縮刷版2003年7月中旬号


【7月20日】 「日本SF大会」が始まったと風の噂で聞いたんで幕張メッセまで言ったら一昨年来やがれと言われてガッカリ、銀色の風船に囲まれたモノリスとか見たかったなあ、なんて思いながらもそこは頭を切り換えて、今年が6回目となった「東京キャラクターショー2003」に向かう。1回目から皆勤賞で出ているけれど、年々ちょっとづつ大きくなっていった会場が今回は脇にある「9ホール」をパーティションで仕切った3分の1くらいしか使ってなくて、世俗的に大ヒットするキャラクターが「機動戦士ガンダムSEED」1本かぶりとなっている実状では、出るメーカーも元がとれないと腰が引け気味になっているのかもと理由を想像する。

 とはいえお客さんの数に限っては退潮どころが増勢を強めているよーで、午前8時半くらいに見た行列はすでにして数千人の規模に及んでいて、昨日見た「ジュラシック・パーク・インスティテュート・ツアー」のほのぼのぶりに比べてまだまだキャラクターの持つパワーってのは凄いんだってことを思い知らされる。那須塩原に1万人くらいが行っているはずなのに。ここに来ている人のほとんど全員が来週の「ホビーエキスポ」に来てその次の「ワンダーフェスティバル」に来てその次の「コミックマーケット」に来てさらには8月末の「C3」に来て行列を作っているだろーことは想像に難くなく、欲しい物には命すら張る人々の凄みを改めて思い知る。この行脚、9月14日開催の「GEISAI4」でも続けるのかな。ってか「GEISAI」って行列とか出来るのかな、いつも昼頃の冷やかしなんでその変あんまり知らない。村上隆さん食玩を売ったら行列出来るのかな、それで出来なかったら……想像しない。

 「東京キャラクターショー」の熱気の方については会場の狭さとは逆にちゃんとまだまだ健在なよーで、時間の開いているところを狙って突然始まった「ぽぽたん」関連の歌を唄う3人組(誰? モモイー?)のリハーサルを間近に見る行幸に触れた後にいよいよ始まったオープニングのテープカットで、偉い人から聞いた話では前売りですでに1万枚が売れていて、「ゲーマーズ」での裁け方も前年にもます勢いだったそーで、来場者に関しては昨年一昨年並かそれ以上のものが期待出来そーとのこと。実際にスタートした会場は、入場を絞った関係で徐々に混み始めた場内のあちらこちらで午前11時頃には行列が出来ていたから人気のある所についてはまだまだ大丈夫、ってことになるのかも。

 今回目立ったのは白泉社のブースで、何をそんなに行列を作ってまで買いたいのかが分からなかったんだけど、男子と同じくらいに女子や女児が並んでいたところを見ると、決して「藍より青し」関連とかいった、本能ドキドキなヤングのアニマルに向けた作品だけが人気ってばかりでもないんだろー。「女子妄想症候群」絡みの縫いぐるみとかがあったけど、もしかしてこれが人気だったのか? 妄想モクモクなギャル獣向け漫画が受けるのか。研究しよー。一昨年あたりまで「サクラ」人気が唸っていた講談社の「Kキャラ」ブースは全体に見るに閑古鳥で、キャラクターがハズしているのかキャラクターを商品化する時にハズしているのか(赤羽蔵人のキザミ入り帽子なんて誰が買う?)、その辺についていろいろと考えてみても、キャラクタービジネスのツボってのが見えて来て面白いかも。

買わないと暴走します。まほろばっかり買っても暴走します。  ブロッコリーはまずまず。「でじこ」に「ぷちこ」の着ぐるみが出てくると子供が群がるよーになったのは徐々にそーした層に浸透してきた証拠なのかな、先週とかも「鉄腕アトム」の裏で2・9%とかあったそーだし。ガイナックスのブースは「第40回日本SF大会」も終わっているはずなのに実行委員長の姿は見えず、おそらくは那須塩原へと向かっているものと想像、遠目に眺めたブースは日本の駄菓子屋風の作りで手前に懐かしい円筒形の郵便ポスト(どこで拾って来たんだろ?、作ったのか?)も置いてあって雰囲気は良さげ、なんだけど売ってるのは「まほろまてぃっく」だからやっぱり夏にヘビーな肉体の男性とかがずらりならんでなかなかの混雑ぶりを見せていた。屋上に法被を着た「エヴァ」がいたけど誰も見てない。暴走しちゃうぞ。

 「まほろまてぃっく」関連はいろいろなブースへと出張もしていてあれはゲームを売り出すコナミのブースだったっけ、まほろさんの下着姿のイラストが描かれた大型タオルが4000円で出ていて心が揺れたけど体に巻き付けて寝る訳にもいかない(訳ではないけどやると人間として終わりそーなんでやらない)んで買い控える。でもなかなかいいお尻でした。ホリプロが珍しく出ていて「カレイドスター」絡みの品物とか出していたんだけどいわゆる抱き枕を作ってみたのは良いものの、小さい映像を思いっきり引き延ばしてみましたってのがまるわかりに、輪郭線がデジタルに独特のギザギザ状態になっていて萎える。描き起こせとは言わないけれどもーちょっと配慮が欲しかった、使うイラストも含めて。アイドルのファンは納得させられてもオタクは易々とは騙されません。

 風船状になった巨大な滑り台が来場する子供たちの遊び場として設置してあって、見るとその上から滑り降りてくるスカート姿の女の子たちが、実に何というか面白いというか興味深いビジョンを見せてくれて心が激しく揺り動かされたけれど、そこでカメラを向けるのもはばかられたんで、隣の東映アニメーションのブースで放映されていた無印「おじゃ魔女ドレミ」の懐かしのオープニングとかスイカ口が楽しい「金色のガッシュベル」のオープニングとか眺めるフリをしつつ、横目でちらちらを滑り台で遊ぶ子を眺める。そんな葛藤を足蹴にするよーに、堂々とカメラを構えている男性が結構いたりして我が理性に歯がみする。とはいえもしかすると本当の親なのかもしれないから難しいところ。恰好はなるほどアレだけど、私生活では立派にお父さんをしつつも、キャラクターは好きで未だに「キャラクターショー」に通う現役って可能性もあるしなー。ともあれ目に嬉しいアトラクションでした。

 誰にも知り合いに会わず(知り合いなんてもともといないとの説も)に引き上げ、「幕張本郷駅」前にあるナイキのアウトレットでバーゲン品とかチェック。去年の熱気ももはや費えたと見えてサッカーのポルトガル代表のユニフォーム(それもインナー付きのオーセンティック)が3900円のアウトレット価格からさらに3割引のバーゲン価格で売られてて、去年に帽子とそれからシューズを買っていたこともあってせっかくだからと1枚引き取る。MサイズでもUSA使用だから腰回りとか怪しいけれどまあ着られるサイズ。ただし色はエンジに緑に黄色となかなか着られないカラーなんでイベント時専用にしよー。とりあえずは来年の「第43回日本SF大会」かな。その次ってそーいやどこに決まったんだったけ。


【7月19日】 早寝早起き。でも太陽が出てないんで「ボクらの太陽」は今日もお預け。たいよーーー。電車に乗り継いで向かった先は東京は代々木体育館の隣で今日から始まる「ジュラシック・パーク・インスティテュート・ツアー」のオープニング式典で、前日の空の薄暗さから土砂降りの中でのテープカット待ちを覚悟していたけれど、普段の行いが良かった(もちろん僕のだ)からか幸いにして曇りながらも雨は降っておらず、傘を指さずに会場の前までたどり着くと、まあそれなりの行列が出来ていて初日でそれほど告知が行き渡っているとは言えないイベントにしては、それなりなスタートを切れそーだと内心胸をなで下ろす。

 会場前に見慣れたタカラの「Q−CAR」が、綺麗な女性ドライバーを乗せて何台か並んでいて見ると「ジュラシック・パーク・インスティテュート・ツアー」のステッカーが貼られた特別仕様の「Q−CAR」で、聞くと宣伝のために渋谷原宿あたりを走らせるんだとか。やっぱり雨でなくて良かったよ、あれ屋根ないんで。モニターを頭に乗せて動き回る「モニターマン」とか移動する広告塔が最近あれこれ話題になっているけれど、乗り物に広告だったら最近はラッピングバスとかはやりだし、電車にも広告がベタベタ張り付けてあるのが増えているから、その意味ではそれほど珍しいものではないけれど、物が「Q−CAR」だとそれが電気自動車だと分からなくてもコンパクトなボディの愛くるしさで目を引く可能性は大なんで、飽きられているかもしくは大量投入に埋もれがちなラッピングバスに比べて効果を発揮しそー。浅草の人力車も最近は後ろに広告乗せてるし。でも井上陽水のライブか何かだったなあ。浅草で陽水で効果があるかは分からないけど。

 経済産業大臣とか文部科学省事務次官とかフジテレビジョン社長とか偉い人たちがテープカットした姿を取材して写真に撮ってティラノサウルス・レックスの「スタン」を横から見物してから会社で記事にして、それから時間を見計らって電車で「よみうりランド」へと向かう。えっとあれは小倉優子さんなのかな、可愛い美少女の水着姿のポスターがピーアールするプールを見に行った訳では別になく、もちろん長くて高いジェットコースター「バンデッツ」に乗りにいった訳でもなく、そもそもが男1人でプールに行ってやることといえばウォッチでそれは半ば犯罪だし、ジェットコースターに1人で乗るのもはっきり言って犯罪的なんで最初っからする気はなく、「よみうりランド」の横で開催されるサッカー「Lリーグ」の「日テレ・ベレーザvsジェフ・レディース」の試合を見に行っただけのこと。女子サッカーを1人で見るのは良いのかと言えば、見ている多くが同類なんでたぶん良いんだろー、と思うけどどーなんだろ。

 試合開始まで時間があったんで「よみうりランド」の外でしばしの読書。「KAPPA−ONE登竜門」とかゆー光文社のカッパノベルズが公募している新人発掘企画からデビューした、第2期では第3弾目になる佐神良さんの「S.I.B」(カッパ・ノベルズ、848円)って本で「S.I.B」って何だろーと思って見たら「セーラーガール・イン・ブラッド」ってサブタイトルが付いていて、表紙もなるほどセーラー服の少女が機関銃を手に持っているイラストで、今時の女子高生がぶち切れてセーラー服美少女戦闘員か何かになって、バトルロワイアルさながらに男も権力もばったばったとなぎ倒していく話かと思って、読んだら半分そーだったけど半分は違ってた。

 そもそもが美少女なんかじゃない。それがいわゆるゴスロリ系のファッションを好む人たちだったら、「永遠の美少女」とかってカテゴリーに入れて大目めに見て差し上げることはできても、当年とって24歳がセーラー服を着た主人公を「美少女」と言い「女子高生」と称するのはやっぱり如何なものかと思えなくもなかったり。何でも大地震に襲われた関東地区の復興過程で、船橋あたりから習志野から幕張から検見川浜から千葉あたりへと出来上がった「自由地帯」でどーゆー段取りからか「女子高生」たちが武装して戦いを繰り広げた挙げ句に弱肉強食の頂点へと躍り出たって設定で、そんな「女子高生」たちのトップグループ「北のグループ」を率いるのが、「伝説の女子高生」として恐れられ讃えられているアムロという少女、じゃなかった女性だった。

 以後、物語ではどーして「女子高生」たちが復興の始まっているはずの日本で7年間も「自由地帯」で放っておかれたのかって理由が明らかにされていき、そもそもがどーして「女子高生」なのかも説明され、そんな大がかりな物語の中で「女子高生」としてアムロが自分のおかれた立場に気付き、迫る陰謀に挑みこれを突破しよーとあがく展開が繰り広げられる。基本となる設定の強引きわまりなさとそれから、場末のキャバクラ的なセーラー服美女の乱闘ぶりを気にしないでおきさえすれば、繰り出される友情の熱さと脆さ、別離の悲しさ、裏切りのやるせなさといったドラマとそして、決然として立ちセーラー服なびかせて、らしく生きてるアムロの強さを堪能できる。

 たぶん「ララポート」をモデルにした「ダダ・ポート」に棲む「女子高生」一派の行ってきたおぞましい振る舞いが発覚する場面の身も凍る恐ろしさとか、そこで発見されたものが醸し出す悲しさとか、ところどころに圧巻の描写もあって書き手としての将来は感じられる。のでやっぱりもーちょっと、あって可能性を信じられる設定でもって、凄いアクションを描いてもらいたいもの。だいたいが今日日の「女子高生」なんてもう上がり、最強の存在として持ち出すにはちょっとトウが立ちすぎている。現在において最強の生き物は「女子中学生」。いやさ「女子小学生」。束になってかかって来られたらおじさんすぐにでもヤられちゃいます、比喩じゃなしに命ごと骨までザックリと。

目の前を快足でかけぬける選手を見られるヴェルディ・グラウンド。遠いけど嫌いじゃない。ゴンドラにも乗れるし。  「仮面ライダー555」ショーを上からちょっとだけ見下ろしてから「東京・ヴェルディグラウンド」へ。これまで「国立西が丘競技場」では「Lリーグ」を見たことがあったけど、いわゆる競技場以外の場所で見るのは初めてなんでいったいどんな場所かと思いつつたどりついたそこはヴェルディの練習場だった、って当たり前か。もちろんスタンドなんかはなく、ギャラリーは一方のサイドラインを少し離れた場所に立てられた柵のこちら側から中を見物することになっていて、当然ながらグラウンドから高くはなっておらずむしろイメージとして低くなっている観すらあって、選手目線で試合を楽しめる反面、どーゆーフォーメーションがとられどーゆー段取りでボールが回っているかを確認するのが難しい。勢い観客は置いてあるベンチの上にのぼり、高い柵の上に顔を出して試合を見ることになっているよーで、通い慣れている人なんかは早々にそーしたポーズをとって、練習するベレーザの選手たちに熱い視線を贈る。

 さすがに最初っからその姿勢でトバすのも腰にキツいかな、とか思ったもののいざ試合が始まると柵越では見えないってこともあって早速同じポーズで観戦。結局は試合終了までの約2時間を、そんなポーズで過ごすことになる。なんだサッカーなんて立ち見でも十分じゃん、無理に指定席なんて取る必要なんてないんだな。いやそれも試合の内容次第で、退屈な試合が続けば1時間でだって疲れがドッと出てしまうんだけど、女子チームの中でも屈指の強さとテクニックを誇るベレーザだけあって、ボール回しは華麗だし1対1の場面でも相手をかわしてパスを出したりシュートへと持ち込んでいて、そんなプレーの確かさについつい見入ってしまって時間なんてまるで気にならなかった。センターバックがとると両サイドがサッと開いて中盤へと上がりパスを待ち、間をボランチが下がってカバーする動きが毎回、しっかりと出来ているから凄いなあ、疲れてくるとそーゆー基本的な動きがなかなか出来なくなるんだけど、最後までしっかりとやっていた所に基礎体力の高さとそして、基礎戦術の確立がちゃんと出来ているんだろー。

 試合結果は7対0でベレーザが勝利。ってかジェフの方は守れる時は守れるんだけど時々集中がとぎれるのか、キーパーの動きにぎこちなさが出て前に積極的に出られずかといって下がってカバーする人もいない中を続けざまに得点を決められる場面が相次いで、結果的には大差の試合になってしまった。それでも前半なら最初と最後をのぞいた大半でベレーザと互角に戦っていたし、後半は後半で攻め込んでいたからあとは攻め方の工夫をして、バックスラインを強化してキーパーを鍛えれば、上位リーグへの進出もそれほど難しくはなさそー。オシム監督が守備、教えればなー。けどその前に走りすぎで倒れる選手続出か。

 選手では長身フォワードの荒川理恵子さんが大当たり。中には明らかにジェフのキーパーのミスによるごっつぁんゴールもあったけど、落ち着いて流し込んだりするシュートもあってその当たりっぷりがこの夏も維持されれば、9月の「FIFA女子ワールドカップ2003USA大会」でも得点源として期待出来そー。国立で開催されたメキシコとのプレーオフでは息も絶え絶えになってた小林弥生選手は復活したよーで会場をトップスピードで走り回っていたんで安心。2年連続MVPの酒井與恵選手も替わらないバランス感覚で中盤を底から支えていた。あんまり近くには来てくれなかったけど試合終了直前にすぐ前でしてくれたプレーで、小さい体をいっぱいに固めて相手とガチガチ当たる音が耳に響いてきて、女子だからといって当たりはハードで、気を抜けば男子だって吹き飛ばされてしまうのかも、ってなことを再確認する。フィールドが近いからこそ分かったこと、です。

 途中後退した23番の選手は近賀ゆかり選手かな? プレーか後退に不満があったからベンチ側とは反対のサイドに出た途端にユニフォームをバッと脱いで一瞬ドキッとするけどちゃんと汗取りインナーを着てました。もしもインナー一体型のオーセンティックな奴だったら……ちょっとドキドキ。最終的にはサポーターもサイドラインの柵にずらりと居並ぶくらいには集まっていて、それが普段よりどれだけ多いのかは分からなかったけど、この前のプレーオフで興味を持った人たちもそれなりな数は来ていたみたい。「VBサポーターズ」の人たちも、そんな初見参の人たちに向けて「日テレ・ベレーザを応援しましょう」って書いたチラシを配って、よりいっそうの応援をお願いしていて、せっかくの盛り上がりをここでさらに高めようって気概にあふれていた。がんばれ。個人的には「東京・ヴェルディグラウンド」は家から遠いし見るには体力使うけど、決して悪いグラウンドではないと分かったんで試合があったらまた行こう、「よみうりランド」をゴンドラで越えて。


【7月18日】 時間も零時を回って午前になったんで早速、手に入ったコナミの新作ゲーム「ボクらの太陽」を旧型の「ゲームボーイアドバンス」にセットしてプレーしてみる。手前に太陽センサーが突き出す形になる「ゲームボーイアドバンスSP」って何となく、手元が暗がりになって太陽が当たりにくいって気がするのと、単純に家のどこかにまたしても「SP」がいってしまって見つからないからなんだけど、それはさておいてプレーを始めてしばらく経って、尽きかけてきた太陽エネルギーを補充しよーとテラスに出たところで「たいよー」とか叫びながらチャージを試みるものの、真夜中だけあって煌々と照る蛍光灯ではピクリとも反応せず、プレーをそこで中断して昼間にかけよーと決意して寝る。

 明けて朝。ちょっと早めの取材に出るべく電車に乗ってプレーし始めてどんどこどん、群がるコウモリやらクモやらを蹴散らし棺桶をジャンゴって外へと連れだしさあ太陽を浴びせよーと思って見上げた空は薄曇り。動きはするものの圧倒的なパワーを生み出すに至らず、そーこーしているうちに群がるコウモリに幾度となく棺桶を迷路の奥へとさらわれその度に取り戻しに行っては血を吸われ、体力を奪われる展開に今日のプレーを諦める。蛍光灯は無理でも曇天だったら夏の日中なんだから大丈夫かと思ったんだけどその辺、なかなかシビアに作ってあるなー。夏は夏の日差しがないと無理ってことはのかな。

 天気予報によると明日も曇りで明後日は雨らしーんでしばらくプレーは無理そー。天気予報を気にさせるくらいに自然をゲームプレーヤーに意識させたい、それから外でゲームを遊んでもらいたいって小島秀夫さんの意図は、カンペキなまでに反映されているって言えそー。ただ夏休みに入るって時にもかかわらず、こんなに連日プレーできない日が続いてるってのは、もしかしたら誤算だったかもしれない。これでプレーを止めちゃうって人とか出そーでちょっと心配。個人としては他に遊ぶゲームもないんでしばらくは空模様を眺めつつ、プレーが再開できるだけの太陽が訪れる日を待とー。成層圏から宇宙に出れば毎日だってプレーできるのになー。このゲームをロケット乗りに持たせて遊ばせる小説、誰か書かないかなー。

 朝も早く、といっても午前9時半だから世界はとっくに動き始めている時間に池袋はサンシャイン通りにある「GIGO」にかけつけ今日からリニューアルオープンする「太正浪漫堂」のテープカットを取材する。前はホントにフロアの一角だけだった「太正浪漫堂」がフロア全部に広げられた上に半分はカフェになっていて、その大盤振る舞いぶりに「サクラ大戦」なんてそろそろ終わりかけてるんじゃないか、だからセガも見捨てよーとしているんじゃないか、ってな心配も吹き飛んで、まだまだ先に続いていくんだってな期待感をかきたてられた。とか言う割には3も4もやっていないんだけど、実のところ。

 ゲームの先行きで言うならとりあえず、カフェには東京と巴里に加えて紐育の時刻を表示した時計がかかっていたから、次は紐育を舞台にゲームを作るんだって意志だけはあるみたいだし、ここまで堂々と喧伝しているってことはプロジェクトもちゃんと進んでいると思って良いんだろーけど、それが果たしていつになるのかは知らない。その時にオーバーワークスはちゃんと残っているのかも分からない。来週にセガの新社長の会見があるけどその辺も発表されるのかな。どーなるかを伺いつつエンパイアステートビルを光武がかけ上る日がちゃんと訪れる日を待とー。

 登場した広井王子さんは胸にバッジの沢山付いたブレザーで登場。頭も金色になっていた。若い若い。横山智佐さんは相変わらずの細さが朝に微睡んだ目を醒まさせてくれる。胸の開いたワンピース姿が一例をする姿は目に栄養。早朝に来て1番で入店できてセレモニーを見物できたお客さんたちも幸せな気持ちになれたんじゃなかろーか。 ショップにむらがる人たちを見物した後で帰途にふと見たエレベーターの隅に、こっそりと広井王子さんがサインとメッセージを残しているのを発見して、こーゆー細々としたところにコダワってみせる広井さんの茶目っ気に歳とか無関係のパワーを感じ、だからこそ今に至るまで「サクラ大戦」に燃えていられるんだろーと想像する。

 終わらせたくない、終わらせないって強い意志が、オープニングに際して祝電を寄せた入交昭一郎さんがセガを去り、タッグを組んで「サクラプロジェクト」を推進していた香山哲さんがまるで岩戸に籠もったよーになっても、前面へと出て「太正浪漫堂」を大々的にリニューアルするアイディアを出させ加えて実現させ、そのオープニングの席に早朝から臨ませるだけのエネルギーになっているのかな。だとしたら安心。「天外魔境」みたく12年とか待たせずにちゃんと、次が出るものと期待しよー。そのお陰で「天外3」が沈んだら……個人的には「サクラ」が先なら良いんだけど。

 横浜市が書店とか出版業界とか漫画家と組んで青少年の万引きを防止する活動を始めるってんで取材に行く。さいとう・たかをさんが出席していたことからも分かるよーに、趣旨としては横浜市が資金を拠出して、万引きした青少年はすべてゴルゴ13に依頼して暗殺してもらうってことで、たとえ逃げてもゴルゴだから地の果てまでだって追いかけて、成功率96%だか99%の腕前でもってしっかりと仕事を果たすそーだから、これから横浜市で万引きをする人は命張らなきゃいけない。

 料金については生みの親でもあるさいとう・たかをさんの紹介ってことで1人100万円。横浜市でどれだけ毎年青少年の万引きがあるかは分からないけど、2万人くらいだったら200億円でオッケーでこれくらい撃てば来年以降は万引きもゼロになるだろーし、万引きからエスカレートして犯罪に走る人がいなくなって、強盗とかも減るだろーから、結果として安上がりになるんじゃなかろーか。とか思っていたけど日本の法律では無理みたいで、そこは地道に啓発活動を行う一方で、横浜市の条例を厳格に適用して新古書店が未成年から大量のコミックスとか換金で持ち込まれても買わないよー、徹底していくことで何とか青少年の悪質な換金目的の万引きを減らすこといしている。

 だったらどーしてさいとう・たかをさんが同席したかと言うと、「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」の理事をしていたからで、別にゴルゴを世話するためじゃない。ちなみにさいとうさん、どーせ出るだろーと想定していたかのよーに、「『ゴルゴ13』みたいな作品を描いているおまえが言うなとか言われそうだから説明しておくと、私がゴルゴに託しているのは、一から物を考えようとすること。暗殺をしてふと足元を見てアリがいたら、ゴルゴはまたいでいくだろう。彼にとって命はどれも同じであり、まずそこから考えていくようにしている」ってな感じに、命にあらかじめ価値をつけるよーな考えをせず、思考した上で必要とあらば暗殺するゴルゴと、それがどれだけ迷惑かを想像することなく、換金目的に万引きする青少年を同じ土俵で考えて欲しくないってなことを話してくれた。

 会見にはあと藤子不二雄Aさんも出席していて、万引きした子供には喪黒服造を送り込んで「ドーン」と暗黒に落としてもらうとか、万引きされた書店の店主に「魔太郎セット」を譲り渡して「コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ」ってなセリフとともに万引きした青少年を呪わせるとかいったことをまるで示唆していなかったのは当然ながらもちょっぴり残念。ゴルゴも怖いけど魔太郎のしつこさもハンパじゃないからなー、「少年チャンピオン」で毎週の連載をビクビクしながら読んでた身にはそっちの方が怖いよなー。プロゴルファー猿の手製のドライバーで頭叩かれるのも勘弁ね。

 ともあれ横浜市をモデルケースに始まるこの運動が、具体的にどーゆー手順で行われ、どーゆー効果をあげるのかは現時点ではまるで暗中模索で、言って聞く耳を持っているなら世の中もーちょっと真っ当になっているって意見もやっぱりあって、ここで成果が出なければゴルゴとはいかないまでも一段の厳罰を科すべきってな意見も出てきそーで悩ましい。手始めは子供が対象なのかもしれないけれど、それがすべてにおいて管理を助長する方向へと流れないとも限らないだけに、狭い範囲での無関係な運動と思わず日本の未来を伺う大きな試みとして、成功を願いつつ東京都をまたいで成り行きに注目していこー。


【7月17日】 目覚めて支度もそこそこに携帯電話メーカーのコンパニオンも美麗な東京・有明で開催の「ワイヤレスジャパン」、ではなくタカラの年末商戦に向けた新製品の発表会へと駆けつける。すでに評判の猫語翻訳機「ミャウリンガル」がどんなものかを見物に行ったんだけど記者発表まではいられず会場の入り口に飾られていたモックアップ見つつ「東京ミュウミュウ」みたいな格好をしたコンパニオンを見物して気持ちを和らげる、でも尻尾は生やしていなかった。社長の人も猫ってそんなにしょっちゅう鳴くのか気になっていたそーだけど、研究の結果割りにそれなりに鳴くってことが分かったのが開発にゴーサインを出した理由とか。その成果が果たしてどれくらいのものになっているのか。盛りの猫の声を入れると「××××」と伏せ字だらけになるのかどーか。発売したら買って街を歩いて確かめよー。カメラで撮ってアップする変わりに翻訳された猫語をウェブに上げる人とか、増えるかな。

 新製品では目に見えないくらいに小さいバーコードをペンタイプのスキャナーでスキャンすると下の絵柄に関連する音声が端末から流れ出す「ディー・タッチ」とかが面白そー。オリンパスから昔出た「スキャントーク」と仕組み自体に大差はないけどぐっとお安くなるみたいで、絵本とか漫画雑誌とかにバーコードをあらかじめ印刷しておき、それを端末でスキャンすると絵からは得られない音声とか関連情報とか得られるよーにする、出版物とのコラボレーションとかが考えられそーだし実際に出て来そー。あと美術館とか博物館とかで貸し出して、タイトルのパネルをスキャンすると解説とかが流れ出す仕組みとか。ゲーム機と組み合わせてトレーディングカードをスキャンしてデータを取り込んだり音声を再生させたりってことも出来そう。ってそれじゃー「ポケモンカードeリーダー」と一緒かな。まあアイディアをいろいろ出し甲斐のある仕組みってことで、これからの展開を期待しながら眺めていこー。

 ほかにもバンダイから発表された製品と形こそ若干違えコンセプトはまるで一緒な携帯電話のカメラで撮った写真を赤外線で転送してプリントする簡易プリクラ機とかあって、その同時発生ぶりに驚いたり、20センチくらいの高さで割にリアルに再現されたボディの腰を持つとセンサーが感知してジェットを噴射する音を出し、水平にしたり下や上を向けるとジェットの音に変化が生じる機構が組み込まれ、脚の裏を地面に付けた時には例の「ピコピコ」って足音もするよーにいろいろ機能が盛り込まれた「鉄腕アトム」のフィギュアが展示されていたりと、見る程にいろいろ興味深い商材があってこれでなかなかタカラもしつこく、話題を作りだしてくれそーに思えて来る。ザビックスか何かのシステムでコントローラーしかない「太鼓の達人」こと「たいこでポピラ」はさすがに良くやるな、って感じ。ナムコがやるべき商品だったよーな気もするなー。

 しかしやっぱり最高に気に入ったのは玩具菓子っぽいけど玩具菓子とはちょっと違った玩具入り入浴剤のシリーズ。そのうちのラジオの模型が入ったシリーズはニッポン放送の協力で生まれた商品だそーで、操作すると「ビター・スウィート・サンバ」が流れ出して笑福亭鶴光の声も聞こえて来るそーな。「パンティーのいろなにいろ」とか(ないない)。それもそれで面白いんだけどその上を行くのが潜水艦のフィギュアが封入されたシリーズで、詳しくないから良くは分からなかったけどいわゆる「伊400」とか「Uボート」といったミリタリーとは違った、「ノーチラス」とか「シーシャドウ」とか「しんかい」とか、そーいった潜水艦なり潜水艇がラインアップされていて、マニアだったらちょっぴり感じるところがありそー。面白いのは何点かに1つの割合で、超小型の水中モーターが入っていることで、これを潜水艇に付けると入浴剤を溶かして色のついたお風呂の中で、潜水艦なり潜水艇をぐるぐる走らせて楽しませることができる。マブチの水中モーターではお風呂じゃ強力過ぎて楽しめず、かといって池だと鎮めてしまって回収できなくなって悲しい思いに涙した人には歓喜の商品って言えそー。追って発売を待て。「サブマリン707」も混じってるぞ。「青の6号」はないけれど。

 発表会をパスして東京は代々木体育館の横で19日から始まる「ジュラシック・パーク・インスティテュート・ツアー」のプレスレビューに駆けつける。すでに製作発表会とかその時の簡単な内覧会でおおよその概要は見知っていたけどいざ実物が出来上がって見ると、入り口にデンと構えられた「ジュラシック・パーク」のゲートからして映画に出てきた奴そっくりで、中への期待をかき立ててくれる。まず迎えてくれるのはティラノサウルス・レックスの「スタン」の化石で、正面を向いて迫ってくるよーな迫力があって「恐竜ランド」の気分が沸いてくる。あと製作発表でも披露された遼寧省で掘り出されたマイクロラプトルの化石とそれから再現されたらしー鳥みたいなマイクロラプトルの模型なんかも展示されているけれど、ゆっくりと見ている時間はそれほどなしにプレスツアーの並に乗って中へと入っていく。

 以後は見てのお楽しみ、ってことだけど感想を言うなら研究員とかを演じるアクターはそれなりに訓練が施されていて、そんなにテレずにちゃんと研究員なり飼育係なりを演じてこちらを楽しませつつ、遺伝子がどうとか生態がこうとかいった恐竜の知識を教えてくれる。最初のヴェロキラプトルを卵から孵す部屋なんて遺伝子操作をしていたりして野田令子博士とかでも居たら似合いそー。けどその場合は研究室に置いてあるパソコンの上にフィギュアとかが並びそーだからなー。それも恐竜とは無関係な奴がズラリと。アクターで面白かったのはトリケラトプスを飼育する部屋の人でアクションも大きく喋りもしっかりとしていて、後から出てくる上司の男性よりも目立ってた。役者の卵の人、なのかな。けどやっぱり1番はステゴサウスルの部屋で治療を施している女医の人。もー女医だけあってスラリとした体を包む白衣の裾からのぞく細い脚とか目にも鮮やかで、その一挙手一投足を見に行くだけでもお金を払う価値はあると断言できる。うん断言する。でもやっぱり女医さんには眼鏡をかけていて欲しかったなー。それがかなえられれば何回だってリピーターになって駆けつけるのに。

 アトラクションを見終わった部屋にはズラリと恐竜グッズが並んでいて、ファンとかマニアの人はここに行くのがあるいは真の目的になるかも。印象だと去年幕張で開催された「世界最大の恐竜博」よりも真っ当なグッズ類が充実していたっぽく、お菓子や玩具の類もあって財布に悲鳴があがりそー。個人的には5800円くらいするトリケラトプスとかステゴサウルスのぬいぐるみがお薦め。前にフロリダの「アニマルキングダム」で買って今は里子に出したコモドドラゴンの巨大なぬいぐるみとほぼ同じ大きさで、体表の素材も似たものが使われていて正直いって日本で他に見るぬいぐるみより置いて楽しめ見て楽しめ触っても楽しめる。あと会場限定の「チョコラサウルス」もあるんでゲッターな人は要チェック。数も限定だそーで会期も終わり頃になると無くなるかも。種類は5種類でそれがコンプリートされたボックスもあるからコレクターには親切。1000円。2箱買ったんでいつか貢ぎ物に使おー。貢ぎたくなる人がいればだけど。

 第129回の直木賞を石田衣良さんと並んで村山由佳さんが受賞とのことで、年数は違うけど誕生日が7月10日と同じ人ってこととあと、おそらくは今も同じ千葉県民ってことで心よりのお祝いを申し上げます。思い返せばあれはいったい何年前のことだったろー、千葉は浦安駅前にあるショッピングモールでトークショーだかサイン会だかがあって見に行った記憶があるけれど、当時はまだどちらかと言えば青春系のライトな作家のイメージが残ってて、それがその後何年かするうちにみるみると地力を発揮し始めピュアだけど意味深い恋愛がモチーフの作品を世に出すよーになって来ていたから、あるいはいずれはとも思っていたけどこれほど早くに受賞するとは、最近の進境著しかったってことなんだろー。ジャンプノベル系から直木賞が誕生ってことで次は乙一さんに直木賞なりいっそ中身の斬新さでもって芥川賞なり行ってもらいたいところ。小川一水さんにはだったらヒューゴー賞か日本SF大賞を是非に。星雲賞の候補には入っていたっけ。


【7月16日】 「グリーングリーン」とか「D.C ダ・カーポ」とか「HAPPY☆LESSON ADVANCE」とかいった、居並ぶギャルをなぎ倒し抱え込んでラストを目指すギャルゲーのよーなハーレムコンセプトのアニメーションが幅を利かせている中で、物語の複雑さといー設定の奥深さといーキャラクターデザインの斬新さといー、見るべきところの山ほどあってアニメの新しいスタンダードだと期待していたはずの「LASTEXILE」だったのに、実は1番ハーレム・アニメしてたんだと気づいてちょっぴりガックリ来たものの、それもまあアニメの王道ではあるしそれを目的に見れば複雑な話も情けない主人公もそーゆーもんだと我慢できるから、今後はあっちで立つフラグ、こっちで起こるイベントを心で感じながら見ていくことにしよー。

 「幼なじみ」のラヴィから始まった筈のラブゲッティーなクラウスの冒険は、舞い込んできた「妹系」のアルに大きく揺らぎ、そこに「男勝り」のタチアナに「母性系」のアリスティアが立ち現れては右に左にクラウスを揺さぶるものだから勝利確実だったはずのラヴィの立場が崩壊の危機に直面したってのが先週まで。今週はそれに「お姉さま系with眼鏡っ娘」までもが加わったものだから、クラウスのハーレム度にも拍車がかかってますますの混乱を来しそー。ラヴィは引きこもり気味になってレースから大きく後退してしまったし、「男勝り」だったはずのタチアナが妙に神妙になキャラへとジョブチェンジしてしまったこともあって、誰のパラメーターが今んところ1番なのかがまるで分からないけれど、敢えて言うなら肉体的粘膜的接触を持ったソフィアが1歩、リードってところかも。とはいえこの先更なる大物、マエストロ・デルフィーネも待っているからクラウスの女体森探訪の旅は紆余曲折が続きそー。誰が勝つのか。やっぱりアルか。ダークホースにブリッジのソナー担当の姉ちゃんだったりしたら面白いのに。名前何てんだろ。

 日本出版販売から届く週報の2003年7月21日号に「里中満智子マンガ名作オペラ」(中央公論新社)の案内が。読めばそのまま漫画で名作オペラを描いてしまおうってものでラインアップには「ニーベルンゲンの指還」から始まって「椿姫」「カルメン」「蝶々夫人」「フィガロの結婚」「サロメ」「マノンレスコー」とオペラなんて見ない僕でもまあ知ってるタイトルが並んでる。オペラを見慣れている人には果たしてどこまで面白いものなのかは分からないけど、オペラってちょっとって食わず嫌いに敬遠している人に、最初の入り口としてストーリーなんかを分からせた上でDVDなり劇場なりへと目を向けさせ るきっかけに、果たしてなるのかならないのか。DVDやCDの情報も入っているそーだからそーなって欲しい意図は編集側にはあるよーだし。「魔笛」が入っていないのが個人的には残念。実はこれしか見たことがない。でもって何度見てもよく分からない。

 同じページで岩波書店から8月刊行の「狂言 三者三様」の案内も。「現代の狂言界で注目を集める狂言師3人に光をあて」ってあるけれど、取り上げられている3人が野村萬斎さんに茂山千作さんに野村万作さんでこのうち確か萬斎さんと万作さんは親子だから、注目を集めてるって事実は事実としても年齢にちょっと開きがあるよーな気がする。そもそもが茂山千作さんなんって1919年生まれで83歳だし。トップ3ってことなのかな。まあ野村萬斎さんが編纂に関わっているシリーズで、万作さんの兄の萬さんの子供つまりは萬斎さんにとって従兄弟で萬蔵襲名が決まっている野村万之丞さんが入って来るはずはなく、もちろん最近話題がとんとご無沙汰の宗家・和泉元彌さんが入る訳がない。狂言の講座とかじゃなく、若手では一頭抜けて知名度もたっぷりな野村萬斎さんの意識が反映された叢書として楽しむのが良いんだろー。でもちょっと読んでみたい。1冊3000円。

 「国立霞ヶ丘競技場」で久々、でもないけど「Jリーグ」が開かれるってんで「ヤマザキナビスコカップ」の「東京ヴェルディ1969vsジュビロ磐田」を見物に行く。土曜日に女子代表の試合で12000人とか入った同じ競技場にプロの試合でどれだけ集まるか気になったけど結果はほぼ同じ12000人ってところで、平日で値段もそれなりにするプロのJの試合でこれだけ集まれば、まあそれなりに人気もあったってことだと思うことにしよー。とはいえ首都のど真ん中での試合でオールスターしか野球が開催されていないにも関わらず、これだけしか集まらなかったって言えば言えるから悩ましいところ。カードもJリーグ興隆期ならプラチナになりそーな好カードだけに、去年のワールドカップの残滓とそれからジーコ監督への注目の余波がそろそろ尽きかけているのかな、なんてことも考える。

 なるほどこの何年かのヴェルディの体たらくを見ればかつての好カードも今じゃあ鉄かアルミって観もあるけれど、なかなかどーしてこの何試合かのリーグの試合で東京ヴェルディ1969、連勝を続けていたりしてアルディレス監督が就任して以降、ちょっぴり面白いことになってるみたいなんで見ておくに損はない。ジュビロはリーグで優勝を争うチームだけにこれまた見ておくべきチーム。そんな2つのチームががっぷりと組み合った試合は双方が走り囲み奪い攻める運動量の多い試合をしてくれて、攻め合いの続く展開に見ていてとっても面白かった。チームって監督で変わるものなんだなあ、オシム監督でジェフユナイテッド市原が変わったことより意外感多し。

 エムボマ選手が入っても春先はそこまでボールを届けられなかったヴェルディが、今は中盤をかわしサイドに降って中に折り返す技を見せるよーになり、そこからのエムボマ選手の突破力も存分に発揮されるよーになっていたのがちょっとした驚き。そんなエムボマ選手がハットトリックを達成するとゆー、今のヴェルディの特徴をよく表すサッカーが見られて得した気分になった。ジュビロは右サイドの成岡翔選手が走り折り返す動きで攻めに貢献したけど1歩及ばず。それでも2点を取ったのが、結果としてヴェルディを得失点差で次に進ませなかった訳で、途中に中盤を明けてしまったところをボールを支配されてシュートまで持ち込まれたヴェルディの布陣の中だるみに、エムボマ選手が怒り心頭だったのも気持ちとして分かる。ともあれここまで出来ることが判明したヴェルディ、セカンドステージはちょっと面白い存在になってくれそー。故障するなよエムボマ選手。


【7月15日】 「新撰組」残党が江戸を走る、って言っても別に「るろうに剣心」の小説版ではないよーだけど、起こる伝奇的な展開が山田風太郎さん「魔界転生」を想わせつつも絵柄のライトな感じとストーリーのテンポがやっぱり、「剣心」の方へと気分を傾ける出海まことさんの「鬼神新撰 京都編」(電撃文庫、610円)。2番隊隊長として新撰組で1、2を争う使い手と鳴らしたものの故あって局を抜け、今は東京でなりを潜めて生きる永倉新八に、新政府の創設に陰で関わった岩倉具視が接触してきて近藤勇の首を探せと命令する。

 どうして今さら勇の首が必要なのかと悩みつつ、言うことを聞かなければ一生を追われる身として過ごさなくてはならない新八はその指令を受け入れ京都へと向かう。そんな彼の前に現れたのは函館で死んだはずの土方歳三。懐かしさを祝う間もなく新八に襲い掛かってきて、勇の首の争奪戦に割って入る。いったいどれほどの秘密が勇の首にあるのか。そもそもどうして土方は生きていたのか。そして奴までもがどうして蘇って来たのか。謎また謎が提示される中、ひとり人間として生き続けてきた新撰組の残党、永倉新八は人智を越えた闇の勢力による侵攻に立ち向かう羽目となる。安倍晴明の係累の幼女とか酷薄そーな忍者の美少女とか女性キャラに見るものも多いけど、期待はやっぱり蘇った新撰組の跋扈ぶり。立ち向かう新八の柳生十兵衛ほどにはキャラの立っていないのが惜しいけど、脇の女性陣に支えられつつ戦いの中できっと存在感を増して、闇の陰謀との4つに組んでのバトルを演じてくれるだろー。斉藤一は出ないのかな。

   「週刊サッカーダイジェスト」と「週刊サッカーマガジン」を買って12日に開催された「FIFA女子ワールドカップ2003USAプレーオフ 日本女子代表vsメキシコ代表」がどんな取り扱われ方をしているかチェック。さぞは派手に取り上げられているかと期待したのに「週刊サッカーマガジン」2003年7月29日号の方は半分のページに短い記事と写真を4枚乗せているだけで、スポーツ新聞にすら及んでいなくってちょっとガッカリ。同じ日の夜に開かれたJリーグがしっかりと掲載されているから時間的に間に合わなかったんじゃなく、最初からこれだけの分量を割り当てての原稿入れだったってことで、「サカマガ」におけるあの試合の意義の捉え方が伺え眉が曲がる。女子の興隆をミッションにする川淵三郎・日本サッカー協会を讃える雑誌にしては、なあ。もしかして距離でも置こーとしているの。

 対する「週刊サッカーダイジェスト」の2003年7月29日号には何と堂々の3ページが使われた大特集が。文章も長くタイでのアジア選手権からメキシコでのアウェーで10万人に囲まれたプレーオフ第1戦を経て国立での最終決戦に臨んだ経緯から、試合の展開から女子がLリーグも含めておかれた環境のシビアさまでがつぶさにリポートされていて、大きな写真で掲載されたプレーオフに勝ってワールドカップ出場を決めて抱き合い喜ぶ選手たちの満面の笑顔の爽やかさとともに、これだったら応援しなくちゃいけないなって気に読んだ人をさせてくれる。上田栄治監督の長めのコメントもあるし日本代表で活躍した大竹奈美さんによる寄稿もあって読み応え十分。何より背番号5番の酒井與恵選手が3枚も写っているのがファンには嬉しいところ。これは永久保存版、です。ってかどっかのサッカー雑誌で女子代表だけのムックとか作らないかなあ。

 「週刊サカダイ」はセルジオ越後さんの「天国と地獄」でも女子代表への言及が。まだ試合が行われていない段階での寄稿だから具体的なコメントはないけれど、そこで予言した「認知度という点で、これまで苦戦を強いられてきた女子サッカー界だけど、その転機になるかもしれないゲームがあるんだ」って言葉がまさにどんぴしゃり、「この女子サッカーのイベントにどれだけ注目が集まり、お客さんがスタンドを埋めるのか興味深いよね」って示した関心もそのままに、大勢の観客を集めてまさに「転機」となりそーな雰囲気を作り出している。もちろんこれが一瞬で終わる可能性だってあるのはあの大盛り上がりした「Jリーグ」が途中見る影もなく衰退していた例を見れば明らかで、9月のワールドカップに限らず継続して女子代表からLリーグから応援していく必要があるしそれがあの会場に集まって感動させられた人たちの義務でもある。ってことで週末は頑張って読売ランドの「ヴェルディ・グラウンド」までベレーザとジェフの試合を見に行こー。ダービッツに扮していけば酒井選手に気にしてもらえるかな。

 このシーズンに気になるのが海外チームの夏過ぎから始まる新しいシーズンに着るユニフォームがどんな形になるかで、すでにレアル・マドリッドについてはベッカム選手が入団した時と前後して発表されていて、この前までの襟がついたレトロだけど楚々とした感じが好印象だったユニフォームから、丸首で前に割れ目の入ったモダンなんだけど面白みにちょっと欠ける形になっておまけに背番号の文字も前のレトロな感じから一気に丸っこいポップな形になってしまって、どーしてしまったんだと驚いたものだけど、そんなレアルに続いて気になっていたACミランのユニフォームが、遠からず発表されるとワクワクしていた所に「週刊サッカーダイジェスト」の「サッカープロショップ ニューフレンド」の広告が目に飛び込んできてびっくり、載ってるじゃん、ミランの新ユニが。本物なのか?

 なるほどロッソネロの赤黒縦縞には変化はないし胸のオペルのマークもしっかりと残っているんだけど、文字がOPELからMERIVAに変わっている上に、形がレアルの丸首で前に割れ目のユニフォームと同じだったりして、変わったんだけどそれを前向きに捉えたくなるよーな変わり方じゃない。ってゆーかレアルの後じゃーどこか二番煎じになってしまうんだよなー。袖も赤黒のラインになっているのは昔の再来ってことになるのかな。こっちは賛成。問題は背番号がレアルと同じ自体になるのかってことで、その辺りは今後出てくる情報を待って年末の「トヨタカップ」にどちらを着ていくか決めることにしよー。ボカじゃないのって? あの色はなあ。


【7月14日】 そんなに数ない中で見られる範囲から7月スタートのアニメーションをざっと振り返って、1番はやっぱりトップは「住めば都のコスモス荘 すっとこ対戦ドッコイダー」に落ち着きそう、ってだったら2番はあるかってゆーと小難しいところだったりするけれど、そこは大人と開き直って総合1位は「ドッコイダー」で、パンチラ1位にブラジャー1位は「グリーングリーン」とともに1位を獲得したってことにしておこー。「D.C ダ・カーポ」はちなみに野川さくら1位。ほかに何がある?

 「コスモス荘」について言うなら今は無き「電撃アニメーションマガジン」(「電撃アニマガ」とは別物)で連載されていた漫画に、小説を横目で見ていた時には感じなかった何かをそこに発見し、以来気になる作品として原作者の阿智太郎さんともども注目するよーになったんだけど、そんな漫画がまんまのキャラと想像どーりのアクションで動き始めたアニメ版「コスモス荘」には、ただただ感動するばかり。とりわけ極薄な胸板を薄い衣装に包んで「ドッコイダー」に突っ込みまくるタンポポの、手足のぷにゅぷにゅ感までもが完璧に再現されていて、見ていてそっと指先で押してみたくなった。

 達者って感じじゃないところが浪川大輔さんを頼りなさ炸裂な鈴雄のキャラをそのまま彷彿させてくれるし、舌っ足らずな感じが石毛佐和さんを年齢不詳ながらも見た目は小学生なタンポポに見事に扮させている。ドクター・マロンフラワーは他にいったい誰が出来るのだ。緒方賢一さん最高。ネルロイドガールの清水香里さんは「lain」から遠くに来たんだなあってことを感じさせつつもそーした過去とか気にしなければまさにピッタリなヤンキー声。残る三石琴乃さんもきっと立派にサディスティックでセンチメンタルでハングリーなヒヤシンスを演じてみせてくれるだろー。エーデルワイスもまあ良さげ。そんな彼ら彼女らが来週にはもう勢揃いしてしっちゃかめっちゃかにくんずほぐれつのドタバタ劇を毎週毎週見せてくれると想うともー、金曜日が楽しみで仕方がない。ストーリー一緒なら漫画読んでりゃいーじゃん、って想ってしまって1話くらいしか見なかった「成恵の世界」とは違って、どう動くのかどう喋るのかも含めて気になってしかたがない「コスモス荘」。原作付きのアニメ化の好例として語られる作品になってくれると期待して、しばしの期間を付き合って行くことにしよー。「SFマガジン」の注目作家でゴーインに混ぜたそれが狙いでもあるし責任でもあるし。

 確かめるんだったらやっぱり引っ張るよね、って感想にどこまでの同意が得られるのかは微妙なところだけど、「抱えているため、ややこちらに突き出された二つの丸みは、表面の湯の滴を浮かべていた。ウエストと太股と、上下両方から伸びるラインを膨らませた形は、……丸い」(220ページ)ってな感じに描写される、女性とだって見間違えそーなふくよかでなめらかで「何ともエロい」(同)ボディを持っている、顔立ちにいたっては女性と万人が見て断言しそーな美しさを誇る美少年が裸で目の前に立って、脚の間もしっかりとさらしてそこに突き出しぶらさがっているものがあったとしたら、外れないのか抜けないのかと引っ張り、下の次は角度を変えて引っ張るのが人間として、ごくごく普通の行動だろー。

 川上稔さんの新シリーズ「終わりのクロニクル1【下】」(電撃文庫、730円)でだから佐山・御言が知り合いの女性の新庄・運に顔立ちのそっくりな男性の新庄・切の股間に垂れ下がっていたものの「手に伝わる感触、湿度、重量、素材」を調べオールクリアを確認し、次いで強度を調べよーと引っ張ったのもよく分かる。そこでもしも引っこ抜けたらどーしたんだろってのは興味のあるところで、あわててくっつけ直そーとしたんだろーか、でもって付かずアワアワしたんだろーかと想像しては顔をニンマリほころばせる。そんな楽しみどころも前巻でのSfと大城・至との会話に負けない中身と量が下巻にはあるけれど、読みどころはそれだけじゃなくって(当たり前だ)下巻だけあってひとつの異世界とのバトルに決着を付けるための激しいバトルに辛辣な駆け引きがふんだんに鏤められていて、1人の少年が決意を新たに立つことを決めるに至る心理的な成長ぶりも含めて、読み終えて圧巻のカタルシスを得られる。

 単なるお騒がせキャラに見えた大樹先生もしっかりと謎の人(人なのか?)だったことが判明したりと、増えるキャラの絡み合う関係が今後の展開でどうつながっているのかも含めてこれからの展開に興味が及ぶ。もちろん残る異世界との交渉をどうこなし、そこでジョジョほどではないけれど騙し騙されってな駆け引きと、ジョジョにはなかった論理と理念に裏打ちされた言葉を前面に押し立てた交渉と、肉体の限りを尽くして行われる敵とのバトルをどうクリアしていくのかってゆー楽しみもたっぷりとあって、仮にこの後20巻とか続いても、その分を毎回確実に楽しませてくれれば嬉しいといった思いで今はいっぱいになっている。切が男なら逆に運が……な疑念から剥いて胸のふくらみを握り引っ張る佐山・御言の描写なんかにも期待しつつ、快調に先が刊行され続けることを願おー。ブレンヒルトも続投を是非に。

 三島由紀夫を継ぐのは平野啓一郎さんなんかじゃなくもしかすると嶽本野ばらさんなのかも、なんてことを新刊「デウスの棄て児」(小学館、1200円)を読みながら割に真剣に思う。「島原の乱」を起こして敗れ、殉教した天草四郎を主人公にした歴史小説なんだけど、四郎がポルトガル人の男が日本から連れ帰った日本人女性との間に生まれた不義の子であると設定し、悪魔の力を発してしまったため日本へと追放気味に送還されたところを、地元の思惑から指導者に担ぎ上げられ、乱の首謀者として戦いの渦中に身を置くよーになってしまった、って感じに独自の解釈がしてあって、そんな話を独特の嘆美で流麗な文体でもって綴ってあって、読みながら荒み揺れ迷う四郎の心情に惹かれ引きずられ、暗闇へと墜ちて行きそーになる。神への愛ならぬ怨嗟を想いつつ虚無へと還っていく四郎の最期は「羅城門」ほか芥川龍之介の歴史に題をとった小説にも通じる切なさ。もしかすると嶽本さん、三島を遡り芥川を継ぐ人だったりするのかもしれないなー。


【7月13日】 おお1面。といっても「東京中日スポーツ」だけどそれでもスポーツ新聞の1面を女子サッカーが飾ったことなんてかつて今まであっただろーかと、その扱いの大きさに昨日の「FIFA女子ワールドカップ2003USA大会プレーオフ 日本女子代表vsメキシコ女子代表」の試合がどれほど見た人たちに感慨を与え、同時にバリューとしても意味を持っていたのかってことが伺える。写っているのはシュートを決める澤穂希選手。運慶快慶の阿形像吽形像にも並ぶ必死の形相がとってもアスリート。走ってもニコニコしている(よーに見える)小林弥生選手とは対照的かも。そうか澤選手が鎌倉彫刻なら小林選手は白鳳彫刻か。

 「スポーツニッポン」だってフロントじゃないけど最終面で大特集。こちらでは女子サッカーが歩んできた苦境についてもちゃんと触れてあって、これをきっかけにちょっとだけでも浮上して、せめて打ち上げくらいはホテルでできるよーになってもらいたいものと、同情の気持ちが浮かんで来る。日興証券が「ドリームレディース」を発足させた時に取材したけどホテルだったかホールだったかで大々的にパーティーを開いていたからなあ。あれから10余念。日本代表のワールドカップ行きを決めた試合の打ち上げが新宿の居酒屋かあ。ある意味日本の経済よりも落ち込み激しいかも。あの発足の時に居た人で今も現役って誰だろ。

 これが女子サッカーの厳しさを示す材料なのかは確認した訳じゃないから不明だけど、Lリーグの試合とか見ていると選手の履いているスパイクがちょっぴり前の型だったりするよーに感じられて、下手すると今日日の高校サッカーの選手の方がよほど最新型の「プレデター」とか履いていたりして、物持ちが良いことは讃えられるものの一方でスパイクも含めた道具をそろえるだけでも大変な環境を、頑張ってあそこまで見る人を楽しませるサッカーをしてくれているんだと、思えてなおいっそうの慈しみが湧いて来る。海外だってアメリカをのぞけば事情はそれほど変わらないのかもしれないけれど、ならばなおさら日本でのこの盛り上がりが世界へと波及して、テニスやゴルフに並んで女子でも”食える”スポーツへと、発展していってくれればいろいろなサッカーが見られるよーになって嬉しいかも。

 3人しか来ないかも、なんて話を聞くといったいそれはどれほど凄いサイン会になるんだろーと興味を抱いて、銀座に新しくできら「ブックファースト」で開かれるピーターさんのフォト&エッセイ集「ピーターズ チョイス」(扶桑社、1333円)へのサイン会を見物に行く。入ると小ぎれいに整えられた店内と満遍なくそろえられた本は銀座でもいきなりのトップクラスで、「旭屋書店」にも「福家書店」にもない本を広いに行くとかおしゃれ系の雑誌を見に行く分には利用できそー。でも上がるのが面倒臭いかも。そんな店内にはすでに囲みのテレビカメラとかが並べられていて、それほどまでに注目されているサイン会が3人とか10人だったらきっと、出している扶桑社の面目も丸つぶれになって、人ごととしては楽しいかも、なんて邪な考えも浮かんでくる。

 結果から言えばもらった整理券は38番とか9番とかで、最終的には50人くらいの来場者があったみたいでまあそこそにはまとまったサイン会にはなったよーだけど、どう見てもピーターさんのファンではなさそーな兄ちゃんとか、店員さんとなれ合っている人とかが行列に並んでいたりして、関係する人もそれなりな配分で交じっていたのかもしれないなーと想像する。かくいう自分はといえば熱烈ではないけれど、かつてCBC(中部日本放送)で放映されていたドラマ「三つ首塔」で妖しい魅力を発散していた頃から気にしていたってことで、1割くらいはファンだと言ってもそれほど間違ってはいないだろー。「乱」は封切りで見たし、最近出た写真集も持ってるし。

 来た大半が50代とかそんな感じのおばさまたちってのはきっと、ピーターさんがデビューして直後から愛でていた人たちがそのまま大人になったからってことで、あちらの劇場こちらのシアターと出演する芝居をおっかけて続けている人たちも相当数にいたみたいで、向かった卓を挟んで親しげに会話しているおばさんたちも多くいて、それなりに和んだサイン会になっていた。見守っていた関係する会社の人たちもきっと安心したことだろー。夜中まで飲んでてしっかりと駆けつける営業の人とかも偉いえもの。立場は似たよーなものでも自分は珍しいものを冷やかしに行くってゆー重要なモチベーションがあっただけに、仕事で燃えられる人たちはただただ尊敬に値するのです。

 せっかくだからと漫画とか文庫とか仕入れてとっとと帰宅。でも読んだのは前に仕入れてあった田村登正さんの「ブラックナイトと薔薇の刺」(電撃文庫、590円)。ピーターさんと大差ない年齢のピーターさんと大違いな経歴容姿を持った人がヤングアダルトの新人賞を取ってデビューして不思議に思ったら出てきた本が意外に(失礼)読めて巻も重ねて、すっかり中堅の域へと進み始めて2度驚いたさらにその上を行く驚きが、この新刊からは吹き上がっていて電撃文庫って所の作家を転がす巧みさに関心する。雪乃葵さん筆のイラストのセレクトも良い感じ。媚びてもないしかといって緒方剛志さんほど手練れてもない、清冽さが内容にもピッタリって感じ。どこでこーしたイラストの人を探して来るんだろ。

 ある日ネットの掲示板に書かれた自殺をほのめかすメッセージに、掲示板を運営していた高校のIT研究部の部員が掲示板に出入りしていた別の女の子とをいっしょに動き始めるってストーリーは、展開もそれほど深くはないしキャラクターも決して突飛ではないけれど、ワクワクドキドキと出来てページをさくさくとめくらされて意外な所へと連れて行かれて、感動感涙のフィナーレを迎えられて、綺麗なお話を読んだなあって気にさせてくれる。コンピューターとか科学とか、いろいろ突っ込みどころもあるのかもしれないけれど、そーしたディテールよりもサスペンスフルに進む展開の中で、悲しい運命を目にし、主人公も含めたキャラクターたちのサポートも受けながら、心を堅く閉ざしていた少女が自分を取り戻していく話に胸を潤ませるのが良いのかも。

 橋本紡さんの「リバーズ・エンド」は第5巻で完結。やっぱりエンダーだった話はだからといって悔恨と贖罪の意識が死者を代弁する立場へと主人公たちを向かわせるところがなく、物語の中でこそ散々っぱらに提示されても最期は「まいっか」的に集束してしまうのが謎と言えば謎だけど、前例を踏襲しても仕方がないってことでとりあえずは目の前にある謎のボタンはどこかで1つの惑星を吹き飛ばしているかもしれない事実への想像力を喚起させつつ、好きな女の子のことを想い生きる少年の一途さを読む物語として、楽しんでもらえればとりあえずの役目は果たせるのかも。もちろんここからオーソン・スコット・カードへと人が流れればSF市場的には言うことがないんだけど。

 作画が間に合わなくって残り10分をあり合わせの声優さんのビデオを流して場をしのいだ、訳ではなかったのかと千葉テレビで先週から放映の始まった「D.C ダ・カーポ」を見て、その構成の斬新さと後の商売を考えての目配りの良さにアニメーションのビジネスもここまで来たのかと呆れつつ驚く。アニメパートだけつまんで売ってビデオは別に売っても良いし、1人1巻って感じで声優ごとに売っても良いし、ついでに音楽CDも作って売れば良いしってことになるんだろーけど、肝心のアニメパートでストーリーがまるで分からないってのが目先とりあえず問題かも。これが「シスター・プリンセス」くらいにキレてたらなあ。別の意味でキレてるんだけど。オープニングがいきなりパンツからってのも斬新、かと想ったら続く「グリーン・グリーン」はキャッチでパンツ、オープニングではヌードかい。ニッポンのアニメもここまで来たか。韓国もここまでは来れまい(行かないって)。


【7月12日】 食玩ばっかりだったなあ、って印象が去年はあった「お菓子フェスティバル」だったけど今年はそーした玩具菓子のブームも過ぎたのか、それともそっちは8月の「ワンダーフェスティバル」に任せることにメーカーも決めたのか、例の「王立科学博物館」のタカラとコナミとバンダイと、ほか2社くらいが出していたくらいでアッと驚くおまけはタカラが、吉本興業と汲んで出す松本人志セレクトの変な生き物シリーズだけだった感じ。狙いとしてはなかなか面白いものがあるんだけど、ニッチ狙いが中心になって来つつある食玩のマーケットにマッチしているかってゆーと微妙で、メディアが騒いでもユーザーが果たして動くのか、メディアすらも動かないのかを分析することで食玩のバリュー、松本人志さんの今のバリューなんかも見えてきそー。それにしても岡田斗司夫さんに続いて松本人志さんとは、コラボレーションに見境がないってゆーか懐が深いってゆーか。世間の耳目を集めたいばかりにエスカレーションが進むとそのうちミック・ジャガーとかとのコラボだってやっちゃいそー。何作るんだ?

 中田英寿選手が果たしてデザインに絡んだのかどーか、不明だけども配りまくられた風船が目にも鬱陶しいばかりだった「キャラメルコーン」の新パッケージをかき分け場内を見た後で「国立霞ヶ丘競技場」へと向かうにはまだ時間があったんで、「ヴィーナスフォート」の1階部分にある「グランドーム」でサッカー関連グッズなんかを見物。せっかくだからと昨日「サッカーショップKAMO」のバーゲンで買って、「日本女子代表vsメキシコ女子代表」の試合を見た後で着替える為に持っていたインテルのレプリカのユニフォームに、ナンバー5のゼッケンとエムレ・ベロゾグルのネームを入れてもらう。ヴィエリとかクレスポとかレコバとかバティステュータとか他に入れてもらうべきスターは幾らでもいるんだけど、前に買ったユヴェントスがエドガー・ダービッツだったよーに職人肌の中盤がどーにも気になって仕方がないんだよねー。とか言いつつ日本代表のユニが10番中村なのは中村選手がワールドカップで代表をはずされた直後に買ったものだから。判官贔屓でもあるのだ。いずれにしてもニッチ狙いだなあ。食玩に惹かれる訳だ。

 そんなニッチ狙いで仕事師タイプの中盤が好きな人間が「FIFA女子ワールドカップUSA2003 日本女子代表vsメキシコ女子代表」を見る時に注目するのはアトランタ・ビートから日本代表に参加した澤穂希選手でもなければアトランタ・ビート行きが決まっているらしー小林弥生選手でもなく背番号5番の酒井與恵選手。Lリーグの日テレ・ベレーザでプレーしている姿を見た時に、中盤でバランスを取りながらボールを奪取して左右に散らして攻撃へと転じる要となる役を巧みにこなしているそのスタイルに、シュートを決めるフォワードとは違う旨さを感じて驚き以来関心を持ってみていたんだけど、今日の試合でもディフェンスラインと前線との間に位置を取りながらビルドアップを助けたり、メキシコの拾っては左右にさばいたり前線に放り込んだりと長短おりまぜたパス出しで実に効果的な仕事をこなしていて、目立たなかったけれその実とてつもない割合で日本女子代表がワールドカップ行きを決めた試合の勝利に貢献しているよーに見えた。

身長は高く体重も重く年齢は若いメキシコ相手にひけをとらないどころか押し込む日本。この粘りが男子にもあれば……おとっつぁんそれはいわないやくそくだよ  澤選手が先取点を挙げた左サイドからの山本選手のセンタリングは、もとは確か中盤の酒井選手がこぼれて来たのを拾って左へとさばいたボールから始まっていたよーな記憶があって、もちろんディフェンダーをかわしてセンタリングをあげた山本選手の巧さ強さがあってこその先取点だった訳だけど、タイミングを逃さずそこへとパスを出せる酒井選手の巧さと判断力の高さも同等に評価されてしかるべき、だと思うんだけど前線しか評価されないのはバロン・ドールでも同じだからなー。酒井選手がLリーグでは2年連続MVPを受賞していても海外で活躍する澤選手にしかメディアの注目が集まらないって状況を残念に思うべきなのか、注目されるのが常に澤選手であっても女子サッカー選手への関心が集まる状況を今は喜ぶべきなのか。せめて専門のサッカーメディアにはもーちょっと、チーム全体を評価する記事とそれから酒井選手の仕事師ぶりを取り上げる記事が載ることを期待しよー。

 とはいえさすがに澤選手、マークされまくりのなかを得点を挙げるは得点になりそーなシュートを幾つも放つわと次元のちょっと抜けた所を見せてくれて、こんな選手がわんさと集まって繰り広げられているアメリカの女子サッカーリーグってのはきっと面白いんだろーな、だから観客も集まるし女子のスポーツ人気トップにサッカーが来るんだろーなと想像する。良い選手を集め良い試合をすればおのずと成果も現れる、ってことなんだけど90年代初期のバブルの余韻が残ったLリーグが、世界から有名選手を集めて良い試合を繰り広げていたにも関わらず、人気で一般性を勝ち得る前にフェードアウトしてしまった事実があるから、実力以外の要素もやっぱり必要だったりするんだろー。メディアがちゃんとフォローするか、スポンサーがグラつかないでちゃんと最期まで支えるか、といった感じの要素が。

 今日の試合に1万2000人も集まったのはひとえに去年の「ワールドカップ日韓大会」開催でサッカーへの関心度が上がっていたためで、一昨年だったらきっとこれほどまでの関心も集めなかったに違いないし、僕だってたぶん見にはいかなかった。ならばここをきっかけにして一気の人気爆発、といきたいところだけど代表選手ですら地下鉄で打ち上げ会場へと向かう”貧乏”ぶり、もらう30万円の報奨金に給料の2カ月分だと大喜びするくらいで、これでは新しく女子サッカー選手になろーって人たちをサッカーへとは夢がなさ過ぎて呼び込めない。今回の大一番を国立で開催する英断をした川淵三郎会長らには感謝の言葉もないけれど、代表だけでなくリーグも含めて女子サッカーがプロとして胸を張って活動できるよーなるために、なおいっそうのサポートを期待したいところ。勝てない男子の代表監督に出す金の10分の1あれば、打ち上げ会場に全員がタクシーで移動できるんだよ。

 全体に体格の横に広い人の割合が高く見えた日本女子代表に対してメキシコの選手は細くて高くてパスの速さに正確さもあって、さすがはアメリカを隣国に抱えて世界でも競合を相手に普段から戦っている国だと関心する。とはいえ砂漠とかサボテンとかあって暑そーな国でも日本の死ぬよーな湿度と蒸し暑さはタマラなかったよーで、後半になるに従って足も止まり日本に押し込まれる場面が目立った。ただアスリートしての見目の良さはやっぱりメキシコ代表で、遠目ながらもその姿態には堪能させられた。スポーツする少女は美しい。スポーツ美少女って部分では前に「ワタリウム」で見たERICK PAYSONって人の「BOBCAT」って写真集があって、これはソフトボールの選手なんだっけ、野球系のスポーツをしている女性たちが写されている作品なんだけど、頑張っている姿がさまざまなシーンから漂っていて、ブルマー写真集とか見るのとは違った感銘を抱かせられた。池袋の「パルコ・ブックセンター」で1980円のバーゲンで出ていたんで即購入。躍動感とエネルギーがにじみ出ています。これの女子サッカー版とかあったら欲しいなあ。表紙は酒井さんでお願い。


【7月11日】 中田英寿選手が東鳩学園の女子サッカー部監督に就任して神岸あかりとマルチとセリオとほか、多数の女子を引き連れ女子サッカーチームを結成しては、世界の女子サッカー界に打って出るってニュースがスポーツ新聞から一般紙からにぎわせて、はいないけれどもそれに近い話で持ちきりだったりするにも関わらず、いよいよ明日に迫った「FIFA女子ワールドカップUSA2003予選 プレーオフ 日本女子代表vsメキシコ女子代表」についてはどこのメディアを読んでも見ても、まるで流されていない状況に歯がゆさを感じつつある所に、飛び込んできた在日メキシコ協会による、在日メキシコ人にはチケットあげるから国立をアステカ・スタジアムに変えよーぜ戦法の噂を聞いて、聖地がブルーならぬメキシカン・グリーンで染まってしまう恐怖に身を震わせる。

 向こうのマジっぷりに対して日本のメディアがこれほどまでに盛り上がっていないのは、言ってしまえばあまりに近視眼的で狭窄的な視野しか持っておらず流行っていたら飛びつき流行らせるマッチポンプを得意である唯一の手段としている体たらくが原因のひとつなんだろーけれど、実際問題サッカーを好きな人たちにも、どこか「たかが女子代表」って雰囲気があってわざわざ見に行くまでもないって空気が漂っていたりするんだろー。「Lリーグ」の試合もせいぜいが数百人だし。けど女子サッカーだからといって決して侮れないのは、発行中の「スポーツ・ヤア」の2003年7月11日−7月24日号で、ラグビーの平尾誠二さんが玉木正之さんのスポーツ塾の模擬インタビューに登場して話したイングランドのラグビー強化のエピソードなんかからも伺えて、目先のヒーローを作るよりまず未来のヒーローを作らせることに、メディアも協会も主眼を置くべきだってな思いが浮かんでくる。

 つまりは平尾さんが何を言っているかといえば、イングランドが「ニュージーランドやオーストラリアに大きく遅れをとったとき、彼らは面白いプロジェクトに手をつけました。それは女子ラグビーなんですね」(103ページ)ってことで、「女子ラグビーの普及に力を入れた結果、彼女たちが母親になると、その子供たちも非常に高い確率でラグビーをするようにな」(同)って、結果時間は20年かかったもののここに来て豪オールブラックスに互する力をイングランド代表は持つに至ったそーな。

 自分たちが親しんだスポーツを子供にやらせてみたい、少なくともやることに反対しない親が増えれば増えるほど、裾野はひろがり結果頂点も高くなるってことで、これと同じことが日本のサッカー界でも起これば20年先には復活したイングランドのラグビーに倣って、アジアでも盤石の地位を男子サッカーは築けるんじゃなかろーか。そんな盛り上げる絶好のチャンスがまさに明日のプレーオフ。協会は分かっててチラシを配り関係者を無料にし、話題作りを行っているんだけど肝心のメディアが及び腰ってのがやっぱり悲しいとゆーか悔しいとゆーか。かくなる上は貯金をはたいてチケットを買って無料で配って動員する、しかないんだろーけど呼べて1万人だから全然足りない。貧乏を残念と嘆きつつ、たとえ1人でもブルーの代表ユニフォームに身を包んでグリーンに囲まれながらも声を張り上げ応援しよー、橋幸夫の「メキシカンロック」をハミングしながら美女揃いのメキシコ女子代表を(ダメじゃん)。

 ブチ切れ気味の美少女の妄言が招いた奇々怪々な出来事に、ごくごくフツーの少年が巻き込まれてはてんやわんやの状況に陥る、ってシチュエーションがどことなく滝本竜彦さんの「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」と重なったりもした谷川流さん「涼宮ハルヒの憂鬱」(角川スニーカー文庫、514円)。もちろん手さばきは天と地ほども違っていて、スニーカー文庫で出ただけあって「涼宮ハルヒの憂鬱」は立ち現れる怪異がそのままリアルに主人公の少年にプレッシャーをかけては慌てさせ、戸惑わせる展開になっていて、挟まれるいかにもなキャラクター描写ともども好き者共をニンマリとさせてくれる。もっとも並じゃないのはお約束をそーじゃないと思わせつつ実はやっぱりお約束なんだって感じに捻りを利かせて提示してみせるひねくれ方で、中心軸にいながら怪異の中心から隔離された埒外をさまよう涼宮ハルヒってキャラクターの造形ともども、ある種の目新しさを感じさせてくれる。

 ただそーした捻りを上回って、メイドだバニーだ眼鏡っ娘だってなキャラクターの繰り出し方を人に読ませてしまう可能性が高いか、あるいはそーしたキャラクターに惹かれる人しか読んでくれないってゆーか、出されたレーベルのカテゴリーが読み手の範囲をコアに留めてしまう可能性もなきにしもあらずで、毎月毎月大量に出るヤングアダルト文庫の1冊として消費されない為にも作者の人には、踏ん張ってただキャラを転がすだけじゃない(もう既に転がしかけているのか?)、構造の部分でも冒険をしていってもらえれば未来に大成が期待できて嬉しいかも。出来るかなあ、電撃から出てた「学校を出よう」のはなあ、久美沙織さんの「迷う少年育成センター」シリーズの破天荒さに勝ててないよーな気がするもんなあ。

 おおこれは期待かも。「THEビッグオー」の外連味たっぷり謎たっぷりな世界を果たして、 情念たぎる「ドッグファイト」の作者がどー描くのかって興味を持った「THEビッグオー パラダイム・ノイズ」(谷口裕貴、徳間書店、1500円)だけど想像するならエンディングで見られた世界が瓦解するよーな構造へと迫るってよりは、そーしたことも示唆しながらオールスターキャストでもって善玉悪役美少女美女の跳梁する中、巨大ロボットが屹立しては圧倒的なパワーですべてをぶち壊す、って話になっているよーな気がするけれど、読んでないんで結論は18日の発売以降。それにしても「アニメ」と「メタル」で「アニメタル」だからって「アニメ」と「ノベル」で「アニノベル」ってのはなあ、言いにくいんだよなあ、「ノベライズ」でいーじゃんか、でなきゃ「アニベル」ね。


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