各種制御データ測定

EGIの各種制御データを測定した。磁石実験の時にやったものと同じテストである。

インジェクタ:
通電時間が短ければ燃料噴射量が少ない事を意味する。燃焼効率が上がっているなら、同じ回転数で比較した場合は短くなる筈である。通電時間は、噴射時間+無効噴射時間 である。テクトロのWaveメータのオシロモードで測定。

ISC:
開弁時間が短ければ吸気量が少ない事を意味する。燃焼効率が上がっているなら同じ回転数で比較した場合は短くなる筈である。テクトロのWaveメータのオシロモードで測定。

負圧:
負圧が高いほど吸気量が少ない事を意味する。燃焼効率が上がったのなら、同じ回転数で比較すれば負圧は高くなる筈である。大盛りの機械式負圧計を使用。

油温:
参考として計測した。油温が大きく違うと比較にならないので、可能な限り同一の油温で各項目の測定を行なった。大盛りの電子式油温計を使用。

吸気温度センサ電圧:
ECUに入力される電圧そのもの。電圧が高いほど吸気温度が低い事を意味する。吸気温度が上がると吸気温度補正により点火時期や燃料噴射量が変化してしまうので、可能な限り同じ温度で測定したい。温度を一定にするのは不可能なので、参考値として見て頂きたい。この電圧が同じなら吸気温度補正量もほぼ同じ筈である。磁石の影響よりも吸気温度補正の影響の方が大きいように思えるのだが...? 測定はECU配線をテクトロのWaveメータのDMMモードで測定。

800 2000 3000 4000
吸気温度センサ出力 使用前 0.956V 0.990V 0.956V 0.930V

使用後

1.567V 1.407V 1.301V 1.105V
インジェクタ通電時間 使用前 2.6msc 2.5msec 2.4msec 2.5msec

使用後

2.75msec 2.5msec 2.4msec 2.4msec
ISC開弁時間 使用前 3.3msec

使用後

2.7msec
吸気管負圧 使用前 460mHg 550mHg 570mHg 540mHg

使用後

455mHg 530mHg 555mHg 520mHg
油温 使用前 92度 95度 97度 102度

使用後

92度 94度 98度 100度

ISC開弁時間が大きく違っているが、これは吸気温度の違いに起因すると思われる。使用後のデータを採った時の吸気温度がかなり低いようなので、吸気密度の違いによってISC開弁時間が短くなっているものと思われる。 遅効性の添加剤との事で、MGZの時のように連続して測定する事が出来ない為、気象条件の違いは避けられないんですよね(笑)。

負圧なんかに関しては、悪くなっている様に見える。インジェクタ通電時間には大きな差は出ていない。

この方法ではそもそも違いを明確に測定する事が出来ないのではないか? と私自身が疑問を感じ、参考までにチューンドROMとノーマルROMを切り替えて、その違いを明確な数字として測定出来るかどうかをやってみた。上記の測定日とは測定日時が異なりますので、気象条件は上記とは大きく違います。んが、チューンドROMとノーマルROMをROMチェンジャで瞬時に切り替えて測定している為、ノーマルROMとチューンドROMの測定条件は完全に同一です。したがって、油温や吸気温度の参考値は省きました。

800 2000 3000 4000
インジェクタ通電時間 ノーマル 3.2msec 2.6mHg 2.5msec 2.4msec

チューンドROM

2.7msec 2.4mHg 2.4msec 2.3msec
ISC開弁時間 ノーマル 2.75msec

チューンドROM

2.7msec
吸気管負圧 ノーマル 415mHg 530mHg 550mHg 525mHg

チューンドROM

445mHg 545mHg 555mHg 535mHg

一応、違いは測定出来てますね。温度条件が一定だから明確な違いと言いきれるものの、温度条件が違ってくれば何とも言えないカモ。

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