1997 Formula One World Champion Ship
Round 8. French GP. Results
Last updated, Jun.30 1997

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第8戦 フランスGP最終結果
◇6月27日〜6月29日 マニクール・サーキット
- 1 M.シューマッハ(フェラーリ)
- 2 H−H.フレンツェン(ウィリアムズ・ルノー)
- 3 E.アーバイン(フェラーリ)
- 4 J.ヴィルヌーブ(ウィリアムズ・ルノー)
- 5 J.アレジ(ベネトン・ルノー)
- 6 R.シューマッハ(ジョーダン・プジョー)
○終盤の雨もなんのその M.シューマッハ連勝!!
1997年F1第8戦フランス・グランプリの決勝が29日マニクール・サーキットで行われ、M.シューマッハ(ドイツ、フェラーリ)が今期2勝目を挙げた。
スタート時、日差しはさしていたもののサーキットの周りは暗い雲に覆われ、予報ではレース中に雨が降り出すとの予報。天候がどのようにレースに影響をもたらすのか気になるところであるが。
スタートではポールのシューマッハが好スタート。2位はそのままフレンツェン、予選5位アーバインが3位にアップ、4位ヴィルヌーブ、5位ラルフ、6位クルサード、7位ハッキネン、トゥルーリは8位、アレジ、ブルツ、中野、フィジケラと続く。スタート直後ヒルがコースアウトしてノーズを壊し、ピットインを強いられる。
8周目、それまで11番手を走行していた中野信治がシケインでスピンしてリタイア。タイヤを考えると好位置を走っていたのでチョット残念。
23周目シューマッハがピットイン。スタート時に軽めに燃料を積んでいたのか2位フレンツェンに7秒以上の差を築いている。
24周目フレンツェンがピットイン。しかし、アーバインのピットインにじゃまされてピットアウトが遅れてしまう。そのほか、アレジ、ハッキネン、ブルツがピットイン。続いてヴィルヌーブ、ラルフもピットイン。
26周目の順位は、シューマッハ、フレンツェン、アーバイン、ヴィルヌーブ、トゥルーリ、ラルフ。この中ではブリヂストンのトゥルーリだけがタイヤ交換をしていない。おそらく1回ピットインの作戦。グッドイヤー勢は2回の交換が必要。
31周目、トゥルーリがピットイン。7.6秒でピットアウトしたことから、もう一度給油が必要と思われる。
32周目の順位は、シューマッハ、フレンツェン、アーバイン、ヴィルヌーブ、トゥルーリ、フィジケラ。グッドイヤーを履くフィジケラはハード・タイヤを選択し、この時点でまだタイヤ交換をしていない。
45周目、コースの一部でとうとう雨が降り出す。この時点でアーバインがピットイン。しかし、スリックを選択してコースアウト。降り出した雨はそれほどでもないらしく、続いてピットインしたシューマッハもスリックを選択。この時点でフレンツェンがトップに立ったが次の周にピットイン。雨はポツポツ程度で、ラップ的にも影響はない。
50周を過ぎた時点でも雨はそれほどでもなくみんなスリックを履く中、地元プロストグランプリのトゥルーリはレインを履く賭けに出る。残り20周をきり、はたして雨が降るのであろうか?
58周目の順位は、シューマッハ、フレンツェン、アーバイン、ヴィルヌーブ、クルサード、ラルフ、アレジ、ブルツ、フィジケラ、ハーバート、トゥルーリは11位とウェット選択が裏目に出たカタチになってしまった。
しかし、残り10周のところで本格的な雨に。明らかにマシンがすべる映像が映し出され、シューマッハもコースアウトしてしまうシーンも。しかし、なんとかコースに復帰。シューマッハはこのままスリックで逃げ切る作戦。その後ろフレンツェン、アーバイン、ヴィルヌーブもそのまま。上位陣では、ラルフ、アレジ、クルサードがレインに交換で勝負に出る。残り7周でアーバイン、ヴィルヌーブもレインに交換。アーバインは何とか3位をキープしたものの、ヴィルヌーブはクルサード、ラルフに前に出られ6位に後退。そのすぐ後ろにアレジ、フィジケラが迫る。しかし、ヴィルヌーブも踏ん張りラルフをかわし5位に。更にはクルサードをもかわして4位。その隙にラルフもクルサードをかわしたのだが、その後スピンを犯し脱落。そのあとアレジがクルサードに迫り、クルサードがスピンしてサンド・トラップの餌食に。ヴィルヌーブはファイナルラップの最終コーナーでアーバインにも襲い掛かったが、ここはアーバインが踏ん張り、逆にヴィルヌーブがコースとピットレーンの間のパイロンをなぎ倒す派手なスピンを演じる。しかし、なんとかコースに戻り順位をキープ。
結局、スリックで逃げ切ったミハエル・シューマッハが優勝。2位にはフレンツェン、3位アーバイン、4位ヴィルヌーブ、5位アレジ、周回遅れだったラルフは、兄ミハエルがファイナルラップで上手くペースダウンして前に行かせて同一周に戻し、その後クルサードらのスピンもあって6位に滑り込んだ。
○とうとうフェラーリは2年前のベネトンに変身!
今回のシューマッハは、94年、95年にベネトンでチャンピオンを獲ったときと同じ勝ちパターンをフェラーリでやってしまった。前半できるだけ逃げてレースを優位に進め、それを中盤・終盤にかけてもキープ。今回は終盤雨に見舞われたが、まったく動じる事無くスリックで逃げ切った。まさしくシューマッハの強さを見せ付けられたレース内容だった。それにしてもフェラーリは全くのノープロブレム。今年8戦でメカニカル・トラブルは無し。アーバインも今回は上手くレースをまとめて3位に入るなど、今年のフェラーリは完璧に生まれ変わってしまった。
逆に確実にその力が失われつつあるのがウィリアムズ。今シーズン初めて2台が完走したが、2位4位じゃ去年までの強さを考えるとチームとしても納得いかないだろう。去年はヒル、ヴィルヌーブがブッチギリで1、2フィニッシュだったのだから・・・。フレンツェンは何とか2位に入ったものの、ヴィルヌーブは予選、決勝とも4位と不本意な成績。雨となった終盤にクルサードやアーバインに襲い掛かり、アグレッシブなところを見せていたが、あれだけ降っていたのだからもう2〜3周前にレインに換えて勝負に出てもよかったのでは。ウィリアムズは相変わらず戦略が下手なようで、このままではドライバー、コンストラクターのタイトル獲得は苦しそうだ。
今回のレースは序盤中盤はシューマッハの独走でつまらないものだったが、終盤の雨で残り数周にバトルが多く見られて面白かった。その中ではヴィルヌーブ、アレジのアグレッシブさが目に付いた。特にヴィルヌーブはレインタイヤの交換のタイミングが遅れて、交換してコースに戻ると、クルサード、ラルフにもかわされてしまったが、そこから挽回し最後はアーバインにも迫ったが一歩及ばず。ヴィルヌーブって雨が苦手と思いきや良くやったと思う。だからこそ早めに換えておけば・・・。
雨が苦手と言えば昔のプロストが思い浮かぶのだが、そのプロストグランプリのトゥルーリは雨がパラパラの時に燃料補給のためスケジュール通りのピットイン。そこで、雨が本格的に降るとよんでウェットタイヤに交換したのだが、なかなか雨は本降りとはならず、ウェットタイヤが効果を発揮した時には大きく順位を落としていた。現役時代プロストが苦手とした雨は、そのままチームにも味方してくれなかった。
そのほか、注目していたフィジケラもなぜか予選で11位と低迷し、決勝でも唯ひとり1回ピットイン作戦をとったものの雨でウェットタイヤに交換しなければならず、それでもポイント圏内に迫っていたのに最終ラップでコースアウトでもしたのか10位となっていたし、若手ブルツもリタイアだし、レース結果としてはチョット不満だなぁ。
それにしても、シューマッハが良くも悪くも伝統のあるフェラーリを、ここまで自分のスタイルの強いチームに更えてしまったのだから、凄い奴だよと認めざろうえない。とうとうフェラーリは今年チャンピオンを狙える・・・
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