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31.「真」犯人 |
【作家歴】、月の扉、扉は閉ざされたまま、まっすぐ進め、心臓と左手、Rのつく月には気をつけよう、温かな手、君の望む死に方、ブック・ジャングル、彼女が追ってくる、玩具店の英雄 |
フライ・バイ・ワイヤ、届け物はまだ手の中に、わたしたちが少女と呼ばれていた頃、相互確証破壊、凪の司祭、罪びとよやすらかに眠れ パレードの明暗、殺し屋やってます、鎮憎師、賛美せよと成功は言った |
崖の上で踊る、不老虫、Rのつき月には気をつけよう−賢者のグラス、殺し屋続けてます。、君が護りたい人は、新しい世界で、高島太一を殺したい五人、あなたには殺せません、女と男そして殺し屋、夏休みの殺し屋 |
| 30. | |
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「「真」犯人」 ★★ |
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ひと口にミステリといっても、謎解きの面白さを味わう“本格ミステリ”と、捜査プロセスを楽しむ“倒叙推理”という2パターンがありますが、無実の者を犯人にでっち上げる“冤罪ミステリ”なんて、本当にあり? 舞台は山梨県都留市、廃校になった小学校校舎を利用した<芸術村>。 そこには、芸術家の卵9人と、彼らを支援するオーナーの「村長」と3人のスタッフ(寮母、番頭、丁稚)、さらに居候一人(書生)が暮らしており、芸術活動・支援活動に勤しんでいる。 本作の主人公となるのは、丁稚の「私」、27歳の女性。 ある日、発明家である「エジソン」が自部屋で殺され、傍に恋人である歌人の「小町」も血を流して倒れているのを、私が発見します。 殺害犯人は小町なのか? 小町の才能に期待する村長は、小町を懇意の医者の元に運ばせると共に、私へ○○を「真」犯人にでっち上げるストーリーを作るよう指示します。 元小説家志望だった私は、当初こそ困惑したものの、次第に冤罪ストーリー作りに夢中となり・・・。 ストーリーを考えるのは丁稚である私、それを検証するのは寮母という形で、“逆・謎解き”が展開していきます。 しかし、予想外の事態が再び発生し・・・。 石持さんのミステリは、こうした奇抜さがやはり面白い。 本当に冤罪は成立するのか、いやいやそんなこと許されない、という処ですが、さて結末は如何に。そこが面白さです。 序章/1.芸術村/2.初期対応/3.偽装開始/4.犯人候補生/5.善人たちに囲まれて/6.事件の構築/7.過去と現在/8.仕切り直し/9.一般人の視点/10.「真」犯人/11.芸術家たち/終章 |
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