縮刷版2003年7月上旬号


【7月10日】 ハッピーバースデー。誰の? それはともかく船橋から東武野田線で新鎌ヶ谷まで行きそこから新京成へと乗り換えて松戸へ。19日にオープンする予定の「バンダイミュージアム」の中を一足早く見せてくれるってんでいそいそと駆けつけたもので、午前中の朝1番に行けば偉い人たちも来ているだろーと当て推量で行ったらこれがどんぴしゃり。社長の人がいたんで今朝方からサッカー界と経済界で話題もちきりの、イタリア・セリエAで活躍しているサッカーの中田英寿選手が東ハトの「キャラメルコーン」のCMに出て「ホーホウホッホー」ってコーラスを努める、訳だじゃなくいきなり執行役員に就任することが決まったってニュースについて、東ハトの出資者でもあるバンダイがどんな関与をしていたのかを尋ねてみる。

 聞けばそれは東ハトの社長の人が決めたことで、相談はあったんで良いことと答えたってことみたいで、別にバンダイの玩具菓子に東ハトのキャメルコーンとは別に、中田選手の100態がフィギュアで入るとか、ベルマーレにペルージャにローマにパルマと渡り歩いた中田選手の、時々のベストアングルをガシャにして出すってことでもないらしー。ちょっと残念。まあ昔っから中田選手、サッカー選手を辞めたら公認会計士だか税理士になるんだって勉強もしていた人だから、企業経営の一端にこれで触れてどんなことかを理解した上で、引退後にはそこで得たノウハウを、サッカービジネスの上で発揮して、企業のヒモ付きイメージが根強い日本のサッカー経営風土を一変させるよーなことになってくれれば面白いかも。「J.LEAGUEプロサッカークラブをつくろう3」でクラブ経営を学んだ小野伸二選手と勝負だ。

 思い出したけどバンダイって大昔、スペインリーグのレアルじゃない方のアトレイチコ・マドリッドにスポンサーとしてお金を出していたことがあって、当時はまだイタリアのセリエAが世界最高峰だってなイメージが日本では根強くって、何でまたスペインリーグなんだろう? って思った覚えがあるけれど、「クレヨンしんちゃん」が子供にはサッカーより人気のあったりするお国柄、バンダイのビジネスだってそれなりな規模があるんだろーと想像できるから、そこで名を売ろーとしたってのは間違ってないどころかまるで正しかったんだろー。同じく日本でバンダイがスポンサーをしていた横浜フリューゲルスから、前園真聖選手がアトレイチコに移籍する、なんて話もあったやに記憶していて、それがスンナリ決まっていたら今頃は中田選手じゃなく前園選手が大活躍を果たして世界のマエゾノさんとして、日清食品からチーフ・ブランディング・オフィサーの役職を与えられていたのかもしれない。でもってヒデは「カッ、カレー?」とか叫びながらの使いっ走り。あのCM、どーしてどこも「あの人はあの時」って感じで放映しないんだろー。

 さて午前10時から始まった「バンダイミュージアム」のプレスレビュー。エスカレーターを上がってまずは「萬代神社」ってところにお参りなんかをして、これからのバンダイの発展を心より祈念して挨拶の言葉と代えさせて頂きます本日はありがとうございました、なんて社交辞令はせずに立っていた巫女さん衣装の人に「神様は祭っているんですか」と聞いたらちゃんと呼んであるとかで、それは粗相があっては大変と賽銭箱にポケットの小銭を入れてお参りする。お稲荷さんだったみたいだけど柏手は打つべきだったのかな。上がって「キャラクターミュージアム」だかは「ウルトラマン」に「仮面ライダー」に「スーパー戦隊シリーズ」に「マジンガーZ」といった男の子向けヒーローの着ぐるみやらガシャポンやら実際に売られていた玩具やらが分類されていたりディオラマされていたりして、見ていると見ていた時代を思って懐かしさに胸が焼ける。あの頃は。でもって今は。はう。

 見て面白かったのは「ウルトラマン」のコーナーで、森のセットの上でウルトラマンが怪獣と戦っている場面を監督やらカメラやら証明が囲んでいるっぽいシチュエーションが演出されていたけれど、見て面白かったのは飾られていたウルトラマンの着ぐるみが、まだ初期も初期の顔がでこぼこに造形されている奴で、その辺りを持って来たところにミュージアムの作り手のこだわりなんかが感じられた。あと「スーパー戦隊シリーズ」が説明書きといっしょに全27シリーズだったっけ、並んでいる部屋が見て眼にとてつもなく壮観で、「秘密戦隊ゴレンジャー」から始まり今は「爆竜戦隊アバレンジャー」だったっけ、その変遷を見ながら20数年、同じ事をやってもやり方によってはビジネスがちゃんと回るしファンもちゃんと付いて来るんだと勉強になる。継続は力。個人的には高校時代だかにハマって見ていた「超電子バイオマン」が懐かしかったなあ。牧野美千子さん何やってんだろ。

 そんな男の子向けコーナーに比べて、女の子向けコーナーがやや弱体って感じがしたのは、ひとえに「美少女戦士セーラームーン」関連の展示の少なさで、せめて等身大のフィギュアでも並んで立っていれば上から眺め下から見上げて楽しめたんだけど、「おじゃ魔女ドレミ」なんかとともにあんまり展示がされてなくって、来た女の子たちが見て楽しめるってものが少なさそー。「明日のナージャ」絡みはそれでも割にあったっぽかったから、現役の女の子は来て「カルメンめんよりパエリアすき」って謡って踊って楽しめる、のかな。そういえば実写化も噂されている「セーラームーン」だけどそれより先に具体化した「キューティーハニー」の実写映画の、それより先にミュージカルだかレビューだかが地下のシアターで演じられる予定、とか。練習風景を見てはいかなかったけど「ハニーフラッシュ」の叫びとともに黒子がわらわらと出てきて如月ハニーの服を脱がせて例のレオタードっぽい衣装に着替えさせる、なんてことはなさそーだから子供でも見て安心かも。大人はまあそれなりに。

 さておそらくは来場する人の9割が注目しているだろー「ガンダムミュージアム」に関しては、中に入って驚きの連続を味わって欲しいんで詳しい紹介は割愛。来週までにいろいろと充実させていくみたいでまだ展示物は少なかったんだけど、開いたドアの向こうに転がる巨大な奴とかだけでも結構驚かされたんで、揃えばファンにはたまらないスペースになること確実だろー。これはすでに公表されている”等身大”の「RX78−2ガンダム」は、建造中の大仏っぽく7階と8階の床をぶちぬいて作られたフロアに鎮座ましましていて、見上げてその大きさにこんなのに迫られた日にゃあ歩兵はもちろん戦車だってかなわんなあと思い知らされる。しばらく前で張って社長の人が現れるのをつかまえてフォトセッション。いっしょにエコノミストの森永卓郎さんも歩いていて、ミニカーのコレクターとしては著名だったんだけどガンダムも好きだったのかなあ、なんてことを考え好感を抱く。UFJ総研だから元三和銀行の社長の人と面識もあったのかな。けど忙しい身での朝からの到来はやっぱり好きの現れを見るのが妥当かも。

 そんな重鎮2人が8階の「ガンダムカフェ」から手すり越しに”等身大”ガンダムの頭をソファーに座って見下ろしている(吹き抜けを囲んでそちらに向けてソファーを向ける配慮がまた粋)ところに近寄り、カメラ撮りの邪魔だって感じで話しかけていたテレビ局もなかなかに勇気のあること。まあ普通の人は知らないからね、誰がどこの社長かなんて。その「ガンダムカフェ」がまたなかなかの凝りっぷりで、まずは給仕がほとんど全員女性でそれも外国人でなおかつ白人の金髪美人ばかり。ここはウクライナかキエフかベラルーシかって印象に夜を思い出して身構える人も出そーだけど、日本語とかちゃんと離していたからそーゆー仕事の人って訳ではなさそー、いや分からないけど。どうも富野悠由紀さんのアイディアらしく、どこから湧いてきたアイディアかはともかく見た目のゴージャスさでもって、熱烈なあまりにコミュニケーションスキルの醸成されていないマニアを臆させるって意味で は正解のセレクションだったかも。

 とはいえそんなプレッシャーにめげるトミノコ族(死語)ではないのも事実で、しつらえられたカウンターにはおそらく開店当初から、コートにサングラスの金髪兄ちゃんが座ってテレビから流れる(テレビなんて置いてないけど置いてあると思い込む)ギレン・ザビのガルマ・ザビ追悼の演説を聞いて(いるフリとして)、ぽつりと「坊やだからさ」とつぶやく場面が連日連夜見られそー。もしかすると10席ほどあるカウンターのスツールを、そんな偽シャア・アズナブルが埋め尽くして左から右から「坊やだからさ」「坊やだからさ」「坊やだからさ」「坊やだからさ」「坊やだからさ」「坊やだからさ」「坊やだからさ」……ってつぶやきまくってる様が見られるかも。見たくないけど。「『ガンダムカフェ』でシャアの恰好をして『坊やだからさ』とつぶやくオフ」とか、やってみる? 銀河万丈声の人も呼んで後ろで「ガルマ・ザビは死んだ。なぜだ?」と叫ばせても面白いかな。


【7月9日】 サッカーの日本代表監督に関して言うなら先代のフィリップ・トルシェを絶対と崇めるトルシェ主義者こと「トルシェビキ」である当方は、ことアイドルの趣味に関しては割に雑多でこれといった決めつけがなく、その時々に応じて宮地真緒主義者であったり神谷涼主義者であったり榎本加奈子主義者であったり佐伯日奈子主義者こと「エコエコロジスト」であったりとまあ、てんでばらばらな興味を移ろわせて来たものだけど、並べたメンバーに通じるものがあるとしたらそれは、美と豊満を最上の価値とするグラビアアイドルとしての主戦級から1線を離れたところを歩む人たちって部分で、ニッチとゆーか隙間とゆーか裏ドラ狙いが半ば習い性になってしまっていたりする。ちなみに12日に開催される「FIFA女子ワールドカップUSA2003予選 プレーオフ第2戦 日本女子代表vsメキシコ女子代表」での日本代表で注目しているのは日本女子のエドガー・ダービッツかもしれない酒井與恵選手だ。ニッチなのか?

 それはともかくそんなニッチ狙いの人間である以上は、今日発売の「週刊少年マガジン2003年第32号の巻頭に掲載の小倉優子ちゃんの、相も変わらずスレンダーにして胸薄く腰つきなめらかで尻丸く、折れそうに細い脚の付け根にできた隙間のその上を出っ張りのないお腹から下がった下腹部が柔らかそうな中身を想像させるかすかなふくらみが構えたボディラインとそして、そんな体型に120%相応しいあどけなさの残る表情を持った顔がこちらを見つめるグラビアを目の当たりにしたからといって、速攻即断でもって小倉優子主義者へと鞍替えをする訳にもいかなかったりして、ストイックであることはこれでなかなかに辛いものであることを、改めて切実に強く想っちゃったりなんかしたりして。ストイックってこういうことか?

 それにしても認知してからかれこれ2年くらいは経とうとゆーのにまるで体型にも顔立ちにも変化の起こらない小倉優子ちゃん、もうすぐ20歳になろーとしている微妙なお年頃なのに、この変わらなさはあるいはすでにしてここで成長を取りやめ、生涯をこの姿で通す決意を固めたのかと想像もしてみたくなる。同じ”病”でも童顔で小粒なまんま出るところはしっかりと出っ張って来ている安達佑実さんとはちょっとニュアンスが違うかなあ。その意味ではどこかにニッチな”異形”さを持つ安達佑実主義者ってのは僕的な基準では成立するんだよなー。同じ号では小林尽さん「スクールランブル」で水着のオンパレード。ハーフに長身にコケティッシュな3人組を置いて、貧弱貧弱貧弱とディオ様に言われそーな塚本天満ちゃんへとまず目を向ける僕はやっぱり隙間狙いのニッチ者なのか。なんだろうな。

 あのリュック・ベッソンが撮るとかって話をうっすら聞いていたからマツダの新型車「アテンザ 23Z」の登場するショートムービーも、きっと車が海へと素潜りをして深海100メートルから帰還を果たす内容か、あるいは摩天楼そびえる大都会を坊主頭でひげ面のおっさんと、丸眼鏡でやっぱりひげ面のおっさんが並んで運転している「アテンザ」に、パツパツの衣装を着たミラ・ジョヴォビッチと両手に拳銃を持ったナタリー・ポートマンがダイビングして来てそこに右半身は髭面でショットガンを振り回しつつ左半身は前髪を前へと異様に垂らしたニヤケ顔のおっさんが山寺宏一声で鼻歌謳いながらやって来る、なんて映像を想像していたら残念にも、ベッソン自身は監督をしていなくって「Taxi2」と新作「3」で監督をしていたジェラール・クラヴジックの監督作品だったみたいで、異常なシチュエーションを無理矢理にも成立させてしまうベッソンならではのCMを期待していた気持ちがちょっとガッカリする。

 とは言えそこはジェラール・クラヴジックだけあって、走りを撮らせたらピカ1ってゆーか出てきた真っ赤な「アテンザ23Z」の持ち主が、奪われた謎の情報が収録されたCDを追いかけバイクとチェイスするシーンの、下から撮ってスピード感をしっかりと出したり、スリックターンを何度もやらせて車の軽快な走行フィールを現したりしていて、見るほどに「アテンザ23Z」がハードなポテンシャルを持ったスポーツカーのよーに思えてくる。「ズームズーム」なんて調子の良い音楽に乗ってソルトレークだかどっかを走っているCMとはやっぱり感じ、違って見える。前編はバイク野郎を倒して取り返したところまで行ったけど、この後にきっと最後のボスが控えて「アテンザ23Z」に挑んで来るに違いない。数ヶ月後から公開の後編に注目。もしかするとラスボスはリョーコ・ヒロスエか。

 春先に開かれた「ライトノベルフェスティバル」でも出てきたファンタジー作家の人が「『古事記』って史観が偏っているから」ってなことを言ってたよーな記憶があってなるほど、そーゆー立場に「日本書紀」と同様に押し込められているんだなーと戦後民主教育の影響なんかを思ったりもしたけれど、なるほど天皇の命令によって編纂されたって成り立ちからそーいった部分が決してない訳ではないとは言っても、「日本書紀」と「古事記」とを並べひとまとめに論ずることの勿体なさってのがあるみたいで、「口語訳 古事記」で今の「古事記ブーム」(あるのか?)を作った三浦佑之さんが新刊「古事記講義」(文藝春秋、1714円)で、「古事記」が決して当時の権力におもねった内容ばかりを収録している訳じゃなくって、「朝廷とは距離を置いたところで−たとえばいずれかの氏族か知識人などの手によって、すえに存在した書物や語り伝えられていた伝承群をもとにまとめられたのではないか」(270ページ)ってな主張を唱えている。

 「日本書紀」が削除した部分(出雲神話とかその辺)を残してあったりすることなんかがまさにそれで、蛮族として平らげられる話として残っている訳でもないところに、大和オンリーではなかった状況をそこから読みとることができる。ほかにもそーした部分はあるよーで、詳細に検討した章を読んだりしているうちに、「古事記」が持つ立ち位置の決して戦後民主教育的な反権力的意識に敵対する書とは言い切れないことが分かって来て、一言に切り捨てるよりは読んで読み込んで読み解いて、そこからさまざまな思索なり情勢なりを読み取る方がよほど気持ちに豊だって思えて来る。もちろん無批判に受け入れることは批判しまくることと同じくらいに面倒なことで、何をどう読み込むかを心しつつ、手元に「古事記講義」を起きつつまた「口語訳 古事記」を読んでみよーと思う。部屋のどこに行ったか分からないんだけどね、いつもどーりに。


【7月8日】 先週のあの奇天烈なビジョンは何だったんだい、ってな感じにごくごく普通に回想的なシーンからスタートした「LASTEXILE」は、クラウスとラヴィの父親たちがどんな感じで行方不明になったかが描かれたのはともかくとして、両親を失った2人の子供がヴァンシップ乗りになって仕事を取るまでになる過程でいったいどーやって食べていたんだろ、って謎が浮かんで仕方がなかったけど、そこはそれなりの腕前だったクラウスとラヴィの父親たちだけに、それなりな蓄えもあったんだろーと推察。フェラーリだって買えてしまうんじゃないかってなヴァンシップを手元に残して家を売っても、ややお釣りが来たのかなって想像も出来そーだし。まあ深くは考えないことにしよー。子供過ぎる2人じゃ体張った商売はちと難しかっただろーし。ラヴィは今でも難しいかもしれないし。

 アレックスがクラウスとラヴィの父親たちと曰く因縁がありそーだって話は前からあったけど、それがどーやら確実なものらしーことが明らかになって、それがどーやさぐれてあんな海賊めいた稼業に就くにいたったかって辺りへと興味が移ったその上に、エンディング後の次回予告で「プリンセス・ソフィア」なんてなおいっそうの訳を分からなくさせるコメントが出てきて、誰がどーゆー出自でそれがどーゆー関係で今に至ってるんだってことが見えず、頭が混乱して来る。これで元貴族だったってゆーことが分かったクラウスの父親に、さらに奥ゆかしい出自とか出てきた日にはどーしよーかと悩む。何より世界の成り立ちに関する確たる設定を詳細にわかりやすく説明してくれないことには、悩みを引きずったまま見続けなくちゃいけなくなる訳で、その辺りをうまい塩梅でもって話を作って行って頂きたいもの。とか言ってると突然空からロケットとか降ってきたりするんだろーなー。折れもせずに刺さるなんて不思議なロケットたちだなあ。

 けちょんけちょんだった大住良之さんの断定的なジーコ更迭論に果たしてバランス感覚の人、後藤健生さんがどう反論をして来るのか楽しみだった「週刊サッカーマガジン」の「ああいえば、こう蹴る」だったけど、2003年7月22日号に載った後藤さんの返答も「いまさら大住さんに同意するのは悔しいけれども、どうやら大住さんの懸念の通りだったようである」と、はるか以前にジーコ監督の至ってなさを指摘していた大住さんに兜を脱いだその上で、「コーチとしては素人同然なのだから、チーム作りやトレーニングの面でトルシェに劣るのは当然。その上で選手起用や選手交代で何もできないなら、ジーコにこだわる必要は何もない」と言って、失格の印を押している。セルジオ越後さんもしばく前からジーコ監督の力量に疑問を呈するよーになって来ていて、それなりに一家言を持った評論家たちが揃って更迭を示唆するよーになった現実に、協会の人たちも耳を傾けなくてはならない時期に来ているよーな気がする。聞く耳があればだけど。聞いても「なにおぅ」と言い返すんだろーけれど。

 事が容易じゃないことは後藤さんも重々に理解しているよーで、「『反ジーコ』=『反川淵』という構図が出来上がってしまたため協会内で『ジーコではダメだ』という意見が言えなくなっている」って具合に、どこに問題があるのかを端的に指摘しているんだけど、これってつまりはジーコ監督を選びひたすらに擁護している川淵会長の判断力に対する疑義を、真正面から呈してしまっているってことで、ジーコの能力を云々していた大住さん以上の辛辣さが、その論調からは感じられる。さらに凄いのは、ジーコ監督を持ち上げ続けるメディアへの批判なんかじゃなく、プロのコーチの集まりとしての技術委員会が、現状の戦いぶりをプロの目で判断して会長にも直言すべきって言って奮起を促している部分。同じサッカー業界に身を置く仲間の眼の曇りっぷりを半ば皮肉っている訳で、これほどまでに貶された技術委員会の人が、どう動くのかが楽しみではあるけれど、きっとやっぱり動きはしないんだろー。それでも8月のナイジェリア戦で体たらくを見せれば、それなりに動き出してくれると期待。ジーコ監督がイメージキャラになったコナミのサッカーゲームはとりあえずは看板を失わずに済むのかな。

 期待していたサッカーの「日本女子代表vsメキシコ女子代表」のメキシコは「アステカ・スタジアム」での試合のリポートは、「サッカーマガジン」の方に割と写真も入ってしっかりした記事になっていて、時間からして頑張ったなあって褒め称えて差し上げたくなる。「週刊サッカーダイジェスト」はアジアでの予選で済ませたみたいだし。写真はAPが撮影したものを配信されて使っているよーで、絵柄自体はすでに見たものではあったけど、大きさと鮮明さではネットの比じゃなく、それはもー跪いた大谷選手の白いトランクスにくっきりとラインが出てしまうくらいに鮮明で、こーゆーシーンが見られるんなら「国立霞ヶ丘競技場」での第2戦も、双眼鏡かついで見に行こーかと考える。雨なら透け度も増しそーだけど、雨で見るのは嫌いなんで快晴に伴う吹き出した汗がウェアをボディへと張り付けて、ラインを遠目にもくっきりと見えるよーにしていただければ幸い。お願い神様。晴れさせて。それから5万人を動員して。

 知り合いの人に連れられ、知り合いの人の知り合いがトップに立ったってゆー南阿佐ヶ谷にあるボーリング場跡を使ったアニメな会社をざっと見物したにょ。採光もそれなりだったよーに記憶している東小金井の会社に比べると、大部屋に机が並んで窓から指す光とか関係なしにお仕事している姿を見るにつけ、目の前への作品への思い入れが成果となって現れ南阿佐ヶ谷の会社の知名度をなおいっそう高めているんだろーと想像する。窓があってもこの業界、関係なしに夜から仕事をするんだろーから、窓とかそれ程気にしてないのかも。あちらこちらの仕事を経てアニメな会社のトップになった人からは、何とはなしに企画があがって座組が終わってお金が回って人の集まり、作って流して売って儲けなし(穴も時には開く)の繰り返しから脱却して、プロジェクトとして組み上げる必要性なんかを伺ったんだけど、そーゆー段取りをこなせる会社は幾つもない訳で、日本の代表的なコンテンツだからどーとかいった、行政や政治の期待の絵空事っぷりが伺えて暗くなる。

 エレベーターに乗っていたら社長の人が話しかけている人がいて、後で聞いたら世界記録なアニメで大絶賛を浴びているって人らしく、あの超ハイセンスな絵柄を生み出して喝采を浴びるその人が、ごくごく普通に歩いてボーリング場跡のオフィスを漂っていたりする風景を、ハリウッドだかアナハイムだかのきっとゴージャスな環境で仕事し暮らしているだろー人たちが見たら、何を思うのか気になるところだけど、逆にそーした俗欲とは違う次元で、仕事している人たちの想いがあるからこそ、あれほどまでにとてつもなく凄まじい、誰にも媚びず燃えても萌えられない絵が出来上がって来るのかも。小池健さん絵で動く「デ・ジ・キャラットにょ」とかちょっと見てみたい気も。それならアメリカでだって受けるだろーし。


【7月7日】 宇宙愛でいっぱいな「ラブスペース」(by山下達郎)な日。あのハイトーンボイスをカラオケで演れる日は来るのか(来ないね)。とはいえこの分厚い雲では肉眼で織姫彦星を見るのは難しそーなんで、雲なんて無関係な場所へと上がって大気も通さず直接その眼でミルキーウェイを見た、かもしれない毛利衛さんも出席するトークショーとその前の新商品の記者発表を聞きに、東京・青海にある「日本未来科学館」へと出向く。発表された新商品は、まさにこの日、この場所にどんぴしゃりな内容を持っていて、よくも合わせたものだと企画した人たちのアイディアと、毛利さんまで引っ張り出して来た実行力に感心する。誰がここまで煮詰めたんだろー。

 想像できるアイディアの主は新商品、かつて「宇宙食玩」とゆーコードネームで呼ばれた「王立科学博物館」で総監督を務めたオタキングこと岡田斗司夫さんなんだけど、あるいはタカラで企画を仕上げた人たちが意を汲んで仕込んだのかもしれない。ともあれそーした仕込みが最大限に効果を発揮したみたいで会見場になった会議室は入りきれないくらいの人が集まる大盛況。話題を集めて細工は粒々だった上に、そんな中を発表された「スプートニク」やら「サターンV」やら「ジェミニ」やら、「ルノホート」やら「レンジャー7号」やら「宇宙飛行士」やら「アポロ13」やら「バイギング」の精緻にしてリアルな造形と、凝りも凝ったりってなセレクトに集まった「アトムの子」(by山下達郎)たちの胸も感激できっといっぱいになっただろー。

 言ってしまえばその造形だけでもう満腹、お菓子も冊子もきっとおまけと捨て置かれる可能性が大ってところの商品なんだけど、そこは海洋堂とは因縁もあれば共闘もある長くて深いつきあいを持った岡田斗司夫さん、若旦那こと宮脇修一専務を相手に「反・海洋堂」的商品であるとぶちあげる。18ページもの練りに練った冊子はそれだけで百科事典級の面白さ奥深さで、これを読めばそれこそフィギュアなんて捨てちゃって良いと思わせれれば自分の勝ち、ってな立場を表明した上でだったら海洋堂はフィギュアで冊子に勝負を挑み、タカラも販売のドリームズ・カム・トゥルーもパッケージングとか値段とか販売網とかサポートとかで両雄に挑む、言ってしまえば4者が4つに汲んでのガチンコ相撲が「王立科学博物館」って土俵の上で繰り広げられることになる。体格で岡田さん勝ち? でも専務もなかなかな体格だからなー、岡田さんの「NASA」のTシャツに勝てる「太陽の党」のTシャツを着てたし。

 悩ましいと言えば、どこまで普遍性があるのか今ひとつ見てない、考えよーによってはニッチでマイナーな分野で凝りに凝った商品を出すことが話題性を呼び売り上げもそこその行って企画すた人たちのとってはある種の満足感を与えても、そんなことの繰り返しがより深く、より狭い範囲へと向かいすぎてしまい挙げ句にビジネスの分野ではまったくもって採算の取れない事態へと陥り、結果としてマーケットの衰退を招きかねない懸念だけど、一見マイナーでニッチに見えるかもしれない「王立科学博物館」、実は子供の頃に誰もが抱くだろー”宇宙への夢”を巧みに衝いていて、かつて子供だった人のとりわけ1965年以前(アポロをかろうじて知ってる世代、ってこと?)に生まれた人くらいには、希望とともに抱いた夢を思い起こさせる商品として、本能にアピールする要素を秘めている。その点で特撮とか、アニメとかよりむしろターゲットが広いかもしれない。

 現役の子供だったらどうかってあたりも悩ましい部分ではあって、会場で半ば無理矢理に毛利さんに質問をさせられた子供が毛利さんから「どこか行きたい星はある」と聞かれて「分かりません」と答えていたよーに、それが冗談で「イスカンダル」とか言えないくらいに「宇宙(そら)」への想いがシュリンクしている可能性があったりする。そんな子供たちに「宇宙への夢をこれで育んでもらう」ってゆー宮脇専務の言葉が届くのかどーか。タカラの売り上げと同時に日本の”科学の未来”をも動かしかねない問題だけに成り行きにはちょっと興味がある。会見を見て面白いと想った小学生とかを相手に出版している雑誌が「宇宙」を真剣に、そして夢をもって取り上げるよーになればあるいは未来もそれなりに開けるのかも。小学館の学年誌は今度の「世界宇宙飛行士会議」をめいっぱい取材して、表紙もオルドリン船長と毛利さんにして宇宙への夢をかき立てまくれ。それで雑誌が売れなくなっても責任はちょっと持てないけれど。でもタカラの広報の人たちはナイスに優しげな毛利さんのファンになってたから、母親層狙いってことは可能かな。

見上げてごらん天井の火星を月を。  トークショーでは会場の天井からつり下げられた円形モニターが最初月を映して、それから火星を映しておまけにぐるぐると画像を回転させて月の裏側とか火星の両極とかを見せてくれて、そうなっていたってことよりそんなことが出来るのかと驚く。こーゆー”見せ物”を毛利さんが1日1回やるだけで客も集まり科学への興味もかき立てられそーなのに。トークショーの後では見に来ていた一般の人たちから岡田さんがサイン攻めに。男性のファンはイメージも出来たけど女性層が結構な数いたのは「フロン」とか「恋愛のトリセツ」から来たファンの人たちか。うらやましい。「オタクの王国 オタキングダム」の科学博物館に「ロケット」と並んで「恋愛」も入る日は近いか。

 まるで状況を知らないからメキシコの誇る「アステカス・タジアム」にどれくらいの人がサッカー「日本女子代表vsメキシコ女子代表」の試合をどれだけ見に来たんだろーかと書き、まさか満員にはなっていないだろーと思っていたら甘いも甘いの大甘夏蜜柑、娯楽がほかに無いからなのかそれともサッカーにかける国民的な熱情の現れか、はたまたメキシコ1のアイドルが選手に交じっていたのかスタジアムは10万人もの大観衆でギッシリと埋め尽くされたそーで、男子の日本代表でも過去に行った試合の可能性があるとしたらメキシコ五輪で銀メダルを獲得したメキシコ代表との試合で入ったかもしれない人数で、女子代表だったらおそらくは初めて見る大観衆、噂を信じるならば女子のスポーツイベント全体でもギネス級の観衆が集まったってことになる。

 そんな大観衆に囲まれ見下ろされ、完全どころか完璧以上のアゥエー下で戦ったサッカー日本女子代表は、けれども萎縮するどころか先取先取の活発な戦いを見せたそーで、最終的には追いつかれてのドローで終わったけれど、それでも立派な戦績を残して希望を12日に開かれる「国立霞ヶ丘競技場」での第2戦へと残してくれた。これがもしも今の男子で作る日本代表だったら、10万人に取り囲まれたアウェーの中で公式戦も公式戦、女子にとっては最高峰に当たる試合に匹敵するよーなガチンコ勝負に臨んで果たしてどれくらいのパフォーマンスを残せたのか、ってところに興味があるなあ。負けてもやっぱり「アウェーにしては良いパフォーマンスだた」って評価をメディアはして甘やかすんだろーけれど。ともあれ敵が10万を集めて我らが女子代表を威圧しよーとして来たんだから、こちらも10万人は無理でも国立の席を埋め尽くす、5万を集めてタコスとサルサ&チップスとメキシカン・ピラフを喰い散らし、裏声で「メキシカン・ロック」(by橋幸夫)を謡って相手を”歓待”してやろーではありませんか。1000円で楽しめるガチンコ勝負。ファンなら行け。そうでなくても行け。


【7月6日】 何か唐突に始まってた「高橋留美子劇場」は、「犬夜叉」とか全然見てもなくって連載されている漫画の方も未読状態だったりする高橋留美子離れの著しい目が、どこまで受け付けてくれるんだろうって第三者的な興味もあったけど、見てこれはなるほど漫画版の「高橋留美子劇場」の絵柄とかテンポとかを割にしっかりと再現しているなあって印象が個人的にはあったみたいで、収録されている短編群がポツポツと発表されていたのってもう何年くらい前だったっけ、思い出せないけれどもまだ「うる星」「めぞん」「らんま」の熱気の余韻を持って遺伝子の幾分かにルーミックウィルスが交じっていた頃の気持ちに戻って楽しむことができた。演出の人が良いのかな。作画の人が上手いのかな。テレビスペシャルの「ルパン」とかやってる人だし。でも「シャム猫」もやってるらしーけど。

 途中で妙にスピリチュアルがチャネリングした描写があったのが監督の人の趣味なのかそれとも尺をもたせるための枚数稼ぎなのかは分からないけど、鬱陶しいってほどじゃなくってむしろ殺伐とした世界にあって気持ちを些少、リセットしてくれる効能もあってまったり眺めることが出来た。玉川沙己子さんの喋りがよかったのかな、これが林原めぐみさんだったら聞いてどこかツクリモノっぽくなってしまった可能性もあるし(それだけ上手いってことなんだけど)。その林原さんは目が点なクール主婦の筧さん役で登場。妙に底冷えする感じの声が聞いていて熱帯夜の部屋を涼しくしてくれました。でもやっぱりペンギンはさわりたいよね。来週はオバさんばかりだった今回から変わってルーミック美少女躍動の回。期待です。

 起きて「金色のガッシュベル!」のヘラヘラとしたオープニングを見たりした後で「デ・ジ・キャラットにょ」。ベッドから起きあがった絵に瞬間パジャマを脱ぐかと期待した自分が後から振り返って恥ずかしい。前半はうさだがどーしてラ・ビアン・ローズにコスプレ……じゃなく変身するよーになったかが明かされる展開。まだ赤ん坊だったうさだが着ていた、ってか着させられた例の衣装を無理矢理着ようとして着られず頭にかけたまんまのぷちこに「脱げよ」と心でつっこむ。破いてしまってもちゃんとハンガーにかけて仕舞おう(隠蔽しよう)とするぷちこは小さいのに偉い(狡い)なあ。ちなみに納豆は華麗だと思う。

 後半は「目からビーム」を我慢するでじこが大変なことになる話。ビームを出さないと言わせたでじこが陰でこっそり発射しないよー追いつめていくエスカレーションぶりが面白く、その後にでじこがイっちゃう流れも畳みかけられるよーで見ていて気分が盛り上がる。「メカ」「メーカー責任追求」「おにぎり」「食えない奴」ってなに? ぼくこどもだからわかんなーい。不動産やが真っ赤なお日様背負っている演出も含めて。そしから約束のラスト。バーストするとは思っていたけどあーゆー手法を取るとはなあ。ある意味とっても教育的でありました。来週はどーやら「真夏の秋葉原」へと向かう話でなつかしの指人間たちもわんさと登場する予感。店長さんも出るのかな。パヤパヤはおにぎり握っているのかな。行くときはやっぱり鼻歌を歌うのかな。「あきはばーら」「ゲマ」「どろりまとわりつく汗」エトセトラエトセトラ。要録画。永久保存。決定。

 ざざっとチェックしてアメリカでの女子サッカーのワールドカップに出場する残り少ない椅子を争うそう日本女子代表とメキシコ女子代表の試合が2対2のドローだったことを知る。アウェーゴールは倍増しルールが採用されているのかどーかは分からないけど適地で追いつかれてしまったとは言え負けずに勝負を終えて戻って来るってことで、12日の「国立霞ヶ丘競技場」でのホーム試合は割に優位に運べそー。問題は選手が緊張しまくって実力を出しきれないって可能性だけどそこは昨日の「清水エスパルスvs横浜F・マリノス」の試合でもチラシが配られていたよーに、Jリーグなり日本サッカー協会なりが本腰を入れ始めている大々的なピーアールを受けて観客がわんさと国立を埋め尽くし、メキシコを圧倒すればきっと大丈夫だろー。「アステカ・スタジアム」がどれだけ埋まったかは知らないけれど国立はブルーで埋めようぜ。

新しいジャージーは壮観で観客もわんさと詰めかけているのに結果が出せないジャパン。監督をジーコにすればマスコミも常に「前向きだ」と評価してくれるぞ  そんな女子サッカーの前哨戦とは全然言えないラグビー「日本代表vsイングランド代表」の試合を見に2日続けて「国立霞ヶ丘競技場」へ。昨日は大盛り焼きそば屋だったから今日は分厚いお好み焼きやにしよーと思ったら並んでおらず目先を変えて巨大たこ焼きを1つ、所望して競技場へと入って席を探して仰天、決して早い段階で買った訳でもないのに場所がセンターラインをまっすぐのばした先に当たる、貴賓席とかあるメインスタンド中央の前からだいたい10番目ってところでロッカーから出てくる選手たちは間近だわ、風習なのかスタンドで観戦・支持する監督の頭はすぐそこだわってな感じで、ほかにも試合に出ていない有名らしー選手が座っていたりでサインをもらいに来る人も多かったけど、松尾平尾大八木あたりからメンバーの刷新が済んでいない頭には誰がだれだか分からずサインをもらいに行けなかった。松尾雄治さんに似た人がいたけど松尾さんだったのかな、業界に復帰できたのかな。

 イングランドの選手も隣に座っていたけどこっとも条件は同様。でも頭ツルツルな巨人が座っていたのは迫力で、そんなガタイが時速15キロとかでぶつかって来たときの衝撃を想像するにつけ、日本のラグビー選手たちもイバラの道を歩んでいるんだなー、ってことを痛感する。サッカーだと中村俊輔選手みたく当たらないよーテクニックでカバーできるけど、ラグビーって当たってナンボのところがあるからなー。でもそーした体格差は大昔から自明のことでそれをカバーするために過去営々とやって来たことがある筈なんだけど、始まった試合はパスは単調で緩急がなくって読まれやすいのかインターセプトも度々だし、惜しいところまで攻めていってもそこでスローフォワードをしたり、ノックオンをしたりで流れが止まり、固められたラインを突破できず押し戻されて反撃を喰らうってパターンが相次いで、すがるどころかジリジリと、そして一気に引き離されてしまった。

 部分部分で面白い動きは見せても肝心なところでミスをする、まるでサッカーの日本代表を見ているよーでこれが日本人の運動能力に起因するものなのか、それともメンタリティーに依るものなのか、調べてみてみたくなった。 後半から出てきた163センチしかない月田選手の、体格差なんてまるで無用とばかりにボールをかき出してから投げるまでの素早さと投げるボールの早さが、目にも鮮やかに見えたのがあるいは収穫だったりするのかも。大畑選手が最終兵器としていてもそこへとボールを至らしめる組み立てができなきゃサイドでこねくり回すアレックス以下の存在感したないのも問題だったりするのかな。ともあれこれであとは一気に「ワールドカップ」の場へと乗り込むばかりで、恥ずかしくない試合を果たしてみせてくれるのか、現時点では懸念もそこそこにあるけれど、残る数カ月を集中力の醸成についやして、ミスせずプレッシャーに負けない気持ちを養えば、それなりな試合になるはずだと期待を表明しておこー。ケアンズに行きたくなって来たぞ。


【7月5日】 青色と赤色が基調のユニフォームからすでに「偽バルセロナvsレアル・マドリッド」と呼ばれていたりいなかったりする8月5日の「FC東京vsレアル・マドリッド」のチケットの二次募集にもあっさりと敗退してガッカリ。取れれば買おうと思っていた新型のレアル・マドリッドのレプリカユニフォームも買う気が失せて、無駄遣いしなくて済んだと負け惜しみを吐く。いっそ当日は偽じゃない本物のバルセロナのユニフォームで代々木千駄ヶ谷信濃町を彷徨いてやろーか。でもってダフ屋の人からチケットが手に入った途端に下に来たレアルのユニをさらすとゆー。無定見。

 いっぽうで11月と気もちょっと早過ぎな時期に開催のプロバスケットボール「NBAシアトル・スーパーソニックスvsサンゼルス・クリッパーズ」のチケットはプレオーダーであっさりと取れてしまっているんだけどあ(ってかまだ余ってる)、ラッセルとジャバーとジョーダンとストックトンとルカワしか知らない人間なんで、果たしてどっちのチームのレプリカを、どの背番号入りで買えば良いのか分からず悩む。ってかバスケットの試合って皆レプリカジャージを着ていくものなのか。その辺の情報収集を含めてバスケットの勉強をこれから追々やっていこー。まさか「イラク戦争2」とか起こって無駄に終わった「MLB」の二の舞にならないだろーなー。SARSで中止になったサッカー「東アジア選手権」といー、メジャーな大会につきがないんだよなー、今年。

 すでに「工具箱エヴァ」のすっからかんに消え失せた秋葉原で(発売日前日に見つけて買っておいて良かったよ)「庵野秀明SPECIAL NIGHT」のチラシを拾う。7月18日の「新宿ミラノ座」で夜11時から翌19日の明け方まで、庵野さんのトークショーとか昔の作品の上映とか行って盛り上がってもらいましょうってイベントで、とりあえずは冒頭のトークショーで出るだろー「キューティーハニー」話に興味が及ぶけど、よもや佐藤江梨子さんが出てきて生ハニーフラッシュ(服吹っ飛ぶ)をやってくれるとも思えないだけに、行ってわざわざ見るべきか思案のしどころだったりする。

 これまでの作品について語り尽くすってゆートークショーの本題も、「エヴァ」放映終了直後の「SFセミナー」で行われた緊張感あふれたトークを超えるもになるとも思えないかならなー。とはいえ何言うか分からない人だからやっぱり行くべきか。このトークショーが何時間くらい続くか分からないけど、1時間くらいとしてちょい休憩はいった深夜に作品上映の第1弾として「式日」が上映されるってのが気分的には鬼門か。内容の可否はともかくとしてすでに1度見てしまったから知っている、全体にまったりとした日常が淡々と積み重なっていく展開を、スクリーンから気を逸らさずにずっと見ていられる自信がない。いったいいつが彼女の誕生日なのかが分からなくなる可能性大。

 とは言えその次に上映される「REVIVAL OF EVANGELION DETH(TRUE)2/Air/まごころを、君に」はたぶん、出てくるレイニアスカにミサトさんの一挙手一投足を食い入るよーに見てしまえる予感があるから、結局は作品次第ってことなのか、それとも3次元の藤谷文子&大竹しのぶのアドリブセッションではダメで2次元の「あんたばか」ならイイってことなのか。それを確かめる意味でも行きたいけどでも翌日が「ジュラシック・パーク・インスティテュート・ツアー」のオープニングだから、やっぱり遠慮しておくべきか。売り切れる前に決めよっと。

「ペプシマンだ」「ペプシマンじゃない」「モニターマンだ」「モニターウーマンはいないのか」  イビチャ・オシム監督のシゴキのもとで面白いサッカーをしてくれるジェフユナイテッド市原と柏レイソルとの「千葉ダービー」に行くべきか迷ったけど、連絡でなにやら得体のしれない出し物があるってことで「国立霞ヶ丘競技場」へと向かって「清水エスパルスvs横浜F・マリノス」の試合を見物に。入って腹ごなしをした後でスタンドの外へと出たら……いたよいましたよ、頭にシャープの液晶テレビ「アクオス」を取り付けたヘルメットを被ったつなぎ服の妙に胡散臭い人たちが。その名も「モニターマン」とゆーらしー彼らはリーグをスポンサードしているサントリーが新製品のピーアールのために導入した新しい広告メディアってことで、頭の上のモニターに流れているのも「ペプシマン」だったり「ペプシマンじゃなーい」キャラだったりってなサントリーのCMだったりする。

 聞いていた話から想像したのはこんな不思議な風体の男たちが場内をウロウロとしてはモニターを見せて歩いて人を仰天させる、ってものだったけど歩くとゆっくり見てもらえないって問題があるのかそれとも重さに「モニターマン」の中の人がバテてしまうのか、ペプシのブースの前に並んで立ったまんま身じろぎもせず仏頂面で直立しっ放しだったのが拍子抜け。けどまあ実物を見て置いてよかったよ、間違ったことを書かずに済むんで。評判の方はといえば最初のうちは何人か、囲んで記念写真を撮ったりしていたけれど仏頂面が怖かったのか試合開始前とかハーフタイムで近寄っている人はおらずモニターを見入っている人もいなかったから、どれだけ効果があったかは微妙なところだったりするけれど。

 まあモニターが流す情報よりも、「モニターマン」とゆー存在そのものがひとつの”広告塔”って位置づけになればそれで役目は果たせたから良いのかも。見れば何を流しているかは分かるんで、ビデオ屋の店頭に1人立たせて新作とか流せば売り上げ増につながるかも。借りるのに幾らかかるのかな。それより何時間くらい再生できるのかな。次は札幌でのオールスターに出没とか。札幌の人は話の種にドームをのぞいてみては如何。肝心の試合の方はアレックスが日本代表と同じフォワードで(だってサイドバックったって中盤から最前線へと出ては左右に自在にポジション変えてたじゃん、代表でも)登場してはやっぱりコネ回して得点へとつなげられずにエスパルスが敗戦。アン・ジョンファンの復帰が待ち遠しい。一方のマリノスは「カフードタキャン」の垂れ幕も出て(すぐ隠されたけど)笑わせて頂いた後でカフーの代わりに入ったユ・サンチョルがこっちはちゃんとサイドバックをやりながらも攻め上がる行動範囲の広さを見せてくれて先行きに期待を持たせる。災い転じて何とやら。


【7月4日】 これがイケメン系なベガルタ仙台の清水秀彦監督だったらまだ、事の倫理的側面は脇に置いてまだ納得も出来たし仕方がないと素直に引き下がれもしたんだけど、東北に本拠を置く同じプロサッカーチームでも、2部のJ2でしかないモンテディオ山形のイケメンと呼ぶにはいささか躊躇を求められる柱谷ブラザーズの兄・幸一監督だったってところに世間の怒りも僻みも嫉みも招いた最大の理由があるよーな気がする古瀬絵理キャスターとの密会騒動。現役時代をフォワードとして活躍した実績を発揮して、2つの「フィーバーノヴァ」に向かってダイビングヘッドを四角い顔面からかましていたんじゃないかとか、妄想するだけでもううらやましさが沸々とわき上がって夜も眠れなくなってしまう。

 サッカー選手である以上は厳禁のハンドは使っていないと思いたいけど、そんな時だけ監督に戻ってゴールキーパーだってコーチしちゃうんだって立場に切り替えて、星形ビキニに包まれて向かってくる2つの「UEFAチャンピオンズリーグ公式球 フィナーレ」を、両方の手に1つづつガッシと掴んで離さない、キーパー魂の神髄って奴を見せていた可能性もあるからやっぱり悩ましい。中腰にさせて前屈みにして膝を使ってリフティングしたり、仰臥させて足の裏をつかってちょいと引いてくるりと回るジダン得意のマルセイユターンを実演したりと、サッカー選手ならではのテクニックでもってサッカーファンを喜ばせ、そうでないキャスターのファンを嫉妬に狂わせていたのかな。休養するのは構わないけどそのあたりをしっかりと、説明してくれて出来ればコーチしてくれるのが、サッカーに生きてきた人間の義務だと思うけど。何なら東京へと帰還した暁に、その筋のプロダクションに集うスイカがメロンで「ペレーダ」なアイドルたちを相手に是非に。スパイクで脱いで裸足で駆けつけますから。

 今なお日本代表の中心的な存在として以前にも増して活躍している中田英寿選手を去年の6月だかに無理矢理代表から”引退”させて失笑と怒声にまみれた新聞社があったけど、その思い込んだら一直線、俺の意見は天下の正論ってなスタンスをまたしても発揮してくれていて、可笑しいやら呆れるやらでお腹の皮が朝からピリピリとひりつく。なるほど背番号17のレプリカユニフォームを着て前の試合で死去したフォエ選手への想いを全身に受け止め戦ったカメルーン代表のシェーファー監督が「カメルーンを愛している」のはほぼ正しく、より正しく言うなら自分が面倒を見た「カメルーン代表」を愛しているのは間違いないんだろーけれど、そう言って贈った花束を返す時には刀に代えて、「おそらく日本を愛していなかっただろうフランス人の前日本代表監督が、W杯ベスト16という実績を除き、ほとんど何も残さなかったのとは正反対に」を言ってのける、その根拠と正当性がいったいどこにあるのかが分からない。

 根本的な部分で言うならサッカーの日本代表の監督の使命は試合に勝つことであって日本を愛することじゃないんだけど、前の代表監督について言うなら「おそらくは日本を愛して」いたし日本代表を愛していたよーに想う。でなければリーグが再開する大事な時に何週間も地元に帰ってしまうよーなことせず、日本に4年間ずっと住み着いて、上から下まですべての代表を見てリーグの試合を見て高校サッカーまで見に行って、新しい選手を発掘しよーと努め、仕事を見事な成績で終えた後も機会があれば日本代表のことを熱く語り、日本サッカー協会のマークがついたジャージやトレーニングウェアを普段着のよーに着用する、なんてことはしないだろー。それは日本を愛することではない、ってんならシェーファー監督だって同じよーなもの、少なくとも代表は愛して止まなかったと認めるにやぶさかでない。覚えているよ、伊東輝悦選手の母親が死去した時に気分じゃないと会見を拒否したことを。

 ただし記者の言うところの「日本」が意味するものが、一般的な概念と違っているケースも想定できるから、記事がそのまま大間違いのコンコンチキってことにはならないかもしれない。記者が愛するべきだと指摘した「日本」とは、立場が上で権力を持った目上の者の言うことにはそれが間違っていたとしても黙して従い、メディアは国民の知る権利の代弁者であってそこに所属する者には国民の代表者であるとの敬意を常に忘れずに対応すべきで、いくら理不尽きわまりないことを言ったからといってそれを逆手にとって反論するなんてことはもっての他、行動は曖昧さを美徳として勝負事に不可欠な是々非々を嫌い、突出を認めず落ちこぼれも許さない悪平等を原則とすべし、ってな「日本的慣習」のことであって、それをまるでできなかった前監督は、だから「日本を愛していなかった」ってことになるのかもしれない。なるほどそれなら分かる。分かりたくもないけれど。

 なんて嫌味ったらしー推測はそれとして、記事として気になるのは「ほぼ間違いないのは」と言い、「おそらくは」を2度重ねてトルシェ監督を方向性としてこき下ろしジーコ監督を推定ながらも確信を持って持ち上げている点で、それが事実かどーかはこの際関係なく、天下に音と聞こえた良識あるメディアでこーいった”為にする”記事が掲載されてしまったとゆー事実に、メディアの未来を想っていささかの危惧を感じないではいられない。そこまでして前の代表監督をこき下ろしたいのか、ってゆー怨念のすさまじさも伺えるし、そんな怨念をバネにしなければならないくらいに今の代表監督を持ち上げる材料が少ないのかって状況も推測できて心配になる。かくも怨念にまみれた文章がまんまエスタブリッシュメントがクオリティペーパーと讃える新聞に出てしまうってゆー状況にも。

 重ねて言うけど国を愛することとサッカーの代表監督の役目とはまったく別のものだし、愛したからといって代表が強くなるものでもない。愛で強くなるなら過去に山といた日本人監督は、日本人なのに国を愛していなかった、ってことになるのかな。外国人が日本を愛するのはリスペクトだからオッケーで、日本人が日本を愛するのはナショナリズムだからダメだとでも言いたいのかな。まあいい問題はジーコ監督が日本を愛してくれるってことじゃなく、ジーコ監督が日本代表を強くしてくれるってことなんでで、記者の人には「おそらく」なんて言ってないで「愛」とやらが具体的には何であってどーゆー形で現れているのかってことと、それがどう日本代表の強化につながっているのかってことを、今後に綿密にリポートして下さいなと望むことにしよー。やってくれるかな。ほぼ間違いないのはおそらく無視を決め込みひたすらにトルシェ反対ジーコ賛成を貫きそーだな。


【7月3日】 ローソンに寄って「FIFA女子ワールドカップUSA2003」予選のプレーオフ「日本女子代表vsメキシコ女子代表」のチケットをゲット。売り切れる類のものではないけれど、行くってゆー意欲が端末を通して出場する女子チームに伝われば、ちょっとは嬉しい気持ちになれる。といっても既に第1戦を戦うためにメキシコへと女子代表は旅立ってしまっているから、すぐには伝わらないんだけど。そっちの試合は5日の予定で勝てば随分と楽になるけど、男子に限っては中米でも競合だし、お隣の米国で女子サッカーが大人気になっている影響が国境を接するメキシコにも伝わって、女子チームの底上げに繋がっている可能性もあるから先はちょっと分からない。とりあえずは5日に行われる試合の行方を見据えて、勝てば出場を確とするため、負けたなら大逆転を期するために12日は「国立霞ヶ丘競技場」へとはせ参じて、心からの声援を送ることにしよー。でもメキシコの女子がラテンにメキシカンな美女ばっかりだったら迷うかも(迷うなよ)。

 南米1を決める「トヨタ・リベルタドーレスカップ」はアウェーでの試合でボカ・ジュニアーズがサントスFCを破って2連勝で優勝を決めたよーで今冬の「トヨタカップ」はイタリアからACミラン、アルゼンチンからボカの老舗2チームが集まるってことでまあ、それなりの観客は集めそー。もっとも今いるメンバーのどれくらいが冬まで残っているのかが分からないのが「トヨタカップ」の泣き所でもあって、それが欧高南米低の状況をずっと作りだしているだけに、今冬も大味な試合になる可能性もあったりしてショーとして楽しめるのか微妙なところ。かくいうミランだってメンバーの変更が起こる可能性もないではないからなー。中田英寿選手が入れば一気に話題も膨らむのになー。いっそマラドーナを復帰させ、グーリットライカールトファンバステンのトリオを再び参加させてくれればなー。マルディーニ親子でも良いかも。

 ソフトバンクが記者発表をやるってんで帝国ホテルへ。バンクと言えば大昔から突発的に記者会見を集めては大きすぎる話を吹いて集まったメディアに記事をかかせ、アナリストに好意的なリポートを書いてもらって株価を高めてそれを次の投資へと結びつけ、どんどんと大きくなっていった会社だけどある時点を堺にしてそーした手法がまる分かりになってしまった節があって、むしろ会見をやればその会見のどこに微妙な穴があるのかを探し、衝きまくる人たちが大勢集まるよーになって来ている。だったら会見をもっと中身があって地に足のついた夢を見せてくれるものに変えているかってゆーと、基本姿勢こそ「時価総額経営」とか「インターネット財閥」といったキャッチフレーズばかりが先行するものから「ブロードバンド命」へと具体性が増しているけれど、そのブロードバンド事業が例のADSLモデムの無料大配布に支えられたものだったりするから、確とした未来を見出すにはなかなかに難しいものがあったりする。

 そんなソフトバンクがまたしても行ったビッグな会見だけに、どこまで果たして中身があって未来を夢見れるものなのかを思っていたら、今回ばかりは割にそれなりに可能性があるよーに見えて、地に足の着きっぷりもここいらで堂に入って来たのかなって印象を持つ。発表したのは「ビービーゲームズ」ってゆーオンラインゲームのポータルサイトを作るってゆー内容で、それだけだったら過去にポータルサイトだったりISPだったりが作って運営しよーとしていたもので別に目新しくはないんだけど、コネクションを持つ韓国から有力なゲームソフトをいっぱい集められるってゆーアドバンテージと、それから日本で1位の「ラグナロクオンライン」に2位の「リネージュ」ってゆーオンラインゲームのいずれもに、日本では出資していたりすることもあって、それらが入るだけでそれなりなアクセス数を稼げるんじゃないかって気がしてくる。

 年度末までに110社の200タイトルがアップされる予定だなんて言う割には、肝心などこのゲーム会社がどんなオンラインゲームをポータルに載せてくるのかってゆーことを言わなかったあたりに、ちょっぴりアヤシサも感じてまたまた吹いているだけなのかな、って思いもしたけど半年先とか1年先とかに始めます、ってゆー先取りしまくりだったこれまでの会見とは違って、すぐ先の25日にはサイトがオープンして、その時に30種類近いゲームタイトルがアップされているってゆーことを、自信たっぷりに話していたから、すぐバレる嘘はつかないだろーとここは信じることにして、その日を迎えることにしよー。200とかアップされてても、ユーザーが集まるのって上の10とか30とかそんなものになってしまうってのがオンラインゲームだけに、果たしてポータルってゆーものと相性がどーなるのかにも興味津々。さてはて。

イルクジイルクジイルクジイルクジ、って今ごろ果たしてどれだけの人がこの言葉に胸躍らせるかってゆーのは悩ましいところではあるけれど、エアマックスエアマックスエアマックスエアマックスって言葉よりは多少は神通力がありそーな、気もしないでもないのややっぱり出て来る製品が、デザインもそれなりなら実用面では無問題なところが多きかったりするのかな、最近のエアマックスって実用面はともかくデザインがあれなんで。今年も登場の「G−SHOCK イルクジバージョン」は電池の交換がいらないタフソーラーがある上にカラーリングも白くて見栄えがなかなかよく、大人の人でも仕事にはめてて違和感がなさそーで、とりわけ四角いデザインの「G−5600K」が機能・デザインとも抜けてるよーに見えたんだけど、それよりも驚いたのが旗艦的迫力でもってユーザーにアピールする「フロッグマン」のカラーリング。もう目にも鮮やかな真っ赤っ赤でこれのどこが海豚で鯨なんだろーかと思案する。赤身?

 こんなど派手なのを買ってもスーツには合わずカジュアルにも合わせるに難しいものだけど、他に類をみないものへと食指が伸びるのがアマノジャッキーな性格って奴で、「さくらや」のショーケースで2つ並べてながめて「G−5600K」へと向かいそうになる手をグラリと曲げて「GW−203K」を下さいと店員さんに言ってしまう僕、だったりする。さっそく付けて歳にも合わず雰囲気にもそぐわないことこの上ないんだけど、6日に行くラグビーの「日本代表vsイングランド代表」に着ていく日本のジャージは赤だし、応援している「名古屋グランパスエイト」も赤なんで、それに合わせたってことにしておけば違和感もきっとないんじゃなかろーか。月末のサッカー「日本U−22代表vs韓国U−22代表」はどするかって? そりゃ赤だからやっぱり……ユニフォームも持ってるし……。うーむ。


【7月2日】 ウィットに富んでなおかつ真理をグサリと突いた発言の数々で、シーズン開始前からサッカー好きな人を喜ばしてくれていたジェフユナイテッド市原のイビチャ・オシム監督は、その言葉があまりにも素晴らしいってことでオフィシャルホームページに語録まで出来てしまって、毎週のよーに重なる至言でなおいっそうファンを喜ばしてくれているけれど(スローインは1人外にいる分不利だなんて発言、初めて聞いたよ、言われれば確かにそーなんだけど)、「週刊サッカーマガジン」の2003年7月15日号にはそんなオシム監督への長いインタビューが掲載されていて、短い語録とは違った厚みのあって内容も深くって、なおかつ示唆に富んだ発言を幾つもしてくれていて、削り取ってそのまま「日本サッカー協会」の会長室の机の上に、置いてやりたくなって来た。

 わかりやすいところで言うなら「ベッカムが市原に来たとしても、それは十分ではない。ベッカムがこのチームで何ができるかが大切なんだ」って言葉は、突出した選手が1人2人いたってチームには関係ない、チームがあってそれがどんな目標を持っているかがはっきりしていて初めて才能が生きるんだってゆー理念が感じられるし、「勝ってるチームの監督は、使っている選手を代えるのには勇気がいる」ってゆー質問に対する「いい選手が出てくれば使うのは当然。代えなければいけない。しかしそれはいい選手を”見つけた”とか、いい選手が”いる”とかではない。その選手が加わることで、チームが良くなるのであれば代えるということだ」ってゆー言葉にも、チームの確とした方針があってその上で、選手を選び使うんだって意識があるよーに見える。悪いから総とっかえ、ちょっと使えると思ったら使い続けるなんて発想はどこにもない。

 「走れ」ってのがオシム監督の第一義的なモットーなのは有名で、「相手のディフェンダーが大きくてヘディングでは勝てないのなら、試合の流れの中でもっと箸って、崩さなければならなくなる」と言っているけど、同時に「サッカーは走ってキープするだけでは意味がない」ってな感じに、ゴールして得点を取る大切さも指摘している。その大義の前にはどんな言い訳も関係ないって態度は怖いけれども素晴らしく、「日本は暑いですね。この走るサッカーは続けられますか」って質問に「ヨーロッパも暑いよ。君たちは暑いからといって、自分たちの仕事をしないのか。それと同じだ」と切り返す、どこかユーモラスなんだけどピシッと通った筋が感じられるその言葉の前には「内容が良かった」「美しかった」なんて評価軸は脆くも崩れ去る。

 この人かあるいは今期おそらく負けなし(勝ち星も多くはないけど)の名古屋グランパスエイトを率いるベルデニック監督が代表を率いたら、どんなに面白くってなおかつ勝てるサッカーをしてくれるんだろう? って興味が湧いて仕方がない。あれでなかなかジーコ監督もやるもんだって、ジェレミー・ウォーカーさんを始め評価が高まり始めているけれど、いくら見栄えが良くても所詮はU−22のミャンマーのゴールキーパーを凄いと言った日本人と同じ気持ちでフランス人はコンフェデレーションズカップの日本を素晴らしいと誉めたのかもしれない可能性も含みおいておいた方が良さそーで、来るべき時のために今こそ日本サッカー協会には是非是非検討を願いたいところだけど、我らがカピタンには地元・古河出身の叡智ではなく宿敵だったはずの鹿島の”神様”しか見えてないみたいだからなー。あるいは案外に宿敵を誉め殺した挙げ句に古巣・古河から監督を抜擢して選手も大抜擢して恩返しするチャンスをねらっているのかな。違うよなあ、マジだもんなあ、最近のジーコ監督への傾注ぶりは。

 「スペースヴィーナス」ははっきり言えばゲームとしてもプロモーションビデオとしても未熟の極みで、ビデオとして見るには収録されている楽曲が少なく、ゲームのよーにインタラクティブだからといって使えるネタはDVDのマルチアングルに毛が生えた程度のチープなもの。おまけに宇宙を模したインターフェースが陳腐で、プレイしながら苦笑が浮かんで仕方がなかったけど、中に唯一「ダンスするのだ」って楽曲を題材にして、中央においたカメラで360度周囲を連続して撮って、シームレスにつないで当時はえっと何人だったっけ、8人だったか12人だったかな「モーニング娘。」の唄い踊る姿の可愛らしさが目に響いて、ゴマキとかおりんばかりにスポットを当てて眺めて悦に入っていた記憶は今も鮮明で、なるほどインタラクティブってことはこーゆー仕掛けも出来るんだなあと、ちょっぴりながら感動した覚えがある。

 んで本日発表会見が行われて、17日に発売されるポニーキャニオンの新しい「プレイステーション2」対応ソフト「ヴァーチャル・ビュー エイゾープレイ」は、中央から周囲の360度を見渡す視点でグループであるところの「モーニング娘。」のメンバーを映し出していたものが、逆にぐるり360度の円周上に並べたビデオカメラから、センターにいる被写体を撮影してその映像をつなぎ合わせることで、コントローラーの操作で被写体を「マトリックス」的にマルチなアングルから自在に鑑賞できるよーになっている上に、小型CCDを9つばかりアーチ型の台座に並べて被写体の側まで近づけて、いっぺんに撮影してその映像をやっぱりつなぎ合わせることで、胸の前から横から下からって感じに自在に眺められるよーになっている。

 それでたとえば彫刻とか、野菜とか撮っていたら「それがどうした」って投げやりになるところなんだけど、ポニーキャニオンが作るソフトがそんなものであるはずがない。被写体はずばりグラビアアイドル。それも巨乳。今をときめくイエローキャブの核弾頭、トランジスタにダイナマイトなMEGUMIさんを筆頭に、FがGでHにIなサイズが人間の想像も妄想も超えて延髄を刺激する根本はるみさんと、その根本さんもメンツに入っているユニット「R.C.T」(R指定、ってか)の3人・グループを、360度自在なカメラに接近して舐めるも自由なCCDカメラを使って撮ったソフトがどんなものになるのかは、考えればすぐに分かるだろう。そう、そのとおり、あのボディをあなたの目線でめちゃくちゃに出来るのだ。

 まあポリゴンの美女じゃないからどんな角度でも自由って訳ではなく、そこにない映像は見られないよーになっているからたとえばスカートの下に回って見上げるなんて芸当はできないけれど、撮影している場面なんかを見れば分かるよーに、よつんばいになっているMEGUMIさんの胸をながめていたその目線をくるりと回してヒップの方へと持っていって、バックから眺めるってことは可能になっていて、1方向からだけの視線をたくましく鍛えて後ろへと想像の中で回すむなしい努力が不必要になる。これはちょっと嬉しい。前から見ていた胸を横から見ると、ってな芸当だって可。前からながめる谷間の深さに感銘を受ける人も横からながめる張り出し具合が心を躍らせる人もどちらも楽しめる。谷間の奥へとはやっぱり行けいけないけどね。

 「スペースヴィーナス」でも使われていたセンターから360度を撮る技術の方も、唄い踊るグループじゃなく楽屋で時間までを待つ「R.C.T.」を撮るってアイディアがより、カメラの持つポテンシャルを引き出しているよーで、超絶的に小さい水着を身につけた美少女たちが緊張感から抜け出し普段着の表情になって日常会話をしている姿を、部屋の真ん中にいてそれも透明人間になって、のぞき見しているよーな気分を味わえて見ていて背筋がゾクゾクしてくる。背筋じゃないところはムク……ごめんなさい、でも本当にこれは感動します。素晴らしいです。嬉しいです。カメラになりたいと思えます。1つ3800円って値段もリーズナブルで嬉しいところで、写真集では満足し切れなくなり、かといって有り体のDVDビデオじゃつまらないって人はもちろん、新しい何かをそこに発見したい人は買って損なしのソフトかも。誰で作れたより面白いタイトルになるのかなあ。


【7月1日】 演出かそれとも窮余の一策か。1週飛ばして事情のつながらないまま見た「LASTEXILE」は沈むシルヴァーナを横目にタチアナ・ヴィスラが絶望からコワれていく展開になって、そんなタチアナといっしょに砂漠へとヴァンシップで不時着したクラウス・ヴァルカが「超時空要塞マクロス」の一条クンと早瀬さんみたく女性上位の良い仲に発展するのかと思っていたら突然、間にペンシルロケットが上がったり落っこちたりする絵が挟まり、現実なのか幻なのか分からない少女が出てきて走ったり転んだりして一体、どこで何が起こっているのかさっぱり理解できないままエンディングへと至って次週に疑問を残す。

 断片を重ねて淡々としつつも状況の進展を描く方法が決してない訳ではないけれど、あまりに唐突なロケットの描写には世界の成り立ちにいくら不思議な部分があるとは言え、1度ではちょっと付いていけそーもなく、かといって見返せば分かるかってゆーと、状況を説明する描写がある訳でもないで、やっぱり掴めそーもない。絵の方も最初の方の空戦はそれなりにしっかりしていたと思ったのに、砂漠の辺りからタチアナが妙にのっぺりとして来るわ、起きあがったクラウスの頭突きを喰らってぶっ倒れるわとギャグキャラっぽくなっていて、これまでの冷徹な感じから離れすぎてて面食らう。

 それでも過去にゴマンとあった徹底した作画の乱れに比べれば、ヤシガニも出ず口パクも顔からはみ出ず紙芝居にもなっておらず、動いているし崩れきってもいない絵は、まだまだちゃんとしたアニメーションになっているんでひと安心。間に合わず放映が伸びた某「ガドガード」よりも余計に人数がかけられているんだろーと想像する。本当に最初っからこーゆー構成でもって、こーゆーエピソードにする予定だったのか知りたいところだけど、それは聞かないのが花ってもの。とりあえずちょっぴりとは進んだ話と、クラウス&タチアナの関係の行く末を気にしつつ、今度はちゃんと自然な流れの中で物語が進んでいくのかに注目しつつ、来週の放映を待ち望むことにしよう。「作者急病により休放映」だけは勘弁な。

 「ニューズウィーク」日本版でも冒頭のコラムでぶっ叩かれていた「六本木ヒルズ」だけど何度目かの来場になるにも関わらず、やっぱりどこに何があるのか分からない作りで記者発表のあるホテルまでどーやってたどり着けば良いのかと逡巡。したけれどふと見た店舗の前で開店前にショーウィンドーを拭いているパンツルックのスレンダーな美女がいて、ふらふらと近くに寄って目にも見て、通行人のフリとして通り過ぎた先にあったエスカレーターを降りた先がホテルだったことを知って、そのまま行ったかとゆーとそーはならずに間違えたフリをして取って返して、もう1度スレンダーな美女を間近に見たのは内緒だ。ショーウィンドーの中で衣装のチェックをしていた人も細くて綺麗だったなあ。

 記者会見は「アマゾン・ジャパン」が新しくパソコンとかデジカメとかを販売する「エレクトロニクス」ストアを開設したってもので、日本だと書籍とかDVDとかビデオとかを中心に扱って、メディアコンテンツ専門店っぽい印象があるアマゾンにとって果たしてブランド戦略的に影響はないんだろーかと思ったけれど、本国のアメリカをはじめ英国やドイツではすでにエレクトロニクス関連製品の販売を始めているし、ノンメディアの製品だけで全体の売上げの4割に達しているってゆーから、メディアショップってゆーアマゾンへの印象そのものが既に”時代錯誤”なんだと、ここは改めてアマゾンへの認識を直すことにする。宣伝して売れたらコミッションがもらえるってアフェリエイトの制度がエレクトロニクスで適用されればケタが大きい分金額も大きくなるんだけど。社長の人に聞けば良かった。

 社長の人に聞いたのはもっぱらECの可能性に関することだけど、商品ラインアップが多くって値段が安くって利便性が高ければ皆オンラインストアを使ってくれる、って意見には一面賛成するものの、パソコンだったらやっぱり店頭で見て触ってキーボードの具合とか確かめたいし、デジタルカメラも大きさとか触り心地とか質感を店頭で確かめたいってのがブツ欲者の性分って奴。本やビデオのよーに質感とかあんまり気にしない製品と違うんで、明らかに当たりを付けた製品を別にすれば、どこまで普及していくのかがちょっと分からない。とは言え人の意識は変わるしそれから値段に利便性って部分でやっぱりオンラインストアの持つアドバンテージは捨てがたい。レビューも充実させるそーだし、そーした情報武装でもって人のフェティッシュな気持ちを覆し、オンラインストアは浸透していくことになるのかも。

 最初は「日比谷線」の六本木駅から入っていつもどーりの迷路っぷりを感じた「六本木ヒルズ」だったけど、後から行った時は「大江戸線」の麻布十番駅から歩いていった関係で、周辺のお洒落なファッションやら「TSUTAYA」やらのショップを眺め、テレビ朝日の脇で写生に勤しむおばさんたちを眺めつつ、散策しているうちに上から露天掘りの底をのぞく感じじゃなく、真正面から開けたよーに見える広場を見、ロビーへと窓を面したホテルを見て、その背後にそびえるタワーを感じて割に明るく開放的なエリアだなって印象を受けた。むしろこっちをアプローチにすれば、いきなり睥睨する高層ビルに見下ろされ、もぐればどこに何があるか分からない中を彷徨う必要もなく、印象も良かったんじゃなかろーか。映画館もそっちの方が近いし、これからは「麻布十番」から歩いて向かうことにしよー、行くならだけど。行かないけど。行く連れとかいないし。

 113グラム、が一体どれだけの大きさなのかは数字だけではちょっと分からなかったけど、「ウェンディーズ」に入って食べた113グラムのパテがそれも2枚はさまったダブルのハンバーガーのボリュームに、かつてその筋で長くナンバーワンの地位にあった「バーガーキング」のワッパー無き後の日本のハンバーガー界を、蹂躙して席巻する勢いを見て深く感動する。噛んでも歯の先にちょっと触れる程度の巨大チェーン店のハンバーガーとは違って、噛めば歯茎まで及ぶその肉厚は、肉としかいいよーのない味ともども食べる人にアメリカーンな気分を起こさせること必定。ましてや2枚も重なったダブルだったから、1つで朝ご飯に昼ご飯を合わせたくらいの満腹感を得ることができた。3枚重ねって奴もあったけど、これって食べるとどんな食感を得られるんだろー。お腹と相談しつつ今度挑戦してみよー。


"裏"日本工業新聞へ戻る
リウイチのホームページへ戻る