縮刷版2007年11月上旬号


【11月10日】 そして一気に2周目の「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲームをラストまで押し進める。途中でスザクを襲おうとするカレンを足止めできず何度も同じ場面を繰り返すことになったけれどもどうにかクリアしてそして神根島で迷ってスザクをとりあえず生きさせるんじゃなくて仲間にしてしまったら着いてきてちょっと驚いた。選択枝はあってもストーリーに準拠した展開へと強引に戻されるのがこーゆーのの通例なだけにまるで原作と違う展開に行って果たしてどーなるんだと思っていたらとんでもないことになってこれでもし、続編のアニメーションを作れと言われたから監督だって頭を抱えてしまうかも。コーネリアはとっくにおらずユフィはゼロにナイトメア戦で敗れスザクも同様に……。ライバル関係恋愛関係のすべて消えてしまった後で戦う相手はシュナイゼルとロールかつらの親父さんではちょっと絵にならないよなあ。

 もしもあそこでユフィをスザクに討たせたら、って考えるけどそれだと討とうとしている途中で寝返り向こうについた挙げ句にゼロにユフィともども粉砕されるんでラストはやっぱり同じか。だからやっぱり神根島でスザクにはただ生きさせておけば普通と同じ展開になったかそれとも最初っからユフィの騎士として出てきてそして2周目と同様のラストに行ったか。奥が深い。あと原作には出てこない王子様なんて最後にゃ超巨大なナイトメアに乗って登場しては何発もミサイルを発射するものだからたまらない。でも強くなっている上に復活の実もたくさんあって頑張らなくてもうち破れるのが2周目ならでは。そんなあたりのバランスも考えて2周目のエピソードや展開が考えられているんだとしたらこれでなかなかに果てしない奥深さを持ったゲームなのかも知れないなー。ただのキャラゲーだと嘗めてかかってはいけない。3周目も始まりは2周目と同じだったけれどおさらに違う展開とかあるのかな。まあゆっくりと試して行こう。

 無料の漫画週刊誌が刊行されたと聞いて、瞬間的に「1カ月もたないね」と思った自分に反省。しっかりで続けている上に面白い漫画も結構あって毎号楽しみに読んでいる「COMIC GUNBO」にあって最大級に面白かったヨコシマンさんの漫画「パート怪人悪キューレ」(デジマ、760円)がいよいよ単行本になって登場したんで買って読んだらやっぱり最高級に面白かった。戦隊ヒーロー「ヒーロー5」に所属するイエローカレーを夫に持つ家庭の主婦が主人公、と聞けば浮かぶのは、スーパー戦隊物の一種のパロディで、仮面を被り颯爽と現れ怪人相手に戦うヒーローたちににだって、家庭があって家族がいるんだという内幕を描いてほのぼのとさせる作品だと想像したら半分は当たっているけど半分は外れ。メーンはその主婦が夫のリストラ危機に立ち上がってパートに出た先が正義ならぬ悪の組織。そして戦闘員から女怪人「悪キューレ」へと出世して、夫たちの戦隊ヒーローを相手に戦いを繰り広げる。

 戦隊ヒーロー物のパロディでもあって同時に優れたオマージュとも言えそうで、戦うヒーローや悪の組織の大変さと夫婦の素晴らしさって奴が同時に描かれていて笑えて楽しめ泣けてうれしがれる。今年1番の4コマ系漫画と断言したって恥はない。何よりレオタードにエプロンをつけ目にはマスク、手にはおたまて悪キューレの格好が扮装が最高で、もしもこれが実写ドラマになってくれれば世の男性は鼻血を吹き出しながらテレビ画面を食い入るよーに見つめることになりそー。悪のプロパガンダと誹らる覚悟でテレビ局には是非に実写ドラマ化を望みたいところ。主演は誰が良いかなあ、伊東美咲さんかなあ、年齢もほとんどばっちりだしなあ、仲間由紀恵さんじゃあちょっと明るすぎるしなあ、かといって矢吹春奈さんじゃあパンシャーヌだしなあ、難しいけど考え甲斐はありそーだなあ。「ヒーロー5」のモモちゃんも迷うところだなあ。

 ゆらゆらと日本橋まで出て珈琲屋で「SFマガジン」向けの下書きを仕上げてそれから開店していた大丸の下を抜けて秋葉原へと出向いて「ヨドバシカメラ」で電気毛布を購入。去年は途中で電気毛布が壊れて暖をとれなくなってそして春先の冷え込みから風邪を引きインフルエンザにかかって苦しんだんで、予防の意味も込めて早い内から暖房の準備を進めておこうと決めたもの、ってエアコンはどーしたと言われそーだけれども動かなくなってすでに10年、心にはないものと決めてかかっているのです。あとは今ずっと玄関先で仕事をしているんでここに置く電気ストーブかカーボンロッドが発熱するヒーターが欲しいなあ。それだけあれば今年もどーにか冬を越せそう。財力的に超えられるかは知らないけれど。職業的には……これが一番ヤバかったりするのかも。

 うーん残念、前半こそ強豪のガンバ大阪相手に結構パスも回ってシュートも入って良いところまで行っていたけど所詮は急増ボランチだけあって相手の攻撃をしのぎきれなかった上に妙に不安定な飛び出しが目立つゴールキーパーのグッピー岡本選手が幾度かやらかした挙げ句に中途半端に出て寄って逆をつかれてバレーに1点押し込まれ、それからさらにもう1点をたたき込まれて2点差に。後半でこれではもはや追いつくこともかなわず負けてしまったけれどもFC東京も負けたおかげ順位は大きくは下がらずこれで明日の試合でサンフレッチェ広島が負ければジェフユナイテッド市原・千葉のJ1残留も決まるんだったっけ、まあそうでなくてもほぼ決まった感じで日本リーグ時代からを含めてとりあえず永久1部の記録だけは維持できた。あとはレギュラー陣が下がった時でもそれなりのパフォーマンスを発揮できるサブの拡充が進めば強豪入りも間違いないんだけれどそーなった時にレギュラー陣が抜けていくのがジェフ千葉だからなあ。来年もやっぱり中位か。でも永久中位の名古屋グランパスエイトがいるから大丈夫か。エイトが取れて永久エイトから抜けるものの下に行く可能性だって多分にありそーだからジェフ千葉の中位安定もより強固に、なって欲しくはないなあやっぱり上を狙いたいなあ。ニコ・クラニチャールとかクラスニッチとか来ないかなあ。ケジュマンとスタンコビッチも来れば最強間違いなし、なんだけど。


【11月9日】 すごいな菌男。日吉酒店のおやじなんだけれども蔵に付く菌が家を出る時にむおっとまとわりついていくから菌が見える沢木の目にはあるく菌に見えるんだけれど漫画だと点の菌で塗りつぶされているだけの表現がアニメーション版「もやしもん」だと3DCGでもって描かれ日吉の爺さんの周囲を折り重なり、んでもってうごめきながらまとわりついて様がある意味リアルに表現されている。んでもって1枚の絵になれば普通の2D。なあるほどこれが「東京国際映画祭」のトークショーでCG監督の人が喋っていた「もやしもん」的3DCGの効果的な活用法なのかと改めて納得。菌が人を離れて天井へとくっつく場面なんかも雰囲気出ていたし。これを手書きでやってた昔を誉めるべきなのか、それとも昔だったら別の表現が使われたのか。

 「装甲騎兵ボトムズ  ペールゼン・ファイルズ」の発売に関連して高橋良輔監督に話を伺った時もおっしゃってたけど今回の1巻目の目玉とも言える冒頭の、アーマードトルーパーがわんさか出てきて海岸にがんがんと上陸していく上を巨大な船が飛んで取りつきようのパイルをぼんぼんと落としていく大群衆のシーンも、ATをCGにするからって決めたんで実現した映像でもしもこれまでどおりだったら遠景から群衆が戦っているような感じになったかもしれないとか。そんな絵描き的な制約もあって避けてきたところもあったけれど、いよいよ本当の戦争を、本編の「ボトムズ」では出てこなかった戦争というものを描きたいって考えが熟した時、それをリアルでシリアスなものにするんだったらCGはやっぱり不可欠だったってことになりそー。評判とかあんまりチェックしてないけれども絵のテイストで揺らぐドラマじゃなく、プラスアルファの迫力がもたらされている以上はそれなりに前向きに受け止められていると想像、するけど果たしてどっちなんだろー。「コードギアス 反逆のルルーシュ」はCGってあんまり目立たないなあそういえば。

 それにしても能登くっさいよ能登。かわいいと言われる役には慣れまくっていてもくささが爆発する役はもしかして初めてだったんじゃなかろーか。日吉酒店へと闖入してきたシベリア返りの抑留兵か列車で都会へと向かう中国の行商人みたいな衣装をまとって入ってきた武藤葵の背負ったリュックから吹き出す汁、汁、汁。槍の刺さった王蟲から吹き上がる体液にも似ているけれどもあっちは酸の海に向かおうとする王蟲を必死で留めようと頑張るナウシカの気丈さもあってまったくにおいとか感じられなかったのに、こっちはものが発酵食品だと分かっているだけに絵でもなかなかのおぞましさ。それを浴びている上に服だってきっと何週間も変えていないその体から発散される体臭が、入り交じった武藤さんからはいったいどんなにおいが漂っていたのか。元が美人なだけに想像するのもなかなかに愉快。さてもここまで5話くらい? 全11話ってことらしーんで話は春祭りだかで終わりかそれとも日吉酒店のゴスい妹登場まで行くか。聞きたいなあ妹の声。

 「怪獣工場ピギャース!」に出てきた美少女の工場長ってお仕事も珍しかったけれどもライト方面の小説でエンバーマーってのもちょっとは珍しいかも、まあライトってもレーベル的にはボーイズラブな方面にある蒼竜社の「ホーリーノベルズ」にあって自身もBLな作家でありながらも設定的にものすごかった「WELL」って作品を書いていたりする木原音瀬さんが去年あたりに1冊出した「吸血鬼と愉快な仲間たち」では主人公こそ米国の田舎で吸血鬼の女の子に半端な噛まれ片をしてしまったためいったん死んでんでもって蘇って吸血鬼になりながらも昼間はコウモリ、夜だけ人間の姿になるアルって青年だけれど彼が血を吸いに入った肉の工場で凍りづけにされたまま日本へと輸出されて解凍されて人間となり、不審者だと疑われ捕まった警察のアウトロー的な刑事に連れられ行った先が、コウモリ好きで人間嫌いの暁って青年の家。その彼が仕事にしているのがエンバーミングで最初は疎んじられ不審者がられたものの米国から来た青年は、吸血鬼だと分かってもらえ置いてもらえるようになってさらに、暁のエンバーミングの仕事を手伝いながらちょっとだけ血をもらうようになってそして第2巻。

 警察に不審者として捕まった過去があるため人目にさらされることを避けなくてはいけないアルなんだけれど、暁の同僚から頼まれ雑誌のモデルをやってあっぱり暁から怒られ、けれどもそのアルのモデル姿を見た暁の同級生だったテレビ局のディレクターがやって来ては吸血鬼役で出てくれと頼んできてそれは理ながらもエンバーミングの役作りを監修する羽目となって出向いたテレビ局についていったアルがドタバタから吸血鬼役をすることになってそして張り込んだ現場で怒る女優の死。吸血鬼として血に敏感だったアルの能力が真相をつかみながらも超常的な力故に公にはできないもどかしさの中から新たに起こる事件に巻き込まれながらもアルやその仲間たちは真相へと近づいていく。

 クールな美形の暁に外国人としてモデル並の容姿を誇るアルの同居ってところで浮かんだ設定的なボーイズラブ的展開が1巻ではまるでおこらずバディ的とゆーよりももっとクールな兄貴と気弱だけれど人の良い弟の日常って感じで進んだけれども2巻では、クールな暁に言い寄る後輩なんかが出てきてちょっぴりほんわかとした空気も舞い降りる。ぴったりと寄り添わざるを得ないアルを暁の恋人と見る周囲の目もあってそれなら自分もと強引に迫る後輩の姿はなるほどBLの読者をそそるかもしれないけれども、それが状態化した地平から始まるボーイズラブとはちょっと違って、ノーマルがいてゲイがいて起こる理解と反発、同情と葛藤といったセクシャリティにまつわるドラマがしっかりと描かれている部分があって、ジャンルとしてのBLに慣れていない人でもそれほど違和感なく入れそう。後輩に感化され、異国ですがる相手が暁しかいないアルの揺れて傾く心情の変化なんかも興味深い。吸血鬼ならではの非日常的な部分と異文化コミュニケーションの難しさとセクシャリティの悩ましさが混ざりありながらも、愉快に進む良質の小説って言えそう。あとエンバーミングという仕事が持つ意味なんかもつづられていて勉強になるし心打たれる。ほのめかされた暁の出生なんかが次はテーマになってくるのかな。年に1冊でも良いから刊行を続けて欲しいシリーズ。

 いつの間にか店頭に並んでいた有川浩さんの「図書館革命」(メディアワークス)を買ってプロダクションI.G.の人が出てくる場所へと持っていって見せてどうですかと聞くと神山さんじゃないけど「攻殻機動隊S.A.C」のチームが一所懸命になって作っているから期待してねと言われたんでまあ安心。なにしろメディア規制と戦うよーな内容なんで半端なチームじゃあキャラクターの恋愛とかへと話を振り向けそーしたテーマが埋没してしまう上に戦闘シーンも腑抜けたものになってしまうだろー。「攻殻機動隊」ならまあ立場こそ違え力を持って敵と戦う舞台の話ってことで共通点も多いんでその辺りもちゃんとした描き方になってくれそー。問題はどのあたりまでやるかってところか、とりあえずはやっぱり第1巻の「図書館戦争」までかな。そうするとやっぱり11話くらいか。短いなあ。「もやしもん」とか「墓場鬼太郎」と一緒か。まあDVDを買う側にはそれくらいが実は丁度良いんだけど。関係ないけどすごいな「墓場鬼太郎」の声優陣。第1作目と同じ野沢雅子さんに田の中勇さんに大塚周夫さんだよ。んでもってこの3人なら昔とまるで変わらない感じが出るってことが分かってしまっているよ。だったら今の鬼太郎だってこの3人でやったらひょっとしたらと思うけれどもそれだと予算に足もでる、か。大塚明夫さんがネズミ男じゃあ違いすぎるしなあ。

 んでもって興味深かったのは石川光久さんの昨今話題のアニメ業界における賃金の低さにかんする認識でもちろん高いとは思ってないけれども低いと感じるところから努力してはいあがっていくことの方が重要、高い人は高い人なりに才能もあって努力もしていてそうでない人はやっぱりそれなりなんだって意味のことを話してた。エンターテインメントの世界は才能こそがすべてで芸人と変わらない、ってことになるのかな。そうなると芦田豊雄さんがJAniCAの会見で話してた、アニメーターは仕事が山とあってなおかつ賃金が安いから仕事のまるでない面白くない芸人とは違うんだって説とも真っ向からぶつかるんだけれども、仕事があってそれに対して求められるクオリティで答えているにも関わらず適正とも言える賃金が得られない状況は確かにおかしくって問題ながらも本数ばかりが増えて人手が足りなくなってしまっている環境で、決して水準に達していない人が現場に入って満足のいくクオリティで仕事をこなせていない上に作品の分散化で1作あたりのお金も減って末端には届かず賃金が伸びないってことなんかも想像できるだけに、芦田さんの言葉を額面どおりに受け止め業界に普遍化してよいかどーかはちょっと難しい。

 ここで作品数が絞られて才能を持った層に対して適切な量で仕事が振られそれがクオリティにつながり売り上げも確保できてリターンも得られて制作費も増え現場に回るお金もさらに増えるといったスパイラルが起こればそれで満足する人もいるんだろーけど、そーは簡単にはいかない状況がまずあって、そして広く薄くなったお金の状況を見て良い人材が入っていかなくなった暁に起こる産業基盤の崩壊といった将来像を鑑みて、芦田さんが危機感を抱いて何とか待遇を良くしていこうと考えることもよく分かる。I.Gはなるほど1社の努力で水準の高い仕事をもらえるようになり、その水準を見て人材も集まるようにひとつのスパイラルが出来ているみたいで、そーした努力をしていないにも関わらず苦境ばかりを訴えるところがあるとしたらあんまり嬉しくないのかもしれない。ただ崩れ落ちていく業界への評判がいずれは自社へと回って否定しても否定しきれなくなる状況ってのが起こる可能性もあったりするだけに、業界の重鎮たちが考えていることに対して協力とまではいかなくても、共感と理解は示しつつ手本となって欲しい気もするなあI.G.には。コスト管理用のソフトがあるならそれを無償とはいわないまでも公開して業界デファクトみたいな形でリリースしていくとか。


【11月8日】 藤井リナちゃんを見る。誰だそりゃ、って思ったけれども登場したリナちゃんは細くって可愛くって足長くって綺麗でもはやこれからは誰でもない藤井リナちゃんだとの認識を確かなものにする。まあ次にあっても絶対に分からないだろーけれど。人の顔を覚えるのって苦手。それが美人であっても。時東ぁみにぃくらいに特徴があれば別だけど。眼鏡をはずされたらきっと分からないだろーなー。んでリナちゃんだけれど登場したのはタカラトミーがTSUTAYAといっしょになに定番の着せ替え人形「リカちゃん」でもってキャンペーンを始めるって話で中身的にはTSUTAYAが展開している女性向けにいろいろ商品を紹介している企画に女性といったら上はおばあちゃんから下は子供までご存じな「リカちゃん」をナビゲーターに引っ張り出して、より訴求力を増そうってことになっている。

 タカラトミー的にも子供だけじゃあこの少子化の世の中で市場がどんどんしぼんでいってしまうだけなんで、「リカちゃん」をひとつの女性が好むブランドとして確立させてそこを起点に子供だったら昔ながらの「リカちゃん人形」を楽しんでもらい大人だったらファッションドールとしてのリカちゃんや、リカちゃんを含めたガールズビューティーな世界に浸ってもらおうって意識があって、TSUTAYAとのコラボレーションが実現した。んでTSUTAYAでもピカ1な六本木のお店には今日から蜷川実花さんが撮ったリカちゃんの蜷川さんらしーどぎつい色目に写真が飾られていたり、関連グッズが置かれていたりしてなかなかに賑やか。それを子供が見るだけじゃなくって六本木だけあって見目麗しくも細い女性たちが眺め手に取り愛でてる様になあるほど、団塊世代にとってのアトム以上に身近な存在でアプローチの上で効果も高いんだってことを知る。

セレブにゴージャスな藤井リカかんのリナちゃん、じゃない藤井リナさんのリカちゃんカワユス  大人向けだったら「ジェニー」ってカテゴリーがあるんだけれどもそれは玩具としての着せ替え人形としてややお姉さん向けってだけのことで、ブランドとして大人の女性が「ハローキティ」を持って平気な感じってものではちょっとない。ジェニーを機軸にして例えばバービーみたいな高級ブランドのコラボレーション商品ってのもなかった訳じゃないけど、でもやっぱり玩具の延長って域は抜けられなかった。ましては昨今はジェニーがわあわあ良いながら浦沢義雄脚本の上で踊り走る時代。ブランド化するにはタイミングもちょっと悪い。比べればすでにして40年の歴史を持って永遠の女の子たちにとって永遠の憧れとゆー認識が染みついている「リカちゃん」を、ブランド化する方が固いし確実だし夢も広がるってことになるんだろー。なあるほど。

 んでもってその六本木のTSUTAYAでもって開かれた発表会に登場したのがオリジナルのコーディネートを施したリカちゃんを提供することになったうちの1人だった藤井リナさんで、噂を聞きつけたのかそれとも呼ばれたのか、藤井さんに負けないくらいに細くて化粧もばっちりな女の子たちがわんさか詰めかけ舞台を取り囲んで大歓声。その中心にいるだけで心も若返る気がしたけれども半分くらいはカメラマン席に居て邪魔な野郎だなこの親父って意識もこもっていたのかもしれない。その毒気がきっと今晩あたりに心を苛むんだろー。ちなみに藤井さんの「リカちゃん」は白と黒とが基調となったセレブ感漂う「リカ」ちゃん。人形だけに足も長くてすらりとしていたけれどもそんな人形を超えて細くて足も長い藤井リナさんの体系の凄みには同じ人間として参ったというか負けたというか勝負になんて紀元前からなていなかったというか。人間って本当に同じ種なのか。嗚呼。

 六本木から転戦して渋谷の方ではなにやらお嬢様風のイラストが描かれた化粧雑貨を展開している会社とバンダイとの共同発表があって時間はまるで間に合わなかったけれども最後のマリエさんてゆーモデルさんの撮影会に参入。いやあこっちも細いぞ藤井リナさんい負けないくらいに細くて足が長くって、やっぱり人間ってのは種族的にいろいろとあるんだってことを強く激しく確信する。自分は果たしてそっちに近いのかそれとも遥かに遠いのか。鏡を見て考えたいけど見ると愕然とするからしばらくは見ない。こっちもどっちかってゆーと子供がターゲットではなくキャラクターに違和感を抱かず70年代80年代少女漫画的なノリにも免疫のある、それなりな層の人たちがターゲットになっていそーで、バンダイがそこに絡んでキャラクター展開をしていくってことはつまりやっぱりタカラトミーの「リカちゃん」コラボと同様に、子供だけじゃあ駄目だからって大人を狙おうとしている動きの現れってことになるんだろー。乗せられているよーだけれども、乗ってしまうのがそんな世代の悲しさよ。男子はバンダイ、女子はリカちゃんとか諸々に引っ張られて一生を玩具メーカーに貢ぎ続けるのだ。

 映像化だったら絶対に三浦しをんさんが最初だって思っていたのにアニメーションでは「N.H.Kにようこそ」に先を越され実写映画でも「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」が先に行われていたりした上に今度は万城目学さんの「鹿男あをによし」が玉木宏さん主演でテレビドラマ化とか。配役の性別がやや変化していたりとドラマっぽいところはあるけれども、鹿が喋っていろいろ困ったことが起こる展開上の妙味はたぶんスポイルされないだろーからまずまず安心のドラマになってくれると信じたい。綾瀬はるかさんは別にぶすったれた剣道部の女の子をやる訳じゃあないのか、そっちはいったい誰がやるんだ、一応は歴としたヒロインだし、それによってラストシーンの感動も大きく変わってくるだけに要注意。それにしても「バンブーブレード」のアニメ化といー剣道がなにやらブームなのか、だとしたら次は是非に「武士道シックスティーン」も映像化して欲しいもの、沢尻エリカと長澤まさみで作れたらもう視聴率は間違いなしだけれどもドラマの中で本当に血を見たりするかもしれないなあ、って流石に配役無茶過ぎるか、誰がいいかなあ武士道少女とおっとり少女。

 んでもって「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲームをさらにじくじくと。シンジュクゲットーで東郷と落ち合いランスロットのパイロットをスザクと確認したけれどもその後でスザクがユフィの騎士じゃなくって得体の知れない皇族から男爵に任じられたのには驚いた。騎士と男爵じゃあ身分違いすぎ。だって貴族じゃん。貴族ってのはつまりは西洋じゃあ所領があってこそのもので勲章みたくぽいぽい与えられるもんじゃあないし、男爵から子爵とか辺境伯だとかにほいほい鞍替えさせれられるもんじゃない、って思っているんだけれども実際は不明、ただ騎士侯でしかなかったヴィレッタが辺境伯に“昇進”させられているのを見ると不思議な気持ちも浮かぶなあ。まあいいたとえ男爵でも騎士の時と同様にアッシュフォード学園でお祝いのパーティーが行われることには違いがない。格段の違いでも内容は同じなのはそりゃあゲームだからってことになるけどそこで忍び込んできたカレンを留めるのが間に合わずゲームオーバー。そうか戦闘に負けなくってもゲームオーバーがあるのかと確認。さあやり直そう。


【11月7日】 「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲームで藤堂中佐を助け出してから眠り起きて録画してあったアニメを鑑賞。やおってたんで「げんしけん2」はハイスピードのスキップ再生で展開をなんとなく理解。というかそーゆーのをやられても「げんしけん」のファン的にはちょっとあんまり嬉しくないよーな。もっと春日部さんとか大野さんとか出しとくれ。「ナイトウィザード」とか「BLUE DROP」はあとで見る。「キューティーハニー」はずっと録画は続けているけど愉快そーな割に話しが今ひとつだったりするんで見てない。録画やめるかHDDのスペースも少なくなって来たし。それをいうなら美少女ゲーム系のアニメは録画はしてもほぼ全滅的に見ていないなあ、どれか残しておいた方がいい奴ってあるのかなあ。

 新聞を開いたら「『機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス』発売」とゆー記事と「サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』社長インタビュー」とゆー記事が載っていた、って書いたのはどっちも自分だ。日本広しといえども世に記者の山ほどいると言えども「ガンダム」と「サッカー」を同じ日付でそれなりな分量でどばっと書いてしまう人間ってのはそーはいないし、載せてしまうメディアってのもそーはないよなあ、これは趣味が狭いってよりはそんな趣味でも仕事にしないとなかなか紙面が立ちゆかないってゆー弱小人手不足メディアならではの緊急事態。場合が変われば「ボトムズ」と「PS3」の記事が同じなだけの分量で載ってしまうこともある。ほかだと「ライトノベル」と「アート」? そんな記事ばっかり書いてて何で経済関係の所属かとゆーのは永遠の謎だ。適材適所とゆー文字があるいは辞書に存在していない世界なのかもしれないけれど、適所へ行ったらどれが1つに絞らされるのが関の山なんで世界の片隅で趣味にしばらくは走り続けよう。ふと前を見ると崖っぷちだったってのは勘弁な。

 「文学フリマ」が近づいて来たんで今回はどんな有名人が出るんだろーと調べていたら発見した「オーマイニュース」の記事は「11月11日に秋葉原で『第6回 文学フリマ』が開催される。自作の小説や詩を持ち寄って販売する文学系同人誌即売会で、参加者(サークル)、出展者ともに年々増加し、同人誌即売会の先達であるコミックマーケット(コミケ)に近づいている」ってあって腰を抜かす。あの秋葉原の狭い会場に「コミケ」に匹敵するってことは1日だと10万人? くらいは集まるのかと思うと身を潰されないよー厳重にガードしていく必要がありそー。1万人だって人間焼売になってしまうかも。っていうかこの記者、「コミケ」に行ってそのすごさを見たことがあるんだろーか。せめて出展者数じゃなくって出展したい度が「コミケ」にちょっとづつだけど近づいてるってすれば良かったのに。まあ良いや当時はかけつけ1万人ならおそらくは御徒町あたりまで昭和通を居並ぶ行列を眺めよう。

 めぼしいところでは桑島由一さんのレコードを作らないレコードレーベル「ノーディスクレコーズ」がなんか出すみたいなんでまっさきに駆けつけて購入の予定。今回もなかなかの装丁っぷりできっと内容も爆裂してそーで楽しみ。Tシャツも売るみたいだしとりあえず喜捨。でも大行列とか出来たら大変かもなあ。早めに出よう。ほかはトヨザキ社長こと豊崎由美さんが何やら出展するみたいだけれどもいったい何を出すんだろー。書評講座か何かの人たちの合評集でも出すのかな。あとは出展者の一覧を見ただけではまるで分からないんで当日に行って机の上をぶわっと眺めてその中からめぼしいものを探すとしよー。オタクサブカル批評系な若人とかは出ているのかな。いないのかな。

 「鏡よ鏡」と鏡に向かって呪文を唱えて「一番美しいのはだあれ」と尋ねる。帰ってくるのは「それはあなた」という言葉。別に魔法の鏡なんかじゃない。魔法だったら時には「それは白雪姫」だと言って激怒させるかもしれないけれども普通の鏡は鏡を見ている人の聞きたい言葉しか返さない。というよりそんな言葉しか鏡を見ている人は欲しないし、そんな言葉が聞こえたという感覚しか抱かない。人間とは実に身勝手な生き物だ。

 けれども人は耳に優しい言葉だけを聞いて生きてはいけない。それは未来を狭め生き方を悲しいものにする。本当のことを知って本当の自分を感じ本当の明日を手にしなくてはいけない。けれども人間の心の弱さが耳に触りの良い言葉だけしか届けない。だからロボットという”本当の魔法の鏡”が求められているのだと、菅浩江の「プリズムの瞳」(東京創元社、1900円)という連作短編集が教えてくれる。そんなに遠くはない未来、ロボットが実用化されたもののプロフェッショナルの仕事を人間以上にこなせるように作られたロボット「Pシリーズ」は何故か職域から排除され、今は絵を描くように支持され全国を彷徨っている。

 帰る場所もなく存在意義すら奪われたそれら「ピイシリーズ」のロボットたちが、さまざまな場所を訪れてそれぞれの能力に会わせた方法で絵を描き、そこで人間たちと関わりを持つとゆー流れで書かれた連作短編集。例えば人間から血液を採取してそれを加工して絵に仕立て上げる力を持ったピイは、とある持病を持った男性と同居している女性から血液を得て絵を描こうとするが、なぜか同居している男性が強攻に反対してピイから採取したサンプルを取り返そうとする。女性の血液を分析されると拙い理由。ピイと出会いピイが絵を描こうとする行為を鏡のよーにして、女性は自分というものの存在意義を考え、そしてどこかぎくしゃくしていた男性との仲を一気に深める。

 抽象画しか好まない、どこか遠くを見るような雰囲気を持った男性とつきあっている女性が、男性に自分をもっと自分を見てもらいたいと抽象画を描いていたピイに頼んで自分の絵を描いてもらったら出来上がってきたのがどうにもくすんだ色の絵で、それは自分じゃないと憤り違う絵を描いてもらったものの、男性には実は秘密があって決して女性を愛していなかった訳ではなく女性の独り相撲だったことが分かって来る。ピイはだから疑心暗鬼の女性の雰囲気からまず最初の絵を容赦なく描いたのであって、そんなピイとの邂逅から女性は自分の本質に近づき男性の本質を感じ取って次への1歩を踏み出す。

 ほかにもさざまなシチュエーションで登場して絵を描き絵を見せさまざまな人間の心をざわつかせるピイ。すべてを合理的に処理をして合理的な答えしか返さないピイは、だから時には尋ねた人に残酷過ぎる答えを返すこともあって嫌われ、排除されようとしている。攻撃をくらい破壊され放り出されて朽ちていくピイも少なくない。撲滅を画策する勢力もあって、正直者過ぎるピイが息子の犯罪を告発してしまい、犯罪が露見したことで自分の将来が閉ざされたと逆恨みする父親は、本質をとらえ反射して照らし出すピイの鏡のよーな機能を憤ってピイを撲滅するための組織を作りだしほどだ。

 ピイはだから不必要なのか、というと中にはピイの本質を見抜き本質だけを告げる“魔法の鏡”の言葉に虚飾を脱ぎ捨て身軽になって、未来をつかんだ人たちもいるから難しい。曖昧なままでいることの幸せも一方に見つつ、そこそこの幸福から絶対の幸福へと突き抜けられないでいる曖昧さが招く葛藤を振り払って満点の幸福をつかむことの素晴らしさを感じてそこから、人間としてどう生きるかを学ぶのが良いのかもしれない。なるほどそうか「ピイシリーズ」をまとめたこの短編集自体が、人はどこまで正直で在るべきなのかを尋ねさせ、答えを考えさせる“魔法の鏡”のような物語だったということか。ならば問おう。僕たちは今、どう生きるべきなのか、と。


【11月6日】 起きていられればリアルタイムで見るし、眠っても起きたらすぐに見るアニメーションの第1位に今秋輝いた「バンブーブレード」を今日は起きてすぐに見る。珠ちゃんは可愛いねえ健気だねえ小さいねえ。小さいは余計だけれどもその小ささをものともしないでまずは先鋒の眼鏡娘で実は2段となかなかな原田小夏をあっさり破りそこで引っ込み引き返してきたらすぐばれた。そりゃばれるわな。でも最初の試合のすごさにもっと見たいと町戸高校の生徒も先生も思ったのかそのまま並んで最終戦待ち。その前に繰り広げられた戦いも立ったキャラクターどうしのぶつかり合いが見られて、こーゆー作品にはありがちながらもありがちだからこその楽しさって奴を、存分に堪能させてくれる。

 珠ちゃんの次に挑むは素人ながらもブラックパワーを内に秘めたミヤミヤで、気を利かせた雰囲気のこっそり見えたダンくんが場を外している間に堂々の暗黒化。したものの相手が彼氏とよりを戻すメールをもらい復活を果たしてあっさり決められ試合は終わり。素人ではやっぱり勝てないか。でも頑張ったミヤミヤ。その頑張りを道場の外で見るダンくんの心情が何とも愛らしい。知っていたって関係ないってことなのか。それを知らないミヤミヤのいじらしさもまた愛らしい。2人がいてこその「バンブーブレード」なんだなあ。いやサヤもサヤで頑張ったけど。

 そのサヤが登場しては、気弱ながらも本当は強い相手と五分の勝負で引き分けそして、副将の紀梨乃はつばぜり合いと脚ひっかけのミヤミヤに負けないブラックぶりを見せるおみまゆ声の安藤優梨を相手に焦らず慌てず珠ちゃんを見習い基本を守って見事に勝利。そして迎えた大将戦。大声と大柄な体格で威圧しようとする銀髪長身の横尾摩耶を相手に珠ちゃんも気合いがふくらみ気合いで勝って圧倒。すばやい出足でストレートの勝利を収めて見事に室江高校が勝利をものにしたかと思ったら、町戸の教師が立ち上がって珠を相手に果たし合い。さてどーなるってところで始まるエンディングがまた良い歌で、オープニングともども買いたいCDで「ef」に並んだ感じがたっぷり。発売が待ち遠しい。そんな「バンブーブレード」の次回はいかに。まあ寿司喰ってるんだから勝ったんだろーな。でも回転寿司だったぞ。

 そうか「図書館戦争」もアニメ化かあ、それもプロダクションI.G.で。「電撃大賞」の発表会を見に行くよーになってこれでえっと8回目? 前は飯田橋でまあこぢんまりと開かれていたものが去年から場所を信濃町に変えて芝生の見える中庭も瀟洒な場所でスペースも広くなっての発表会。関係者くらいしかのぞいていたなかったのが作家の人とかものぞくよーになって広い会場をいっぱいに人が埋めていて、授賞式っぽい雰囲気も高まっていたけどそんな中でこれまでの電撃におけるメディアミックスを振り返り、これからのメディアミックス予定を公表したビデオで「狼と香辛料」とか流れてまあ良い感じになっているなあと思わせたついでに「図書館戦争」のアニメ化予定も発表、時期もスタッフもまるで分からないけれどもIGだから「攻殻機動隊SAC」みたいな雰囲気のアクション中心な映像で行くことになるのか「精霊の守り人」みたく重厚な雰囲気を見せるのか。

 NHKでさすがにメディア規制への批判があからさまな作品をやるとも思えないんで民放で、やや予算を下げて作るとしたらペラい絵になってしまうのか。でも民放だともっと難しそうな題材だし。謎。出てくるのがすくなくとも主要キャラは20歳を超えてるよーな人たちばかりで1番格好の良い稲嶺司令は爺さんで、それで普通の深夜アニメで作ったって見る若人なんていやしない。それなりの層が普通に見てくれるだろー枠で普通のドラマとして流す方が良さそうだけれどそれだったら別にアニメにしなくってもって気もしないでもない。だって別に「攻殻機動隊SAC」ほどCG使って描く必要のあるメカもないし「精霊」みたいな突拍子もないアクションだって不必要。戦闘シーンは大変だけれどメーンじゃなくって普段は図書館の中での情報戦情緒戦が大半。そこでのキャラのやりとりをメーンにしたら実写だって十分いけそうなのに。

 とゆーか、どーして実写映画にしないかなあ。傘下に映画会社も配給会社も抱えているのにそこでの自社グループ刊行のライトノベル関係を映画化したって話をあんまり聞かないもんなあ、「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」も日活とデジタルフロンティアだしなあ、お映画な世界じゃまだまだライトノベルなんてキャラクター商品でしかなくって撮るに値しないとでも考えているのかなあ。まあ良いやともあれあの主題をどこまで抑えず全力で描くかに注目、放送する放送局の力量にも。毎日放送で竹田プロデューサーに作ってもらったら硬派な作品になったかもなあ、稲嶺司令役に筑紫哲哉さんとかをあてはめて例の口調で対権力とか語らせてみたりするかもなあ、でも毎日放送はTBSじゃないからそこまでの義理はないか。

 んで第13回の「電撃大賞」は峰守ひろかずさんの「放課後百物語」が受賞、高校生の少年の前にある日突然現れた美少女が男の子の血を吸いたいと迫ってきて驚き慌てた少年はあいてが物の怪の類だと見抜いてけれども好きになってしまって絵のモデルになってしまうんだけれどそこにピンチが起こって仲間たちが挑むとゆー、もう聞けばありがちで梗概を読んだだけで放り投げてしまいそーになるかもしれない設定だけれど、梗概だけでは分からない魅力ってものが実際に原稿を読むとたっぷり詰まっていたりするケースってのは新人賞の応募原稿にはよくあること、らしーんでこれもきっと受賞するだけの魅力ってものがあるんだろー。年齢からすれば仕事をしていても不思議じゃなさそーな受賞者だったけれども、テンション高くて嬉しそうだったんできっと次々と高出力の仕事を見せてくれると期待。

 金賞は異界の存在とのふれあいで銀賞は妖怪相手の探偵事務所が舞台のバトルもの? やっぱり王道系か、まあもはやシチュエーションとして新しいものを作りだそうとしても数ある中で先達がたいていやってしまっているんで、そこで設定を逆手に取って徹底的にメタフィジカルに次元を引き下がるか、あるいは徹底的に王道を貫きドラマで見せるかってくらいしかないから悩ましい。いやいや異能だとか異界といったものではなくってこの現実を舞台にいろいろ描いて、ちょっとだけエッセンスとして異界だとか異能だとかを混ぜてみるとか、一切そーゆーのを出さずに青春ミステリ的に突っ走るって道もあってそれが逆に新鮮味を感じさせるってこともある。みーくんまーちゃんとかフローズンチョコレートとか。電撃のカラーっぽくないっちゃーないけど狐だ狸だ狼だ鼬だ狢だといった妖怪の美少女変化物ばかりが並ぶ中で米澤穂信さんばりの青春ミステリをやってみたら……やっぱりカラー違うかなあ。

 「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲームは1周目では飛ばした日本解放戦線の救出(?)作戦をプレー、ヴィレッタとかスザクが出てきて戦う羽目になるシナリオは1周目の貧弱なレベルだと相当に苦労したかも。すでになぜかガウェインまで入手していてカレンもレベルが20を超えているんでどーにか撃退できたけれどもできなかったらやっぱりゲームオーバーになってしまったのかなあ。というかどーしてここでユーフェミアとダールトンやギルフォードと戦わなくっちゃいけないんだ、んでもってユフィはそれなりに強いんだ。うーん世界が歪んでいるけどその歪みをどう着地させるのかにも興味。ただのキャラゲーだと嘗めつつプレーし始めたのに、2週間近くプレーしても楽しめるゲームだとは思わなかったよ。


【11月5日】 末期的との状況を理解せずただひたすらに上意下達に飲まれ理想でもって押し進めようとする進駐軍の尖兵に過去10年の難行苦行を経て達したおよそ不可能との体感をもって抗弁したところでしょせんは土着の烏合と蔑まれ押し切られ虐げられるのは目に見えているだけに如何ともしがたい震えが来るもののそんな無茶を重ねた結果がひとつのみならず全体が腐れ崩れ落ちようとしている実状なだけに果てはもはや大崩落しかないのだとここは理解し諦めながらその時を待つしかないのかもしれない。後の歴史がすべてをきっと語ってくれるだろう。悲劇でありまた喜劇として王とその家来たちの跳梁と霧散の物語を。

 なんつって柄にもない想像に溺れつつ見た「みなみけ」はいったいどこにどーやったらあんな重たい人間1つをてるてるぼうずとしてぶら下げられるんだ? いくら洗濯物を干す台を家の中に入れたって洗濯物と人間とでは重さが違う、10倍は違うんでぶら下げれば確実にひん曲がる。あるいは背筋を伸ばすぶら下がり健康機か何かか、あれなら人間1人なら十分にぶら下げられるけれども見た目あんまりそーゆー感じはしなかった。うーん謎。ともあれ千秋を簀巻きにしてぶら下げて晴れるんだったら家にも1人千秋が欲しいもんだ、洗濯物がまるで乾かなくって。

 そして海。千秋の友達が築き上げた砂のお城を何のためらいもなく踏みつぶして進む夏奈の恐ろしさを堪能、どこまでもナイスな春香のバディを甘さとともに堪能、でも見た目はやっぱり千秋か、いやあでもスクール水着じゃなかったし、うーんここは普通に春香を押しておくのが大人ってもんだ。とりたてて起伏もなく飛躍もなくって静かに淡々と進んだ回ではあったけれどもあの姉妹のタイプこそ違え仲の良さってのが分かってそれはそれでほのぼのとして暖かく。来週はちょっぴり騒動も起こりそうで夏奈のばかっぷりとか見られればそれはそれで嬉しい。100点眼鏡のケイコがもっと見たいよう。できればスカートひっつかまれて身もだえするケイコが。

 真っ当な本を読む週間、といっても「ポプラ小説大賞」でSFっぽい作品で大賞を受賞した方波見大志さんの新刊だから傾向はちょっぴりホラーっていうかスリラーっていうか。その名も「ラットレース」(ポプラ社)は学校の写真部の先輩の少女が家で飼っているインコが死んだってんで呼び出された少年が目を凝らすとインコの下からうわーっとなにやら得たいの知れない中年男が浮かんできた。これは霊? インコの霊? そう告げても先輩の目にはうつらず、それでもインコに思いを寄せる先輩は幽霊に気持ちを傾けるとそれが災いしたのか中年男姿の幽霊はそのまま居着いてしまい、さらに先輩と入れ替わりまで始めてしまう。

 そんな騒動が機軸に進むのかと思ったら別に繰り広げられていたいじめの問題があってそっちへとシフトしつつも先輩の除霊の話が進みまた中年男の幽霊がインコの霊じゃないとしたらいったい何だって謎を調査する話が進んだりしてまるでミルフィーユのよーにエピソードが折り重なってめまぐるしい。インコの死をなげき現れた霊を慈しむどこか抜けた性格に見える先輩が途中から生真面目なしっかりものだけれども心にちょっぴり弱さがあったりする性格へとジョブチェンジしたり、除霊を以来された秀才の男子と女子のペアがまあ活躍はしているんだけれどキャラとしてあんまり立っていなかったりと、案配においてなかなかに難しいところが見えて頭をぐるぐると巡らせる。どう整理したらもっとすっきりして且つ泣ける話になったんだろー。

 読み終えてなるほどそれなりのオチもあって折り重なったエピソードにも決着は付けられているんで悔いは残らなず、そーゆー風に書けるって点でもしかしたら得難い才能なのかもしれないけれどももーちょっと、キャラクターの配置ってものとそれから展開の妙ってやつを考えてくれたらもっともっと感動と感涙と感銘の大傑作になったかもしれないって思えて仕方がない。とはいえどこをどーしたら良いのかにも迷うしなあ。インコの霊にして引っ張る必要はあったのかなあ。とつぜんに現れいついた謎の霊、でも良いような。あと霊って動く速度ってやっぱり一定? だとしたら物理的な作用が働く存在? 悩ましい。

 でもってやっぱりこっちもと田口一さん「魔女ルミカの赤い糸」(MF文庫J)もペラリペラリ。口絵のすっぽんぽんなイラストは最高で中の最初に出てくる地べたにぺたんとしゃがみこんだミルカちゃんのイラストも見えてて最高。そーしたビジュアル的な良さの一方で魔女としてなにやら企むミルカとそれを妨げようとする教会で育った由奈の対決とゆーなかなかにホラーでサスペンスな展開も混じっていたりして、というか物語的には割に陰惨なシチュエーションもあったりしてそのギャップが愉快といえば愉快だけれども全体にどこへと落ちていくかが見えない手探り感もあってできればもーちょっと、明快にキャラクターの配置をしておいて欲しかった気もしないでもないけれどそれをやってしまうとありきたり感がぶわっと増すだけに難しい。まあこれはこれで居丈高なところもあって脱ぐとすごいミルカちゃん、ってキャラの言動を楽しむ楽しみ方もあるんで良しとしよー。

 んで「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲーム2周目は総督がちんぴらな兄ちゃんになってコーネリア配下だったダールトンとギルフォードの去就に変化が出ていて今後の展開がやや微妙に。スザクですら配置が違ってしまっている中でいったいどーゆー感じに話を持っていく気なのか。そもそもうろついている謎の皇族はいったい誰でそいつの正体は。とまあいろいろと楽しみ所もあって2周目が単なるステイタスあげに終わらないところが工夫の成果か。すくなくともこの周は楽しめるしもしかしたら3周目にもいろいろと仕掛けがあるのかも。1日に1エピソードくらいのペースでじゅくじゅくと進めていけば年内にはそれなりの成果を出せるかな。ってそんなに引っ張る気か?


【11月4日】 なんだ結局はコーネリアんところが得体の知れない皇族に置き換わっただけみたいな「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲームは、川口湖畔でのユーフェミア救出作戦で1周目だとコーネリアが憤り嘆きゼロにすがりつつはめようとしていたセリフとまんま謎の皇族が受け継いでいるだけでストーリーに変化がなく、このままずっと言ってもまた同じシチュエーションの繰り返しになりそーだけれどもそこはそれ、2周目ならではのオリジナル展開があると信じてとりあえずは1周目でプレーできなかった日本解放戦線線撃滅作戦をプレーしたいんだけれどこれはゼロの仮面奪還作戦をクリアしないと出てこないんだったっけ、それとももーちょい後だったけ、10日は続けてあだ飽きないってことはそれなりによく出来たゲームなんだろーなー。もーちょっとC.C.には活躍して欲しかった。

 相変わらずに不思議な雰囲気であふれた「ef」の本編を流し見しつつオープニングの秀逸さに感嘆しつつ眠り起きて向かうは「ららぽーと TOKYO−BAY」。センターコートで20歳を過ぎた時東ぁみさんに初めて対面。といっても別に何が変わるものでもなくって普通どーりに眼鏡をかけてライブで3曲唄いそれから「ぁみの取扱い説明書」って角川クロスメディアから発売されたフォトブックでメーンになってる「セカンドライフ」のデモンストレーションを見物してそれから握手会。20歳になっただけあって手にも大人っぽさが漂っていたかってゆーとそれは不明ながらもまあ、10代の女の子と握手できる機会が1つ減ってしまったとゆー一抹の寂しさはあるんでそっちは「THEポッシボー」か「キャナーリ倶楽部」との握手会で埋め合わせることにしよー、って行く気かそーゆーのに。

 つか何でまた「セカンドライフ」に精出してるんだって気もしないでもないけれど、こーゆー風に身近なところで誰かがやっているとついつい入ってみたくなるマニア心って奴もきっとあるんだろー。残念にもブロードバンド環境ではなくプレーするにはいささか心許ないスペックなんで遠慮が続きそーだけれども、可能性があればいつかは入ってネットの上で似てるかどーかは微妙ながらも当人が操作しているってだけで電話線を通してつながっている気持ちになれるそのアバターに、会いに行きたいものだなあ。「東京ドーム」とやらに入った時のぁみにぃアバターは下から光りが当たってすっげえ不気味だった。そーゆーところの光源処理っていったいどーなってんだ「セカンドライフ」。そーゆーところが日本じゃ受けない(世界でも受けてない?)理由なのかもしれないなあ。

 んで本とかぺらぺらと読んで水着の多さにひゃっほう。普通に唄っている時の衣装だとあんまり起伏を感じさせないのに脱ぐとなかなかにすごいのは、夏場のコンサートなんかで薄着になった時にも見ていたんで知ってはいたけど改めて見てなかなかになかなか。それより何より綾波レイのプラグスーツ姿のコスプレなんかもしていれこれがやっぱり眼鏡姿で笑顔じゃないけど明るさがやっぱりにじみ出てたりして不思議な綾波になっている。ハルヒのコスプレでも眼鏡は不可欠だけれどもまあ、長門の眼鏡を横取りして掛けてみたって感じだと思えばシチュエーション的にも納得か。おお冒頭では平野綾さんと対談までしているぞ。そこに登場する綾さんのセカンドライフアバターが何というか今の本人以上にアダルトというかギャルというか。憧れていたんだなあやっぱりあーゆー格好に。もう珍奇な帽子を被ってふりゃふりゃと出かけて喋るいつかの綾さんには会えないのかなあ。どっちが本当だったんだ?

 午後2時からのはパスして電車で1駅先までいって「ジェフユナイテッド市原・千葉レディース」と「F.C.高槻」との女子サッカーの試合を見物、する前に「すき家」に入ってさてあっぱり「メガ盛り」でも喰うかと思ったものの出っ張りかけた腹にちょっと遠慮してカレーの大盛りに留め置く。でもこっちも結構な量で腹はだから膨らむばかり。参った今週健康診断なんだ。んでもって試合は散々っぱら責め立て惜しいシュートを何本も放ちながら相手キーパーの好守備とそしてクロスバーに阻まれ1点も奪えない中で、後半早々に相手に中央を割られてゴールを決められ1点リードされてさてもやっぱりここからと、頑張って幾度となく責め立てるもののやっぱり相手ゴールキーパーの好守備にはばまれ得点できず。時には5人がずらりとゴールライン付近に並んで快足フォワードの清水由香さんを突破させず再度からの石田美穂子さんの攻撃も跳ね返した守備の固さも敵ながらあっぱれ。最後まで1人で声を出してた高槻サポーターの有名な人、お疲れさまでした。この人も見かけるよーになって5年か6年くらい経つよなあ、頑張っているよなあ。

 これをして絶対勝利条件という。「ひょんな事から小学一年(女子)になってしまった高校生(男子)、高遠伊織。年の離れた同級生とのガールズライフは”初めて”だらけ!?」。 そんな惹句が帯に書いてあったもう買うしかないだろー、おまけに表紙は可愛らしい小学1年生の女の子が恥ずかしそうにもじもじしているイラストだ、勝利確定。そんな訳で買ってしまった大井昌和さんの「一年生になっちゃったら」(芳文社)は読んでもやっぱり勝利確実。アイディア自体はそれこそ「ボクの初体験」の時代から有る事故で気が付くと女性の体に入れられていたってシチュエーションだけれども入れられたのが小学1年生とゆーのはちょっと珍しい。学校に行けば10歳近く離れた子供に囲まれ子供っぽさに巻き込まれて戸惑い、なおかつトイレにも戸惑うんだけれども根が純粋でまっすぐな子供たちとの暮らしに溶け込んでいくその様から、子供って良いものだったんだって想いが浮かんで懐かしくなる。良いものだったんだよなあ、着替えとか男女同じクラスで。そこかよ。

 しかし買って実はそれが大井昌和さんだと気が付いた体たらく。だってとてもじゃないけど「女王蟻」とは同じ作者って雰囲気じゃないし、感涙にむせびもだえた「流星たちに伝えてよ」と同じ作者とも思えないんだけれども帯の惹句で引っ張り込むあたりは「パンツ」「蟲」「お尻」の羅列で衆目を集めて勝利を確定づけた「女王蟻」とも共通だったりするからまあ納得。というかそもそもが「ひまわり幼稚園物語 あいこでしょ!」で知った漫画家さんだけにそっち方面が出たって意味ではまさしく同じ漫画家ってことになるんだろー。いやあしかし幅が広い。広いといえばこの人の奥さんもそのお父さんも漫画家だってことらしく、つまるところは大井さんはど根性の義理の息子ってことでいやあなかなかなに奥が深い。世界はまだまだ謎に満ちている。


【11月3日】 文化の日。文化シヤッターの日。文化住宅の日。文化丼の日。文化丼って何だ開花丼なら聞いたことはあるけれど。それはそれとして池袋とかまで時東ぁみにぃのご尊顔を拝しに行くだけの体力財力に乏しいんで行く方向を変えて「東京モーターショー2007」を観察に向かう。開幕から数日間はメディアの話題にものぼってまあそれなりにやっているなああって感じはあったけれども土日を過ぎたあたりから、ふっつりと情報が途切れてもはや3日で終わってしまった感が漂い始めてる。

たたえよGT−R。偉大なるGT−R。GT−Rこそが神。猿どもをぶっつぶせ。それは違う番組だ  自動車の専門紙に入って2年目ん時に「幕張メッセ」がオープンしてそのこけらおとしで開かれることになった「モーターショー」を見物に出かけて、東京駅から開通した京葉線に乗ろうとしてとんでもない人並みに息を切らせた記憶があって確かあの時も平日で、東京てのはすげえ人の多いところだと衝撃を受けて田舎に帰って行ったっけ。とにかく大行列ばかりを目にした当時と比べると、東京駅あたりに人の波が出来ているって雰囲気はないし地下鉄からの乗換駅にあたり新木場も平静なもの。西船橋だって武蔵野線から京葉線へと乗り継ごうって人の姿はなくっていったいどこの国の話なんだよ「モーターショー」って空気になっている。

 そんなこともあって本当に「東京モーターショー」は開かれているのかを確認する意味もあって向かった幕張本郷駅はやっぱり閑散としていてシャトルバスも朝が速かったってこともあって満員ではなくこれなら平日の方が幕張にあるオフィスに通うサラリーマンでごった返しているかもしれない。それでも到着するとゲート前にはまずまずの行列が出来ていて、これならばと入ってとりあえずプレスデーには見えられなかった日産の「GT−R」を見に行ったら何とすでにして人垣が。手を上にあげてカメラで撮影しよーとする人の垣根は遠目には踊っている人たちの様でこれをして「GT−R教」とでも言うのかと感嘆しつつもせっかく来たのにこれではと人並みかきわけ近寄りその顔を拝む。たいしたことねーなー。

 会長だかCEOだかのカルロス・ゴーンはスーパーカーが相手だって吹聴していたけれど、その割にはフェラーリやらポルシェやらランボルギーニみたく美しくないし、コワモテでもない。これなら光岡の「大蛇」に「兜」の方がコワモテじゃん。かといってスパルタンさでだって「ランエボ」に遠く及ばない。もしかしたらスバルの「インプレッサWRX」にだって負けているかもしれないその表情。隠すほどのもんじゃねえってきっと開かれた時に誰もが思ったに違いないけど、そんな「GT−R」を上回ってコワモテなゴーンの顔にきっとジャーナリストも言えなかったに違いない。とりあえずゴーンって奴には車の美学ってのが分からないのかも。でもまあそんな素っ気なさって奴がただのツーリングカーの中身だけスパルタンにしてみせたのが始まりな「GT−R」には相応しいんだけれど。言わなきゃいいのにフェラーリみたいなスーパーカーが相手だなんて。言えばいいのにただのクーペだけれど中身でポルシェに勝つんだって。

 まあそれなりな人の多さに「東京モーターショー2007」は幻ではなかったことだけは確認。とはいえもう誰も取材に来ていないプレスルームを尋ねると張ってあった来場者数のボードは昨日時点で56万4600人で先週の土日の合計が21万2500人だからそれより増えているとは思えない今日と明日で20万人が来たとしてようやく80万人に届くかどうか。加えて来週末の土日に20万人が来てようやく100万人で間の平日の5日間を6万人アベレージで埋めたとしても136万人でいつかの200万人にはとうてい遠く及ず前回の151万人も下回るかも。ガソリン高だし駐車場もないしワーキングプアだし携帯にお金もかかるのに車なんぞ乗ってられっかって都会の若い人たちが増えているってこともあるのか車自体に魅力がなくなって来ているのか。

 まあそれらも要因ではあるけれどもむしろ虚飾が剥がれてより純度が高まっているって気も。「モーターショー」って言えば何故か車よりも真っ先に出てくるのがコンパニオンのお姉さんたちの饗宴ぶりだたんだけれど今日行ったブースでコンパニオンの姿がほとんどん見かけられず近寄って撮影しているカメラ小僧もいない。それこそ下から煽るよーに車なんかよりもコンパニオンを撮影していた人が多かったいつかのモーターショーとは隔世の感で、そんなものを見るより何より車が見たい車が大好き車こそすべてって人が集まって来ていてこの数字だったら逆によく集まったって言えるんじゃんかあろーか。だいたいが商用車のコーナーに行ってもトラックの座席に座り説明員にいろいろ尋ねている人の少なからずいたりするんだから。それもおじさんの説明員に。

 まあコンパニオンの場合はまだそれなりに需要もあってネットにずらりと掲載されるとアクセスもあるみたいなんだけれども本質への渇望は傾向としては今後もどんどんと強まって行くことになるんじゃなかろーか。民放連の大会か何かで日本のドラマなんてタレントばかりでつまらないってデーブ・スペクターさんが言ってそうじゃないって虚ろな反論をもらっていたって話が伝わっているけど、海外の優れたドラマが衛星とかケーブルとかで普通に見られるよーになってそちらに人がシフトしゴールデンのトレンディーなドラマは軒並み惨敗を喫してNHKのニュースや情報番組にだって敗れる始末。自業自得とはいえメディアコングロマリットの片隅にいる身としてはあんまり笑ってもいられない、お腹に関わる問題だけに、それも割と切実に。

 スポーツ中継だって日本のスポーツとは無関係にタレントが出てきて応援するパターンが飽きられ大リーグとか、こないだの日本シリーズみたく野球のプレーの一挙手一投足に目が向き余計な応援など不必要って風潮が強まっていたりする。そんな中で未だに堂々とアイドルを応援に駆り出すバレーボール中継の無様さって言ったらないんだけれどもメディアコングロマリット的にはブロックバスターに乗らないと行けないし。おれが背に腹は代えられないってことなのか。まあでも政治だって強硬論を大言壮語する割には膠着状態から脱却できないまま見放されそれでもしがみつこうとして果たせず自爆してしまった人の後で、リアリズムが回帰していたりするんで社会全体が虚飾を廃して本質へと向かっているのかも。それで理念が交替したりゆとりが失われたりするのはかなわないから注意も必要だけれど少なくとも虚飾ばかりが前面に出て本質が後退していく状況だけはなくなっていくんだろー。いっそそれなら人間も虚飾を廃してすっぽんぽんで。毎日を。さわやかに。過ごせば目にも素晴らしい日々が。送れるとは限りませんって世界には男子もいれば高齢者もいるんだから。嗚呼。

 帰宅して眠りながら「ナビスコカップ」を3年ぶりに自宅で見て(ホームチームでもないのにカップ戦に行く気はしないという気にようやくなった)いてなにやらガンバ大阪にゴールが決まったあたりはちゃんと起きていたけどあとは眠って気が付くと西野朗監督がインタビューを受けていたからガンバの勝ちだと理解してそしてひとねむりして家を出て喫茶店へと入り森見登美彦さんの「有頂天家族」(幻冬舎)をよーやく読了、なるほど巧いなあ。巧すぎる。この巧さだったら山本周五郎賞はもとより直木賞だって取れそうだけれども果たして来年の直木賞にノミネートはされるのかな、されたら桜庭一樹さんの「わたしの男」と一騎打ちか、そこに橋本紡さんの「彩乃ちゃんのお告げ」が絡んだらちょっと楽しいかも。万城目学さんは本が出てないんで1回休みと。

 さても「有頂天家族」は京都に住む狸の一家の物語。父は偉大な狸だったけれども人間に捕まり狸鍋にされてしまって今はおらず気弱な長男に引きこもりの次男にバカばっかりやる3男に今はまだ幼い4男がいてそれでも楽しくやっていたりするんだけれどもそこに迫る魔手。父親が背負っていた看板の跡目を狙った父親の弟が出てきて一家をハメよーとして起こる大騒動をクライマックスに、狸一家の離散とまではいかないけれども停滞から開放までの道のりが描かれる。

 世話になってたかつては権勢を誇りながらも今は落剥してひっそりアパートで赤玉ポートワインをすすり生きてる天狗やその弟子で人間ながらも今は師匠を超えてしまった女天狗の弁天が絡み父親を食べてしまった謎の組織が絡み関わり合って描かれた人間模様というか狸模様とうか天狗模様というか、とにかくもって家族というのは得難いものだってことを教えてくれ、そして偉大な狸だって食べられることもあるんだという無常観を示してくれる。家族って奴の結束が弱まる人間社会への寓意と見れば見られる話だけれどもまあここは愉快に、そして確実に生きてる狸たちの愉快な生き様って奴に惚れるべきかも。

 んでもって「コードギアス 反逆のルルーシュ」のゲームを粛々と。得体の知れない兄ちゃんが出ているなあと思ったらそいつがとんでもないことをしでかしてこれからのシナリオがまったく不明に。いったいどーなってしまうんだ、って以上にお気に入りキャラに起こってしまった事態への悲しみが。その代わりを果たしてあやつが生き延びそして世界をその手に掴む? うーん分からないけどとりあえず粛々とプレーするのみ。明日くらいにはラストまで行けるかな。


【11月2日】 最初に見たのが春香だから懐いて攻撃をせずくっついて来たってことなのかワームたち。ゼロで空中へと飛び上がっても1セルになってまとわりつくだけでとりたてて攻撃の様子は見せなかったところを見るとそーゆー性質なのかもしれないけれどだとしたらそもそもワームって何なんだ、ってあたりが今週から登場の偽ララアによって明らかにされることになるんだろー。春香の弟にそっくりってのは何か理由があるのか。それともそっくりだったからこそワームは弟に反応して連れ去ったのか。深まる謎と残り少ない話数に怒濤の展開を期待。予告直後はやっぱり徹底して七恵さんなのだなあ。だったら本編でももっとゆさゆさを。ゆさゆさと。ゆさゆさに。

 そーなんだ肉刺(まめ)なんだまめで4回あたりから交替のタイミングを計っていたんだけれどそれが9回であの点差、控えて守護神の岩瀬投手もいるならやっぱり代えるのが妥当だったんだろー落合采配を、それが本当かどーかはともかく一応は喋っているにもかかわらずいっさい斟酌しないでコメントを出してしまった人たちは今頃なにを思って居るんだろう。締め切りが早かったんで引っ込められなかったんだろーなー。それを考えるとコメントごと引っ込めた玉木正之さんは頭が良かった。記事として載って取り消せない辱めを受けるよりもウェブを次々に更新して説明していったからまあどうにかこうにか収まった。ちょいシニカルな部分もあるけど一方に日本プロ野球史に残る大記録ってのもあったんだから後ろ髪を引かれる思いが残っているのもしゃーないしゃーない。

  明けて「東京中日スポーツ」なんかを読みつつせっかくだからと銀座にある松坂屋でもって優勝記念のセールの波に揉まれよーかと思ったけれど午前10時半の開店で並んでいたのは30人くらいで入ってそのまま散っておわってあんまりバーゲンって雰囲気がしない。上野松坂屋だったらまだ混雑していたかもしれないけれどもそれだって限界があったみたいでやっぱり東京じゃあ三河武士の末裔はいても尾張名古屋の金鯱ファンは少ないんだってことを実感。そんな中でも13%近い視聴率をとれたのは、山井選手とダルビッシュ選手の素晴らしい投げ合いにスポーツを見たい視聴者が目を釘付けにされたから、だったんじゃなかろーか。対して名古屋の矢場町にある松坂屋本店はすごい行列でバーゲンの雰囲気ありあり。テレビで見たら「さくらパンダ」も上野松坂屋から駆けつけていたみいたいだけれど本拠地を放りだしてでもまあ、行くしかないよね発祥の地へは。ライセンシング・アジアの会場はだからお休みだったのかな。

 んでもってうりゃりゃっと成田良悟さん「バッカーノ! 2002B Side」(電撃文庫)を一気読み。もしかしたら日本から出て米国へと向かう客船のことだけを描いてんでもって米国から日本へと向かう客船の話だった「A Side」と対峙させつついよいよ衝突ってところまでいって続きは裏表からアウフヘーベンした「X Side」とかなんとか言ってくんずほぐれつの大乱闘を描いて終わりかって考えたけれどご安心。ちゃんと決着がついているんでこれからさらに続くだろー大騒動への期待を胸に数ヶ月を待たなきゃならないってことにはならない。米国から日本へと向かう船にはフィーロとエニスとチェスが載ってて「仮面職人」とそれを追う一家の話があってヴィーノの子孫の姉と妹が居丈高にも活躍しかかっていたけれど、B面では「仮面職人」のご一行に謎の宗教組織が絡みつつ進んでそこにマイザーやチェスと同じ第1世代の不死者たちが絡んで三つどもえ。

 そして起こるは謎の宗教組織が引き起こすハンティングでありそれに対して手を組み戦う「仮面職人」と一家の大乱闘。そしれ迎えた終局の後に現れる誰よりも凶悪な不死人が、今後果たしてどんな感じに物語を引っかき回してその中で、フィーロやエニスやマイザーちゃチェスやエルマーやナイルやシルヴィや田九郎はその他諸々の登場人物が、なにをしどうなるかって辺りにすでに興味を引かれているんでX面とか続かなくたって十分に気持ちを煽られている。イルネスちゃんとかどーなっちゃうんだろう? いやあ楽しみだ。「仮面職人」のボスを助けて中空を舞う2メートルもの巨大な体格を誇る美女、エイジングがA面B面通して一押しキャラか。暴れ出したらシャーネとどっちが強いんだ。どっちも強いからなあ。男子最強というか登場人物最強はヴィーノだけれど女子最強って誰なんだろー「バッカーノ!」シリーズだと。

 書く物とそして雰囲気からずいぶんと「お宅」な人だって印象の強くあった切通理作さんだったけれども「情緒論」って真円い「週刊SPA!」で書評を書いた本に関して切通さんが、作家の柳美里さんとトークショーをするってんでどういう人なのかを共に観察するべく「ジュンク堂池袋本店」へと向かい待つことしばらく。登場して来た切通さんは多分ずいぶんと昔に「ロフトプラスワン」あたりとか、あるいは日比谷の野外音楽堂で2001年9月に開かれた「個人情報保護法案」をぶっとばそうとする人たちの集まりだとかに来場している姿を遠巻きに見た時とは違って髪型はさっぱろとして髭も無精っぽくはあっても整えられたなかなかのスタイリッシュさ。それこそ島田雅彦さんをややふっくらとさせた感じで作品から浮かべていた想像が崩れ去り、固定観念の拙さって奴を強く思い知らされる。そーゆー自分はどー思われているのかにちょっぴり興味。やっぱり「お宅」な野郎と思われているんだろーなー、その通りなだけに痛いけど。

 そんな「脱・お宅」な雰囲気だった切通さんだったけれども話を聞いていたら何だか「火宅」になっていてさらに仰天。最近になって子供が出来たらしいんだけれどそれがあれこれ訳有りな様子で僕にはまずあり得ないシチュエーションにちょっぴり嫉妬心を抱きつつも一方で何とワイルドなって気分も浮かぶ。とはいえ何の責任もない子にシュラバランバな姿を見せるなんてできずただただ子供の前では優しげに振る舞っているとか。それは柳美里さんが何かの本でどんな場合でも子供の前ではおいしそうに食べるんだ、ってことを書いていた話にも通じるってことらしく、そんな子煩悩な様に子を持つに至った親というものの親っぷりに勝る情緒ってのものないもんだなあと感嘆。外野が何をどう語ってもリアルな体験から生まれる情緒ってものにはかないません。

 ただこれまで雰囲気として情緒を情緒として外縁よりながめ考察していた感じの伺われた切通さんの筆が、情緒の渦中に入り込んで変化していくのかどーなのか。情緒は茂木健一郎さんの言う「クオリア」じゃないけど、人間の感情において重要なことだとは分かっている。ただそんな情緒が人間の心理においてどう駆動するかを1歩下がって考察するって作業こそが情緒に流されないためにも重要なところを、実体験から生まれ育まれる情緒がすべてに勝って自動的に発動し駆動するようになってしまうよーになってしまった人たちが、情緒に引きずられ流されまくった挙げ句に頭の上をミサイルが飛び交う世界の到来なんて事態になったらちょっと気持ち悪い。子のため家族のため。という情緒の重要性は認めつつそれはそーゆーもんだって体感から言葉を省略するよーにはなって欲しくないからここは激情の繰り返しの果てに今は落ち着きを見せている柳美里さんの生き様に倣い情緒といえども是なものもあれば非なものもある、その峻別の方法って奴をどう行うかを情緒に大きくにじり寄っている切通さんには押しえてもらいたい。って言ったところで向こうはこっちなぞ関知してないんで今後いったいどーなっていくかを観察する上での備忘録ってことで。そういや切通さんて「コードギアス 反逆のルルーシュ」とかはどう見て居るんだろう、「ガンダム」や「エヴァ」については書いているけど「ルルーシュ」について書いてるのは見たことないなあ。

 一方の柳美里さんは前に写真なんかで見た時の白くて細過ぎな感じがまるでなくって健康そうなお姉さんって雰囲気でこちらもこちらでとても仰天。話してもイメージとして持っていたエキセントリックなところなんて全然なくって冷静に、ロジカルに説明してくれて見ていて安心できた。それが確認出来ただけでも出没した甲斐があったもんだ。帰りがけに「山手線内回り」って最新刊にサインを頂戴したら筆ペンでいろいろと書いてくれたけれどもなかなかに達筆。「黄色い線を踏み越えて」ってのはあれか、点字ブロックの線を超えて電車に乗れってゆー暗示か。作品自体はまだ未読だけれと当人を見て声を聞き思考の一端に触れると途端に内容にも興味が湧いてくるから人間って現金なもの。これで子の1人と書いて暮らしも火宅気味ならさらに移入できる感情も増えるんだろーけどあいにくと、慕ってくれる人のまるでいないシチュエーションではそーした情緒を育む機会なんざあございません。どこまで読み込めるかは分からないけど頑張って読もう週末にでも。


【11月1日】 ゲームの「コードギアス 反逆のルルーシュ」の2周目をゆるゆると。1話こそ新キャラの登場っぽいところがあったけれども学園へと入りカレンとの対決に向かう第2話はそんなに大きな違いはなくってはしょれるところは端折ったんで戦闘とかもなくスムースに。続く第3話ではスザク救出がメーンになるんだろーけどここでもそんなに大きな対決とかなかったからなあ。違いが出てくるのは黒の騎士団を結成してからか。自分のオリジナルキャラとかあるんだけどそれが活躍したりするのかな。まあ良いやきっとどこかに違いがあるんだろーと信じて粛々とプレーを続けよう。シナリオそのものにもハッピーエンドがあると嬉しいなあ、ユフィとルルーシュの2人が手に手を取り合って開く日本とか。ああまた涙がにじんで来た。

 「ドラゴノーツ ザ・レゾナンス」を見てドラゴノーツ界3大超巨乳のうちのガーネット・マクレーンが大ぶるんぶるんさせながら大立ち回りを繰り広げた、その艶っぽさと激しさを支える演技に平野綾さんでもじゅうぶんにドロンジョさまを行けるかなあ、なんて考えたりする秋の夜。ってもそんな考えは一瞬でほかに胸だと先っぽさえ見せなければどれだけ爆はみ出していよーとも、両脇から腕で挟まれひしゃげて盛り上がろーともそれはヌードではなく放送的にもオッケーであるんだけれどもお尻の場合は先っぽとかないわけで、だとしたらいったいどこまではみ出ていても大丈夫なののかって疑念が浮かんで心をかき乱す。

 だってすごいんだガーネット・マクレーン。はいているのはヒモとしか言いようのないV字の奴できっと前は下腹部がぎりぎりまで露わになっているだろーし、後ろもお尻の山の上を稜線のよーに通っているだけで何も包み隠していない。VバックでTではないから谷間にかかる線はなし。もはやヌードにしか見えないんだけれども、まるっと超えて下の部分がちょっとだけスカートだかに覆われている関係で全裸でもお尻丸出しでもない状況だけは保っている。アニメだからまだ気が付かないけれど、これでコスプレとかしたらやっぱりなかななに凄まじい肉の圧力が目に飛び込んできてタジタジとさせるんだろーなー。見てみたい。ああ見てみたい。冬場はちょっと風邪ひくかも。

 これで谷間の延長が脚の間へと抜けてぱっくりと開いたお口とその周囲の盛り上がりが見えてしまったり、はたまたもわもわと生えるヘアがかすったりしたらやっぱりヤバいと問題になって、放送が繰り延べされたり差し替えられたりすることになるんだろーなー。ギリギリの美学。それはもはやドロンジョすら上回る。だから平野綾さんでも大丈夫。可能ならば是非に実写でも演じてやって頂きたいけど、その場合はちょっと胸に実が足りなさそう。今から頑張って是非にご出演を。のこる2人の超巨乳のキタジマ・ユウリを浅野まゆみさんは生で演じられる持ち主が、マキナの後藤邑子さんは大丈夫か。

 「ドラゴノーツ」といえばな「中日ドラゴンズ」がいよいよもって臨んだ日本シリーズで北海道日本ファムファイアーズを破り4勝1敗で53年ぶりとゆー日本一の座に輝く、おめでとうおめでとう。思い返せば9歳の秋に突如鳴り響き始めた「燃えよドラゴンズ」の歌とともに中日ドラゴンズとゆー球団が地元にはあってそれが優勝争いをしているんだぞとゆーことを強く激しく印象づけられ、そして迎えた中日スタジアムでの試合で見事に30年ぶりとゆーリーグ優勝を果たしてスタンドからグラウンドへとなだれ込む人波のすさまじいばかりの後継をテレビで見、その中でマーチンの帽子が吹き飛ばされて禿げた頭が満天下にさらされる様を見、なにより優勝とゆーものが持つ重みってやつを強く強く印象づけられた、っても当時はどちらかといえば巨人の方が好きだったけど、へそ曲がりだったんで、名古屋在住の癖に。

 与那嶺要監督で臨んだ日本シリーズは残念にも敗れたものの翌年あたりからプロ野球のムーブメントは一気に名古屋あたりでも子供の間にひろまって、プロ野球スナックを買ったりプロ野球ガムを食ったりしつつ中日ドラゴンズの帽子を買ってもらって(たぶん大島康徳選手だった、背番号は当時40番)かぶったり、辻真先さんの父親で元衆議院議員だった辻寛一さん絡みで開かれていたって記憶がある漫画関係のおまつりとこれも多分関係があったと思われるイラストで描かれた谷沢健一選手や大島選手の下敷きを集めたりしつつ中日ブームを生きていた。昭和50年にははじめて中日球場へと行って現役は引退していたけれども監督になった長島茂雄を見、そして王貞治さんのホームランを見た記憶がうろ覚えながらあるんだけれど王のホームランについてはちょっと不明。ともあれ野球に関する関心だけはここを境に一気に深まった。

 そしてその後も幾度となく進出した日本シリーズだったけれども近藤貞雄監督でも星野仙一監督でも、そして落合博満監督でも出てははばまれた日本一に優勝。生きているうちで臨んだチャンスとしては昭和49年以来だから33年の月日を間に刻んでいたってことでそれだけをとってもやっぱり貴重な、それこそ人生に1度あるかどーかって機会を目の当たりにできたのは別に熱烈な中日ドラゴンズファンではないけれど、僥倖と思うよりほかにない。しかしパーフェクトだった山井投手を代えるとは思い切ったもんだけれども今年がラストかって言われている岩瀬投手に締めさせてこその07年のドラゴンズってことでもあってそれはそれ、おまけでもらったリーグ優勝でもあった訳だし記録なんてもんじゃなくって皆が頑張って勝ち取った、記憶すべき優勝なんだってことを印象づける意味でも必要な交代だったって思うべきだろー。

 これでコナミカップ「アジアシリーズ」には初めてセリーグのチームが出場。2連覇しているだけに中日ドラゴンズには3連覇を目指してやって頂きたい。韓国はそうか中日に縁の深いソン・ドンヨルさんのいるサムソンじゃなくってSKワイバーンズか、ってワイバーンとはすごいよなあ、つまりは竜だ、ドラゴンだ。ドラゴン決戦を東京ドームで見られるなんてこれまた僥倖、いくぞ通うぞそして見るぞ落合監督の勇姿と信子夫人の迫力を。


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