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●「サハリン脱走列車」● ★ |
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1997年8月
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日経新聞の書評を読んで期待した程のことはなかったが、面白く読んだのは事実。 |
●「本格・結婚殺人事件」● |
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1997年1月
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辻さんらしい悪戯心を織り込んだミステリ、あるいはユーモア作品。 目次:あとがき/第一部 入賞から選考へ/第二部 動機から捜査へ/第三部 脱稿から執筆へ/まえがき/真・あとがき |
●「ブーゲンビリアは死の香り」他● |
萱庭智佐子・可能克郎コンピによる“トラベル・ミステリー”→“ホームドラマ・ミステリー”シリーズ。当時、智佐子はツアー・コンダクター、克郎は「夕刊サン」の新米記者でした。 |
1.ブーゲンビリアは死の香り (シンガポール 3泊4日死体つき) |
このシリーズは、所々の台詞、文章が面白く、飛びあがって喜びたい箇所がたくさん
ありました。 |
●「昭和は遠くなりにけり−時の回廊−」● ★★ |
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広瀬正「マイナス・ゼロ」を彷彿させる、タイム・トラベル・ミステリ或いは時空を超えたラブ・ロマンス、と言うべき作品です。 昭和29年の青函連絡船・洞爺丸転覆事故、その事故から奇跡的に救出された青年が本作品の主人公です。彼は記憶を喪失しており、鈴木太郎と仮に呼ばれます。上京した太郎は、新たに始まったテレビ放送制作の仕事に携る。そして新人女優の野末速美という恋人を得ます。 ※やはりノスタルジックなタイム・トラベル作品に、小林信彦「イエスタディ・ワンス・モア」があります。 |
●「天使の殺人[完全版]」● ☆ |
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2002年2月 2002/05/04 |
犯人も探偵も天使という、風変わりなミステリ。 小説版の方は、ややこしさ+ユーモラスな実況的ミステリ、という印象が強く、面白さとしては今一歩。 小説版 天使の殺人/戯曲版 天使の殺人 |
6. | |
「二十面相、暁に死す」 ★ |
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2023年09月 2021/05/20 |
「焼跡の二十面相」に続く第2弾。 怪人二十面相、名探偵の明智小五郎、少年探偵団の団長である小林芳雄少年という、江戸川乱歩原作の主要人物が本作でも顔を揃えます。 舞台となるのは、敗戦後の東京。そして主人公は、まだ中学生である小林少年。 名前は知っていても、原作を読んだことはないし、子どもの頃に放映されたTVドラマ「少年探偵団」をちょっと観たことがあるという程度の記憶。怪人二十面相役は大平透さんだったか。 名探偵・明智小五郎にしても、私の中では三島由紀夫の戯曲「黒蜥蜴」の方が印象深いです。 表向きのストーリィは、二十面相vs.名探偵 明智小五郎、それに絡む小林少年の冒険探偵物語ですが、真のストーリィは小林少年を主役とした“ボーイ・ミーツ・ガール”であると感じます。 敗戦直後の東京の様子に興味深いところはありますが、読み応えとしては残念ながら今ひとつ、という印象です。 |