“ミリオンズ” 
MILLIONS
(2004年イギリス/アメリカ映画)

監督:ダニー・ボイル
原作:フランク・コットレス・ボイス
脚本:フランク・コットレス・ボイス
出演:アレック・エテル、ルイス・オーウェン・マクギボン、ジェームズ・ネスビット、デイジー・ドノヴァン、クリストファー・フルフォード

 

こんなに判り難い物語だったかなァ、というのが第一印象。

母親を亡くしたばかりのダミアンと兄アンソニーの兄弟が主人公。線路際に段ボールを重ねて作った秘密基地で遊んでいたところ、空から鞄が降ってきます。その中には何とポンド紙幣がギッシリ。しかし、ユーロ貨幣への切替期限が迫っていてポンドが仕えるのはあと僅か。アンソニーはいろいろ使い道を考え出しますが、聖人好きのダミアンは神様からの贈り物だからと、貧しい人と思った人にどんどん与え始めます。
本来子供の物語ですけれど、後半はかなりサスペンスチック。
ダミアンとアンソニーの2人が金の使い道に頭を悩ませているうちはまだ可愛げがあったのですが、父親とその女友達が乗り出してくる後半に至ると、大人の薄汚なさばかりが目立つ気がするのです。

原作においてアンソニーとダミアンの行動が引き起こす結果はもっと様々に面白いのですが、そこはさらっと流されてしまいますので、観客はその展開にある面白さはとても理解できないだろうと思うのです。
その辺りがまぁまぁと思うところ。その一方、映画である故にダミアンの可愛らしさを目でみることができるのが、救いというべきか。
結論を言えば、原作ほどの面白さは感じられませんでした。

 
2006.07.01

  
→ 原作:
「ミリオンズ」

 


   

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