“西遊記〜はじまりのはじまり〜” ★★
Journey to The West:Conquering The Demons
(2014年中国映画)

監督:チャウ・シンチー
脚本:チャウ・シンチー、デレク・クォック、ローラ・フオ他
出演:ウェン・ジャン、スー・チー、ホアン・ボー

 

少林サッカー」のチャウ・シンチーによる、奇想天外な「西遊記」前日譚。

まず玄奘、妖怪ハンターとして登場します。ただし、腕利きの妖怪ハンターではなく、妖怪に童謡を歌って聴かせることにより妖怪の中にある善なる心を呼び戻して妖怪を救う、というのが基本方針。
とはいえ、実際にそう理想的には行かず、危機一髪に陥る玄奘を毎度救うのは、腕利きの女性妖怪ハンターという次第。
彼らが対決することになる妖怪は、最初が魚の妖怪=沙悟浄、次いで豚の妖怪=猪八戒という次第。
自分は何の役にも立っていないのではないかと落ち込んだ玄奘に、師匠は五指山に五百年閉じ込められている孫悟空の力を借りろと命じます。
ところが沙悟浄、猪八戒と凶悪さが増している処で、最後に登場してきた孫悟空がもう最悪といっていいくらいの凶悪猿。
絶体絶命に追い込まれた玄奘、さてどうやって西遊記の旅へと結びつけることができるのやら、というストーリィ。

傑作とは言いませんが、時間の割には観応えたっぷりで、まず満足すべき処でしょう。
登場する輩たち、妖怪連中、妖怪ハンター等々と皆ユニークです。
本作品では妖怪ハンターの紅一点、美人ハンター=段の活躍ぶりがストーリィに彩と面白さを加えているのは間違いないでしょう。

なお余談ですが、最後に玄奘・孫悟空・猪八戒・沙悟浄と4人が揃って天竺へと旅立つシーン、何だこれはと、思わず笑ってしまいました。そんな悪戯心も、私は好きです。

2014.11.24

    


  

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