナリオで歯が浮くよーな思いを味わうが、ちゃんと花子さんが復活したので良しとする。音楽室のベートーベンはやっぱり最後まで出なかったなあ。予告編のあった「みすてないでデイジー」はホントやばそーな絵柄と声優。初期のまだ下手だった頃の永野のりこさんにそっくりだって声もないでもないが(ははは)、しかし、ねえ、はーっ。

 「MAZE」はベタベタなシナリオでケツが割れそうな居心地の悪さを味わう。まるで金さんって展開に笑いもウツロになったけど、女メイズの姿形声で男メイズを演るってシチュエーションが、先週の男メイズの姿形声で女メイズを演るってシチュエーションより面白かった。三石琴乃さんの高笑いも最高。LDを宣伝するCMの間じゅう「うきゅ、うきゅ」言ってたミルちゃんもなかなか。やっぱ深夜だから出来るお遊びだね。それにしてもLDに比べるとなんとマイルドなことかテレビ版の「MAZE」は。お下劣でお色気がたっぷりなのがあかほりさとるさんだって聞いていたけど、いくら深夜だからといって今のテレビ東京じゃあお色気は期待できないのかなあ。

 そのあかほりさとるさんが「サクラ大戦2−君、死にたもうことなかれ−」の制作発表に登場、総合プロデューサーの広井王子さんがスタッフを紹介する時に「ほんとはふりたくないんだよなあ」とかいってマイクを渡すと、いかにもギャグの得意な作家さんって声音で、新しいキャラクターの「ソレッタ・織姫」の性格を「コギャルです」と言い切って、会場の笑いを誘っていた。何でもこの新キャラ「ソレッタ・織姫」、イタリアの名門貴族の出身で世界的に脚光を浴びた舞台女優、けれども性格は「コギャル」という爆裂ぶり。真宮寺さくらのライバルだった神崎すみれが実はいい人だったことが「サクラ大戦」でバレちゃんたんで、帝国華撃団・花組を軽く1人で超越してしまうキャラクターを考えてこーなった。出来上がった「ソレッタ・織姫」のキャラを聞いてさしもの広井さんも「勝ったな」と思ったとか。声は岡本麻弥さんがあてるそーなので、実際のゲームでどんな風に仕上がっているのか超楽しみ。

 ちなみにこの「サクラ大戦2」、「黒之巣会」を倒して本当の歌劇団に戻った花組が、新たな敵「黒鬼会」の登場に再結集して立ち向かうってあらすじで、新キャラにはほかに天才で戦闘もばっちりな男の子、「レニ・ミルイシュトラーセ」(声は伊倉一恵さんね)が登場する予定。会見では、質問した人が「男の子って別の女の子と仲良くなったりするんですか」とったよーなことを訪ねた時に、広井さんはわざとか聞き違えたのか「男の子とラブラブになるってことですか、用意しましょうか」と切り返してやっぱり会場の笑いを誘っていた。発売日は来年新春ね。きっとまたプレミアムボックスなんかを作ってファンが大騒ぎするんでしょう。それにしてもやっぱり横山智佐さんは声優さんにあってキレイな部類に入るね。しゃべると素っ頓狂だけど。

 角川スニーカー文庫から刊行のスニーカー大賞受賞作品「ジェノサイド・エンジェル」(吉田直)を読む。うーん、うまいなあ、とても新人の応募作とは思えない。最新の「本の雑誌」でヤングアダルトの新人賞応募作の下読みをやっている人たちが「みんな上手い」ってなことを喋っていたけど、これを読むとやっぱりねって気になる。埋もれていた世界中の神々たちが復活して人間を再びその支配下に送ってないようだけど、その神々ってのが身の丈50メートル以上もあるバトルスーツみたいなのをまとって闘うってんだから、特撮にすればきっとド迫力の画面になるだろーね。

 しかし日本みたく八百万も神々がいる国だったら、神様が復活したらきっと角つき合わせて大変な騒動になっただろー。逆にアッラーこそが唯一絶対な神とゆーユダヤ教の国では神は1人で済む。でも偶像崇拝を禁止してるから復活した神様がどんな姿をしているのか誰も知らないし解らない。身の丈50メートルになって現れちゃったら、神じゃないってことになるもんね。引きがいかにも続編を予告させるよーな雰囲気。読んでみたい気はするけれど、しかし最近の新人賞に応募する人って、はじめからシリーズ化を考えて作品を書くんだろーか、それとも受賞が決まってから終わりを変えて出版するんだろーか。シリーズ化必須ってんならそうしますよ、ってなんだいよいよ「目指せあかほり、倒せ神坂」を標語に「ヤングアダルト作家」への道を歩む気かオレは。んでもって「サクラ大戦3−我泣きぬれて蟹と戯る」の脚本を書くんだ。


【6月25日】 赤坂のディ・ストームとゆー会社に行く。「ライトウエーブ」ってアメリカの3DCG制作ツールなんかを販売してる会社で、ウチの会社がやってる何とか大賞を受賞したからって、その関連記事を書くために取材に行かされた。3DCG制作ツールってゆーとどーしてもSGIベースの「エイリアス・パワーアニメーター」とかマイクロソフトの「ソフトイマージュ」とかってもんに頭がいっちゃうけど、ここんちの「ライトウエーブ」ってのは値段は20万円そこそこで、とりたててプラグインソフトも使わずに、ほとんどプロってなCGが作れちゃう優れものらしく、日本でもゲームソフト会社とかアニメ制作会社とかにジワジワとユーザーが広がってるらしい。

 ほとんど宣伝らしい宣伝をせず、口コミとか雑誌記事とかで紹介されるくらいだったから、雑誌を読まない自分のトコでは、これほどまでに使われているツールだってことを誰も知らなかった。会社で見せてもらった東京造形大の学生さんが卒業制作で作ったCGアニメなんか、ホントまんま「なんとかファンタジー」のオープニングに使えそーなクオリティーでかつ面白さもあって、こんなツールがバンバンと世に出回れば、精神修養が必要なバカ高いCGツールを何年もかかって覚えるなんてことをせず、「ライトウエーブ」を鉛筆変わりに使って面白楽しいCGガンガン作るクリエーターが、たくさんたくさん出て来るんじゃないかって、そんな期待を持った。だってあの「まんだらけ」の古川益造さんが「ライトウエーブ」を使って3DCGアニメを作りたいっていってんだぜ。「同人アニメ」なんてのが山ほど出てきて、きっと面白い世の中になるよ。

 社長の人は今しきりにアニメ制作会社向けのツールなんかに取り掛かりたいってなことを言っていて、言明はしなかったけど名だたるアニメ制作会社に製品を使ってもらって、あれこれテストを始めているんだとか。セルの2次元アニメと3DCGがそのままいっしょの画面い存在すると、すっげー違和感が生じるけれど、その点について工夫をこらしてCGがセルに違和感なくとけ込んで、かつCGならではの効果を上げているよーな、そんな映像作品の登場を期待しているらしい。でもCG使って話題の某サンライズについてはちょっと眉を顰めてたから、あーゆー程度じゃ満足しないみたい。いったいどんな映像を期待しているのか、登場が楽しみ。

 きっとすっげー金をCGにかけたんだろーなの「もののけ姫」をついに見る。CGがCGならではの効果を上げて、かつセルアニメと違和感なくとけ込んでいるって点で、ホント最先端を行っていた。物語は、自然と人間との共生とも対立ともつかない複雑な関係をどちらに軸足を置いて論じたらいいのかを、するどく問いかける内容になっていて、およそ自然礼賛の趣があった「風の谷のナウシカ」とか「となりのトトロ」とかから1歩も2歩も踏み込んだ、もしかしたら「ムツゴロウ可哀想派」からは反発を受けるような要素も内包した、宮崎アニメでも至上の1本に仕上がっていた。声優じゃなくって俳優を使った意味は正直解らないけれど、もしかしたら小手先の技巧に走ってしまいがちな声優陣に愛想をつかしているのかもしれない。だってホントすごかったよ美輪明宏さんや小林薫さんは。

 試写後に有楽町マリオンで宮崎駿監督や石田ゆり子さん、田中裕子さん、森繁久弥さん、美輪明宏さん、小林薫さんに主演の松田洋二さんほか音楽の久石譲さんと主題歌の米良美一さんが出席する完成記者会見。勝新太郎さんの葬儀でさんざんぱらテレビい出ていた森繁さんがいたくお疲れの様子で、つえを突き「耳が聞こえなくなっていて目も片方の網膜が焼けちゃって」と、集まった報道陣を一瞬ヒヤリとさせる挨拶をした。でもマイクが回ってくるとそこは生来のコメディアン(社長!)、トボけた(ボけた)口調であれやこれや喋ってとりあえず御大のカンロクを見せていた。

 あと圧巻だったのはやっぱり美輪さんで、「はじめは姫をやるのかと思っていたら化け物だった」とか「300歳って一番自分の歳に近い役」とかしゃべって、会場の笑いと監督の冷や汗を誘っていた。おまけに天下の美輪明宏に向かって、宮崎監督は相当にあれやこれや注文をつけたらしく、その点でもしかしたらカチンと来ていたのか、あるいはリップサービスでそーゆー口調をとりつつも役者に厳しい監督に敬意を表していたのか、ともかくも役柄の難しさをとうとうと述べた上で自分の役作りに関するスタンスをあれやこれや披露して、やっぱり監督の冷や汗を誘っていた。石田ゆり子さんは髪の毛切ってなんか役柄の「もののけ姫」みたくなっていた。12日から東宝洋画系で公開、あと2、3回は見てみたいね。

 宮崎監督は「もののけ姫」の後、自分でメガホンを取る、とは言わないか、ともかく監督という立場でアニメに関わるようなことはあんまりしたくないみたい。「つけものの石みたいにのっているとろくなことがない」って、シニアジブリなんて50歳以上しか参加できないチームを作ってけやきの森に建物を作って、そこで隠居をきめこむつもり。確かに「もののけ姫」なんて作っちゃうと次に「魔女の宅急便」みたいなライトでメロウな佳作を作るってこと、簡単に出来ないだろーからなー。ジブリの次は高畑勲さんの作品で、その後はいったい誰が作るんだろーか。張り切って合併したはいいけれど、カタログをいじくり倒して終わりってんじゃ寂しいから、ここは迫力で説得して次回作に取り組ませてやってくれい、徳間康快・徳間書店社長さん。

 森岡浩之さんの新刊「メタルダム 機会どもの荒野」(朝日ソノラマ)読了、うーん一筋縄ではいかないと思っていたらやっぱりこう来るか。テーマは確かに面白いし会話も冴えているけれど、キャラクターたちに「ラフィール」とか「ジント」とか「スポール」みたいな圧倒的な存在感がちょっとなかったかなって、飛ばし読みしてそんな印象を持った。まあ「ラフィール」とか「スポール」とかは性格が思いっきりぶっとんでいるから目立ちやすかっただけで、「機械どもの荒野」の方がよっぽど現実の人間に近いのかもしれない。とまれ読んで悪くはない1冊。でも「666は女神の番号」の「初恋はウサちゃんの耳」の衝撃には負ける、かなあ。なにせ高円寺商店街のマント背負ってたし、主人公の美少女が。


【6月24日】 移動の季節でどーやら担当が変わるらしい。まあ変わってもSFは読むしアニメは見るしゲームはちょっとくらいするから、思ったことをダラダラを書き連ねていくことはできるけど、デジタル・エンターテインメントの現場のナマ声が聞けなくなるってのは寂しいねえ。とくにPC系のデジタルコンテンツ制作会社。みんな苦労して大きくして大きくなってでも壁にぶつかってひょっとしたらそのままボン! ってな瀬戸際まで来てるから、ちょっと目を離しているとそのスキにバタバタといなくなってしまうかもしれない。10年経って「やあやあどうもどうも」と言えたらこれは素晴らしい。おっとこっちが消える瀬戸際だってのを忘れてた。

 いろいろと希望を出しても聞き入れられないのが企業の論理って訳で、どーせ文化部もどきの仕事をしてるんだったら本家本元産経文化部で本と版元の悪口を言いまくっていたいもんだと上にはさんざんっぱら言ってきたけど、そこが傍系会社中途採用の悲しさか、それともユダヤの陰謀か、いっこうにかなえられる兆しがない。前に同じよーに産経文化部に行ったって人がいるから決して無理じゃないんとは思うんだけどなー。こーなったらいっそ独立でもしてフリーで文章を書いて食っていくかと、先週出た「週刊ビーイング」のフリーランス特集を見て(見たのか!)、そのピンキリ状態にジェットコースターな気分を味わう。つまり上がったり下がったりってことね。

 たとえば映像カメラマン42歳の約3000万円。見るとロケで1日20万円とか、撮影で1日50万円とかとっていて、これは相当に腕がいいかあるいは超有名なカメラマンかと当たりを付ける。しかし同じ機材をつかって駆け出しが1日5000円の日当(推測)、こちらは1日50万円とその差はたぶん100倍はくらいになるってのも、これで結構奥が深いのかもしれない。もちろんカメラなんて触ったとこもないから僕にははじめから無理だけど。一番近そうなのが雑誌記事隊ラー29歳の約350万円で、もちろん今の年収にはちょっと足りないけれど、無理に貯金なんかしなければ食っていけない金額でもないとちょっとだけ食指が動く。もちろんこれだけ稼げるようになるためには、地道な努力と寸暇を惜しまぬ労働意欲が必要なんだろーけどね。あとたゆまぬ営業努力とかも。家で本だけ読んで食っていこうってなあ、やっぱムシが良すぎるなあ。

 気になったのが出版プロデューサー37歳の約1200万円。出版社に企画を持ち込んで通ったら予算管理やら制作管理やらをやる人ってことは、ライターの上に君臨する編集者のさらに上に燦然と輝く存在、ってことなんだろーか。最近お目にかかったうさぱら有限会社の小形克宏さんはフリーの編集者でとり・みきさんの「マンガ家のひみつ」とか夏目房之介さんの「手塚治虫の冒険 戦後マンガの神々」なんかを担当した人だけど、聞いた話では確か年齢が37歳で、ってことはもしかして年収ウン千万円の人だったのかなどと想像して、羨ましい気持ちに布団の上で「うらやましーよー」と言いながら転げ回る。

 けれども「週刊ビーイング」の特集を読むと、単行本から受け取る編集印税はどーも2%が相場みたいだから、よくて1万部ってところの漫画家関連単行本を年に何冊手がけても、とうてい1200万円なんて収入には達しないだろーと思い直し、たぶん違う人なんだろーとの結論に達する。でも小形さん奥さん漫画家さんだから、共稼ぎで年収何億なんていっちゃってたりしちゃってたりして。なお小形さんの似顔絵は双葉社から絶賛好評発売中(だと思う)の「みつえちゃんが行く!!」131ページで見ることができます。

 とまれ今の仕事を続ければ、年収はまあ築地とかの新聞社に比べれば半分だけれど並のサラリーマンくらいは確保できるんだけど、やっぱこの歳になると先が見えちゃって来るからねえ。本に関係した仕事でお金がもらえるよーになればいーんだけど、とてもそこまでの水準には達していないし、いっそ脱サラして本屋さんでも始めるか。エラく趣味の偏った本屋さんになりそーで、集まる人の熱気と臭気で夏場はムンムン冬場も暖房でムムムンムンな状態になりそー。異動じゃあCS担当の人も配置替えを言い渡されてかなりカリカリきていて、すぐにでも「ビーイング」を買いに走りに行きたそーだったし、いっそまとめて独立して新聞でも出すか、「"裏"日本工業新聞」とゆータイトルで。

 冗談はさておき(結構マジだけど)、待望の森岡浩之さんの新刊「メタルダム 機会どもの荒野」が登場。読み始めてその会話の妙にまずは脱帽。物語の行く末は解らないけれど、ともかくつかみはオッケーってことで。ほかにもいよいよ刊行の小松左京「SFへの遺言」(光文社)とか、第2回スニーカー大賞受賞作の吉田直さん「ジェノサイド・エンジェル」(角川書店)とかを購入。ここんとこ寂しかったSFがやや活気づく季節ってことで。さあ今晩は森岡さんを読むぞー。


【6月23日】 北野安騎夫さんの「電脳ルシファー」に続く「ウィルスハンター・ケイ」シリーズ第2弾が登場。タイトル「が電脳ストーカー」(廣済堂ブルーブックス、876円)でテーマが「ヴァーチャル・アイドル」でしょ、これに「失楽園」でも加われば当世流行物3題ってな感じで、いかにも時代におもねってますって印象を受けるけど、さすがは「電脳ルシファー」でやっぱり通俗な「ヴァーチャル・スペース」を舞台に、面白くって格好良い小説を書いた北野さん。「電脳ストーカー」でもやっぱりエロスとバイオレンスとロマンスがバーチャルな世界とリアルな世界で繰り広げられる、最高のエンターテインメントを見せてくれた。

 廣済堂ってゆー決してノベルズではメジャーじゃない出版社から出たSFっぽい本だから、もしかしたら1巻ぽっきりかもって心配してたけど、幸いにして「電脳ルシファー」が売れたみたいで、1年を経ずして続編を読むことが出来た。はたしてさらなる続編は刊行されるかってなると、あとがきにもなんにも書いてなくってちょっと心配してるけど、未だ解決せざる問題は山積みだし、それにこれだけ面白いんだからきっと売れるはずだと思う、期して続刊の刊行を待ちたい。でも次はいったいなんだろー、「電脳首ちょんぱ」だと扇情的だし「電脳ヲタク」ってのは読者が離れるから、ここは「電脳ワールドカップ」で1次予選、最終予選の突破を祈ろーではないか。

 「週刊アスキー」は島本和彦さんの漫画がますます快調、でも特集に自分の興味にあったものがなくって、ちょっと読み込むのに苦心した。「プラダ」や「グッチ」を着る男が何だってーの、それに主読者の30代男性は「フライヤー」なんかに興味はもたないし逆に恐がっちゃうよ、いまさらテリー伊藤に民主党の改革案なんか喋られてもね、などなど。「オタク王国」の「オタキング日記」下にある極小コラム「超大型企画マクベス」はシルバニア・ファミリーのウサギが食べるステーキのお値段16円也が傑作。僕もシルバニアくらい小さかったら最高級の松阪牛をたった16円でお腹いっぱい食べられたんだねえ。なおいっそう充実するコラムや連載に負けない特集が3本コンスタントに載るようになって、ようやく地に足のついた雑誌になるのかなあって、とりあえず半年先のテイクオフ(じゃあまだ助走なの?)を期待する。それまでもつが我が表新聞は?

 「UNO」はジュディマリのYUKIちゃんが可愛い。こいつ歌唄ってる時はエラくカマトトだけど、喋るとふつうのがらっぱちな姉ちゃんで、千葉のBAY−FMでレギュラーやってた時なんか、聞きながら喋りと唄とのギャップにエラくとまどった記憶がある。最近は唄のイメージを崩したくないのか、トークなんかあんまりやってるとこを見ないけど、もっと喋らせてやって欲しいねえ。西原理恵子さんの連載は相変わらずの迫力。田中康夫さんの全日空叩きには真っ当さが感じられる。ホント視点は1点じゃないってことで、とかく1点に偏りがちな新聞の人間として、ハッとさせられることしきり。しかし、あまりに真っ当過ぎてタイアップがバリバリな女性誌でここまでやっちゃっていーのかなーって、逆に心配になる。戦えるのか朝日出版局、某目玉出版社の轍は踏むなよ。

 富士通の育成シミュレーション「エーベルージュ」、堅い会社が初めて出した柔らかいソフトとしてはそこそこの売り上げを見せたんだけど、これが台湾で「恋愛物語」とゆータイトルで売られているとは知らなかった。中身はまったくいっしょだけど、比較広告OKなお国柄だけに、パッケージの表に「評価超越同級生&美少女夢工廠」と書いてある。意味は分かるよね、「評価超越」で以下につながるソフトよりも高い評価を受けているってことで、そのソフトは前者がそのまま「同級生」、後者が「美少女夢工廠」すなわち「プリンセスメーカー」ってことになる。日本じゃあ決してメジャーじゃない「エーベルージュ」が、かたや育成シュミレーションの嚆矢たる「プリメ」、こなたソフトエロの頂点たる「同級生」をも越えているなんて、ホント宣伝は恐ろしい。

 まあゲームのシステムはともかくこの「エーベルージュ」、北爪宏幸さんの描くグラフィックの女の子はそこそこ結構まあまあなかなかな仕上がりで、そのままアニメになればいーなーって思わせるだけのクオリティー持っているから、絵だけなら「同級生」や「プリメ」と並び称されても、それほど外れているとは言えないのかも。ここはキャラクターを中心にした一大展開を期待したいところだけど、聞くと北爪さんそれまで手伝いだったのが、本格的にAICの社員になっちゃらしくって、会社対会社の関係になったことで、以前のようにちょっとお願いって感じでは頼めなくなっちゃったらしい。方や富士通に腰を据えてキャラクターに取り組んでいこうって意志が、上から下まで一貫してあるよーには見えないだけに、現場の頑張りに上が気付かずに、せっかくのチャンスをふいにしてしまいやしないかと、そこをちょっと心配している。せっかくファンのついたキャラだもの、大切にしよーね。


【6月22日】 「エコエコアザラク」がやらないので夜の寂しい時間帯をLDで「機動警察パトレイバー」の2編の映画を見て過ごす。田舎にいたころはビデオもLDも持っていなかったので、映像による「パトレイバー」を見るのは、TVシリーズ、OVA、そして劇場映画を含めて実はこれが初めて。自分にとってオリジナルであったゆうきまさみさんのコミック版とのあまりのテイストの違いに驚く一方で、「ビューティフルドリーマー」から「攻殻機動隊」に至る押井守ファンとして、こういった一連のアニメーション作品群、とりわけ最新作の「攻殻機動隊」とのあまりのテイストの一致ぶりにも、やはり驚く。いってしまえばそっくりってことで。

 すでにアニメ雑誌などでも明らかになっているよーに、次回作は押井守さんも監督をしなければ伊藤和典さんも脚本を書かず、脚本は漫画家のとり・みきさんが手がけらることになっている。いったいどんな「パトレイバー」になるのかな。ゆうきまさみさんのコミックとも、押井さんの映像とも違う、叙情性とユーモア性が同居・混在する一連のコミック作品を髣髴とさせるような、「とり・みきテイスト」をうかがわせる「パトレバー」になればいいなと期待してる。押井さんにつきものの千葉繁さんとか犬とかにならって、ハタキもってエプロンつけたたきたかんせいくんがどっかに出るといーな。

 旅に出る。高畑京一郎さんの「タイム・リープ」電撃文庫版佐藤藍子表紙バージョンを手に入れるためである。ちょっと前まで書店の店頭にうずたかく積まれていたのを見て「そのうち買おう」と思ってのだが、いざ手に入れようとするとなかなか見つからない。実は昨日映画を見た帰りに新宿紀伊国屋あたりを浚ってみたのだが、5月の第4版イラストバージョンしか置いていなかったのだ。ないと欲しくなるのがファンの人情とゆーやつで、今朝はちゃんと10時に起きて、まずは本の都・神田神保町へと足を向ける。

 書泉ブックマートから三省堂書店、書泉グランデへと巡回するがやっぱりない。コミック高岡はまだ開店しておらず、真面目な東京堂にあるはずもないので仕方がなしに他の本をながめてあれこれ、筒井康隆さんの対談集とか村田喜代子さんの新刊とかを見つけるもののどーも食指が動かず、見送ってそのまま半蔵門線に乗って渋谷へと向かい、東急文化会館内のコミック専門店とかその下の普通の本屋とかを探すがやっぱりない。こーなったら意地とばかりに山手線で新宿に行って、昨日は寄らなかったマイ・シティ内の本屋をのぞくが見つからない。やっぱり文庫は見かけた時に買っておかなくちゃ、2度と巡り会えないんだなあとの思いを改めて強くする。

 あきらめムードの中、しばし呆然としながら平台をざっと眺めて「島田荘司読本」(原書房、1600円)とゆーハードカバーを発見、短いけれど御手洗潔物の新作が載っているよーなので「タイム・リープ」も見つからないことだしまーいーかと思って買い込む。書誌に関しては千街晶之さんとかが書いていて、個別の作品が島田荘司の作家歴の中でどんな位置づけにある本なのかを理解するにはうってつけの内容になっている。いしいひさいちさんのマンガもまずまず。あちこちに発表された「レオナからの三通の手紙」も書き下ろしを含めて3本収録されていて、レオナの筆を借りた島田さんの興味の持ちどころが伺えて面白かった。

 けどねえ。書き下ろしってゆー「SIVAD SELIM」ってのがなんともベタベタの内容で、確かに面白くって感動はするけれど、いわゆる御手洗物の超絶推理なミステリーだと思って、この書き下ろしを読むためだけに1600円払ったって人は「やれやれ」って思うかも知れない。ミステリアスな要素はあるけど、それはこの小説のタイトルにも関係があるけれど、いくら御手洗が世界的に活躍を認められた探偵だからって、ねえ。とまれこんな本が出て買う人がいるってことはすなわちまだまだ島田さんの影響力は甚大、ファンは膨大ってことで、はやいところ正真正銘の「レオナ物」じゃなかった「御手洗物」を書いちゃって下さいな。

 落胆の色を濃くして船橋へ戻り、晩御飯を買うために寄ったイトーヨーカ堂で最後の頼みとばかりに本屋をのぞくと・・・あった、あった。どーして昨日寄らなかったんだ僕っておバカさん、くっすんてなもんで、ちゃんと斜に構えて両耳を広げた佐藤藍子さんが写った上巻と、正面を向いてシナを作った佐藤藍子さんが写った下巻が1冊づつ残っていた。一瞬疲れが増したものの、それ以上にゲット出来た喜びに心身は瞬間リフレッシュ、台からかっさらってレジに持っていって購入、とたんに今日が素晴らしい日に見えて来た。

 ついでに5階のガシャポン売場で「エヴァ」ガシャの第3弾をプレイ、色付きフィギュアのゼルエルとそれからパン食い綾波とゆー、これまた欲しかったフィギュアをゲットでき、失調気味だった自律神経が持ち直し、痛みが走っていた胃もなんだか軽くなった。まあ明日になってつまらない仕事が始まれば、とたんに神経が衰弱して胃もキリキリ来るんだろうけど、残りわずかながら今日の良い気分を精いっぱい噛みしめて、ベッドで悦に入るのであった。でも綾波パンツはいてない・・・・

 水に落ちた狗は叩けとばかりに野村証券バッシングの記事。それはまあ1つの見識だけど、今日の朝日に出ていた「野村、美術品購入で裏金」という見出しの、絵を買った時に支払った代金の1部をキャッシュバックしてもらう方式で裏金を作っていたって記事には、野村のやり口もさることながら、裏金作りと絶対に解っていてお金をバックして、それをヌケヌケと「うちはあくまでも野村に利用されただけ」と言い切る美術商にハラが立った。まじめに美術の普及に取り組む画商の人たちがいっぱいいて、そういった人たちが大半(だと思うけど)であるにも関わらず、1部のそして多分有力な画商が堂々とウラ金作りに関わっているっていっただけで、業界全体に向けられる一般の目がたちどころに疑惑でいっぱいになってしまう。

 さらに悲しいのは絵画が「裏金」の材料にされてしまっているってことで、ただでさえ貨幣的な価値に重点を置きがちな日本人のアートに対する認識が、なおいっそう「金」「金」「金」へとシフトして、本来の「美」を尊ぶ精神が、どんどんと崩壊していってしまう。おかしいのはそんな気持ちを抱かせる画商の行為を、新聞が特に責めたててるって雰囲気がないことで、もしかして正義を気取りたがる新聞ですら、「絵画ってなそんなもんだ」「美術商ってのはいかがわしいもんだ」って認識を抱いているのだとしたら、これは美術界にとって相当に恐ろしいことだと言えるね。まあ相対的に見てより悪い野村証券にバッシングの重点を置いただけかもしれないから、上記はあくまでも僕の推測ってことで。あと時期が1995年ってことは、僕が野村の応接室でもらった3億円、じゃない酒巻さんに謁見した時に見た藤田嗣治さんの絵は、今回の取引には利用されていないってことで、結構藤田ファンな僕としては、ちょっと安心したってところ。


【6月21日】 小林弘利さんの「666は女神の番号」(朝日ソノラマ、530円)読了。いやあもうイラストの麗夜ちゃんがもう可愛いくっててめえら目が・・・・ってのは昨日やったか。とにかく表紙の赤いフリフリドレスの麗夜ちゃんがそのまま大宇宙に大映しになって「おぼえていーますーかー」って歌うんじゃなくって、ゴールドのボディースーツに身をつつみ、ソニー製のグラストロンを顔にはめ、背中に「高円寺純情商店街」のマントを翻して歌うは「初恋はウサちゃんの耳」、マイク片手に「あたしの初恋 ウサちゃんの耳 初恋はルルルン ルルルン 空まで伸びるウサちゃんの耳ぃ」と熱唱すれば、大都会に満ちた悪の「気」がたちまち浄化されるのであった。

 とまあ、クソ真面目に面白いことをして笑いをとりながらもしっかりと世間の役にたつ、そんなキャラクターたちが活躍する話って感じなんだけど、シリアスになる部分とシリアスが空回りしてコメディタッチになる部分とが離れちゃってるかなって気がして、ぐふぐふと笑いながらのめりこんでいくと急に首筋に氷を当てられて飛び上がるよーな、そんな感覚に陥ってちょっと困った。それでも、終幕に近づくとそんな乖離した気持ちも持ち直して、シリアスななかにちょっとしたおかしさが漂う微妙なテイストを存分に味わうことが出来るから、終わりよければすべて良しってとこで。次作への期待もいっぱいに、エンディングにはこの曲を流しましょう。さあ皆さんごいっしょに。「初恋はルルルン ルルルン 空まで伸びるウサちゃんの耳ぃぃぃ」

 新宿歌舞伎町まで今関あきよし監督の「タイムリープ」を見に行く。いやあもう主演の佐藤藍子さんが可愛いくって可愛いくっててめえら目が・・・・はさっきやった。でもホントに可愛いよねえ、ポッテリとしてレモン汁を絞ってかじりつきたくなるよーな唇といー、眼窩から飛び出すんじゃないかってばかりに見開かれた目玉といー、半端に短いスカートからのぞく絶対にルーズソックスが似合わないと思える細い細い足といー。どこをとっても捨てることろがないほどの可愛さです。髪型の関係でちぎりとってコレクションにしたるくらいのデッカイ耳があんまり見えなかったのがちょっと残念だけど。

 実は原作を読んでなくって映画が初めてとゆー「タイムリープ」、ヒロインが巻き込まれる錯綜する時間の流れを一回で理解できるかなって思ったけど、そのあたり説明口調にもならず、かといって説明もなしに錯綜する時間の間を弦楽四重奏で埋めるなんてこともせず、ヒロインのあっちとびこっちとびする時間の流れと、ヒロインを助ける少年の受け答えを絡めながら、何がおこっていてどうなっているのかを観客に解るよーに配慮していた。もちろんこれはある程度タイムスリップ物の経験があるSF者としての意見だから、例えば「はじめてのKISS」で佐藤藍子ファンになった人が初見で理解できたかは不明。でも終わった後にぶーたれる声は聞こえてこなかったから、多分みんな解ったんだろーね。

 しかしホントうまいよ今関監督。原作がどなってるか知らないから言及しないけど、映画のストーリーで冒頭のキスシーンとその後の階段落ちが、最後の場面の階段落ちへと見事に1本に結びついて落着する、その気持ちよさにただただ感動。キスから逃げようとするヒロインに星野くんが投げかけた「がんばれよ」の1言が、こんなに重くそして大切な言葉だったとは。およそ予想しながらも最後の場面のハッピーエンドには、不覚にもジンと来てしまった。まもなく大作SF映画がガンガンと公開される夏だけど、1足早くひっそりと公開されて今週末には終わってしまう「タイムリープ」が今年最高のSF映画だと、今この場で宣言しよー。佐藤藍子さんが主演だし。LDはやく出ねえかなあ。

 秋葉原を散策。ヤマギワの前でダブルビジョンのピーアールをしていた女の子3人組がまた可愛いくて可愛くて・・・・もうやめよう。今日はどーやらNECの日だったらしく、どこのパソコンショップにもブルーのホットパンツ姿のNECの女の子たちがインカムつけてなんかの宣伝をしていた。チラシをかかげながら喋っている姿を見て、チラシの裏にはきっとアンチョコが書いてあるのかも知れないと思ったけど、近寄って取りあげてひっくり返して確かめるだけの勇気もないから、遠巻きにして微笑みをくれると嫌そうな顔をして向こうを向いちゃった。そーいえば「たまぴっち」は見なかったなあ。あんまり売れてないのか? アキハバラデパートでレギュラーコーヒーの安売りを買い込んで総武線で船橋へ。晩御飯を買って家に戻って「ガオガイガー」を見る。

 いやあ、身体検査を気にして体重計に乗るために来ている服を全部脱いじゃった華ちゃんの・・・・何が言いたいか解ったって、まあ解るよな、だったら言うぞ「可愛いくって可愛いくっててめえら目が潰れるぜ」。ああ言っちゃった、今日はこれで終わりなので許して下さい。知らない間にエラく話が進んでしまっている「ガオガイガー」、なんだあのゴルディオンハンマーって。柳生博の姿も見えないのに、いかんでしょクイズにも答えず勝手に持ち出しちゃ「ゴールデン・ハンマー」を。とまれますます威力を増すゾンダーに果たして立ち向かえるのか「ガオガイガー」。華ちゃんの身体検査シーンは来週放映されるのかなあ。

 「YAT安心!宇宙旅行」では新事実が発覚。なるほどコスモロード社のアン・マリーゴールドのご主人はゴローちゃんの父親の友だちだったのか。んでもってコスモロード社が次元トンネルを独占している裏にはあんな背景があったのか。アンが次元トンネルの設計図を盗み出した時にヤマモトが抱えていたカプセルにはきっと天上院桂さんが入っていたんだろーなー。でもまだヤマモトとゴローの父親とのいきさつがはっきりしていなかったりするから、謎解きとゆ視点でもまだしばらくは楽しめるってことで。来週は桂さんとカネヤ・マリーゴールドとの恋の鞘当てが展開されるエピソードみたい。ってことは桂さんがたくさんたくさん出て来るってことでその可愛さに・・・・


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