縮刷版96年3月中旬号


【3月20日】 今日から天野喜孝さんの原画展が始まっているなあ、少しのぞいてみるか、そう思いたって家を出る。11時からの開場だが、まあそんなに混むこともあるまいと、時間より5分だけ遅れていったらもう大変。なんと待ち時間45分の行列が出来ていた。
 会場になっているサンケイ会館の5階から階段で1階まで、3列になって人が並んでいる。様子を見ていると、次から次へと行列がつながって来て、たちまち1階のホールが人でいっぱいになってしまった。こりゃたまらん、明日また来ると考えて、5階までエレベーターで上がって、会場に背を向けて会社に入った。そう、わが"表"日本工業新聞は、サンケイホールと同じフロアにあるのだ。天野喜孝さんの展覧会にこれから行こうと思っている人、サンケイ会館の5階で日本工業新聞を発見しよう。運が良ければリウイチのナマが見られるぞ。でも看板の前で記念写真なんか撮っちゃダメだよ。恥ずかしいから。
 気を取り直して、新宿に出る。本屋を散策していると、小野不由美さんの新刊を見つけた。ゲームレビューをまとめた「ゲームマシンはデイジーデイジーの歌をうたうか」で、挿画を水玉蛍之丞さんが担当している「超高濃度本」。何が濃いかは読む人の感性次第だけど、僕はとにかく小野さんのゲームへの愛と情熱に魅せられた。
 僕はゲームをやらない人なので、レビューの中身の1000に3つも解らなかったんだけど、(多分)美人が夜中にコントローラーを握りしめて、げしげしとゲームやってる姿を想像するだけで、興奮してしまうのです。表紙を折り返した部分の御近影(水玉画伯画)はJAROってないか。名前の部分の書き方がEVAってないか。謎の多い本だ。
 絵が付いている「新世紀エヴァンゲリオン」は、絵が付いていても、さっぱり全然ほとんど全く解らなかった。学芸会なのか。謝恩会なのか。心理劇なのか。第3舞台なのか。練り上げられたストーリー展開の上で出て来た、必然的な話なのだとしたら、凄いと素直に脱帽する。が、しかし・・・。
 まあ良い、来週で全てが終わる。終わらなくたって終わる。LDやビデオでは違う結末になることもあるという噂が流れているが、富野由悠紀じゃあるまいし、出来ればテレビで全て終わって欲しい。お金もないし。それにしても、次回予告はついにシナリオの絵になった。凝ったことをしている。おまけにタイトルが「世界の中心でアイを叫んだけもの」。濃いねえ、濃すぎるぜ、まったく。
 船橋お買い物情報。今日のお買い得品は冷凍ピラフ。船橋西武の地下食料品売場で、500グラム入りの冷凍ピラフと冷凍何とかご飯が、1袋100円で売っていた。定価440円だから7割以上のディスカウントで、早速2袋ばかり買って冷凍庫に突っ込んでおく。給料日前の貧乏には、実に有り難い。出来ればもう1度、大原まり子さんも食べている「カトキチ冷凍讃岐うどん」の100円セールをやって欲しい。あれは、麺がシコシコしていて、出汁もたまらなく美味しいのだ。ネギやらほうれん草やら油揚げやらを入れて、もりもり食べると元気いっぱいになって来る。自分で作るってのは、ちょっと情けないかもしれないけど。

【3月19日】 今日も午後から秋葉原。凸版印刷に行く時間まで、アキバを久しぶりにゆっくり歩き回る。噂のアキバ系美女の姿はついぞ見掛けず、オヤジとオッサンとトッチャンが山のように群れ歩いていて、見たいパソコンの側に近づけない。買う気なのか見に来ただけなのか、判断のしようがないけれど、それにしてもこの人いきれ。持ち腐れる宝探しの人々は、明日の休みにはさらに一段と増えるでしょう。
 徳間ノベルズから再刊された酒見賢一さんの「聖母の部隊」(780円)を買う。ハードカバーも持っているのだが、単行本未収録作品が1話増えていたので、買わざるを得なかった。だって我が母校で、いっしょに柔道と英語と中国語の授業を受けた仲なんだもん。向こうはこっちのこと、全然覚えていないと思うけど。あとがきに大森望さんの名前がチラと出ていた。編集者時代の名残か。それにしても裏表紙のサングラス姿、似合ってねー。「ウェディング・ウォーズ」の草上仁さんのノースリーブ姿も、これにはちょっとかなわない。
 ゆんべのサッカーの試合、やっぱり決定的な場面で外すシーンが気になった。決める所で決めないと、決勝トーナメントに行ったとき、楽には戦えなくなるよ。後半の途中から、パスをぐるぐると回して、なかなか攻め上がろうとしない態度もちょっとね。勝ってるし、ボールを取られてカウンター・アタック喰らうのが嫌だってのも解るけど、点とってナンボのスポーツなんだから、もう少しげしげしと攻めて欲しい。欲張り過ぎるね、僕も。でも勝ってなにより。試合自体は前園が絶好調で、いいパスを何本も、いいドリブルを何回も見せてくれた。次もやってくれい。10点は取れよ!
 船橋駅のシャポー1階にあるレコード屋で、「不思議の海のナディア」のビデオを1本980円で売っていた。でも巻が全部は揃ってない。買っても中抜けではイライラが募る。最終回のビデオもないから、怒りで頭の血管が切れるかもしれない。ストレスで胃に穴か空くかもしれない。それでも良いって人は、今すぐ走れ、船橋に。

【3月18日】 午後から秋葉原の凸版印刷に行く。今や幻と化したCD−ROMの1種「CD−i」と、その専用プレーヤーを使ってインターネットに接続するという、新種のシステムの発表会見に出る。CD−iプレーヤーにモデムをつなげて、通信ソフトブラウザーソフトを入れたCD−iディスクをプレーヤーにかけるとあら不思議、映画を見るくらいしか取り柄もなかったCD−iプレーヤーが、たちまち「インターネット端末」に変身してしまうのであった。
 どうやら、ネスケライクなウェブを見るようには出来ていないようで、あらかじめCD−i用に作られたウェブじゃないと綺麗に見られなかったりするけれど、CD−iディスクに静止画や動画を入れておいて、ウェブからハイパーテキストっぽく呼び出すことも手軽に出来るから、例えばカタログショッピングの端末とか、あるいはチェーンストア向け社内報システムとか行った分野なら、十分に使い道がありそうだった。
 凸版印刷の会見に出たため、アスキーの会見に出られなかった。社長の人と、雑誌「月刊アスキー」の編集長の人が並んで出る珍しい会見だったのに。中身はよーするに、環境に優しい紙を、今日発売の「月刊アスキー」から使ってまっせってこと。だったら、返本の山とか断裁の山とかを作る雑誌・書籍を出さなきゃいいのに、と思うのは当然の思考順序だろうけれど、それを言うと自分ところの仕事に跳ね返ってくるから言わない。
 どうせなら、フライパンで焼くと食べられる「月刊アスキー」とか、お湯で煮ると、カツオ出汁が出る「月刊メディアフロント」(は沈没したか)とか、ちぎって水に濡らすと石鹸になる「ケイプX」(は沈没寸前だったっけ)でも出せば、全世界の注目を浴びるとこと確実だったのに。12冊揃えて積み上げると、コンピューターとして使えるようになる「マックパワー」もいいね。あと「ノリとハサミで作るパソコン」。そーいえば、なんかのマンガで読んだよなあ、こんなネタ。
 サッカーが始まった。点を取って、とたんに取られて、ヤバい感じ。冷や冷やしながら、荒木経惟ファンページ「ARAKIX」を作る。著書目録を作っただけでどっと疲れたが、まだまだ未完成。これからおいおい作り込みますので、ファンの方は乞うご期待。

【3月17日】 NHKの教育テレビで将棋トーナメントの決勝を見る。羽生善治7冠王が中川大輔に勝利。これでNHK杯は3回目の優勝になる。思い起こせば10年前、まだ4段だった羽生善治を初めて見たのが、このNHK杯だった。年上格上の棋士たち相手に、ばちばちとガンを飛ばしていたのが印象的で、それにやたらと強かったから、当時から「いずれは名人に」と言われていたが、その後数年間、勝つには勝つものの、タイトル戦の予選や順位戦の大一番で破れて、なかなか桧舞台には出てこなかった。C級2組、同1組で足踏みしたのもそう、竜王を取って翌年に取り返されたのもそう。このあたりが限界か、などとささやかれ始めもした。圧倒的な強さを見せ始めたのは、4冠、5冠を取ったここ3年くらい。あと何年保つかが注目だが、決して生き急がないで欲しい。
 将棋といえば将棋ホームページとゆーのがあって、あんまり新しい情報は載っていないんだけど、なかにある女流棋士プロフィルのページは、女流棋士の写真が入っていて面白い。NHK杯のアシスタントをしていた美人棋士、山田久美さんの写真もある。でも今の女流で1番の美人、高橋和ちゃんの写真はない。なんでだよー。
 大原まり子さんのホームページを見ていたら、読売新聞社の雑誌「月刊KITAN」が5月号で廃刊との記述があった。去年の10月号が創刊号で、半年ちょいしかもたなかった。ダイエットに女子アナにパソコンに資格にといった具合に、特集のテーマが毎号大きくダッチロールしていて、一向に読者層の見えてこない雑誌だっただけに、廃刊もやむを得ないと言ったところか。加門七海さんの「聖地無頼帖」は、どこか別の雑誌で続けて欲しい。同じ頃に創刊されて、あとしばらくは保ちそうな筑摩書房の「頓智」とか。

【3月16日】 ふつふつとわき上がる怒り。「なあばすぶれいくだうん」(学習研究社)の11巻、ありゃいったいなんだ。あんどーちゃんが活躍する話ははじめの2話だけで、半分以上が大昔に出た「依頼人(スポンサー)から一言」の再録になってるじゃないか。そりゃ、新しいたがみよしひさファンは、「なあばす」にいきなり出て来た多岐川礼を見たって、わかんないかもしれないけれど、こっちは「軽井沢シンドローム」がまだスピリッツで5段組のコマ割りだった頃からのファンなんだい。「依頼人から一言」だって、マガジンサイズの別冊本も、その後に出た単行本も持ってるんだぞ。でも学研には、こないだのブックフェアで、広報室の西島室長から消しゴム下敷きシャーペンモノサシセット(推定価格不明)をもらったしなあ。文句は言えんか。
 近所の本屋を3軒ばかりハシゴ。藤田朋子の「遠野小説」はやっぱりどこにも置いてなかった。売り切れたのか、回収されたのかは定かでないが、あの時買っておいて正解だったなあ、などと悦に入る。でも昔買ったマドンナの「SEX」も、今では本棚でホコリ被ってるし、数カ月で忘れられちゃうんだろうね。こんな写真集があったことなんって。
 サッカーだサッカーだサッカーの試合が見られる。Jリーグの開幕で、毎週末サッカーの試合が放映されるようになるから、今まで以上に出不精になってしまう。週末にデートしてくれる相手がいない言い訳じゃあないぞー、ホントだぞー、絶対だぞー(一緒に試合を見に行けばいいのに、ってツッコミは無視)。
 サッカーだサッカーだサッカーの試合でセーラームーンが見られない。先週の予告で期待してたのに、ほたるちゃんの復活はおあずけ。来週は放映されるのか。
 グランパスはピクシーのゴールもあって勝利。オリンピックアジア地区最終予選は城のゴールがあったけど引き分け。縦パスを使ったスピーディーな攻撃と、効果的なサイドチェンジが決まっていたのはいいとしても、決定的な場面を何本も外したのはちょっと戴けない。中田最高! 前園復帰で次は楽勝!(だといいな)。

【3月15日】 朝、会社で新聞を読むと、昨日の「MoMA」の内覧会には、深津絵里ちゃんや藤井フミヤやジミー大西も来てたとか。見なかったぞ、そんなやつら!
 お昼前に、丸の内の富士通に行って、「ハビタット」の新しいバージョンを見せてもらう。「ハビタット」ってのは、早く言えば画像が付いたチャットのこと。パソコン画面に現れるCGの街の中で、自分の分身(アバター)を操って、他の参加者たちと会話を楽しんだり、ゲームをやって遊んだりできる。コール・ペリマンの「ターミナル・ゲーム」に出てくる仮想都市のイメージは、ちょっと「ハビタット」に似てる。
 今までのバージョンでは、2頭身のマンガチックなキャラクターしか描画できなかったんだけど、新しいバージョンは、アメコミ風のマッチョな男、スレンダーな美女に成り変われるから面白そう。もっとも柾悟郎の「ヴィーナス・シティ」に、内田美奈子の「ブームタウン」を読んでるSF者から見れば、時代はまだまだこの程度なの、って感じ。
 本屋に行くと「新世紀エヴァンゲリオン」フィルムブックの4巻と、たがみよしひさの「なあばすぶれくだうん」の11巻と、笠井潔の「サマー・アポカリプス」が並んでいて、財布をはたいて買い込む。これで週末は退屈しないで済む。と思ったのもつかのま、マンガにフィルムコミックは、帰りの電車の中で読み切っちゃった。
 で、「エヴァ」の4巻だけど、アスカのこの元気さはなんなんなんだ。「聴く」ところによると最近のアスカ、ヨレヨレのボロボロでガタガタになってるって言うじゃない。4巻では12話までしか載っていないから、この後の12話分の間に、きっとどえりゃあ(名古屋弁)ことがあったに違いない。うーん、解らない、早く知りたい。でもフィルムブックは月に1冊しか出ない。テレビの「エヴァ」はもーすぐ最終回。何カ月遅れで最終回を「読める」んだろう。

【3月14日】 「MoMA展 ウィリアム・S・ペイリー コレクション」に行く。「MoMA」は「もま」と読む。「まも」ではない。「むじな」のことを「まも」という地域もある(佐々木規子著「ペパーミントスパイ」より)そうだが、この際それは関係ない。「まも」と「むじな」は違うという説もある。やっぱり全然関係ない。
 ニューヨーク近代美術館(MoMA)の展覧会をフジサンケイグループが開くのは、3年前に続いて2回目になる。今回は、米CBS創始者のウィリアム・S・ペイリー氏の遺言で、死後、MoMAに寄贈された氏の秘蔵コレクションを、日本で初公開するというもので、今日、その内覧会があって行って来た。前の時はイベント担当じゃなかったので(今でもホントは違うのに)、チケットを買って(かすめ取って)上野の森美術館に行った。でもすごい行列で、なかなか館内に入れず、入っても黒黒黒禿黒茶赤黒黒緑の頭の間から、ピカソだったかゴーギャンだったかを見ただけだった。内覧会だったら少しはゆったり見られると思っていたのに、やっぱり人がいっぱいで、おまけに仕事で行っていたので、作品を堪能するような雰囲気ではなかった。また行こう。並んで。桜の花の満開の下で。
 前回のラインアップの凄さに、今回は少し格落ちか、などど期待しないで行ったのだが、意に反してなかなかの作品が揃っていて、ペイリーっておっさん、張り込んだなあなどと、人の財布の中身を想像したくなった。コンパニオンもなかなか。それに会場が狭い分、セザンヌやゴーギャンやピカソやマティスの筆遣いを、間近に見て取ることが出来た。あと、会場内を岸恵子と草間彌生が歩いていた。ほかにも有名人がたくさん来ていた。恥ずかしいのでサインはもらわなかった。

【3月13日】 最近、半ばイベント記者と化している。それもフジサンケイグループ関連のイベント担当専門に。前にイレーヌ・メイヤーという女流画家のイベント紹介を書いたけど、今回は22日から代々木で始まる NISSANアレグリア日本公演の発表記者会見に出向いて、紹介記事を書いた。明日もまた別の会見があって行くことになっている。関連する会社のイベントで紙面を埋めるなんて、メディアミックスの悪いところが出ているなあ、などど思う一方で、イベント好きの血がザワザワとして、嬉々として会見や内覧会に行ってしまう。悲しいなあ。
 荒木経惟の最新作を本屋で買う。いわずとしれた藤田朋子の写真集「遠野小説」。アラーキーのファンだから買ったんだよー、ってな感じでレジに持って行ったんだけど、店員はそうは見てくれない。ホントなのに(半分ウソ)。
 で、中身の方は、ワイドショーで評判になっているとおりにヘアヌードが満載。モノクロにカラーに、風呂場に雪の上にとその裸身をさらしている。30歳ってことは僕と一緒の歳だけど、とっても子供っぽかったり、逆に大人っぽかったりと、千変万化の表情を見せてくれている。出版差し止めになったりしたら、値が出ることになるかもしれないけれど、そんなことを考えて買うところなんか、やっぱり性根が座ってない。
 真面目に講評すれば、藤田朋子であろうと白都真理であろうと、アラーキーが撮ったアラーキーの写真以外の何物でもなかった。カラーの色、モデルのポーズ、時折挟み込まれる空や建物のカットなど、どれもがアラーキー十八番の仕上がりだ。ポーズを取ったヌード姿ではなく、あっけらかんとした普段着のヌード姿(ヘンかな、この表現)の方が、写真家とモデルとのバランスが取れていて、見ていて心地よかった。

【3月12日】 新宿西口に大学があるとは知らなかった。都庁の少し手前にある工学院大学は、見上げるとまるでオフィスビル。実際どこかのテレビ局が、なんとか商事というダミーの看板を前に置いて、ドラマの撮影をしていた。
 その工学院大学で、12日から14日まで、コンピューターグラフィックス(CG)の展覧会が開かれていて、朝から取材に行って来た。世界から公募した作品と、招待作家の作品が50点ほど並べられていて、CGアートの今の状況を、一望に見て取ることができる。去年のヴェネチア・ビエンナーレに参加した河口洋一郎氏も、招待作家として作品を出している。
 公募作品でグランプリを取ったのは、米国の2人組が制作したコンピューター・アニメーション。男が椅子に縛り付けられて、手術道具に切り刻まれるという、なんか「GADGET」っぽい設定のアニメで、無機質な道具の人工的な生命感が、いかにもCG的だった。日本人の作品は、画像のCG作品が多いけれど、コンピューターをいじっくってたら出来ました、って感じの(ホントはそうじゃないんだけど)作品が多い。米国のCGスタジオ「リズム&ヒューズ」の社長が来日した時に、アーティスティックな感性の重要性をしきりに説いていたこと、その時に開かれたトークショーで、CGアーティストの河原敏文氏が「日本人はテクノロジー・オリエンテッドに陥りがち」と主張していたことが、応募された日米の出品作品の違いからも、解るような気がした。
 新宿からの帰りに、紀ノ国屋で「ナウシカ解読−ユートピアの臨界」(稲葉振一郎著、窓社、2580円)を買う。コミック版「ナウシカ」とアニメ版「ナウシカ」の違いを明確にした上で、コミック版「ナウシカ」からユートピアの姿を読み解こうとした労作、らしい(まだ読んでないから解らない)。冒頭を読んだ感じは、論旨は明確でかつ説得性に富む。面白そうおもしろそう。

【3月11日】 午前はマクニカの発表会。会場のサイバーネット・カフェに行くと、予約のない人は入れませんと慇懃に言われる。なるほど、出欠の返事は出していないが、来てくれと案内を送ってきたのはそっちじゃないか、などと押し問答をしている途中で、テーブルの上の名簿に眼をおとすと、ちゃんと自分の名前が出ている。あるじゃないかと指さし、名札を作ってもらって中に入る。ろくすっぽ謝りもしないので、ちょっとキレかかるが、忘れっぽいのですぐに立ち直る。発表はインターネットテレビ電話ソフト「CU−SeeMe」の製品版が日本で出るって話。フリーウエア版とは違って、何とカラーになっている。でも14400bpsのモデムじゃあ、会話しかできないってことなので、買わない。
 会社に行くと、新聞に出ていたぞと言われる。今日の読売新聞のマルチ読書面に、パソコン通信のボードに書き込んだ投書(?)が出ていたのがバレたか、と思ったら違った。日本経済新聞日曜版の「NIKKEI−X」に載っていた、マゲ社員の特集を指してのことらしい。マゲ社員とは、長髪を後ろで束ねて、背広姿で会社に通って来る不良社員のこと。記事を見ると、3人もマゲ社員が出ていて驚いた。いるんだね、僕みたいな人間がほかの会社にもたくさん。これで切らずにすます言い訳が出来た。何せ経済関係の新聞は、日経を追っかけるのも大切な仕事なのだから。
 にわかに「HIROMIX」のファンになり、「スタジオボイス」のバックナンバー(3月号)を買い求める。まだ19歳の女性写真家だけど、すっげーモチーフをすっげー色と構図で撮る。コニカのビッグミニで。17万円で買ったCONTAXが、あたしの鞄で泣いている・・・。


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