SUZUKI SV650S | ![]() |
所有期間: 1999.07 〜 購入価格: 70万(込み) 機関性能: 水冷4ストV2気筒 70ps |
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インプレ/報告1
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'98 の秋、ふらふらと暮らしてきた3年間に一応の終止符をうって、再び社会人として復帰しました。そうなると有り難いのは毎月決まった日にまとまった金が入ってくること! いやぁサラリーマンもたまにゃぁいいなぁと思っているうちに、怒濤のごとく忙しくなってしまって、バイクに乗る機会がぐぐっと下がってしまいました(世間によくあるパターンですね)。VX800 についても、たまに乗るのがオジサンっぽいバイクというのもちょっとなぁ、と思いはじめ、'99 の初夏、買い替えを決意しました。 |
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選択のポイントは軽量かつ良く曲る小振りな大排であること(VX のリバウンドですね)。それからシンプルで新しめのデザインであること。ついでにいうなら大パワーはいらないけど、低速トルクと吹け上がりが気持ちよいこと!というのが条件でした。とりあえず安定収入のおかげで買うなら新車!という欲張りが可能だったのですが、そうなると当然現行車両から選ぶしかなく、如何せん思っていたほど自分好みのバイクがない... とりあえず候補として考えたのは SUZUKI RF900R(現行ラインナップにはないが在庫狙い)、RF600R、GSF750、SV650S、YAMAHA TRX850、TDM850(小振りとはいえないけど)、HONDA Hornet 600 でした。 |
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RF は単純に 900 発売当時からカッコえぇなぁと思ってたのですけど(だってバットマンが乗ってそうじゃない?)、4発なら750cc もあれば必要十分と感じていた私にはいささかオーバースペック。かといって 600 だと逆輸入だから妙に高くて、あえなく没。TRX は面白そうだけど、形が好きくないのとポジションがきつそうなので、没。TDM は前のモデルは好きだったのですが、モデルチェンジで下品になってしまったので、没。GSF はいろんな意味で一番バランスがとれていたのですが、1300 と比べると安っぽい部品構成が気になってしまって、没(発売当初ならともかく、何年もたっているんだから改善してくれ!)。残る Hornet と SV の間で悩んだあげく、やっぱ発売したての最新バイクで、しかも V-TWIN という点が魅力に思えてきたあげく、とどめに雑誌インプレを読んで SV に内定(どれも誉めてるんだもの!)。試乗はできなかったものの、近くのショップで跨がってみて購入することに決めました。 |
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ところでSV にはネイキッドとハーフカウルの2タイプがラインナップしていますが、私はカウル付きを選択しました。ちょっと TL1000 っぽいけどカッコいいと思いますし、何となく仮面ライダー気分でいいでしょ?(2眼のちょい上に三角マークなハリケーン号。う〜む、私の価値基準なんてそんなもんか...) ちなみにネイキッドの方はなんか見た目に貧相に感じられる上に(昔売られていたスズキの単気筒バイク NZ250 みたい)、気持ちアップライトで上半身がゆったりなくせに下半身が妙に窮屈というアンバランスな乗車姿勢がいただけませんでした。 |
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購入した当初、如実に感じたのはポジションの違和感とあまりの軽さと曲がり方が分からん!!の3点。これは SV のせいではなくて、 VX というクセの塊バイクに染まってしまった私の体のせい。アップライトの乗車姿勢から前傾への切り替えに馴染むまで、身体にこたえました。コーナリングでもVX 乗り(全身を使ってよっこらせと倒し、半ば腕力でハンドルを押え、下半身に車体のどっしりとした重量を感じながら曲っていくようイメージ) で SV を曲げようとしても曲ってくれないのです。それに VX と比較してあまりに車重が軽いせいか、股間にバイクの重量を感じなくって、そのまますぅっと傾かれると、ものすごぉく恐いのですわ(体感的には飛行機の離陸直後の低空旋回みたいな感覚に近いかな)。しかたがないので初心者だったころを思い出しながら、はいリーンイン、はいリーンウィズみたいに基本から再勉強。自分なりのフォームを身につけるまで結構かかりました。それに峠大好きタイプのバイクを買ったのが実は初めてだった、というのも時間がかかった理由でもあるのかもしれません。とはいえ馴染んでしまえば(あるいはセパハンに乗り馴れた人には?)、本当に素直なバイクです。もっとも GS400E の素直さには負けてましたけどね。 |
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エンジンはまさに自分好みの大排V2的力加減。ただ低速トルクだけに関していえば VX に慣れた体には物足りないのですが、それでも日常的ずぼら運転は 4000rpm 以下で可能なので文句無しです。排気音はちょっと寂しいかな。それでも 5000rpm を超えた辺りから先は結構元気な V-Twin サウンドを奏でてくれます。同時にそこらへんからパワーがワァッと盛り上がってきて「いっちゃえ〜」気分になれるのです。今まで乗ってきたバイクは日常の出力範囲と攻めの出力範囲というのがきっちり別れていたような気がするのですが(特にスズキのバイクは!)、SV に関してはその境界のつなぎの処理がうまくて、トルクの谷を一切感じずに下から上まで滑らかに回るので気持ちいいです。燃費は街乗りで 20km/l、遠出で 25km/l くらい。まぁ平均的ですかね。 |
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欠点は積載性が弱いこと!。セパレートの段付きシート、グラブバー、曲率の高いリア周り形状という3重苦のおかげで荷物が安定しないのです。長期ツーリングでは振り分けのサドルバックを買わないとダメでした。それから横風に対して非常に不安定なこと。台風通過時の強風レベルでですけど、こちらで対処できないくらい簡単に流されてしまうのです。軽量な車体が仇になってているのでしょうかね... |
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このバイクを買った月末に夏期休暇を利用して1週間の日程で「東京〜紀伊半島〜四国」ツーリングに行ってきました。高速をほとんど使わず、六割はテント生活で、全日程中の八割が大雨といういささかお寒い行程。帰路は香川〜和歌山〜東京間を一般道(もちろん徳島〜和歌山は船ですけど)で一気に走り抜けるというバカを久々にやってみました(四国で温泉入ってた時間含めて、約22時間)。驚くくらい体が疲れないバイクだということですね。なんか得した気分! [10.6,1999] |
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インプレ/報告1
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