縮刷版2017年4月中旬号


【2月10日】 遅いといった声が出て規程に違反しているといった声も流れて、それでも使え契約だからと押しつけることの世間に対するマイナス要素を考えた時にやっぱりそろそろ下町ボブスレーは態度を決めないといけないんじゃなかろーか。黙って最高のものを作り出して使った人に感謝されても「職人ですから」と笑いもしないで黙々と自分の仕事に勤しむ日本人好みのダンディズムとは正反対の、国からの応援まで得て自分たちは凄いんだと世に喧伝をしてみせるポジティブさがちょっと受け入れがたいし、それが製品としてどうなのよと言われてしまっては立つ瀬もない。

 もう下町の融資だけじゃなくって大企業とか商社とか広告代理店とか中央官庁とか政治家とか総理大臣とかが関わって、引くに引けない状況にあるならそれはそれで下町感すらとんでしまってダンディズムとはほど遠い地平にあって徒労感も募る。そうではなく普通に夢を抱いて本業とは別に挑んだプロジェクトなら、それが失敗しても本業で取り返せば良いだけの話。そして失敗の喧伝が本業にもマイナスとなる可能性があるならやっぱりここはにっこりと笑って、ジャマイカのボブスレー選手には頑張ってと言うのが日本人好みのダンディズムと思うんだけれども、さてはて。

 職人のダンディズムで思い出したのがエアロコンセプトの菅野敬一さんで、板金工場がつぶれて死のうと思ったもののそれなら自分がやりたいことをやろう、作りたいものを作ろうと工場でアルミ板を曲げて作ったアタッシェケースとか名刺入れとかが世界的に人気となり、それこそアルマーニなんて目じゃないところからコラボレーションの依頼なんかも来ているけれど、自分がやりたいことと外れるならと受けず今も鳩ヶ谷の板金工場でモノ作りに勤しんでいる。ブランドという言葉も使わず製品そのものの良さで買ってもらおうとするその潔さをこそ、世間はもっと称揚して自分たちもそうしたモノ作りを始めそして見てくれじゃない本物の価値を消費者も支持するような状況が、出来れば下町ボブスレーみたいなどこか地から足が浮いてしまったような騒動も起こらないと思うのだった。また菅野さんの話、聞きたいなあ。

 前巻がどういう展開だったかまるで覚えてない中で放り込まれた永野護さん「ファイブスター物語14」の世界でソラック隊とやらにどうしてレディオス・ソープがラキシスを連れて合流してはモーターヘッド、じゃないゴティックメードの修理を担当しているんだろうかと首をかしげ、そこにセイレイ・コーラスがどういった経緯から合流するその途中でアイシャ・ルーマー女王のところに立ち寄りゴティックメードを借りようとして、そしてそのアイシャがどうしてそこにいるのかがまるで分からないけれど、そいういうものだといったん意識をリセットしてから読み始めるとこれがまた弱小舞台でありながらも支隊長がいい人で優れた騎士が集まり過去を諦めていた騎士も復活して戦力が上がって絶体絶命のとこころを生き延びるといったドラマを楽しめる。

 途中に参戦したツバンツヒとかいう女性騎士なんて前にどこに出ていたんだろうと記憶を探って覚えはあるんだけれど思い出せず、そういえば映画「花の詩女 ゴティックメード」のラストあたりに颯爽と登場しては三石琴乃さんの声で喋っていたなあと気づいたけれど、「ファイブスター物語」とは連動はしていても時間軸が違う世界からそこまで生きて辿り着いている不思議が改めて浮かんで、そしてなおかつそんな人でもレディオス・ソープが何代にもわたる襲名ではなく1代の連続であってその正体が天照であることを知らないといった不思議も味わう。どれだけ遠い存在なんだ天照。でもその下に放り込まれて虜にされたツバンツヒはアイシャ同様のイジられ要因としてミラージュ騎士団の中に収まっていくんだろう。次はどこで何が行われるんだろう。連載読んでないから分からないけど読んでも分からないから本が出るまで待とう。5年後くらい?

 早起きをして今日もやっぱり幕張メッセ。いちおうはJAEPO2018も続いているけど今日からは「闘会議2018」もスタートしていてそっちをメインでまずは見物。どのブースもゲーム大会仕様って感じで最新のゲームタイトルを見せる東京ゲームショウとは明らかにコンセプトを替えた、ゲームをeスポーツ的に楽しむことを見せるイベントになっていた。ふらりと来たゲームファンがそうした大会に挑んでいるプレイヤーを見て楽しいか、ってところがひとつ謎ではあるけれど、元よりゲーム実況を推進してきたニコニコが絡んだイベントってことで、ゲームを見るファンってのも多そうだからそれがeスポーツという名前で繰り広げられても違和感なく観戦の側に回って楽しむことが出来るのかも知れない。どうなんだろう。行った人の感想が聞きたい。

 そうした大会の取材をがっちりとやるメディアだったら朝から大変だっただろうけれど、とりあえず雑感めいたものを書くのがお仕事とあちらこちらのブースを見物。レトロゲームのエリアでレトロなゲームがぎっしりつまった部屋が再現されていて、棚にバーチャルボーイとかラブテスターが置いてあって任天堂の歴史ってやつを感じさせられた。ぐんと延びるスコープもあったなあ。その裏側では家庭用ゲーム機とか業務用ゲーム機で遊べるレトロゲームがあったんでブロック崩しをとりあえずプレイ。やっぱり上手くないや。「スペースチャンネル5」もあったけど横にそのVR版があって体を動かすと反応するような仕組みになっていた。VR世界で自分はうららちゃんとしてモロ星人を倒せるか、って体験ならしてみたいなあ。

 そんんあ「闘会議2018」で知ってこれは面白いと思ったのが「素数大富豪」。使うのは普通のトランプだけれどプレイのルールに素数しか出してはいけないというのがあって、それだと偶数のカードは出せないじゃんと言われれば2枚使って「2」「K」で213という素数を作って出せば良いらしい。相手もやっぱり2枚を使ってそれより上の素数を作っていくんだけれど、とても大きな数字を作って出してそれが本当に素数かどうかが分からない時がある。そんな時はアプリで素数を教えてくれるものがあるんで入れてみて素数ならOKで違っていたらドボン。ジョーカーの扱いなんかもあるそうで、教えてもらってプレイしたら勝ててしまった。なんとなく素数って分かるから3ケタぐらいまでは対応できた。でも5ケタ6ケタになるとどうだろう、って探求する楽しさがある「素数大富豪」。冬にみんなでやってみよう。

 会場をひとしきり見てからJAEPO2018の会場へと行ってコナミデジタルエンタテインメントが送り出すスマートホン向けゲームアプリ「クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム」の発表会。声優としてあののんさんが起用されているとかで、会場に現れてはゲームに挑みクイズ王にも1問で100点という上げ底をしてもらいながらも勝利して知性派なところを見せてくれた。声については「この世界の片隅に」で演じてなれているかと思ったら、ゲームは初体験で静止画を相手に喋る時にこの時にどういった心なのかを想像して演じるのが難しかったと話してた。今までで一番難しい仕事とも。あとはやっぱり「この世界の片隅に」のすずさんとは違って強弱の差をはっきりさせたとも。そんな成果を聞いてみたいからダウンロードするかなあ、でも「けものフレンズぱびりおん」が忙しいし今。

 発表会ではバレンタインデーのチョコレートの話になって、昔仲間内で誰かが好きなのかを聞くには誰が好きなのかを言わなくてはならず別に好きでもなかった男の子にチョコレートをあげた話をしていた。もらった方は今いったいどこで何をしているんだろう。そして当時のことを知ってどう思うんだろう。気になった。今年チョコレートをあげたい人としてお世話になった方々を挙げてその中でも個人名で片渕須直監督が登場。直接手渡したいけれども機会はあるんだろうかと悩んでいたのでプロデューサさんはそんな機会を作って差し上げて下さいな。いったいどんなチョコレートなんだろう。やっぱり夜に火無しコンロでテンパリングして3倍に膨らませた楠公チョコなんだろうか。私気になります。


【2月9日】 銀座をぶらついていると壁に囲まれた小学校があるのが見えてこんなところに通う子供がいるんだと思ったら地域限定ではなく広域から通えるようになっているらしかった。昔は違っていたそうだけれどそれでもいろいろコネがあって通える学校みたい。そんな学校だからこそなのか標準服を作るとなって、それがアルマーニ製ということで騒動に。そりゃあ銀座界隈でブランドを展開しているかもしれないけれど、もとはイタリアのファッションでそれをどうして日本の銀座に通う小学生が着なきゃいけないのか。校長の人が「銀座に本社がある海外ブランド」って言ってたみたいだけれど、日本法人の本社があったってやっぱりイタリアの服で銀座とは関係ないだろう。

 どうせ銀座を売りにするなら銀座山形屋って老舗のテーラーがあって今は男性女性を問わず服を作っているからそこであつらえればいいじゃないか。あるいは銀座といえばみゆき通りのみゆき族を意識して今もまだあるヴァンヂャケットに頼んでブレザーにトラウザースかスカートをそろえてもらえば格好いいじゃないか。それとも銀座は最近はファストファッションも隆盛で、国内でも有数の大きさを誇るユニクロの店舗があるんだから、そこでそろえれば9万円なんてかからずせめて3万円も出せば替えも含めて春夏秋冬の標準服が下着も含めてそろうじゃないか。そう言い出す親がいたって不思議はない。

 やっぱりブランドにこだわりたいならベルサーチだってフェンディだってシャネルだって何だって銀座にはあるじゃないか。だいたいがスノッブなアルマーニなんて流行らないからヴィヴィアン・ウエストウッドかジャン・ポール・ゴルチェにすれば良いじゃ無いか。まあきっと校長の頭にはそうしたブランドなんて入ってなくて、自分が知ってるアルマーニを挙げて選んでしまったんだろう。というかそもそも校長の一存で決められる話なのか。裏なんかも想像してみたくなるけれど、ともあれ子供の頃からアルマーニなんか着せられた子供が卒業をして就職がなく非正規で働きながらユニクロを着回す生活になってギャップに苦しむところはみたくないから、服に見合った教育をして就職をしてくれるように先生たちには頑張ってと言おう。ところで先生たちは何を着るんだ? やっぱりGAPかユニクロか?

 朝も早起きをして幕張メッセに向かいJAEPO2018ことジャパン・アミューズメント・エキスポを見物。いわゆる業務用ゲーム機の展示会でとりあえずタイトーのブースに老いてあったレーシングタイプのVRを試してみたらこれがめっぽう凄かった。韓国のものらしいけど座席に座ってシートベルトをしてゴーグルを着用すると現れるのがガイド役の女の子で、そのナビに従い操作を覚えてさあスタートとなると、アーケードマシン風の単座だったシートの周囲にドアが出来て助手席も現れてそこにナビ役の女の子が座ってくれる。そして周りは格納庫風になってそこからアクセルを踏み込んでスタートしたコースは、最初は普通の通路に見えたものがだんだんと凄まじいものへと変わってく。

 丸太が転がり戦闘ヘリが撃ってきて爆発して途切れ落下する。そこがダートコースになってて走り抜けたら元のコースに戻ってそこで追いつ追われつを繰り広げる中で段差を乗り越え障害物を避け爆発をくぐっていくという、雰囲気こそ「マリオカート」に近いけれどももっとロックでワイルドなものに仕上がっている。なおかつVRだから眼前に迫ってくる感じもなかなか。シートベルトをする意味もコースに緩急があって上下に振動するからしていないとずりおちる。ゴーグルを緩く付けているとずれてくるくらいの振動。これと相まって迫力のドライブを楽しめる。でも面白い。VR版マリオみたいな手で掴んで投げる要素はなけれど、スピードと迫力を楽しめるVRとして人気が出そう。ちなみに運転に忙しくて隣に諏訪テイルCGの美少女を見る余裕がなかった。これはちょっともったいないので次に乗る機会があったらガン見しよう。スカートの奥とか。見えるかな?

 タイトーはハシラスが前に展示会に出していたサッカーのボールを蹴るVRに「キャプテン翼」を乗せたものを展開するみたいで、試さなかったけれどもプレイしたい人で行列が出来ていたから関心は集めていたみたい。若林くんを相手に翼くんになってシュートを決めるのはある種の世代にとっては夢物語。それをかなえてくれるんだからみんなプレイしたいだろう。最高のIPを乗せたなあ。ボールを蹴ると元の位置に戻ってくる仕組みもしっかり動いていたみたい。これがあるなしでオペレーションにかけられる人数も違ってくるから結構重要。コーナーキックをボレーするとか壁をこえてフリーキックを決めるといった別のプレイがなかったけど、いつか実装するのかそれとも別のプレイを乗せてくるのか。「キャプテン翼」というIPに最適なプレイを誰か考えるだろう。誰かのヘディング? それはちょっと無理かなあ。

 なるほどIP創出か。それはバンダイナムコグループでもとりわけバンダイにとって課題だったことで、「ドラゴンボール」にしても「ONEPIECE」にしても「プリキュア」「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「ウルトラマン」にしても借り物のIPを玩具にしてゲームにして売り出し大ヒットしてはいても、自分たちが生み出して自由にハンドリングできるIPではなく流行り廃りをコントロールするのが難しかった。そうではないのが「機動戦士ガンダム」だけれどこれだけではやっぱり会社は支えられない。そこに現れたナムコは「鉄拳」があり「アイドルマスター」があり「パックマン」があり「ソウルキャリバー」がありといった具合に自社IPの宝庫。そこに倣っていければと思いつつも合併から15年。なかなか独自IPを生み出し切れていなかった。

 それでも「ラブライブ!」があり「アイドリッシュセブン」があり「TIGER & BUNNY」があって「コードギアス」なんかも生まれた状況をもっともっと膨らまそうということで、宮河恭夫さんが社長を務めるサンライズを主幹会社にしたIPクリエイションユニットを新たに創設して、自社IPの育成強化をすすめることになったらしい。中期計画の発表会に、言ってみれば一子会社に過ぎなかったサンライズの宮河さんが登壇していて何かと思ったら格が上がってユニットリーダーとしてIP創出を仕切ることになったから。その活躍を期待したいところだけれど果たして何が生まれてくるのか。目の前では「TIGER & BUNNY」や「コードギアス」のリブートが始まっているけどその次の仕込みはあるのか。250億円も注ぐらしいIP創出事業から出てくるものを見守りたい。それかおこぼれに預かりたい。10億配ってIP持ってこいってやれば結構集まると思うがなあ。

 もう本当にダメなのかもしれないなあ。海兵隊の曹長が交通事故に遭っていた日本人を救出して車に跳ねられたというシチュエーションが存在せず、にも関わらずそうした報道をしない沖中の地元紙を批判した某紙が記事を取り消し謝ってから丸一日が経ってもなお、そうした状況を元に書かれた「トルヒーヨさんの勇敢な行動に対して全県民を代表する翁長雄志知事が沈黙に徹するなか、沖縄県内の首長でこうした形でメッセージを贈るのは佐喜真市長が初めて。議員では元航空自衛隊員の大山孝夫那覇市議が訪れ、同様に祈りの言葉を捧げた」という記事を未だ削除していないところに、事態を重く受け止めていない感じが窺えてやれやれ感が増す。これだって捏造虚構の賞賛から沖縄県知事を誹謗した記事で、訴えられたら完璧に負けてしまうだろう。気づいてないならまだしも指摘だってあるのに知らん顔。もうコンプライアンスなんて存在してないんじゃないかとすら思える。どうなってしまうのか。


【2月8日】 実は漫画を読んでいないしアニメーションも見ていない「キングダム」だけれど、小島瑠璃子さんが熱く語る姿を見ているとそれだけ人を熱中させる作品ならやっぱり読んだり観たりしないといけないのかなあとも思えてきた「キングダム乱〜天下統一への道〜」の発表会。きょうかい、という作中でも重要な役回りを演じているキャラクターが大好きだそうで、その格好の扮しての登場だったけれども頭に巻いた布の位置とか首に巻いた布の形にもこだわっていたところに、作品への愛が伝わってきてこういう人が前面に立ったプロモーションならファンも気持ち良いと感じた次第。洋画の宣伝いとってつけたようなタレントが出てきて似てもないコスプレをするとかあるからなあ。

 いやそれを言うならこじるりと一緒に出てきたイジリー岡田さんは、プロモーションビデオで渕(えん)という役を演じているんだけれど自身はまったく「キングダム」を知らず、逆に周囲がそっくりな役が回ってきたことに驚いて大騒ぎしたらしい。そうしたギャップを逆手に取って作品大好きなこじるりと共演させることでただ玄人による絶賛だけではない素人からの興味なんかも誘う空気を作り出せた。仕組んだ人は上手いなあ。そんな2人が武将診断をやってイジリー岡田さんは暗殺が得意な輪虎が該当して、その性格が自分とぴったりだと話してた。時間に几帳面で趣味にお金を使うという。何でも特撮キャラクターのフィギュア集めに目がないらしく部屋にいっぱいあるとか。どんな特撮なんだろう。見てみたい。

 こじるりは自分が扮していたきょうかいが出て大喜び。これは仕込みじゃなくて本当にそうなったらしく周りも驚いていた。その性格は「自分と感性が異なる人とコミュニケーションをとる気がなく、周囲から『独特な人』と見られてしまうことが」あるとか。でもって「異性との交流が苦手。自分の才能をうまく表現できないがゆえに、才能だけを利用されることが多く、野心家と関わる時は注意が必要」ともあって、いろいろと色恋沙汰も浮かんでいるこじるりだけれど注意してあげる必要があるかもしれない。「豊かな精神性と芸術性を持っています。自分の中の何気ない日常生活に満足することも得意」。なるほどなあ、って自分もやったらこれが出て、あたっているところもあればそうかなというところも。でもはた目から見ればそうなのかも。噛みしめよう。

 高木弘樹さん、と言われてああと思い出すくらいの認識を持っていた訳ではないけれど、挙げられた数々の作品とそして最近も上映されていた「宇宙戦艦ヤマト2202」での活躍なんかを知るにつけ、今なお現役でなおかつ最近まで頻繁にツイートも更新されていたアニメーターで作画監督の方が亡くなったという報に、人の寿命というものの決して永遠ではない上に、いつ何が起こるかも分からない様を思ってしばし立ち止まる。ボクよりは4歳ほど上の方ではあっても同じ50歳代。そして第一線に立って活動して予兆めいたものがまるでなくてもパタンと閉じられたその生を思い、自分に残された時間がどれだけでそれで何ができるのかを考える。頑張ろう。そして高木さんにはお疲れ様でしたと感謝し黙祷。

 こちらもお名前を知っていた訳ではなかったけれど、青二プロダクションの創業者というキャリアを聞くにつけて声優という職業を世に知らしめ定着させ、今のこのムーブメントを作った方だといった認識と敬意が生まれてくる。久保進さん死去。日本俳優生活協同組合という、こちらも今は声優さんが多く所属する事務所で働きながら声優という仕事の将来性に気づいて会社を立ち上げ今も活躍する多くの声優さんたちを育ててきた。野沢雅子さんに古谷徹さんに古川登志夫さん。そうした中からぷろだくしょんバオバブを立ち上げ独立していった人もいて富田耕生さん肝付兼太さんといったやっぱりレジェンドといえる声優さんたちを送り出した経営者。その割には草創期の苦労とか声優さんとのつきあいなんかを知る機会がなかったので、どこか評伝としてまとめてくれた読んでみたい。黙祷。

 ふらふらとインターナショナルギフトショー。キャラクター関係のところしか見ていないけれどもとりあえず手塚プロダクションが東北新社と組む形で「リボンの騎士」とオードリー・ヘップバーン「ローマの休日」とのコラボレーションを展開していくのに興味を引かれた。共に65周年。元よりサファイアは大好きなキャラクターだけれど、それがヘップバーンよろしくクラシカルなファッションをまとい、グレゴリー・ペック役のフランツを伴いローマの休日を楽しんでいるようなイラストが起こされ、展開される。見るほどに心が浮き立ってくる。ヘップバーン好きの大人の女性はもとより若い子もそしてサファイア好きヘップバーン好きの男子も虜にしそうなコラボレーション。まだ具体的な商品は出てないけれども夏から秋にかけて出てくるらしいんで注目しておきたい。

 ディズニーが大展開しているコーナーはミッキーマウスが登場してから90周年を記念する形でミッキーマウス関連のアイテムが90品、並べられていてその多彩さにやっぱり最強のキャラクターだといった認識を抱く。クラシカルな手帖もあれば明るいファッションアイテムも。あらゆる世代のあらゆる層にしっかり受け入れられているからこそ、何に展開されても興味を持たれるんだろう。カリモクも参考出品の椅子を展示。別にソファーなんかも作っていてこちらは10万円ほどで購入できるとか。家に広さがあれば買ったかな、いやそれはさすがに。

 あとマーベル関連もあって女性のファッションとライフスタイルにマッチしたアイテムが多く出ていた。ロゴとかスパイダーマンのシルエットなんかがあしらわれたアイテムは、漫画漫画してなくオタクっぽさもなくそれでいてカルチャーな雰囲気も漂わせるのにうってつけ。もしかしたら「マーベル女子」なんて言葉も生まれるかもしれない。マーベル関連はスポーツアイテムも多くあってこちらはキャラクターの雰囲気を残してパワフルなイメージ。ディズニーに劣らず歴史もあってキャラクターも多彩なだけに、いろいろと展開していくことになるんだろう。あと気になったのは「くまのプーさん」関連か。実写映画の公開もあるそうでアイテムがそろえられていたけどこちらもキャラクターより森とか自然の雰囲気。キャンプ用品なんかもあった。ゆるキャンブームにプーさんアイテムも浸透する?

 この期に及んで「行き過ぎた批判」といった文言を連ね、沖縄の地元2紙を批判することの正当性を堅持しようとするあたり、遍く情報を集め伝えるメディアというよりも、特定の思想に偏ったオピニオンを繰り出す存在として生きていこうというか、それしか生きる道がないような雰囲気を醸し出しているなあと思った、某紙による訂正&お詫び記事。ネットの話を聞いてそれに付随する情報を集めて記事にしたのは足らなかった、警察の確認を得るべきだったと段取り面でのすっ飛ばしを反省はしているけれど、どうして警察に聞こうとしなかったといった心理面へは切り込んではいない。

 これは空想だけれど、目的が沖縄の地元2紙を批判することだったから、聞く必要なんて最初からなかったんだといった答えを得て、そうした目的のためには過程が間違っていても虚構であってもかまわない的体制があるんだといったようなことを、世に知らしめるには至っていない。海外のメディアが捏造報道を検証する時、書いた記者がどういった心理でそれを行ったかを調査して書き記し、功名心であったとか上司のプレッシャーがキツかったといった状況を露わにすることで、そういった間違いが起こらないような体制を整え直そうとする。属人的であるのか組織的な仕組みが引き起こしたことなのか。それを問わずに基本に立ち返るとか言ったところで、目的の為には過程がすっ飛ばされるような雰囲気がもしもあったとしたら、改まらないまま間違いは繰り返されるだろう。

 というより、すでに似たような案件は過去にいくらでもあった。検証はされず訂正もされていないそれらを抱えて将来も繰り返される過ちが、何をもたらすかは言わずもがな。そもそもが当該の記事は削除されても、派生して勇敢な海兵隊員を讃えた元旦の社説とか、言及せず敬意を示さない沖縄県知事を批判した記事は削除されずに残っている。根本が間違いであったなら派生する言説も無根拠として否定されるべきなのに、そこへと思い至らないところに事態をどこまで真剣に考えているのかといった疑問を抱く人もいそう。そうした疑問に答えるか否か、ってあたりがこの一件を経てこの先に某紙がどういった未来を歩むかを決める鍵となる。東京オリンピック越せるかなあ。


【2月7日】 前に確か秋葉原にあるアニON STATIONで実験的に行われていたのを見た記憶があった、バンダイナムコエンターテインメントによるCGキャラクターを使ったライブイベントが本格的なものとなってVR ZONE SHINJUKUへとお目見え。CG STAR LIVEというプロジェクト名が付きそして第1弾として「アイドリッシュセブン」をフィーチャーした「IDOLiSH7 PRISM NIGHT」というイベントができあがって2月14日からスタートするそうで、そのゲネプロが6日あってのぞいてきたけどっぱりというか女性ファンが圧倒的で、「アイマス」「ラブライブ!」とは違った客層をしっかり抱えているバンダイナムコエンターテインメントのIP展開の広さに感嘆する。

 ライブは初音ミクなんかと同様に半透明のスクリーンのCGのキャラクターを投影するもので、「アイドリッシュセブン」の場合はメインとなるIDOLiSH7にいる7人が並んで登場してはダンスをし、踊って言葉もしゃべるといった具合にそこにいるような雰囲気を醸し出している。このあたりは事前の仕込みをそのまま流しつつところどころ動きなかをオペレーターが入れているだけかもしれないけれど、会場に集まったファンが示すペンライトの色に当てはめられた質問を答える場面なんかは、オペレーターが会場を見て何が多いかを確認し、それに会わせてあらかじめ収録されたボイスとかアクションを展開しているってところだろう。それをやるだけでもキャラクターがそこにいるような感覚になれる。映画とは違ったエンターテインメントがそこにある。

 これがさらに進むとユークスが展開しているAR Performersのようなその場でアクションとセリフをつけるインタラクションが生まれるんだけれど、これは用意するスタッフも使う機材も結構重たくなるから年に2回のイベントがやっとってことななろう。CG STAR LIVEならなれたオペレーターが状況に合わせてVJよろしくキャラクタージョッキーをやればそれなりのインタラクションは感じさせられる。今はまだどこか間が相手しまう感じだけれどそのあたり、突き詰めていってくれると思いたい。しかしやっぱり良い曲が多かった「アイドリッシュセブン」。もしかしたら遠からずJ事務所とかエグなんとかってチームと並び越える集団になったりするかも。なったりするかな。

 明けて新聞各紙は秋篠宮家の眞子さまのご結婚が延期になったというニュースを各紙が伝えていて世間的な関心の高さを表している感じ。理由については忖度をしてか真正面からは触れてないようだけれど、それでも週刊誌がお相手となっていた男性の家族に関する噂話をいろいろと紹介して、それがやっぱり原因なんじゃないのかといった雰囲気を醸し出している。現実、ほかに理由を探すのも困難だしなあ。

 ただ普通だったら皇族の女性であってもお相手については身辺が調べられて瑕疵のない人が認められるもの。たとえ家族の問題で当人には関係ない話だとしても、そうした人権意識が貫ける場では皇室はなかなかない。そうした調査をくぐり抜けたのなら大丈夫と思っていたらこの始末。宮内庁の調査能力が落ちているのか、それとも皇室嫌いの誰かのご意向で宮内庁長官が調査をサボったのか。分からないけど双方に傷を残したことは確か。くぐり抜け立ち直って欲しいけれども果たして。それが無理なら僕が年の差を超えて……無理だやっぱり貧乏では。

 これも各紙が取り上げている下町ボブスレーの問題。きっと使っていたら平昌五輪にジャマイカの女子ボブスレーチームは出場できなかっただろうし、ラトビア製のボブスレーでもって出場を果たした現在、敢えて下町ボブスレーを使って調子を崩す理由もないならアスリートとして使いたくないっていうのが本音だろう。そこを契約だからとゴリ押しして、違約金を払うかさもなくば使えと押しつけ低調な成績を出させてしまい、それで選手たちが泣いたら下町ボブスレーに関わった人たちが受ける世界的なダメージは計り知れないと思う。

 自分たちの都合とそして契約で粗末なものを使わせ誰かを泣かすような人たちが、作り出したものなんていったい誰が使いたいと思うのか。そうしたスタンスが広く日本のスタンスだとここは思われかねない心配を考慮して、当人たちは笑って引っ込め、そして国が帳尻を合わせる必要があんじゃなかろーか。そもそもどーしてボブスレーなのか。東京の大田区にすべての技術が集約されている感じでもないどころか、肝心のボディは炭素繊維による成形と焼成が必要で下町では誰も手掛けられず滋賀県にある東レの関連企業か何かに依頼して作ってもらっているという。そんな他人の手を借りる高度な品物をも自分たちが作りましたと下町ブランドで売ろうとしたって世間はそうは見ないだろう。

 そもそもそれで自分たちのプライドが保てるのか。下町ロケットのように実際に使われる部品を作って収めているならまだしも、ちょっとづず技術を持ち寄りそれらしいものを作ってみたけど使い物にならないにもかかわらず、間に入った何かが使ってもらわないと困ると考え押しつけようとして世界から笑われる。こういう傲岸さをやっぱり許してはいけないんじゃなかろーか。すでにジャマイカは使わないことを決めているのでここは最高の成績を出してもらい、その過程で出来たこと、出来なかったことを反省して次の挑戦へと結びつけていって欲しいもの。自分たちが全部作れてそして世界に誇れる何かを作ってちょ。

 朝からCAセガジョイポリスへと出向いて「TOWER TAG」というVRアトラクションを体験する。人と人とが撃ち合うというからVR ZONE SHINJUKUに導入されている「降格機動隊ARISE」のVRなんかを想像したけれど、フリーローム型で広い会場を歩きながらVRでもリアルでも人を相手に撃つことになるこちらとは違って「TOWER TAG」は仮想空間で見える相手のキャラクターを撃つことで結果として敵プレイヤーを倒しているといった感じ。つまりはVR空間に登場するアバターどうしが戦っているってことだけれど、その動きは自信の動きが反映されていてしゃがめばしゃがむし柱に回り込めば回り込む。だからしっかりと実在感を味わえる。

 移動についても自分の足でぐるぐると歩くことは無く、3メートル四方の中でタワーを囲むテラスのような場所に立ってそこから敵を撃ち、そしてワイヤーを延ばして移動して同じような形をした、別の場所にあるテラスに立つといった感じて自身は移動しないけれどもVR空間ではしっかり移動しているといった状況を作り出している。狭い場所でもVRならではの広い空間を提供し、そんなせっかくの空間をちゃんと移動している感じを味わわせる工夫が「TOWER TAG」にはあるって感じ。EXPVRが手掛けていた「BE THE HERO」もそこに居ながらにして腕を振ることで走って移動する感覚を与えてVRの無限の空間を体験させていた。自分が移動しなくても自身をどう移動させるのかといったアイデアをいろいろ考えているとも話していた。そういったアイデアがゲームと結びついて新しいものを生み出すんだろう。そんなひとつと言える「TOWER TAG」。今ひとつ移動が上手くいかなかったんで次はちゃんとやりたい。


【2月6日】 230手とはまた多い手数だけれどもそれでも投げ出さずに食らいついて逆転したんだから胆力もあれば棋力もしっかりとある藤井聡太五段。王将戦の一次予選に臨んではかつてのタイトル保持者でもある地蔵流こと南芳一九段を相手に五段として初勝利。次は師匠でもある杉本昌隆七段が相手で指導は散々っぱら受けながらも公式戦では初となる対極で、いったいどれだけの手を見せるかがまずは注目。昇級したC級1組に来期も杉本七段はいるだろうからそこで当たるのが先かと考えていたけどまずはこっちで。そこで藤井五段が勝つと次こそはってなるからC1でのあれば対局への関心も高まる。どうなるか。注目。

 気がついたら横溝正史ミステリ大賞と日本ホラー小説大賞が統合されて、横溝正史ミステリ&ホラー大賞になっていた。150枚からだったホラー小説大賞が200枚からになってしまったけれど350枚以上からだった横溝正史ミステリ大賞よりは少なくなっているからホラー小説大賞でも結構な割合でプロを輩出していた短編系の作家もこれで救われることになりそう。ただやっぱり「ミステリ」と「ホラー」には似て非なる部分もあってホラーなら超常現象的な理由で解決可能な案件も、フェアさが求められるミステリにおいてはルール違反とされることがある。

 西澤保彦さんみたいにSFネタをぶち込んでもそのルール内で解決できるようにするのがミステリ。そこに何でもありのホラーが混じって審査員はどういうスタンスをとるのだろう。ジャンルの縛りに縋れない中で自身のミステリ観、ホラー観が問われそう。何がとるかちょっと楽しみ。しかしやっぱり統合はこの厳しい出版状況が読んだものなのかなあ、賞金がともに500万円で両方から大賞が出れば1000万円。それが1本化で500万円になる訳だし。そうだとしたら寂しい話。角川文庫キャラクター小説大賞は第4回もちゃんと行われるみたいでとりあえず安心。150万円だし。カクヨムからも応募可能になったみたいだし、何か書いてみようかなあ。

 メリル・ストリープとトム・ハンクスが出演してスティーブン・スピルバーグが監督した映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」の公開が近づいてきていて、ベトナム戦争に関する米国防総省の分析が書かれた文書が明るみに出て無謀な戦いに突っ込んでいったことが白日の下にさらされ、アメリカ人の厭戦気分を誘いベトナム戦争を終結へと至らせた世紀のスクープがエンターテインメントを通じて世に出る意味ってのを、このトランプ政権下でメディアが蔑ろにされている状況、そして安倍総理の下でメディアの信頼がどんどんと損なわれている状況に一石を投じることで感じさせてくれるといった期待も膨らむんだけれど謎なのは、どうしてペンタゴン・ペーパーズを最初にスクープしたニューヨーク・タイムズとニール・シーハン記者の話じゃなくて、ワシントン・ポストの社主だったキャサリン・グラハムと編集者のベン・ブラッドリーの話になっているだってこと。

 なるほどエイブ・ローゼンタールから文書を手に入れ報じるに当たって、アメリカ合衆国というかニクソン大統領を向かい合って闘う覚悟が必要だったことは分かるけど、それはニューヨーク・タイムズだって同様でなおかつ最初にスクープしたことで風当たりも強かっただろう。真っ暗闇の中を誰も応援されないまま突き進む勇気を讃えてこその話なのに、後から支えたキャサリン・グラハムの勇気がメインに来るのはどうして? そっちの方が映画になりやすいから? ちょっと分からなかったしニューヨーク・タイムズでペンタゴン・ペーパーズの報道に関わった記者たちも意味が分からない様子。軽んじられていると抗議されている。でもこうやって映画になって世に広まりアカデミー賞とか取ったりすればそれが歴史になってしまうんだろうなあ。それも可哀想な話。一方でこうして権力に挑み闘うことこそがジャーナリズムと世に伝われば、おべっか上等忖度大歓迎な言説が幅を利かせるこの国にも変化が起こるかどうか。公開が待ち遠しい。

 真っ先に浮かんだのが大正10年に起こった「宮中某重大事件」で、後の昭和天皇となる裕仁親王殿下が后を娶るにあたって挙がった久邇宮良子女王の家系に色弱が見つかり色盲の遺伝子があると時の元老・山縣有朋らが女王と宮家に婚約自体を迫った一件で、けれども大正天皇の皇后さまや松方正義西園寺公望といった元勲が反対をしてそして裕仁親王殿下が婚約を貫き一件は落着。お二人は結ばれそして今上天皇から皇太子殿下秋篠宮殿下と繋がりその子女が誕生して今に至る。そんな子女のおひとりとなる秋篠宮家の眞子さまが、婚約を発表していた相手との結婚を延期したことを公表して、何かあったのかといった憶測が生まれている。

 週刊誌等がお相手となる小室圭さんの家庭について書き立てたことが理由とか、真っ先に挙がっているけどそうした事情を知らなかったのかどうかがまずは謎。あるいはそれこそ山縣有朋の藩閥に連なる総理大臣が宮中某重大事件に倣って皇室に物言いでもつけたかなんて夢物語も浮かぶけれど、優生思想を引きながらも皇室のことを慮っていた山縣有朋と違って今の総理はむしろ宮中が成そうとする諸々に竿を差そうとしている感じ。そうしたスタンスから何か言っても宮中が受けるはずもない。ただ外野から週刊誌沙汰の波風を立てられば宮中だって対応しなくちゃならない訳で、そうした事態へと持っていくためあれやこれや画策したとか、そんな謀略への無双も浮かぶ。単純にマリッジブルーが早めに来て臆しただけって話かもしれないし、そのあたりもすぐさま週刊誌があれやこれや書き立てるんだろう。なんかいろいろ難しい。

 陸上自衛隊の戦闘ヘリコプターが佐賀県の民家に墜落した件は、亡くなられた2人の自衛官に追悼の言葉をまずは贈りたいと思いつつも、本当は民家ではないところに降りようと頑張ったとか、脱出できるにもかかわらず操縦桿を握って機体を立て直そうとしたからといった擁護の声が起こっては、民家に墜落して家を焼きともすれば在宅していた11歳の少女の命を奪っていたかも知れない可能性を薄めよう、あるいはなかったことにしようといった雰囲気も漂っていたりして、それはさすがに通らないだろうから事故を起こした責任を、今度はどこに求めるかといった話になるんだろう。そして整備が悪いとなって整備士の名誉が傷つけられるという循環。難しいなあ。

 ただ蓋然的に整備の不足は指摘されていて実機としてそれほど運用されていないアパッチに整備を深く回せない一方で例えばオスプレイのような難しい機体への整備員の貼り付けなんかが行われ、結果として現場での不足を招いて事故が頻発するといったこれは悪循環。だったら予算を増やすかというと増やしているけどそれは新型機なり新装備の購入に回って整備とか人には回らずそして新しい機体の整備に人は取られ最前線のエキスパートは足りなくなってまた……。足を知って適正な規模の中で回せば良いものを誰かにいい顔を見せたい誰かの思惑がぐるぐると回っていろいろ起こる。そんな世界が行き着く先は? やっぱり明るくないなあ、未来。

 「少なくとも、辺野古反対だけが民意ではない、と分かった。八重山日報の仲新城誠編集長の言葉を借りれば、沖縄では、地元メディアと『反日・親中』タッグを組んだ翁長知事の暴走が続いてきた」って1面コラムで書いている媒体があってひたすらに唖然。だってこの媒体、例の海兵隊軍曹が交通事故の現場で日本人を救出したって話をどうして沖縄のメディアは報じないって吠えて、そんな救出の話なんて無かったと否定された一件に関する検証もまだ済ませていない。にも関わらず、地元メディアつまりは例の記事で誹謗した琉球新報と沖縄タイムスを、同様に記事を転載して誹謗した八重山日報を引き合いに根拠も示さず「反日・親中」呼ばわりする。何という足元の見えてなさ。でもここで正しさに迷わないから書き手はこの媒体で書き続けていられるんだろうなあ。やれやれだ。


【2月5日】 同じ歳の人が亡くなると自分もそのうちにといった思いも強まるけれど、それで世間的に何か騒がれるかとうとそれほど若くもないし何より有名でもないんでスルーされて終わりそう。これがとりあえず世間的に名前を認知された元女子アナウンサーになると朝からワイドショーが取り上げ、スポーツ紙各紙も追いかけ新聞までもが夕刊で記事を入れてきた。なるほど女子アナウンサーは社員であってもタレント並みに認知されてるってことなのか。辞めてからもフリーで仕事をしていたからやっぱり芸能人と同じ扱いなのか。そんなことをつらつらと思った有賀さつきさんの訃報。具体的な病名もないまま訃報だけが伝わって、痩せていたとか体調不良だったといった漏れ伝わってくる話から想像はついてもやっぱり知りたいその急な訃報の理由。自分にも関わりがあるような話だったら体を改めたいものであるから。

 そうした客観としての驚きはあっても主観的になるとふうんといったところ。1988年からフジテレビでアナウンサーを始めて数年しかいなかったらしいその活躍を、就職したばかりで東京への移動もあったりしてあまりテレビを見ていなかった時代でもあって見知ることは少なくファンになろうにもなるだけの材料があんかった。まあそれは八木亜希子さんにしても河野恵子さんにしても同様で、何か思い入れを抱くような状況でもなかったから1人の有名人が亡くなった、といった程度でしか受け止められない。人によってはそれが熱烈に応援していた相手かもしれないから嘆いてかまわない。ただ古巣のテレビ局がその訃報だけで朝のワイドショーを冒頭から40分近く使って報じるとなると、身びいきが過ぎるし世間にそれだけのバリューがあるとも限らないのに大丈夫かってなる。結局は内輪の意識が強かった名残で、それが今の視聴率低迷にもつながっているのかもと思った次第。それはそれとしてやっぱり人の訃報は悲しい。謹んでご冥福をお祈りします。

 転がり込んできた女子高生が体を差し出す代わりに泊めてと言ってきて、別にいらないけれども追い出したら同じ事を誰かに言うだけだと思ってアパートに泊め続ける会社員のその生真面目さには頭が下がる思いだけれど、一方で女子高生の方は自分に手を出さない会社員への感情を募らせ追い出されたらどうしようと思って機嫌を損ねないようにするというのはある種の依存で、それが続くと自立ができなくなるし依存された相手だっていつまでも受け止められないままではいられず、かといって受け入れば関係が発声して途端に淫行の類へと堕してしまう。だからここは大人として事情を聴いて必要ならばシェルターへと送りただのいざこざなら家族との間を取り持つような解決方法しかないんだけれど、そうした将来の泥沼を見せないで今のふわっとした関係を停滞の中に幸福気味に映画あるところにしめさばさんの「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」(角川スニーカー文庫、620円)への違和感を抱く。

 このまま女子高生の方が自分を吐露せずただの異分子として存在しながら会社員の落ち込んだ心をまっすぐにして去って行き、そして現代に会社員が好意を抱いている先輩として再会させるような時空間的ひねりでもあればまだ先に救いは得られそう。でもそうではなくて先輩は先輩で口では彼氏がいるとはいったものの、どうも曖昧でそして会社員の後輩のことを気にしている感じがあり、また会社員の後輩に入って仕事ができないようで実は自分でやらないだけで、やればやれる女性社員からも好意を抱かれたして四面楚歌というかハーレム状態にある中で、拾った女子高生と同居しているといった事実がどれだけの衝撃を与えるか。社会の中ではまっとうと思われがたい状況を先輩や後輩が認め赦しながら共に解決の道を探していくような展開が、あれば良いけどそれだと依存が恋情に化けかかっている女子高生に救いは無い。そんなあたりをどう決着させるのか。続きを読むしかないなあ。

 甘いなあ、とも思ったけれども叱るよりはそれを覚えて糧としてくれたら良いのが高校生っていう身分の人たち。ならば教えて上げる気分でいろいろと突っ込んだろうと審査員の人たちの質問を捕らえたN高起業部の入部希望プレゼンテーション。ナノ・マイクロプロジェクトっていって微細な加工とか工作なんかをやれるファブを作りたいと言っていた人とか、DMM.make AKIBAのことは知っているのかどうか尋ねてあまり知らなかったみたいで、そうした場所にナノとかマイクロの加工装置を入れれば必要とされないプロジェクトだといった質問に、金額的サービス的な優位性を示せず敗退していったけれどもそれなんて、アイデアを立案した段階で既にないのか、あるとしたら何が問題なのかを洗い出しておけば済んだ話。なのに自分の案をこれはひらめきだと信じ切って引っ張ってしまったのかもしれない。

 和式トイレの上に置いて洋式として利用できるようにする便座とかだって既にある訳で、そうした前提を元にしつつ簡易な改装のための据え付けではなく、例えば駅とかの公衆トイレでも自由に手軽に使っては外せるようにするにはどういった形状が必要か、その清潔さはどう保つのかといった思案が必要だった。でもなくこれもあえなく落選。ほかにもただのVJじゃないって堀江貴文さんから言われたアイデアもあったけれど、改良次第では可能性もあったからかちゃんと残ったし、VRゴーグルを使って高齢者に自分となじみの風景を見てもらい、それで認知症の予防につなげてもらうようなプロジェクトも実際の養護施設での調査もあって効果がありそうだったか通ってた。他がやっていそうでも自分ならこうするといった改良と向上への問題意識が起業には重要ってことなんだろう。

 これは割と行けるかもと思ったのが、ADHDとか人見知りな子供たちが自分のことを知ってもらうためにつけるノートの提案で、そこには文章をいちいち書くんじゃ無く自分の気持ちをいくつかある似顔絵の中から選んで丸を付けたり、選択肢の中からマッチしたのを選んで丸をつけていくことで、その時のその人の思いが誰かに伝わるってもの。自由記述のコーナーもあってそうした総合から口とか文書とか態度からだけではないその人の思いを感じ取ることができる。あたらしいコミュニケーションのツールとなりそうだけれどそういうのって有る程度は精神医学に通じた人の監修も必要だろうし、アプリにするなら技術も必要。女子高生2人でどこまで挑めるかってところが今後の課題になりそう。ノートをスマホで撮ってアップするとデータ化されて蓄積されて、変化が大きければアラートが出るようにしたらと夏野剛さんが話していたのはなかなか至言。これは成果を出して欲しいなあ。

 飯田橋あたりに拠点を置いている出版社のKADOKAWAが東所沢に移転するといった話がちらほら。本社機能のそれも編集とか営業とか管理に関する部門をどこまで持っていくかは分からないけれど、こと編集となったら作家に来てくれとも言えず、かといって都内ま出かけていって戻るのもたいへんなんでサテライトな拠点を確保しそこから出動するようなことにしないと打ち合わせにも支障が出そう。持ち込みを所沢までって言えるかというとそれもなあ。あとはやっぱり通勤か。僕が仮に社員なら23時36分東所沢発の新習志野行き武蔵野線で西船橋24時37分着で総武線に乗り換え船橋まで帰れることが判明したので残業ばりばり出来そう。飯田橋に通っているうだろう中央線沿線の人なら駅から近ければ中野あたりまでなら1時間以内で行けるし、西武池袋線は秋津乗り換えできても西武新宿線は大変そう。どうするんだろうなあ。まとめて所沢に引っ越すのかなあ。


【2月4日】 「ポプテピピック」に今週も登場した学生アニメーション系クリエイター。クッキングのコーナーを手掛けた関口和希さんは多摩美術大学のグラフィックでアニメーションを手がける通称“タマグラ”から、東京藝術大学大学院のアニメーション専攻へと進んだ人みたい。そこで作った「死ぬほどつまらない映画」は去年の1年次作品で、上映会もあったけれど修了作品は見たものの1年次の上映は観てないから名前でパッとは気付けなかった。でもDVDはは持ってるから掘り出して観てみよう。同じ1年次には色々なところで賞を取っている「Candy.zip」の見里朝希さんもいたんだよなあ。実に多士済々だけれどそういうところから個人で活躍し始めている人を引っ張って来るところが「ポプテピピック」の凄さであり面白さ。オタクネタのパロディとか声優チャレンジばかりが話題になるけど、次代のクリエイターもしっかり世に出している。ここから青木純監督は、たつき監督は生まれてくるか。見守りたい。

 一方でやっぱりいろいろとぶち込んであったらしいパロディネタは、「蒸気船ウィリー」というディズニーにとってはミッキーマウスが始めて世に出た短編の雰囲気を出そうとしつつも事情があって放映できないというネタを、同じように事情があって世に出せなかった「School Dyas」の放送中止にまつわるナイスなボートを見せるネタでもって束ねて繰り出してきた。事前にツイートでもって原作にもある「蒸気船ウィリー」めいた画像を起きつつ想像させて無理だからというネタに流してナイスボート、そして「School Days」ばりの青春アニメ。これは誰かに解説をしてもらわないと分からない。ネット時代で即時に映像が拡散されて情報が寄せらる状況だからこそ成り立つネタだとも言えそう。ただミッキーを自分からタブー扱いするってのはそれが定説になってしまうからちょっとなあ、法律とか状況と照らして可能な範囲を探ることも必要なんだけれど。やったらどうなったかも見たかった。

 声優ネタの方は最初が金田朋子さんと小林ゆうさんの歩く爆弾のような2人が勝手にやらかして楽しいというか野放しというか。それにかなう相手がいるのかと思ったら後半の再放送では中村悠一さんと杉田智和さんが奔放以上の演技を繰り出し唖然呆然。ラストの道路をポプ子がウサギを追って走るシーンもウサギを誰かに任せず杉田さんが勝手をやりまくっていた。ラーメンに入れるトッピングの話か何かか。楽しいけれどもだんだんとバリエーションの勝負になって驚きが少なくなってきたのでここはさらに大物を持ってきて欲しいかも。2代目バカボンのパパの富田耕生さんと初代ニャロメの大竹宏さんといった組み合わせとか。野沢雅子さんと小原乃梨子さんのレジェンド級とか。できるかな?

 チケットを取ってあったけど体力の限界で行けなかったイオンシネマ幕張新都心でのULTIRAでもって、片渕須直監督が自ら調整したという9.1chのサウンドを鳴らす「この世界の片隅に」の上映をようやくやっと観に行く。関はいつもの前目のセンター付近。ここから見るとエンディングの後のクラウドファンディングに協力した人たちの名前が流れるその下に映し出されるリンさんのストーリーがそれこそちょっとしたミニシアター級のスクリーンサイズで見えて1編のショートアニメーションとして感慨を深く得られるのだった。あそこに描かれた幸せがもしも本当だったなら、って考えるけれどもそれはやっぱり詮無いこと。別々の人生を歩んだすずさんとリンさんのあったかもしれない邂逅を思い、人生というものの可能性をここは考えるに留めたい。

 さて「この世界の片隅に」だけれどパッケージがリリースされて以降のバージョンが今上映されているとして、印象としてセリフでどこかタイミングがかみ合っていなかったところが修正されていたような気がした。例えば径子さんの圧力に負けて弱気になっていたすずさんが畑からタンポポを吹いていたところに周作さんが現れ、2人で呉港に入港している軍艦を眺めながら会話するシーン。ちょっとしたタイミングなんだけれど受け答えにはちょっと早い言い出しが修正されていたような気がしたし、他にもそう感じたところが直されていたような気がした。気のせいかもしれない。あと晴美さんの例のシーンで吹き流れていた白くて細いテープは何なんだろう。包帯? 時限爆弾を落とすために付けていた何か? 描くからには理由があるんだろう。調べてみないと。

 さてそんな「この世界の片隅に」がノミネートされて片渕須直監督や真木太郎プロデューサーも渡米していたアニー賞の発表があって「この世界の片隅に」は残念ながら授賞できず。あと神山健治監督の「ひるね姫 〜知らない私の物語〜」も受賞を逃してインディペンデントのアニメーション映画は「The Breadwinner」が受賞した。これも凄い作品で「ソング・オブ・ザ・シー」のトム・ムーア監督とともに「ブレンダンとケルズの秘密」を手掛けたノラ・トゥーミー監督による作品で、アフガニスタンで抑圧にあえぐ少女がどうにかして生き延びようとしたかを描いた実話を元にした作品。知らず戦争に巻き込まれつつ荷担もする市井の人々が主人公の「この世界の片隅に」とは対極的に、扮装の中で苦難に直面した人が登場する。どちらもあり得るシチュエーション。そんな作品が共にノミネートされたことは意義深い。受賞は逃したけれどここで世界が認知して、受賞作とともに広がっていくことを願いたい。日本でいつ見られるかなあ。

 これは事案だ。前にFacebookで児童ポルノと判断されて削除が行われ、世界中から非難を浴びたベトナム戦争における少女がナパーム弾によって焼け出され彷徨う写真こと「ナパーム弾の少女」が今度はAppleから削除を受けているとの方。泉美木蘭さんが伝えていることでApple側への確認は行われていないけれどもドワンゴ経由でそう行ってきたってことはドワンゴが途中で情報を曲げてなければニコニコチャンネルのアプリ配信に伴い、そうしたコンテンツがあるものは通せないというAppleの検閲があったってことになるんだろう。

 アプリなんてただのトンネルで配信元があって受信者が納得していればAppleが口を挟む余地なんてないように思うんだけれど、漫画のアプリなんかでもそれで配信される漫画がAppleの規程そぐわないものがあったらアプリがリジェクトされるといって、配信が拒否される作品なんかもあったりするとか聞いた記憶があるから、ニコニコのアプリでもそのチャンネル内にAppleの既定に引っかかるコンテンツがあるならアプリ毎拒絶、それが嫌なら客であるコンテンツ配信主にも検閲を求めるといった状況にあったりするんだろう。

 これが拙いことはたぶん漫画とかゲームのアプリなんかでも散々言われてきたことだけれど、Facebookが非難を浴びて復活させたらしいピューリッツァー賞受賞の報道写真をも検閲の網にかけて引っ込めさせるのは果たしてありなのか。そしてApplerという私企業が報道という公共に属するセクターに対して検閲を行うことはありなのか。通信社なりメディア企業が報道を伝えるアプリをAPP経由で配信していたとして、そんな報道にAppleの規程にそぐわないものがあったら配信させないのかどうなのか。そんな問題がこれから噴出してきそう。あとは泉木木蘭さん経由で小林よしのりさんが騒いで世間が騒ぎ出すかどうか、か。それがドメスティックなうちは広まらないか。模様眺め。

 朝に「この世界の片隅に」を見たイオンシネマ幕張新都心に夜まで残って舞台「クジラの子らは砂上に歌う」の大千穐楽のライブビューイング。やっぱり圧倒的に女性ばかりで男性は数人といったところで、元アイドルがヒロインを演じデレマスデレステ出演声優が顔を出して棒術でもって大立ち回りを演じる舞台であるにも関わらず、そしてアクションがいっぱいあって格闘好きなら絶対に楽しめる舞台であるにも関わらず関心を向けないのはもったいないなあというか、2.5次元は自分たちのものではないと思っているならそれは違うと行っておこう。「けものフレンズ」のように男性が多く詰めかける舞台も出来つつある中、もっといろいろ舞台を観ても良いんじゃないのかなあ。

 さて大千穐楽は会場も東京から大阪へと移って幅がややAiiA 2.5 Theater TOKYOより狭い感じのホールで両翼を使わず客席をうまく使うような演出になっていて、行けば客席との一体感も凄かったんだろうなあと想像する。そんな熱気の中で迎えたフィナーレでは出演者一同、感動に感涙の雰囲気。もう2年近く前になる初演の初日が決して好調な滑り出しではなかったことを、そちらから出ているキャストの人たちは良く口にしていて今日もネリとエマを演じていた大野未来さんが当時を思い出しつつ今はこうして満席になる舞台に立てる喜びを語っていた。

 というよりすでに初演の時でも2日目3日目と口コミで観客は増えて千穐楽は満席に。その面白さでもって観客をねじ伏せた舞台がパワーアップをして帰ってきたんだから客が入らない訳はない。とはいえ場所は大阪、果たしてと思ったらちゃんと入ってライブビューイングも成立した。こんなに嬉しいことはなかっただろう。初演の初日の後段両翼がガラリと空いていた舞台を観ている身だけにその思いは分かるし嬉しさも同様。よくぞここまでといった思いを浮かべると同時に、これだけの舞台を作り上げたキャストやスタッフに改めて喝采の拍手を送りたくなった。本当にありがとう。ブルーレイもDVDも出るみたいだし会おうと思えばそれて再会できるけれど、やっぱり板の上に立って叫び笑う役者を観てこその舞台。だからこそ再々演となって欲しいと心から訴えたい。それともアモンロギア篇を舞台化する? それも面白いかなあ。ともあれまずはお疲れ様でした。dTVで配信するみたいだけれど入ってないので初演のDVDを観て再演のブルーレイが届くまでのポッカリを埋めよう。


【2月3日】 南南東らしいので2月末で閉店になってしまう船橋西武の店頭で売られていた恵方巻をそっちの方を向いて無言でむさぼり食う。まあ誰とも喋る相手なんていないから声を出すも何もないんだけれど、結構な太さなんでもちろん声なんて出る隙もなかったのだった。しかし本当にこの15年くらいで一気に広まった感じがする恵方巻。少なくとも名古屋にいた時なんてそうした風習は知らなかったし、東京に出てきてからもしばらくは認知していなかった。いつの頃からそれが普通になって広まってしまった、その原点がどこにあるかちょっと知りたい。次のムーブメントを起こす鍵になるから。バレンタインから恵方巻。その次は? イースターエッグに卵料理食うこともないものなあ。

 年次が変わった段階での四段から五段への昇段ですら15歳3カ月だった加藤一二三九段が、C級2組からC級1組への昇級を決めた日時での昇段扱いだったら1カ月くらい早まるかどうかは知らないけれど、それでも15歳6カ月での昇段を決めた藤井聡太五段よりはずっと早かったことだけは絶対で、その意味でややっぱり“神武以来の天才”の名前は伊達ではないし今も燦然と輝く記録だと言えそう。なおかつ加藤九段はそこから毎年のように昇級を決めてA級に辿り着いたのも最年少だったりするから、これを藤井五段が抜くのも不可能かどうかはB級1組まで上がってそこで勝ちまくり、一方で他がつぶし合って年度半ばでの昇級が決まるしかないのかな。それもやぱり難しいか。加藤一二三九段はやっぱり永遠だ。

 ただ昇段となるとタイトル戦とかそれに準ずる棋戦での優勝なんかも加味されるから加藤九段より早く八段九段に上がることはありそうだし、過去にも渡辺明棋王が21歳7カ月で竜王位への挑戦とかタイトル奪取でいっきに駆け上がったりしている。藤井聡太五段も近く行われる朝日将棋オープン戦で優勝すれば五段昇段後の全棋士参加棋戦での優勝という既定でももって六段に上がれるし、その上で来季の竜王戦で挑戦権を獲得できれば一気に七段で、さらに奪取まですれば八段といった具合に渡辺棋王を上回ってのスピード昇段もまだ可能だったりする。

 それを防衛したらもう九段となってしまう訳で果たしてそこまでの速度で駆け上がれるかどうか。逆に言うなら渡辺棋王も凄まじく強かったってことでそ羽生善治竜王から渡辺棋王と来て藤井五段へと受け継がれる“天才”の称号、それを持った人たちがなお現役で凌ぎを削るA級順位戦なんてものが見られる時も来て欲しいのでそこまで早く上がってもらい、そして羽生竜王渡辺棋王にも踏みとどまって欲しいけれどもA級というのは甘くはないからなあ。油断をするとタイトルホルダーでもすぐに転げ落ちてしまう世界。永世名人の資格を持つ森内俊之九段も陥落してはフリークラス転出を決めて“降りて”しまった訳で、そんな厳し世界にどこまでついて行けるのか。これから5年間の藤井五段の指しっぷりから目が離せない。まずは羽生竜王との朝日将棋オープン戦準決勝か。

 気がついたら「けものフレンズぱずるごっこ」なるアプリがリリースされることが明らかになっていたようで、またぞろファミリーマートだとかなか卯なんかでコラボレーションされている原案者のイラストが使われているものかと思ってみたらアニメーション版「けものフレンズ」のデザインがそのまま流用されていた。つまりはたつき監督絵。立体感があってうかつな感じが漂うサーバルや、そんなサーバルを助けていっしょに旅をするかばんちゃんがアニメのデザインそのままに登場してパズルをプレイしてくれそう。ほかにもアニメからのフレンズがいろいろと出てくるみたいでファンとしては嬉しいけれど、アニメーションの第2期からは降りてなお第1期のデータが使われている感じなのはつまりまだまだ可能性があるってことか。11日に行われるというヤオヨロズの発表会に行けば何か教えてもらえるかな。当たると良いな。

 日本相撲協会の理事選が行われて貴乃花親方には2票しか入らず落選したとかいった話だけれど、元より同門から阿武松親方を出してそちらに票を集め、別に山響親方も親しい関係から応援している親方もいたりする関係で、自分には入って1票で他から回ったところでとうてい当選にはほど遠いと認識していたはず。そこで例えばウエブサイトで理念とか訴えたところで、別の一門が投票してくれる訳はないと分かっていただろうから一種のアピールであり、そして無投票にはしないための立候補でもあって元より当選する気はなかっただろう。だから落選が決まって落胆をするキャスターなんかがいたらそれは読みが甘いというより読む気なんてないだけのこと。だから貴乃花親方を見捨てた他の一門の親方たちを今糾弾するのではなく、今後の運営で貴乃花親方を冷遇するような協会の態度を見て注文を付けていって欲しいもの。貴公俊関が誕生して貴源治関との双子関取も誕生して部屋としては登り調子な訳だし、現場からの改革が行われるならそれを邪魔せず取り入れ広めていけるか否か。そこを見舞って欲しいかな。

 例の沖縄での海兵隊軍曹による交通事故に遭った日本人運転手の救出があったかどうか問題で、琉球新報に続いて沖縄タイムスによる追撃も始まった様子。曰く新聞が「『(横転した車両の)日本人を救助した』などと報じ沖縄2紙を批判した件で、横転車の男性運転手が2日、弁護士を通じて『米軍関係者の方に救助された記憶はない』とコメントした」と書いてきて、最も事情を知っている当事者が否定していることを満天下に示してきた。当時、沖縄2紙への批判記事を転載した八重山日報では「救出された日本人は北部地区の病院に勤務する50代の男性医師で、現在、自宅で療養している。関係者によると、トルヒーヨさんに対し『感謝している』と話しているという」と書いて当事者もそう認識していることを紹介していたし、受けて報じた新聞も同じニュアンスのことを書き、病院に勤める人が献花に訪れたことを書いていた。でも実際はこんな感じ。ってことは感謝のコメントは誰が出し、誰が関係者として伝えたか。そこがとっても大切になるんだけれど、きっと説明できないだろうなあ。どう決着つけるんだろ。

 6人の小学生たちが山で行き倒れていた魔女に出会って命の実をもらう。食べると死んでも生き返るらしいその実を食べた1人、稲村という女子が成長して高校生になってから学校の屋上から落ちて死んだお葬式の場で棺桶の蓋を蹴飛ばして生き返った。そして命の実の効果を知った6人の日々が動き出す。腰塚の家によく来て1000円で料理をしてくれた和田塚がいなくなったけれど弁当が消える事件が起こり1000札が消える代わりに料理が出来ていたりもした。稲村と仲の良かった七里はそんな稲村から知り合いの藤沢が稲村を突き落としたと聞かされ戦慄し藤沢を刺そうとして返り討ちに合って生き返る。腰塚にも伸びる藤沢の手。そして明らかになるかつての仲間だけれどもう死んでしまった江ノ島がどうなったか。そして腰塚がどうなっていたか。蘇るのではなく生まれ変わり、それも永遠には続かない刹那の命を得て人は何を願う。入間人間さん「もうひとつの命」(メディアワークス文庫)はそんな、都合良くはいかない2つめの命の使い道を問う物語。藤沢は何を願った。そして魔女は何を求める。不思議な味の中に人の本音と情念がのぞく。


【2月2日】 「ツーツー、フォー」で「ふたつで十分ですよ」の日、な訳はないけど2月1日が「プリキュアの日」になるよりは脈絡はありそう。ツインテールの日ってのは日本記念日協会に認定されたものなのか。世界を代表するツインテールの初音ミクは39な日がちゃなとあるからなあ、なのでやっぱり怪獣の方に行ってしまう感じ。それもそれで面白いけど。2月3日は兄さんの日? いやいや普通に節分だ。恵方巻き今年はどこで何を買って囓ろうか。そもそも恵方ってどっちだ。空に書いておいて欲しいねえ。ARならそういうことも可能になるのかな。メッカの方向だって教えてくれるようになるのかな。

 とか妄想も膨らむ近未来、でも決してそれは幸せなものとは限らないってことを1日に新宿でイベントがあった「レディ・プレイヤー1」という映画が見せてくれている。VRヘッドセットを着けて<オアシス>に潜ればそこは天国だけれど、実際にいるのは鉄骨が組み上げられた中にトレーラーハウスが鎮座しているようなスラム街。そこに暮らしていながらもVRゴーグルの中に浸れば幸せというギャップがきっと、格差が激しくなった世界で人々を暴れさせないで押さえつけるための道具として機能していくんだろう。今のVR開発がやがて政治に取り込まれ貧者に夢を見せる道具と化していき、その上で富者はますます肥え太る、と。「レディ・プレイヤー1」の世界もそんなんだろうか。

 でもそこに投げ込まれた金の斧。開発者が残した何かを見つければ<オアシス>の支配権と巨万の富がもらえるとあって誰もが一斉に動き始める。そこに挑戦した少年と少女の物語は、2人に巨万の富が与えられるようになって大団円か、それとも。アーネスト・クラインの原作「ゲームウォーズ」を読めば分かるんだろうけれど、読んだら映画への興味も削がれそうなんで今は我慢のしどきか。アーネスト・クラインもガンダムが最後に闘う相手は原作のとおりと話していた。読めば分かるけど読んだら分かってしまうなら読まずに観て驚きたい。だからここは封印、と。サイン入りの文庫を。

 さて「レディ・プレイヤー1」のイベントでは原作者で共同脚本も手掛けたアーネストとプロデューサーのドナルド・デ・ラインをプレゼンターに迎えて特別映像の上映が行われて、映画館などで上映されている予告編よりもより長く編集された映像には、鉄骨のタワーにトレーラーハウスが積み上げられた近未来のスラム街とも言えるスタックパークや、<オアシス>呼ばれるバーチャルゲームの世界がビジュアル化されて登場して、その合間にスピルバーグ監督が登場して「アーネスト・クラインが考えた未来は私が想像した未来と近かった」と話してた。

 「アーネストには誰よりも先見の明があり、誰よりも未来が見えている」と、その想像力を絶賛したスピルバーグ監督。数々のスピルバーグ作品を観て育った世代には嬉しいことこの上ない言葉だっただろう。そんなアーネストと連携を取りながら、彼が抱く未来像を映像化していったというから見ればアーネストの考えるVRといったものが分かりそう。「劇場版 ソードアート・オンライン −オーディナル・スケール−」を監督した伊藤智彦さんが日本のVRと世界のVRの違いめいたものがあると話していたので、その理由めいたものも分かるかも知れない。「ソードアート・オンライン」といえば原作者の川原礫さんもイベントには来ていて、スタックパークのビジュアルに感嘆してた。パクりたいという冗談も口にしていたけれど、格差がついた社会でのVRに耽溺する人々、というビジョンをもしかしたら今後、見せてくれるかもしれない。

 サンリオは変わろうとしているのか。ハローキティやマイメロディといった伝統的なキャラクターを中心に据えてデザインなり利用の方面を多彩にして広げていくのがこれまでの主な戦略だったけれどもこの数年、「SHOW BY ROCK!!」であり「サンリオ男子」であり「アグレッシブ烈子」であり「ぐでたま」といったアニメーション向けのキャラクターを続々と作り出してはそれなりの存在感を得ていたりする。今も「ミイラの飼い方」なんかのグッズをサンリオが手掛けてたりするし、「Fate/Grand Order」や「鋼の錬金術師」といった既存のキャラクターのサンリオデザイン化にも取り組んでいる。そうしたコラボレーションやら新規IPの開発やらをもっと進める覚悟めいたものを、SANRIO EXPO 2018から感じた。専務自らアニメになってたくらいだし。

 だってもうメインの看板にサンリオ男子や「SHOW BY ROCK!!」のシオンやアグレッシブ烈子が登場してキティやポムポムプリンなんかと並んでいるというか、頭身的には大きくなっていたりする。そして発表も「仮面ライダー555」とハローキティのコラボレーションであり、お笑い芸人の「流れ星」とツインリトルスターズとのコラボレーションだったりする。どっちも昔だったらなねファンシーなキャラクターが男の子のヒーローでありお笑い芸人とコラボするの? ってことになるけど今はライダーもお笑いも女性が見ている。そうした人にハローキティやキキ&ララとのコラボは受け入れやすいし、新しいファンだって引っ張ってこれそう。そんな互いの利益がかみ合ってこうしたコラボが生まれているのかもしれない。

 そんな発表会には「流れ星」が登場してちゅうえいさんが相変わらずのギャグ連発を見せてくれた。自己紹介ギャグってことでキキ&ララを題材にすぐさま何パターンも繰り出すあたりの反射神経の良さは、個人的には大好きなんだけれどM−1みたいな場には向かないかもしれないなあ、っていうかYouTuberだったらそれだけで何千万ものアクセスを稼いで億単位で設けられるかもしれない。そういう稼ぎ方はしないんだろうか、やっぱり寄席みたいな場所でファンと直に接する道を選ぶんだろうか。芸人もまた岐路にあるのかもしれない。「にゃんこスター、お前たちは気づけなかった」といった突っ込みはなかなか愉快。あのリトルツインスターズをしてお笑いとのコラボは初。そこで選ぶとして同じ「スター」なら「にゃんこスター」の可能性もあった訳だし。気づいて良かった「流れ星」。キキ&ララに「ひじ祭り」まで踊ってもらえてお笑い芸人として最高かも。子持ちの芸人には自慢できるかも。

 飯田橋で平井和正さんを偲ぶ会があったんでのぞく。壇上に横田順彌さん鏡明さん林石驍ウんという人たちが並んでこれがリアル「超革命的中学生集団」かと感動することしきり。そこに永井豪さんも入って最初の「超革命的中学生集団」の表紙を描いた人と描かれた人が集まった格好でもしかしたら永劫の時間の中で1度きりのことかもしれないと目に焼き付ける。体格的になるほど鏡明さんがアトラスXという覆面レスラーになって当然かとも思えたその並び。周囲で実はプロレスラーだったんだという話が伝わっているそうで、知っている人なら「ああ、超革中でしょ」と言えるんだけれど今の読んでいない若い人だと電通の偉いクリエイターだった人が何でプロレスをと思って不思議がっているみたい。これが断絶という奴か。でも面白いから放っておくみたい。あと30年経ってジョージ・ルーカスを起用したCMプランナーは元プロレスラーだった、なんて話しが普通に広まっているかも。平井和正さんしてやったり。とか思った。


【2月1日】 新橋の烏森方面にあったオフィスの前を何度か通ったことがあったし、JRを越えて汐留に大きなビルを立ててからは徳間康快社長のインタビューをしたことがあった。そこから大門へと移ってからは取材で訪れた徳間書店が目黒に移って駅の上に建つビルの中に入るとか。大昔にそこに入っている外資系の広告代理店を取材しに行った記憶もあるから分かる割と綺麗なビルに、出版社というどこか旧態なところもある業種が入ってどんな雰囲気のオフィスになるのか。まあでもどこに入ったって紙が詰まれ本で溢れるようになるのが出版社だからきっと変わらない雰囲気ができあがるんだろう。行く機会はないと思うけど、誰か行った人があったら聞いてみよう、徳間康快さんの胸像はどこにあるのかって。汐留の社長室に飾ってあったの見たんだよ。

 六本木のパークハイアットかと思ったら西新宿のハイアットリージェンシーで、間違えて遅れて入ったeスポーツの団体統合による新団体の発足発表会。とりあえず景表法であり賭博法であり風営法に関しては深く触れない雰囲気の中でそろりそろりと船出をしていくといった感じ。無関係のAMDが賞金を拠出するからって行ってもAMDの理事長はコーエーテクモの襟川恵子さんだし会員にはゲーム系企業だっていたりする。そこの迂回拠出にあたるか否か。突き詰めるといろいろと引っかかりそうというか、引っかける気なら引っかけられるというか。そういう抜け穴を今は抜けてしまうことを国際カジノ研究所の木曽崇さんなんかは危険視している。

 2017年秋のCEDEC2017で木曽さんが講演を行って、こうした法律がどうe−Sportsの高額賞金大会の運営に触れるかをいろいろと解説をしてくれていたし、今日という日に合わせて4gamerが出して来た木曽さんのインタビューもあって、これらを聞いて読んでいれば本当に大丈夫なのかといった思いも浮かぶ。大丈夫大丈夫と行って走って行ったらピタリと閉じられすべてがパー。被るダメージも甚大な上にお上の介入も招いてしっちゃかめっちゃかになったりしそう。一方で、あれから半年も経っての団体統合、そしてプロライセンスの発行、さらには高額賞金大会の開催と行くならば、そのあたりはキッチリと警察庁なり消費者庁なりと話を持って解決していると思って良いのかどうなのか。やっぱりそこが気になるだけに、いずれ誰かが書いてくれるだろうと思いたいけど、NHK共同日経といった質問者は誰もそこに突っ込まなかったからなあ。

 海外で人気の海外パブリッシャーによるタイトルはどうなるの?という黒川文雄さんの質問はなかなかにクリティカルで、確かにe−Sportsで圧倒的に人気の大会は海外が主流の「OVERWATCH」のようなFPSでありマルチオンラインバトルの「League of Legend」でありEAによるサッカーのFIFAシリーズだったりする。FIFAなんてタイトルそのままに国際サッカー連盟のFIFAが大会を開いているほど。そうしたタイトルが今回のeスポーツ団体の発足に伴い最初に個別に認定されるタイトルの中に含まれていない。

 だったらそうした海外勢は日本で大会ができないかというと、そこは団体にお伺いを立ててってことになって何で俺らがそこまでやなきゃいけないのか、だったら日本で大会なんかやらないよとなるか、分かったそれならお伺いを立てるからしっかりとケツを持ってくれよとなるのか。日本にe−Sportsが普及して欲しい身としてはお互いに同じ目的を持って進んでいって欲しいけれど……。どうなることやら。

 それは確かに華だけど、レースそのものに関係あるかというと違う何かに目を向けさせるものであって、存在していなくてもレースそのものはしっかり運営されて決着も付けられる。だからいなくて良いかというと、やはり無骨なマシンと屈強なレーサーと裏方のメカニックによる爆音とか派手ではあっても華やかさとは縁遠いF1レースの最前線。そこにまるで関心を持たない人の目を引きつけレースへの興味を深めもらう入り口として、グリッドガールすなわちレースクイーンの存在というのはそれなりに意味もあったような気がしないでもない。そんなレースクイーンがF1の現場から排除されるという報道。事実なら現場の雰囲気も大きく違ったものになるだろう。グリッドに並んだマシンを最後まで調整するメカニックと乗り込むドライバーに傘を差すのはつなぎをきたおっさんたち。そんなマッチョでソリッドな光景にレースへの没入感を高めていく……いける? そこが悩ましい。

 グリッドガールが女性性を前面に押し立て、男性の魅了を誘って目を引きつける役割であることに間違いはなく、それを男性中心の社会において女性が女性性、すなわち見た目の美醜でもって男性より一方的な評価を下されているものと言われて違うと反論する術を持っていない。だから差別かと言われれば社会構造においてそういったニュアンスは皆無ではないけれど、そうした見た目の美醜を基準として異性を誘いその人気で同性へも影響を与える存在が、まったくもって排除されてフラットになってしまった時に何が起こるかを考えると少し困ったことにもなりそう。女性が女性向けに商品を売るCMではない場所に、美人や美少女が出る必要性があるのか、その逆はどうなのか、と問われて違うと答えられなくなってしまいそう。だからもう動物とロボットが商品を勧めるようになってしまう未来のCM。それもまた味気ないけどそれが仕方が無い社会が訪れようとしているかもしれない。どうするか。どうすれば良いか。これから議論が始まるんだろう。見ていこう。

 アーネスト・クラインによる小説「ゲームウォーズ」をスティーブン・スピルバーグ監督が映画にすると言われていて、それがようやく「レディ・プレイヤー1」として4月20日に公開となる予定で、それに向けて日本で特別映像を上映するイベントが開かれて見物に行ったら開田裕治さんが大興奮で絶賛してた。曰く「僕らの世代のキャラクターがハリウッドの最新技術で映像化され、しかも洋の東西色の々なキャラクターと一緒になって、それをスピルバーグが作る。こんなに燃えるシチュエーションがありますか?」。怪獣絵師として知られ「ウルトラマン」や「機動戦士ガンダム」なんかのイラストを描いてきたイラストレーターですら、大喜びで語るその口ぶりからこの映画が持つ面白さが感じられる。

 「キャラクターたちをあの映画の鬼才スピルバーグが縦横無尽に使って大暴れさせる。こんな幸せな時代が来て良いんだろうか?」とも話してた開田さん。映像の中にガンダムが出てきた時はさすがに僕らもグッときた。それがまたかっこうよさそうなんだ。いったいどんな活躍をするんだろう。破壊されて終わりってことはなさそうで、物語の最後で何かと闘うみたいだけれどそれは言いっこなし。でも原作を読めば分かるとか。もらえたから読んでみるかなあ、って実はイベント前に買っていたのだった。ダブった。まあ良いか面白そうだから。イベントには原作者のアーネスト・クラインも来ていて「カウボーイ・ビバップ」のソードフィッシュUやハローキティ、そして「森崎ウィンさんが演じるダイトウのアバターの顔が三船敏郎さんになっている」と話してた。何だって! 日本が世界に誇る俳優の三船敏郎が登場するのかこの映画。やっぱり観に行くしかなさそうだ。


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