青山文平
作品のページ No.1


1948年神奈川県横浜市生、早稲田大学第一政治経済学部卒。経済関係出版社に18年勤務した後フリーライター。92年「俺たちの水晶宮」にて第18回中央公論新人賞を受賞。2011年創作を再開し「白樫の樹の下で」にて第18回松本清張賞を受賞し作家デビュー。15年「鬼はもとより」にて第17回大藪春彦賞、16年「つまをめとらば」にて 第154回直木賞を受賞。


1.流水浮木(文庫改題:伊賀の残光)

2.約定
(文庫改題:春山入り)

3.鬼はもとより

4.つまをめとらば

5.半席

6.励み場

7.遠縁の女

8.跳ぶ男

9.江戸染まぬ

10.泳ぐ者

底惚れ

 → 青山文平作品のページ No.2

  


     

1.
「流水浮木 ★★
 (文庫改題:伊賀の残光)


流水浮木画像

2013年06月
新潮社刊

(1600円+税)

2015年10月
新潮文庫化



2014/12/29



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伊賀同心、といっても代々の勤めは大手三之門の門番に過ぎず、しかもひと月に番に当たるのは4、5回程度とあって、余りある時間は生計の足しにとサツキ栽培に明け暮れる日々。
主人公の
山岡晋平はかつて忠也派一刀流の遣い手としてならしたものの、妻は死去、一人娘は嫁ぎ済とあって、平穏なひとり暮らしを続ける62歳。
そんな晋平の元にある日、朋輩で親友でもあった
川井佐吉が殺害されたという知らせが飛び込んできます。
さらに、八代吉宗公が御庭番を定めて以来隠密仕事から全く縁のなくなった伊賀衆に、隠密としての矜持を取り戻そうとするきな臭い動き。
そうした状況を前に、果たして晋平はどう行動するのか。

定年過ぎといった観のある老武士が、現役時代にも無かったような難局を前にする、というのが本ストーリィの読み処でしょう。
ただ、ストーリィの前半において興味惹かれる登場人物が、意外にもあっさり結末をつけてしまうところがやや残念。
その一方で、山岡晋平という老武士の来し方に、サラリーマンとしてとても心惹かれるところがあります。
それは読み手だけではなく晋平を囲む友人たちにおいても同様であったことが明らかにされます。

定年近くに至った時に自分をどう直視するべきか、またどう直視できるか。そうした現代サラリーマンの生き方にも通じる現代性が、青山時代小説の魅力だと思います。
荒さもありますが、見過ごせない魅力もあり。今後を期待させるだけの作品になっています。

※題名の「流水浮木(ふぼく)」とは、一刀流の要技のひとつとのこと。

  

2.

「約 定 ★★
 (文庫改題:春山入り)


約定画像

2014年08月
新潮社刊

(1700円+税)

2017年05月
新潮文庫化



2014/11/11



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時代小説作家としての評価が高いらしいと、読んでみた一冊。
読んでみて正解でした。
本書は、刀を振るうだけの武家はもはや必要とされなくなった江戸時代を背景に、武士としてどう身を処していけばいいのか、その課題に戸惑う武家たちの姿を描いた短篇集。

格調高い文章も魅力ですが、それ以上にキレの良さに惹きつけられます。
どの篇の主人公も自分の道に迷いを覚えますが、その後、すっぱりと思い切っている、決断している処が、作品のキレに繋がっているのではないかと思います。

「三筋界隈」は、行き倒れていたところを助けた老武士から主人公が受ける、不思議な申し出と、その意外な結末が意表をついていてお見事!
「半席」は小篇ですが、現代的なミステリ風味有り。
「春山入り」は、子を亡くした夫婦の哀感とハイキングのような春山入りの長閑さが見事に溶け合っていて、忘れ難い一篇。
「乳房」は6篇中、唯一、女性が主人公。すべて叔父のためにと思い込んでいた那珂の身に起きた意外な展開に、一転して感じられる痛快な面白さが楽しい。
「約定」、何ともはや。主人公を哀れと思うべきなのか、それとも滑稽と受け止めていいのやら、微妙な面白さを味わわせてくれる篇。
「夏の日」、武家社会でイジメとは! 現代にも通じる一篇。

どの篇も、読後感がすっきりしていて、格別な気持ち良さあり。お薦めです!

三筋界隈/半席/春山入り/乳房/約定/夏の日

    

3.

「鬼はもとより ★★☆        大藪春彦賞


鬼はもとより画像

2014年09月
徳間書店刊

(1700円+税)

2017年10月
徳間文庫化



2014/11/30



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藩札掛という脇職に左遷された奥脇抄一郎は、藩札頭であった佐島老人が実施した藩札発行により藩財政が好転するのを実体験します。しかし、佐島老人が死去した後相次いで飢饉が藩を襲い、筆頭家老は引き換え金のないまま大規模な藩札発行を藩札掛に命じられますが、本能的に藩財政をむしろ混乱させるだけと危ぶんだ抄一郎は藩札の版木をもって脱藩、江戸へ出ます。
藩は、その後藩札の増発を行ったが、藩札が信用を得られず取り次げ騒ぎが勃発、公儀の知るところとなり改易されてしまう。
しかし、抄一郎の経験は藩外で意外にも広く知られており、やがて抄一郎は藩札発行に関するフリーのコンサルタントとして活躍し出します。
その抄一郎が抱える悔いは、何故自藩を最終的に救うことが出来なかったのかという疑問。いつしかその解決策に思い至りますが、ちょうどその頃、領内の上から下まで貧困にあえぐ北国の小藩から抄一郎のコンサル依頼が寄せられます。
仮説を実地検証する絶好の機会と、抄一郎は勇んでその小国へと自ら足を運びます。

前半は抄一郎が藩札コンサルタントになるまで。そして後半、最貧といえる状態の小藩財政を再建するための、執政=
梶原清明が主導する財政再建のため不退転の行動を描くストーリィ。
前半、表題の意味が判りませんでしたが、梶原清明が抄一郎に対し
「もとより鬼になるつもり」という覚悟を示す言葉だったと判ります。
それにしても凄まじい。底まで落ちた財政を再建するためにはここまで徹底するしかないのかと呆然とする思いですが、どこかで納得できるところもあります。
本書内で抄一郎が次のように言う場面があります。町人にできずして武家が唯一できること、それは死の覚悟をもって事に当たることができるということだけだ、と。

後半ストーリィの全てが圧巻。こうした時代小説が登場することは、得難いことと思います。
翻って同様に財政赤字、国債という名の膨大な借金を抱える日本経済、日本の政治家にこれだけの身を切る覚悟があるのかと、疑問を感じざるを得ません。

  

4.
「つまをめとらば ★★☆       直木賞


つまをめとらば

2015年07月
文芸春秋刊
(1500円+税)

2018年06月
文春文庫化



2015/07/31



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本書の題名を知った時には少々違和感あり。これまで骨太の作品が多かったのに、今回は何やら女々しさを感じさせるような題名ではないか、と思って。
しかし、冒頭の
「ひともうらやむ」を読んで驚愕。短篇なのに何と言う大転回が仕掛けられていることか。まるで長編小説のような奥行き有り。実に上手い! 思わず唸らされてしまいます。

どの篇にも男と女が登場します。共通して感じることは、男は常に女に寄りかかるようなところがあるのに対し、女はいつも一人だけで揺るぎなく立っている。
それを言い表すような言葉が、本書中にいくつも散りばめられています。
女は根拠なしに自信を持っている。だから、男のように根拠となるものを失って自信を喪失するということがない、等々。

男より女の方が腹が据わっているのではないか、一人でも生きて行けるのではないか。底にあるそうした考えは、実は現代社会において漸く認識されたことではないでしょうか。
現代的な感覚を時代小説の中に持ち込み、均衡のとれた作品に仕上げてしまうところが青山文平さんの魅力。
本書はそんな青山さんの面白さと上手さを存分に味わえる佳作です。現代感覚を備えた、キレ味鋭い時代小説、と言って過言ではありません。

6篇中、特に私が魅せられたのは
「ひともうらやむ」と「逢対」の2篇。
一方、女の逞しさを如何なく描き出したのは、
「ひともうらやむ」「つゆかせぎ」「つまをめとらば」の3篇。
どの篇も魅力たっぷり。お薦めです!


ひともうらやむ/つゆかせぎ/乳付/ひと夏/逢対/つまをめとらば

    

5.
「半 席 ★★


半席

2016年05月
新潮社刊
(1600円+税)

2018年10月
新潮文庫化



2016/06/10



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短編集約定に収録されていた「半席」を皮切りとした連作ストーリィ。

人生を無難に過ごしてきた武士たちが、突然考えられもしなかった行動に出て、刑を受けることになる。
彼らにどんな理由が、その胸中にどんな思いがあったのか。
本書は、徒目付の職にある若き片岡直人を狂言回しに、彼らの胸の内を聞き出す、というストーリィ。

主人公の片岡直人、御家人だった父親が御目見得以上の職に就いたものの一度だけで終わってしまったことから、小普請組からスタート。自分も何とか次には勘定方の職を得て
永々御目見得の資格(=旗本)を確保し、子孫を楽にしてやりたいと志す日々。そこに至るまで道半分=“半席”という次第。
そんな片岡直人の思いを軽視するかのように、上司の内藤雅之が本来のお役目ではない頼みごとを幾度も直人に押し付けてくる、という設定の下、6つの事件が語られていきます。

ちょっとした時代版ミステリと言えないこともありませんが、泰平の世が続く中で鬱屈した思いを抱えこんでいた武士たちの姿を浮かび上がらせた連作短篇集と言うべきでしょう。
ふと、事件を起こした武士たちと片岡直人の間にどれだけの違いがあるのか、ということに思い至ります。
それに対して飄々とした観のある内藤雅之、直人が知り合った
沢田源内と名乗る浪人者の姿のなんと闊達なことか。

着眼の妙による、何とも味わいある連作風ストーリィ。
現代社会にも通じる処があると思えば、興味は尽きません。


半席/真桑瓜/六代目中村庄蔵/蓼を喰う/見抜く者/役替え

       

6.

「励み場 ★★☆


励み場

2016年09月
角川春樹事務所刊

(1600円+税)

2018年08月
ハルキ文庫化



2017/01/30



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青山文平作品はまず読んでみようと思っていたのですが、本作の刊行を見落としていました。遅ればせながら読んだという処なのですが、読んで良かったァ。

主人公の一人は、百姓の生まれながら若くして山花陣屋の元締手代にまで成り上がった
笹森信郎。そしてもう一人は、豪農である成宮理兵衛の養女で、出戻った後笹森信郎に再嫁した智恵

信郎が望んで智恵と夫婦になった時から始まる、信郎が江戸へ出て勘定所の雇い入れである普請役を振り出しに武士に身上がろうとするストーリィ。
何故そこまでして武士になろうとするのか?というと、それは信郎が“名子”だから、と語られます。そしてそれは、智恵においても同じ。それなのに、2人の思いは掛け違ってしまい、相手のためと思うことが逆に2人を隔てることに繋がってしまう。

本作では
“名子”という存在が重要な鍵になっていますが、これまで私はまるで知らなかった言葉です。その他、当時の農業のあり方といった状況がつぶさに描かれていて、まるで教えられているよう。そこに魅了されると同時に、青山さんの知識の深さには驚かされるばかりです。

本作では、主人公の2人を囲むようにして多くの人物が登場しますが、それぞれが抱えている人間としての深さに触れる度、驚きとともに魅了されずにはいられません。
それに加え、本作は最後の3頁が実に素晴らしい。
人とはどうあるべきか。それを実例で教えられた気がします。

           

7.

「遠縁の女 ★★☆


遠縁の女

2017年04月
文芸春秋刊

(1500円+税)

2020年05月
文春文庫



2017/04/28



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上手い! 何と上手いことか、その一言に尽きます。
本書収録の3篇、そのどれもがお見事。
藤沢周平さん、池波正太郎さん等々、長い人気を得た作家にはそれぞれの世界がありましたが、青山文平さんの世界もまた独自のものでしょう。

理屈抜きに素晴らしい。では、一体どこが素晴らしいのか?
3篇ともひどく泥臭いストーリィ。それなのにとても爽快なのです。何故かというと、彼らの生き方に腹を括ったような潔さがあるから、という気がします。

「機織る武家」:主人公のが嫁いだ先は、僅かな扶持をいただく底辺の武井家。夫は家付き娘だった妻に先立たれながら、行く先がなく婚家に留まった由人。縫もまた兄が嫁取したために実家を出ざるを得なかったというのが嫁入りの経緯。やがて少ない扶持をさらに減らされるに至り、縫は機織りの賃仕事を始めるのですが・・・。
「沼尻新田」:海辺に近い砂地が新たな開拓地として知行取り54家に与えられます。どうしようもない土地と端から諦める家が多い中、柴山和巳32歳は、自分の手でその全てを開発したいと手をあげます。後に“柴山家一統の中興の祖”と言われた主人公の真の狙いは何だったのか。
「遠縁の女」:父親の死の知らせを受けて5年間の武者修行から国許に戻った片倉隆明。彼がその時初めて知ったことは、藩きっての美女と言われた縁戚にあたる信江が、学問所で友だった菊池誠二郎を婿取ったこと、そして藩改革失敗の責めを負わされた信江の父と誠二郎が自裁したこと。そして今は隣国に住む信江が隆明に打ち明けた驚くべき真実とは・・・・。

青山文平さん、私にとってもはや、目が離せない作家になりました。今後への期待、すこぶる大です。


機織る武家/沼尻新田/遠縁の女

           

8.

「跳ぶ男 ★★★


跳ぶ男

2019年01月
文芸春秋

(1600円+税)

2022年01月
文春文庫



2019/02/04



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なんて骨太な時代小説なのだろうか。
今現在、これだけ骨太の作品を書けるのは青山文平さんだけなのではないでしょうか。

主人公の
屋島剛(たける)は、領地が台地の上である故に貧しい小藩=藤戸藩で、2人しかいない道具役(能役者)の長男として生まれる。
しかし、父の後妻に疎外され、異母弟が生まれてからは父親も、跡継ぎとしての居場所も失ってしまう。
そんな剛にとって唯一と救いと言えるのは、やはり道具役の長男であるものの英才の誉れ高い3歳年上の
岩船保。その保の舞いを見、助言を受けながら剛は独習で能を身に着けてきた。
その保が、上士との揉め事で切腹に至ってしまう。先への道を見失った剛の前に現れたのは、目付の
鵜飼又四郎
その又四郎が剛に押し付けてきたのは、一ヶ月前に病死したという若い藩主の身代わりだった。

江戸に出て藩主の身代わりを務めだした剛は、藩主たちの交流手段である
<能>、自らの舞いをもって道を切り拓いていく。
そこにあるのは、武士の世界でも、よくあるお家存続問題でもなく、<能>を通じた求道の世界。
身代わりであるかどうかは無関係に、剛という人間の覚悟が問われていく。
どの藩主も自藩の財政難に喘いでいる時代、剛の舞いが藩主たちの本心を開いていく様子が面白い。

圧巻であるのは、それ以降の展開。
元々剛は身代わり、急養子が認められる17歳までなのか。
「この国をちゃんとした墓参りができる国にしたい」という保の意思を受け継いだ剛が最後に決断したことは、読み手も、渦中の鵜飼又四郎たちさえも、まさに言葉も出ない程の驚き、という以外の何ものでもありません。

藩、藩の人々のためには自分の身を犠牲にすることも厭わない、本作は
鬼はもとよりと通じるものがあります。
時代小説としても、剛の人間としても、実に見事な一作!
新しい時代小説の扉を切り拓く作品、是非お薦めです。

           

9.

「江戸染まぬ ★★


江戸染まぬ

2020年11月
文芸春秋

(1400円+税)



2020/11/26



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青山文平作品を読んでいつも感じるのは、時代小説でありながら登場人物たちに現代感覚を見出すこと。
だからなのでしょうか、身分は武家であったり町人だったりしますが、そこには生身の人間がいる、と感じるのです。本短篇集もまさにそうした印象。

人間だから、不満や葛藤を持っていて当たり前。各篇の主人公もすべからくそうなのですが、ふとしたことでころっと気分が変わり、重荷から解き放されたように軽やかになる、その切り替えが絶妙で、読み手もつい釣られて楽しくなってしまう。
青山さん、憎いくらい、曲者ですね。

「つぎつぎ小袖」:小禄武家の妻女が主人公。隣人に気安く頼みごとが出来なくなったその訳は・・・。
「町になかったもの」:公事毎で江戸に同行させられた紙問屋の晋平が、江戸で見出した「町になかったもの」とは・・・。
「剣士」:厄介叔父の垣谷耕造・67歳。自分を大事にしてくれる甥で主の哲郎・幾世夫婦に申し訳ないという気持ちが捨てられず。始末をつけるため耕三が選んだ道とは・・・。
「いたずら書き」:目安箱に入れるようにと若い藩主から渡された幾通もの書状。そこに秘められていた思いは・・・。
「江戸染まぬ」:地方から江戸に出てきた者は殆ど一季働き。
勤めを解かれた下女を故郷まで送るように命じられたが、そこに篭められた悪辣さに対し、結末の明るさは、見事という他なし。
「日和山」:武家の次男坊とは辛いものですが、何という変転でしょうか。
「台」:下女をものにしようと張り合う武家の兄弟。その結果はというと・・・噴飯ものなのですが、それに比べ下女と祖父母との仲の良さはとても対照的。でも学ぶべきことは何処にでもあり、で言うべきかか。

私個人としては、
「剣士」「江戸染まぬ」が好きですねぇ。
「台」はもう何と言ってよいやら。噴飯ものというか、老夫婦の処し振りが見事というか・・・。

つぎつぎ小袖/町になかったもの/剣士/いたずら書き/江戸染まぬ/日和山/台

         

10.

「泳ぐ者 ★★☆


泳ぐ者

2021年03月
新潮社

(1600円+税)



2021/04/05



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半席片岡直人が再び登場。
再び事件の“何故”を見抜く役割を、上司の
内藤雅之から託されます。
勘定方への異動を捨て、徒目付の立場に留まる道を選んだのは前作の最後、人の心の奥を知ることへの関心を高めたから。

青山文平作品の魅力は、その凄みにあります。人がその心の内に隠している思い、闇を抉り出す、というかのような。
その凄みは、本作においても強く感じます。

・今や寝たきりとなった年老いた元夫を、離縁されて3年半も過ぎた今になって何故、元妻女は刺殺したのか。
・願掛けのため大川で泳ぎの練習をしていたという町人は、武士から斬殺されようとした時に何故、笑みを浮かべていたのか。

人の心に鬼はどのようにして巣くうのか。何故、人は鬼を内に宿すのか。
そして別の面において、鬼とはその人が持つ優しさの裏返しではないだろうか。

取るに足らぬことであっても人の心は、時に思いも寄らぬ闇を宿すことがある・・・それを暴き出すからこその凄み。

ミステリの面白さから初め、人の心がもつ凄みで圧倒する、青山文平作品はいつも骨太に読者の心を揺さぶります。 お薦め。

    

青山文平作品のページ No.2

  


  

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